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  2. #132 「万博の森」を通して未..
2025-05-17 57:01

#132 「万博の森」を通して未来を考える(大阪関西国際芸術祭総合プロデューサー 鈴木大輔、キュレーター 岸本 光大、作家 畑 祥雄)

Study:大阪関西国際芸術祭総合プロデューサー 鈴木大輔さんに加えて、キュレーターの岸本 光大さん、出展作家の畑 祥雄さんをゲストに現在開催中の芸術祭ついて伺いました。

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://sorosoro-art.vercel.app/ep/13⁠⁠⁠2  番組の感想は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠#そろそろ美術の話を⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ でお願いいたします。

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Guest Profile

鈴木大輔(すずき だいすけ)

  • 大阪関西国際芸術祭総合プロデューサー兼株式会社アートローグ 代表取締役CEO

岸本 光大(きしもと みつひろ)

  • 1988年大阪府生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了 -「Re: Human ─ 新しい人間の条件」展キュレーター

畑 祥雄(はた よしお)

  • 写真家・映像プロデューサー -1950年京都市生まれ大阪府在住。「万博の森」(1970年大阪万博の跡地に人工の力でよみがえった生物多様性の森)をテーマに写真作品《奇跡の森 EXPO ’70》を制作し、50年先を予想するAI映像もプロデュース。


Show Notes

Study:大阪関西国際芸術祭について

「Re: Human ─ 新しい人間の条件」について

万博の森について

畑さんの写真集

サマリー

ポッドキャストでは、「万博の森」をテーマに、大阪関西国際芸術祭のプロデューサー鈴木大輔さん、キュレーター岸本光さん、作家畑祥雄さんが未来の人間像やアートの役割について語り合っています。特に彼らは、多様な世代のアーティストを通じて現代社会の人間性や未来へのビジョンを探求することに焦点を当てています。大阪関西国際芸術祭では、万博の森が未来への重要な視点として浮かび上がっています。アーティストたちは自己表現を通じて環境問題や社会に対するメッセージを発信しており、特に羽田氏の作品が注目されています。大阪の万博公園を通じて、自然と文化の共生を考えるプロジェクトが進行中で、鈴木大輔さん、岸本光さん、畑祥雄さんが参加し、環境保護と都市再生の重要性について議論しています。大阪関西国際芸術祭において、万博の森をテーマに未来を考察する取り組みが行われています。AI技術を活用した映像作品が、70年万博の森の意義や環境への影響を招く重要な論点として浮上し、多様な価値観を提供しています。このエピソードでは、大阪関西国際芸術祭における「万博の森」を通じて、未来のアートとそのメッセージ性について議論されています。

