アートテラー・とにのそろそろ美術の話を、この番組は、私アートテラー・とにがアートに関わる方をゲストにお迎えして、トークを繰り広げるポッドキャスト番組です。
本日はヨックモックミュージアムの富安玲子さん、小幡佳奈子さんをゲストにトークをしていきたいと思います。
ということで、お二人、ゲスト出演よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
改めて、それぞれ自己紹介していただいてもいいでしょうか。
富安と申します。ヨックモックミュージアムコレクション担当の学芸員でございます。
よろしくお願いいたします。
そして、小幡佳奈子と申します。ヨックモックミュージアムの教育普及担当の学芸員です。
よろしくお願いいたします。
今日は朝から、ヨックモックミュージアムを貸切状態で収録させていただいているということで、ちょっと贅沢な収録でございますが、
ヨックモックミュージアムってどんなミュージアムなの?っていう人も多いと思いますので、
まずは、ヨックモックミュージアムって、そもそもヨックモックって聞くと、
あれ?あのクッキーみたいなのが浮かんでますけども、
それでいいのかなとか、皆さんいろいろ考えていると思うので、
よろしくお願いいたします。
東京南青山にある私立の美術館で、ヨックモックの会長藤沢敏康が、
2020年に開館いたしました。
と聞くと、本当にヨックモックのってことですよね、皆さんがお馴染みに。
でもそうすると、何の美術館なのかなみたいな。
ヨックモックお菓子の美術館なのかなと思いきや、コレクションは全然違うんですよね。
そうなんです。ピカソとのセラミックの美術館になっております。
ピカソと言うと絵画とか版画のイメージがありますが、セラミック。
いわゆる焼き物、陶器、陶芸って言うと一