ゲストの紹介と役割
アートテラー・とにのそろそろ美術の話を、この番組は私、アートテラー・とにが、アートに関わる方をゲストにお迎えして、トークを繰り広げるポッドキャスト番組です。
今回は前回のゲスト、スタディ大阪関西国際芸術祭総合プロデューサー鈴木大輔さんに加えて、キュレーターの岸本光さん、そして出展作家の畑祥雄さんをゲストにトークを続けていきたいと思います。
ということで、鈴木さん、前半ありがとうございました。
ありがとうございました。
たっぷりお話いただきまして、そして後半は一気に賑やかになったというか、いろんな方。
鈴木さんの方からお二人を軽く紹介してもらってもいいですか?
はい、わかりました。
まずですね、キュレーターですけども、今回ですね、キュレーターに入っていただいているのが岸本光さん。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
岸本大阪市立芸術大学の作家だったんですかね?
そうですね、京都市立芸術大学で油絵専攻してまして、卒業してからしばらく活動もしていたんですけど、
いろんなことからギャラリーで働くことになり、アシスタントから始まって、ある日キュレーションやってみないかみたいな、そういうお話で今に至ります。
今はもうキュレーション以外はやってない?もう書いてはいるんですか?
いえ、もう制作は止めているんですけど。
展覧会、あまり自分の作品を制作するのと、展覧会全体を企画したりするのの差みたいなのを実はあまり感じていなくて、
何を作るべきかなっていうのと、何を展覧会として見せるべきかなということと、なんかちょっと共通したものを感じながらやっているという感じです。
キシモトさんと、そしてもう一方。
キシモトさんのキュレーション、センバーエクセルビル会場で展示をしていただいている写真家でもある畑芳生先生ですね。
畑先生はですね、写真家としても著名なんですけども、学校運営なんかもしていてですね、実はIMIという学校がありまして、
で、僕そこのですね、修了生でもありまして。
IMIは何の略なんですか?
インターメディウムインスティトゥート。
デジタル時代のマウハウという方向を応じてですね、次世代のプロデューサーを育成しようという学校がありましてですね、
そこで僕は学びを得て、今この芸術祭も立ち上げるに至ったのかもしれないというところです。
だから恩師にあたる。
恩師でもありますね。
畑先生。
はい。
それでみんななんとなく先生って呼んでたんですね。
そうですね。漢学の先生だったりもします。大学の先生もそうですよね。
はい、そういう立場ですね。
いやだからこの番組、いろんなゲストが来てくださってますけど、相当大御所だなって。
いやいやいやいや。
いやいや本当に。官録という意味で。
でもただ今日あれですもんね。制作した後に来てくれてるんですよね。
そうですね。
ゆっくりお話聞きたいと思いますが、そんな4人で今日はちょっとこの後お届けしていきたいと思っております。
展覧会のテーマとアーティスト
さあということで、まずじゃあ岸本さんがこのキュレーションした展覧会というか、
ビル1と○○使ってるんですけども、まずどんな感じなのか、概要とかも教えていただけたら嬉しいです。
はい。
鈴木さんからお話いただきまして、この芸術祭全体がいろんな人間像に迫るっていうところだったので、
天宝山だとハイパーレアリズム彫刻だと。
いろんな現代の人間を考えていく上で、いろんな在り方があると思ったので、
いろんなアーティストの方にお声掛けして、これからの人間像、今の現代社会の中における人間というものを表しつつ、
これから未来に向かってどういうふうな人間があり得るのかというところも、
作品を通して映し出しているような方々をお招きして、作品を展開していくという企画流れです。
前半でちらっと鈴木さんが、一応大阪・関西縛りだとは言っていましたが、
一応大阪・関西に関わる、まつわるアーティストから選んでいると。
そうですね。大阪・関西、はい、そうです。
全部で何人の作家さんが今回は?
全部で8組、1000×XLビルに集まっていただいています。
1000×XLビルというか、どういうビルと言えばいいのでしょうか?
もともとオフィスビルとして使われていた建物なんですけれども、
ちょうど1970年バンパックの前年の年にビルが完成して、その後ずっとオフィスビルとして機能していたところで、
取り壊しが決まっているところではあるんですけれども、
そこで過去数年間、国際芸術祭の舞台として使われていたところを、
今回も会場として、はい、ということですね。
実は僕も先ほど見させてもらったんですけど、
こういう芸術祭でビルを使って、使われていなくなった、
ハイビルという言い方もちょっとあれかもしれないけど、
というのは珍しくないと言ったらご平和ありますけど、
この1000×XLビルが特徴的だなと思ったのは、さっきも角野さんにも伝えたけど、
外で活動している人というか、街中にいっぱい人がいるじゃないですか。
だからそれがちょっと僕は新鮮で、アート越しに見える人々というか、
これまでやっているそういうのって、やっぱりもうその街自体がもうちょっと錆びれてきちゃってて、
人もいないところでやってるから、裏路地感のあるビルでやったのが、
全然大阪の人がその辺にいるよって見えたのが、
まあめちゃくちゃそこは新鮮だったんですけど、
それは意識というか、今回立ち上げる時に意識した部分はあったりするんですか?
そうですね。僕も会場見させていただいて、
本当にオフィス街のど真ん中という形で、
会場の構造上、ガラス張りになっているというか、
もう外が丸見えで、向かいのオフィスで働いている人たちもいて、
そういう人間を考える上で、
仕事とか労働ってすごく大きな一つの要素だと思うんですけど、
それを象徴するような場所でアート作品を展開した時に、
どういうことが起きるのかなという、
どういうレイヤーが発生してくるのかな、
メッセージが生まれるのかなというところは、
やってみてちょっと実験的ではあるんですけど、
その辺はすごく楽しみにしながら企画を進めていたところですね。
今回出展作画がすごく特徴的だなと思ったのが、
本当に幅広い年代のいろんな作品、しかもジャンルもバラバラだし、
そこは意識的にいろんな人を選ぼうとしたのか、
それともたまたま選んだらこうなっちゃったのかというとどっちですか?
なんとなくその世代に偏らずに、
同じ時間を共有しているいろんな世代の人たちに集まっていただいて、
これからを考えていくというのがなんとなく思い描いていたビジョンで、
あとはビジネスとかとは違って、
ちょっと遅い時間軸で動いていくような部分があると思うんですよね。
時間をかけて鑑賞していくとか、
そういう意味でもあまり若い世代だけにフォーカスして、
これからを考えていくというよりは、
より幅広い厚みを持った作品であったり、
価値観とかビジョンとかを交えた方が、
より深みのあるものをつながるんじゃないかなというところで、
世代の設定をしています。
作品の特徴と感想
今回ビルの2階から6階まであって、
一番上の階は前半でもお話、
釜ヶ崎大学の出張所みたいな感じで、
一室丸々釜ヶ崎になっていたぐらいでしたけど、
他にもいろんな作家さんいますが、
この後はゆっくり畑先生が聞くとして、
それ以外で特にここを見てほしい。
もちろん全員見てほしいと思うんですけど、
ちょっと何人か挙げていただくと。
誰のほうがいいですか、岸本さん的に。
皆さん素晴らしい作家さんなんですけれども、
ここそうですね。
例えば、安土修造がリバーサーとかだと、
78歳、今年お年のベテランアーティストの方なんですけども、
DNAのATCGっていうDNA。
生物の時間に並んでるんですね。
そうですね。
アデニン、シトシン、チミン、グアニンですか。
その記号の配列で生物が規定できてしまう。
っていうところに対する違和感であったりとか、
面白さみたいなのを作品に展開している作家さんで。
安土修造がリバーサーってカタカナで書いてあって、
初めて見る人にとっては何人かよくわからないですけど、
日本の方とかではあるとおりですよね。
そうですね。
滋賀県出身の方で、東京に在留されているアーティストさんなんですけれども、
90年代以降は海外、ヨーロッパでの活動であったり、
発表が主だったので、
知る人と知るという。
僕も何か数年前に3331アーツ治療だって、
安土さんがグループ展に出されて初めて知って、
何か記憶がちょっと打ったから、数年前だからおごろげなんですけど、
何か自分が亡くなったらどこの体の部位をもらってっていいよみたいな、
契約をするみたいな。
血液だとか、骨とか色とあってみたいな。
そういう作家さんという印象だったんですよ。
だから勝手にもう、本当にすごく語弊があるけど、
もうバラバラになっちゃってるのかなと思ったら、
まだ権益でって言ったらあれですけど、
78歳でされてるってことですもんね。
そうですね。
ただご本人を会するとすごく若々しくて、
バイタリティもあって、本当にそんなご高齢なのかなって。
作品も見させてもらいましたけど、
でっかい黒板にもうその子さんAとかTとか書いてあって、
それをさっと消したような作品がありましたけど、
あれもだから実際この場所に来られて、書いて。
そうですね。
蹴立登り降りされて、本当にタフな制作言語をこなしていただきました。
一応今回最高齢というか一番ベテランとすると、
一番下は誰になるんですか?
一番下は吉田桃子さんという絵画を主に制作しているアーティストの方ですね。
あれですね、数年前にソンポ美術館のフェイスの大賞を取られた方ですよね。
そうですね。
取ったばっかりぐらい。
そうですね。
去年のおととしぐらいですかね。
ええ。
もうその方をバッて引いた。
そうですね。
それはどこでこの人にお願いしようと思ったんですか?
実は京都市立芸術大学の僕の後輩にあたるんですけれども、
学部の時からすごくセンスがピカイチで、ずっと注目している作家さんだったんですね。
僕は以前にも企画した伝覧会にも出していただいたんですけれども、
すごく面白い若者の像、若者のポートレートを描くという作家さんなんですけれども、
なぜ若者かというと、これからの未来を担っている存在でもあり、
エネルギーを蓄えているような象徴的な、まだアイデンティティとかですね、
いろいろ定まらないふわふわとした柔軟なもののあり方というところで若者を描いているんですけれども、
今回の展板にもすごく面白いメッセージを与えてくれるのではないかなというところで吉田さんがお願いしていました。
かなりデカい作品、新作を描かれたということでしたけれども。
そうですね、本人も初めて国際芸術祭という大きな枠組みでは初めての発表だったので、
すごくやる気満々に満ち溢れて頑張っていただきました。
トータル300号くらいの作品が今回新作でドカンと。
300号の作品って多分普通の美術館にあったらめちゃくちゃ圧迫感もあるし、
本当に大作って見えると思うんだけど、それはすごく褒め言葉なんだけど、
いい圧迫感がないというか、すごく空間にそっと置かれてる感じ。
なんでそうなのかなと思って、さっきね岸本さんと喋ってましたけど、
昔のカラオケビデオの映像を見てる感覚というか、ちょっと映像っぽい感じが、
映画館で映画を見ててもそんなに画面の大きさを感じなく没入できるような感じで、
すごく映像感があるのかなと思った。
だけど言ったらアクリルで描いてると思うね、油彩で。
そうですね。
なんかその不思議な画題がすごく特徴的なのかなと思いました。
すごくプロセスがユニークで、ここにもいきなり自分のイメージを絵筆で描くのではなくて、
映像制作のプロセス
その間に登場する人物であるとか背景を模型を作成して、それを映像に撮るんですね。
映像に撮った一コマを抜き出して、それを下絵として油絵とかアクリルですね、
アクリルに置き換えていくという制作プロセスなので。
なんとなくその上がカラオケのビデオっぽいって言ってた。
ある意味映像を作ってそこから抜き出してるから。
それも一つあるかなと思います。
本人に聞けばいいだけなんだけど、なんでそんな面倒くさいこと。
模型を作っている時点でも面倒くさそうだなと思うけど、
それを写真に撮って作りますっていう人は何人か知ってるけど、
なんでそれを一回映像にするんですか?
現実との距離の取り方の問題っていうことを話していて、
いきなりイメージを出しちゃうと生々しすぎると。
いくつかプロセスを経て出力すると、
みんなと共感できるものになるんじゃないかっていうところと、
自分と現実との距離、いかに現実から離れたところに視点を置いて、
作品を制作するかとか、そういう意味合いがある。
なるほど。
多分他の人がやってない技法だからかもしれないけど、
パッと見て吉田さんの世界観がわかるくらい、
めちゃくちゃオリジナリティがあるペインターですよね。
すごい空気感の作り方が独特で、いわゆるエモいというか、
ちょっと懐かしくもあり儚げで繊細な、
そういうところと未来感みたいな、
前向きな方向と後ろ向きな方向がないまぜになっているような、
それはすごく彼女の作品の魅力でもあり、
見たことないけど、新しいものは書かれているけど、
懐かしさを覚えるみたいな、
そういう作り方も関係あるかなと思います。
万博の森の成り立ち
でもそんな吉田さんと同じフロアで飾られているのは、
かなうじてっぺいさんという、
吉田さんはこれから注目のアーティストだけど、
隣では大ベテランという、
大はつけているほど失礼かもしれないけど、
もう本当に世界的に活躍されている。
その対比もすごいなと思いましたけど、
かなうじさんはどういうことで選ばれたんですか?
かねうじさんは芸術祭にいろいろ経験されていて、
今回の大阪関西国際芸術祭、
千葉のエリアだとすごくユニークなサイトになっていると思うので、
そういうところでかねうじさんの作品が展開されるとしたら、
どういうふうな形になるだろうなというところを、
僕自身すごく興味があったのと、
あと物とかことを解かしながら、
境界のありかを探るというか、
そういう作品の作られ方が、
これからどうなっていくかわからない毎日を過ごしていく中で、
何か改めて見たときに、
すごくヒントを与えてくれるような制作をなさっているので、
今回の大阪関西国際芸術祭にご参加いただけないかと。
しかも作品1,2点かと思いきや、
かなり集中ってありましたよね。
そうですね。
点レベル。
まさに。
それぞれ旧作とか新作とかを交えながら、
一つの空間としてはインスタレーション作品で表現されているんですけれども、
一つ一つが小さなパビリオンというふうに例えられていて、
今回、世界的なイベントの隣で、
小さな一人万博というか、
過去の作品を一つそれぞれパビリオンに見立てながら、
極めて個人的な物語であるとか、
日々の出来事というのが溶け込んでいるような作品たちが、
並んでいるという状況。
なので、万博とのコントラストの中で、
金主さんの展示室を見ていただくというのも、
一つの楽しみ方かなと思います。
金主さん、万博にも作品、パブリックアートに置かれていましたね。
そうですね。
万博の方では巨大な彫刻の作品を、
西ゲートに入ってすぐのところに置いてあります。
そっちでも見れるということですよね。
そして万博でということで、いよいよお待たせしました。
羽田さんも、これはまた万博と関係が深い作品ということで。
はい。
同時に、下野さんの方から簡単に紹介して、
先生、もう自分は、
バッテリーにイエモンを今飲んでましたけど、
失礼だから、ぜひぜひご紹介していただければと思います。
はい。
間違っていたら支え合いてください。
そうですね、羽田先生は写真家で長いキャリアを持ちで、
いろいろな素晴らしいアピュレーションもなさったり、
いろいろな映像のプロデュースとかもしてこられたんですけれども、
2021年からですかね。
前回、1970年の大阪万博の会場であったスイターに、
今、万博記念公園というのがありまして、
そこがすごい立派な人工の森として成長しているんですね。
僕も幼少期は遠足とかで行ってたりはしたんですけども、
あまり森のルーツであるとか、
岩根みたいなのを気にしてはいなかったんですけれども、
前回さらちになった1970年万博のその後の姿、
その後成長した森の姿をここ数年、
羽田先生は撮影なさっていると。
僕もそうだったんですけど、
あまり知られていない事実を改めて注目なさって、
その時々で決断することが50年、500年後に
岡本太郎と万博の意義
すごい大きな結果としてつながってくるということを
すごく体現されているような作品であったので、
今回は羽田先生にご出展をお願いした次第です。
この作品としては、
万博公園だったところの森を撮影されているということですけれども、
そのきっかけみたいなのは何で撮ろうというのがあったんですか?
もともと1970年の万博の後は、
いったん全部パビリオンをなくして、
瓦礫は地下に埋めちゃうんですよね。
それは国際博覧会規約で決まっていて、
あんだけの巨大なパビリオンの残骸をどこかに捨てに行くと、
産業廃棄物で捨てきれないから。
選別はしているんだけども、一応瓦礫は地下に埋めなさいと。
というのが国際博覧会の規約なんです。
それは大阪に限らずそれまでもそういうことなんですね。
それでサラチリになって、
茶色の砂、完全なサラチリになった上に森を作るという。
もともとは短期研創さんたちが全部会場設計されましたから、
跡地はビジネスセンターになるということでずっと進んでいたんですよ。
それが1970年の9月15日に閉幕して、
同じ1970年の12月にビジネスセンターになる構想がひっくり返って、
もう3ヶ月後に。
3ヶ月後に森を作るという形に大どんでん返しになったんですよね。
それは何か原因は?
それは民族学博物館を作った梅沢忠さんが、
これ以上都市開発をしていくという感じの時代じゃないと。
そういうことをさせないために森を作ったら都市が作れなくなると。
それを防ぐために。
それで30年で森を作れということを、
吉村本夫さんという造園会に託して、
そこに60万本の木を植えるんですよ。
日本で初めてですよね。
巨大なセントラルパークより大きいんですよ。
広さとしては。
広さとしては、そこに60万本の木を植えて、
30年で森にしちゃうという。
実現しているということですね。
今55年経ったんですけれども、茂りすぎて、
下にがれきが上がっている部分だけ水はけが良くて、
予定以上に木がどんどん育ってきて。
逆に良かったんです。
ベランダとか家で植木鉢に木を植える時に、
下に石を入れるでしょ。
そうすると根腐れがしなくなって、
水はけが良くなって育つ。
それと同じような構造になっていて、
設計者の吉村本さんも、
自分が設計した50年先の姿よりも、
木が茂りすぎていると。
それで間伐しなきゃいけないわけですよ。
上はもう樹幹が全部重なってしまって、
下に耐えようがいかないから。
間伐しなければいけないからというので、
間伐するのを決めて、
今の万博の静けさの森に持っていってるんですよ。
万博の会場の真ん中に森がありましたけど、
昨日行って、こんなに森ができてるんだって、
ぐらい森だったというのは、
大きな木を持っていってるんですか。
それを元々の万博のところから持っていってるんですか。
全部で、静けさの森は1500本の木なんです。
そのうち1000本は、
万博の森から持っていってるんです。
これちょっと僕も不勉強だからなんですけど、
そうやって万博の会場をさらちにするというのも、
他の国でもやってます。
それを森にするというのも、
結構珍しい。
珍しいですね。
他の国はほとんどが、
工業団地にして失敗するという、
そういうパターンが多いですよね。
それを森にしたことによって、
僕も太陽の塔を何回か行ってるんで、
数年前とかに行ってますけど、
全然森じゃないですか。
元からそう生えてたのかと思ってました。
そしたらそうじゃないんですね。
70年以降の話です。
太陽の塔は基本的に万博の森があるから、
あれは残すことになったんですね。
みんな太陽の塔ありきだと思ってるんだけども、
基本的に太陽の塔は、
博覧会の後に撤去する予定のものなんですよ。
エキスポタワーがあって、
それは永久にエキスを残すという感じ。
ただし、鉄鎖があって、
それはもうなくなっちゃったんですよ。
だから太陽の塔は、
もし周りが全部ビジネスセンターになってたら、
あんな巨大なものがビジネスセンターの真ん中にあるということはありえなくて、
森ができたから、
万博の中で太陽の塔は残せることになってるんですよ。
よく残したのも、
なんとなく岡本太郎の力がすごくて、
もちろん岡本太郎の仕事もあるんだろうけど、
それだけじゃないですね。
あれが森になってなかったら、
さすがに太郎さんの力を持ってしても、
あれは壊されてたってこと。
岡本太郎さんの偉さというのはあるんだけど、
岡本太郎さんの偉さが、
どこにあったのかというと、
太陽の塔を作ったことが偉いんじゃなくて、
基本的に、
パリ大学に留学したときに、
民族学科に正式に入っているんですよ。
それで、南米の独風のような形のものとかも全部勉強して、
日本の中で民族学博物館みたいなものを作らなければいけない。
パリ人類博物館みたいなものが日本にいるということで、
梅沢太郎さんたちとつながって万博を作っているんですよ。
そこで梅沢さんがいたから、
万博が今の民博になって、
梅沢さんがいなかったら森の構想もなかったんです。
そこにつながっているんですね。
だから、民族学博物館を作るためにも、
岡本太郎さんはリーダーシップとして旗を振っているんですよ。
それを梅沢太郎さんたちに託して、
当時、若い研究者、30歳前後の研究者に、
300万円ずつ、今の日は1000万円くらいですよね。
それをもたして、世界中の民族の民具だとか仮面とかを
集めに回らされて、
買ってこいと。
それを全部持って帰ってきて、
太陽の塔の地下に、
それを全部、仮面とかなんかを展示したんですよ。
そこにつながってくるんですね。
それを、ハンクラー会が終わった後、
それを全部、梅沢さんは残して、
こんだけのものが集まって、
みんな持って帰ったら輸送代高いから、
みんな寄与してくれましたと。
こんだけのものがあって、
日本に民族学博物館みたいなものがいるんだということで、
文部署を拘束されるんですよ。
それでできるんですか。
できるんです。
そのタイミングぐらいで森の話もプレゼンしてると。
そうそう。
万博公園の歴史
基本的なその時の構想は、
1851年に、
第一回ロンドン博覧会がありましたよね。
その後に、
ビクトリア&アルバート博物館ができるんですよ。
それの構想と似てるんですよね。
なるほど。
だから博覧会の後に巨大な公園にして、
そこに森を作って、
博物館だとか何かを作る。
梅澤忠夫さんが出したのは、
緑に包まれた文化公園という、
ビジネスセンターから、
緑に包まれた文化公園という感じの答申を出して、
それで全部動くんですよ。
それで12月に森にしますなと、
そこから本当に順風まんまに動いてたんですか。
そうです。
今のような森になったのは30年はかかった。
でもその今になって、
森になって、
本当にもう生い茂るぐらいになった。
そういう目線で言ってなかったからあれなんですけど、
自然は、
だからそういう意味で言ったら、
生態系は今、
結構鳥とかもいるし、
動物もいるし、
みたいなぐらいになってはいる。
そう。
もう生物体を全部実現できているし、
当時1970年の時には、
ビオトープという概念がないんですよ。
ビオトープはドイツで考えたもので、
都会の中に生態系を作って、
それは1970年の後に入ってくるんですよね。
日本にまだビオトープの概念がない時に、
そんだけの巨大な公園を、
まず第一には、
人々が行える公園にするという条件があるんですよ。
はいはいはい。
で、2番目にはやっぱり自然を活性化させる。
山を削って、
ダイナマイトで爆発して山を削ってしまったから、
もう一度やっぱりちゃんと自然を
回復させるといった形のこと。
それと生物多様性がやはりきちっと成立するという感じで、
それを次世代の子どもたちが
自然を都市の中で体感できるようにするという、
その3つの目標で立てているんですよ。
万博の会場になる前は、
一応自然は、
だけど、
一回、
それさらちんです。
ダイナマイトでさらちにしたんです。
そうそう。
どんどん山をやっぱりダイナマイトで爆発して、
さらちにしていって、
パビリオンを作ったんですよ。
それがだから、
また戻ったんですね。
山は戻せないかもしれないけど、
森として戻した。
だからあそこは、
例えば、
明神高速道路が走って、
中国自動車道が走って、
近畿自動車道が走って、
着いたというのは、
ものすごい交通の要素なんですよ。
確かに、
高速道路で走ると必ず太陽と見えるのは、
そういうことなんですね。
見えますね。
だからビジネスセンターにするには、
ものすごく良い条件なんです。
確かに。
それをビジネスセンターにせずに、
森にしたという感じ。
よく実現しました。
でも今考えると。
それが、
だから奇跡の森と言われます。
確かに。
その時に、
要は明神高速道路が走って、
近畿自動車道が走って、
要は明神高速道路とかは、
騒音と広角スモークがいっぱい出るんですよ。
それをどうしているかというと、
15メートルから30メートル全部森道を作って、
森の周辺に全部ジャングルを作るんですよ。
森の周りにも?
森を作るんだけど、
森の外周部分は、
ジャングル状のものにするんですよ。
それで、
芝生のところは15メートル下なんですよ。
守るわけですね、その内側。
だからすり鉢になってるんですよ。
だからすり鉢状にして、
すり鉢の上の縁のところはジャングルにして、
で、騒音はそこで遮断される。
スモークもそこで遮断される。
だから芝生のところ、
15メートル下の芝生のところで遊ぶ子どもたちは、
音も何もないし、
スモークもこないし、
その時スモークというのが、
どれだけ問題だったかというと、
小学校で体育の時間で遊んでる子どもたちが、
みんな高価格スモークでバタバタ倒れていくんですよ。
倒れちゃうレベル?
そう、もう倒れちゃうんですよ。
そういう感じで、
環境というものが、
いかに人間を害する形になってきているか、
それがあるから、
もう都市をこれ以上拡大するよりも、
森を作ろうという形のことになって、
それを受けた政治家も偉いなと思うんですよ。
その政治家の一人が宮崎一さん。
そうなの?
その時は宮崎一さんは通産大臣だったんですよ。
で、万博大臣なんですよ。
で、宮崎一さんが、
もう都市を作る時代じゃないと、
やはり日本もこれだけ世界的に認められる国になったんだから、
市民がちゃんと生いこえる、
そういう巨大な森を作らなければいけない。
ということで、宮崎一さんが動き、
その時の大倉大臣が福田卓夫さんなんですよ。
これも元総理ですね。
その時の総理大臣が佐藤栄作さんなんですよ。
そのラインで全部大体決まっていたみたい。
70年万博の開会式のスピーチ、
佐藤栄作さんの開会式のスピーチは、
梅澤忠さんが書いているんですよ。
あ、その文章。
だから、佐藤栄作さんと梅澤忠さんとは、
かなりきちっとつながっていて、
自分のスピーチを下書きを任せるぐらいだから、
かなり信頼されている。
そのラインがあるから、急遽森を作ろうと。
で、佐藤栄作さんの次の総理大臣は、
田中角栄さんですからね。
だから、そうなると日本列島。
改造本でいっぱいになっていく。
タイミングがちょっとずれたら、
森には絶対になっていないんですよ。
普通に素人考えても、経済的に考えたら、
どう考えてもそっちを作った方が良かったように思っちゃうけど、
そこじゃない指標で選ばれた。
それとも最大の大きな要因は、
森の重要性
2300人か400万人の入場者を予定していたのが、
6400万人入ったという。
そんなに入ったの?
入ったんですよ。
6400万人入って、黒字がなんと192億円なんですよ。
192億円を今のお金に換算すると、
600億円ぐらいあるんですよ。
かなりの黒字です。
そんだけの黒字があるから、
梅坂さんたちも森を作ろうっていうことを言えるわけ。
もしあれが赤字になっていたら、
要は全部切り売りして、千里ニュータウンを拡大して、
土地を打って赤字を埋めろという形になるのを、
そんだけ黒字になったから、それを基金にして、
新しい森作りをやろうと。
その話を聞けば、本当に奇跡の森だとよく分かったんですけど、
これは僕が東京に住んでいるから知らなかっただけでなく、
大阪の人はあまり知られていないですか?
知りませんね。
さっきも言ったように、
あまり子供のように聞いたことがないですね。
小学校の先生が毎年、子供を連れて万博公園に、
社会見学とかに来るんですよ。
それは大きな芝生のところで、
子供たちを遊ばすという形なんですよ。
だから、周りの森のところまでは誰も行かないんですよ。
森があるということは、
毎年来ている小学校の先生も、
私知らなかったという形なんですね。
これを写真作品として紹介していくようになったのは、
何年前くらいか?
それは2021年ですから、4年前ですね。
これからずっと。
今日も撮影されてきた。
さっきほど鈴木さんが言われた、
インターメディアム研究所というのは、
実は千里にあったんですよ。
万博公園の中にあったので、
僕たちも基本的に万博公園というのは、
毎日見ている状況だったんですよ。
だけど、そんなに森が茂っているという形のことで、
あまり気づかずに、僕も過ごしてきて、
IMIという学校からずっと何十年か経ってきて、
久しぶりに2021年に万博公園に行くと、
僕たちが知っている万博公園というのは、
60万本の木があるんだけれども、
みんな剃植されているんですよ。
3メートルか5メートルのひょろひょろとした木を
植樹しているんだから。
だから、緑なんてほとんどなくて、
全部、粗木が全部あるような、
そういう森なんですよ。
それで行けば、20年か30年ぶりかな。
それで行けばもうすぐ森になっていると。
これは何事なのかなと思って、
僕自身が森の言われとか、
誰が森を作ろうと言ったのかといったことも含めて、
梅沢さんだったといったことも含めて、
全部調べていくんですよね。
調べていくと、
梅沢さんと岡本太郎も繋がっていて、
あの二人の出来レースで全部やったんだというようなところまで、
全部見えてくるんですよね。
森を既定にリサーチを続けていくと。
僕が自分で撮影して写真集を出すために、
いっぱいリサーチするわけですよ。
リサーチしたことで情報がいっぱい集まるんだけれども、
これね、写真集だけでは伝わらないのですよね。
それを論文に書こうと思って、
僕の間隔の研究企業に、
2万3千字で全部論文を書いて、
その論文を書いて、
調べたことをきちっと文字化しておくと、
次の世代の牧下さんのようなキュレーターだとか研究者が、
その上にまたもう一回、
じっとした深掘りした研究論文が書けるのかなということで、
論文も書いて、
今出来上がってくるところですね。
これは今書き終わったところですか?
もう終わっています。
抜き写りが印刷で上がってくる。
もうそれで期間中に見れるかもしれないですか?
もう見れます。
来週には全部に配れるぐらいですね。
牧下さんも今初めて知ったみたいな顔をちょっとした。
その論文の仕上がり、公開については初めて。
じゃあ期間中に何の形で展示で見せれるかもしれない。
展示はね、
論文を書くことと、
それから写真集を出すことと、
そしてやっぱり50年先の森はどうなるかということで、
AIで書ける。
なぜ50年先なのかというのは、
森は1人前になるには100年かかるんですよ。
植樹する60万本の木っていうのは
よそから持ってくるわけでしょ。
その木がものすごく大きく育つと。
育ったらそこに花が咲いて、
未来へのビジョン
種が生んできて、
その種が地面に落ちて、
そこからもう一回万博の今の森から育った木が
1人前になるのが50年かかるんですよ。
半世紀はかかるってことですね。
森っていうのは基本的に
造園家の人たちはみんな100年計画なんですよ。
本人はもう見れないわけですね。
そうで見れない。
普通50年でも見れないんですよ。
確かに確かに。
吉村本夫さんっていう造園家は
33歳の時にその設計を受けてるんですよ。
30年後に見れて。
今まで87歳で、
万博公園の川の飛び石でも歩いてあるぐらいなんですよ。
それも奇跡なんですよ。
今回は展示先をチラッと見させてもらいましたけど、
その写真もありましたけど、
映像作品がありましたよね。
これはどういう映像作品なんですか?
50年先はこの森がどうなっているのか、
例えばこの森について、
序文に伊藤敏也さんという美術養老館が書いてるのは、
森は放っておいたら原生林に戻ると。
森っていうのは人間との共生で、
万博の森の意味
だから森になるんだと。
だからその人間がいかに開在していくか
っていうことが大事だっていうような
序文になってるんですよ。
そういう意味で、
これから50年先、
人間がどのように森に関わって、
素晴らしい森にできるのか、
森なんて自然に稼げへんから、
放っておいたらいいよという感じになると、
森は荒れ果てていくんですよね。
なるほど。
だからAIのやつは非常に豊かになる森と、
あそこがまだ切り売りされて、
都市ができて荒れていく映像になってるんですよ。
このAI自体はまた作家さんが別に作ったってことですよね?
そうですね。
音楽家の榮夏正明さんと、
映像作家の榮夏義明さん、
5兄弟なんですけれども、
それと畑先生のコラボレーションで、
映像作品、今回新作を出していただいています。
だから基本的にAIっていうのは、
過去のデータをテキストを入れて作っていくもので、
基本的には未来予測なんて本当はできないんですよ。
だからテキストで画像を作って、
チャットGDPでまず画像を作る感じですよね。
50年後の創造の。
50年後の創造のアレがなぜできたのかというと、
写真があるからなんですよ。
それは実際に枯れ果てちゃったとか、ダメになったとか。
今の美しい万博の森のリアルな写真があるから、
逆にAIで50年先は創造できるんです。
その元となったAIに読み込ませた写真は、
畑さんが撮った写真。
だからAI、
畑さんの実際の写真も今回使われていて、
そのCGで作られた方も、
畑さんのものを元に作られたAIということですね。
それがないと未来予測できないだろうなと思うんですよね。
だからAIの新しくの使い方として、
写真があれば未来予測できるよと。
なるほど。
写真がないAIは、
奇妙奇雷鉄なものばっかり出てきて、
リアルに近い未来予測は多分できないだろうということで、
初めての挑戦なんですよ。
だから膨大なリアルなデータを元にしたAI。
そうそう。
今回読み込ませた写真はどれくらいの枚数なんですか?
基本的には10万枚くらいの写真を撮っていますから、
その中から写真集を作るのに100枚くらい選んで、
その中から今のAIにするには2,30点選んで作って、
それにAIで、
例えばカラスがガッと動いたりするので、
1000回くらいプロットを打ち込んで、
一晩ガーッと動かしてやっているんですよ。
よく分かっていないから、
AIが作ったというのは楽しちゃって、
と思っちゃう人もいるじゃないですか。
そんなわけないんですね。
AIを使いこなそうと思ったら、
ものすごい幅広い知識と深い理解力があって、
上がってきたものに対して、
次どうするかというプロットをきちっと正確に入れないと出てこないんですよ。
だから人間力とクリエイティブ能力がないと、
3,4回入れて出てくるものは簡単にできるんだけども、
ちゃんと未来予測をしようと思うと、
それはやっぱり100回とか1000回とかきちっと入れ直さないと出てこないので、
大変ですね。
結局やっぱりアナログな、
もう一回言ったら一番アナログな作業なのかもしれないですね。
AIを使いこなそうと思ったら、
人間力とクリエイティブの想像力がものすごくいるという感じ。
そう思ってみるとまた見え方が変わりますね。
見えちゃうんですよね。
実際初めて見た時の気持ちどうだったんですか、リアクション。
そうですね。
僕は畑先生の写真集もすでに拝見していたので、
動く写真集という感じでもありながら、
近い未来への映像として、
またちょっと違うメッセージがそこに加わってきて、
どんどんいろいろ想像力が広がるというか、
必ずしもAIが予測した通りにはいかないだろうという、
その突っ込み的な感じも思いつつ、
でもどうなるかわからないという、
ある種ファンタジーなところとリアルなところとすごくないまずにしていて、
見る人それぞれにいろんな思いを分け起こさせるような、
未来予測とクリエイティビティ
そういう力強さがあるなというふうに感じました。
最初、石森さんから依頼を受けたときには、
写真展でしてくれませんかという依頼だったんだけど、
写真展でするというのは、こういう国際的な芸術祭では、
写真展だけだったら弱いなという感じ。
やっぱり時代はAIに動いているわけだから、
AIできちっと挑戦をした方が話題になるだろうし、
なぜ話題になりたいかというと、
70年万博のあの万博の森はほとんどみんな無視しているんですよ。
今回の例えば2025年万博協会も、
70年万博の森があんだけ素晴らしい森になっているといったことに対して、
ほとんど無視なんですよね。大阪府も無視なんですよ。
本当だったらあれは第三のパビリオンだとして、
テクノロジー最先端の科学技術を使って、
人が毎日土を転地返しして、
庭師の人が転地返しをしてやった人間と、
最先端の科学知識がなって、
世界でも例のない森になって、
国連のSDGsの見本のような森になっているのに、
そのアーカイブを、文化遺産を全く活用しないのが2025年万博。
それに対して、どうやったらそこのところに届けられるのかということで、
AIでやろうと。
AIでやったら基本的に話題にはなりますよね。
今、AIを使えば。
別にAIを使った作品だから珍しいという食い付けで寄ってきてもらって、
だけど本州は70年万博でこんなになっているのと。
世界の人たちがこれを見たら、
例えば環境系の人とか、自然系の人とか、
そういう人たちは、今の2025年万博はまた、
科学技術のお披露目ばかりだから、
環境系の人とか自然系の人はみんな引いているわけですよ。
その人たちがやっぱり、世界のその人たちが、
やっぱり万博の森は見とかないといけないということで、
ブームになりますということで提案しているんだけれども、
なかなか動かないと。
まだこれからの勝負なんですよ。
プロデューサーどうですか、鈴木さん。
かつての恩師がこれだけ熱弁していますよ。
そうですよね。熱弁、熱量がすごいなって。
でも今回本当に万博がですね、
梅澤太郎先生が調査団を作って派遣して、
世界中のものを集めてきたというのもありましたし、
70年万博でそういう森が残っているとか、
ある種文化度がすごい高いんですね。
万博博美術館を建てられて、展覧会を行われて、
それが今の国立国際になっているんですけれども、
今回の万博は本当に言い方悪いですけれども、
文化度がめちゃくちゃ低いんですよ。
そういう点で言うと、今の時代なのにね。
そういう点では本当に畑先生がやっているし、
この仕事というのはめちゃくちゃ重要だし、
これもっと世界にPRしていくべきだなと思っているんですよね。
で、梅北というところも、もちろんIRは進んでいますけれども、
梅北二期というところが今開発されるということで、
毎晩やるとかでいろんな話が出ているんですけれども、
もう一回ね、70年万博の時の学びを得て、
本当にどうするべきかって、
0-1って考えた方がいいんじゃないかなと思っているんですけれども、
僕としてはね、ベネチアみたいな公園にして、
ベネチアのジャディブという公園にして、
それこそ各国の常設のパペリオンを誘致しちゃって、
で、ベネチアみたいにアートドックにしてね、
みんなでやろうよというのが僕からの提案なので、
働きかけていきましょう。
だから僕は一番…
急に反応で黙っているからね。
一番実現可能なのが、やはり今度は世界中の人たちが来て、
最先端の科学技術を使って、
命輝くという感じのことをテーマに言い越えているわけですよね。
そうすると基本的にSDGsの大学みたいなものが、
あそこに残った方がいいと思うんだよね。
それを言い出したのは誰かと言ったら、
大阪商工会議所のトリーシンゴさんなんですよ。
サントリーの部会長のトリーシンゴさんが、
ちゃんと新聞文の方に載って公表してあるんですよ。
SDGsの大学を作りたいと。
僕はトリーさんに、
大学を作るのは大変だと。
だけど大学よりもコンソーシアム、大学センターみたいな感じを作って、
世界中のSDGsをやっている人たちがみんな攻撃しに来るという感じ。
今回の万博で、環境に対して、命に対して、
全部アーカイブしていく、
世界の大学共同センターみたいな感じだったら、
意外と作りやすいんですよ。
文部省認可しなくていいから。
それすごくよくて、今回7月にやるアートフェアの中で、
7月21日から22日ですね。
半大とか地球研とか、いろんなところで、
超学際的なシンポジウムの未来者から考えるシンポジウムもあるんですけども、
例えばそういうところでも、
そういうのを今後やっていきますというような宣言とかやっていくというのもありですし、
ちなみにトリーシンゴさんはこの芸術社の実行委員会の副会長をしていただいているので、
前半でスタートアップのビジコン、
特別に出てもらうというのもあるじゃないですか。
今のプレゼンを。
今のプレゼンを、特別役で原田さんがみんなの前で。
ビジコンですか?
ビジコンで、お客さんの前で今の熱いプレゼンをちょっとしてもらって。
どちらかというともうトークイベントで出ていくというか、
ビジコンだと評価がほんまにビジネスになるかと思われる。
別枠で。
だからアトチリオンのやつは大阪市がいろいろ全部募集して、
2つ取っているんですよ。
F1のレーサーと、それからいろんなホテルを作って、
2つが今動き出しているんですよ。
その動き出している2つの案もすべて全部森を作るが入っているんですよ。
静けさの森を大切にして、森を大切にしますという感じがある。
それはとってもいいことなんですよ。
だけどあんなものは作ってから森なんて絶対消費されていくだけで、
枯れていくだけになるから、ここで森を作ると言っておられるときに、
こっちも乗っからないと。
で、乗っかってF1レースとかIRとか全部やったときに、
収益の1%上高の条例を大阪府が作って、
全部森にお金を突き込んでいると。
それがあるとベネチアのジャルディーニの公園のようなものが維持管理できるんですよ。
その1%上高を作らない限り、森を作るのは簡単と言えば簡単なんですよ。
地域と国際的な繋がり
維持管理が大変。
理由だけは確かなんですけど、やっぱり枯れちゃうかもしれないし、
原生に戻っちゃうみたいな話です。
万博の森がなぜあんだけの森にできたかと言ったら、
600億円の黒字だったからですよ。
だから作ったことも大変だけど、
維持管理してきた55年間の維持管理のシステムが実はあったんですよね。
できることも奇跡だけど、今まで来ている管理、これも奇跡だということなんですね。
だから静けさの森を拡大して森を作るっていうことは、
お題目としたらものすごくいいんだけども、
それは本当に誰が維持管理するのと。
大阪市多分逃げると思うし、大阪府も逃げるし。
だから条例を作ってIRだとかF1レースだとか、全部1%条項。
自治体ってそれ作れるんですよね。
競馬場を作って収益を出すとか、競輪場を作って、競艇場を作って、
それを全部自治体の収益になるんですよ。
未来のアートについての議論
その条項を拡大したら、あそこに全部1%条項を作れるんですよね。
そしたら世界の大学共同戦隊みたいな感じを誘致してくることもできる。
それをやるのは鈴木さんでないとできないと思う。
すごいことがこの収録で決まっちゃいましたけど、貴重な回になってしまいました。
僕は言うけど、もうやらないからね。
託されましたよ。
僕は写真撮らない。
アイデアは言うけど、これは鈴木さんがやる気になってくれたらできると思う。
やりましょう。
これもスタディの課題ですね。
スタディしましょう。
スタディしましょう。
ということであっという間にお時間がやってきてしまいました。
最後に告知を誰からしましょうか。
キシモさんからしますか、今回の告知。
今、畑先生から貴重なお話をいただいたように、
いろんな深みのあるメッセージ性を引き出せるような作品が
センバーエクセルビルの会場に今たくさん並んでいます。
特定の決まったメッセージを伝えるものではないんですけども、
皆さんの思考のレッスンというか、フレキシブルで
懲りをほぐすような機会になればとても嬉しいなと思っています。
ぜひお越しください。
この展覧会は8月26日まで。
スタディが10月13日までですけど、こちらは8月24日までですので、
ここはお間違いないようにということですね。
畑さんも告知、もしよかったら写真集の告知を最後。
写真集は今でもアマゾンでも買えますし、
ここの会場でも売れるのかなと思って、
そういうことに相談していかなければいけないかなと思うのと、
7月1日から13日まで写真展の巡回で、
京都の同時代ギャラリーで展覧会をするんですよ。
そういうこととか、今回のAIの映像で話題になりながら、
70年版の森のことの本質のところまでどういうふうにつなげられるかということで、
広報を鈴木さんと組みながらいろいろやっていかせてもらいたいなと思いますので、
よろしくお願いいたします。
最後、鈴木さんから最後一言いただければと思います。
ありがとうございます。
第1章から第6章まで、この芸術祭、さまざまなプログラムが実施されています。
ソーシャルインパクトをテーマに、
10月13日まで万博会期終了時まで、
こちらもやっておりますので、
ぜひとも一度と言わず何度でも足を運んでいただければと思っております。
よろしくお願いします。
ということで皆様本当に今回もどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
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57:01

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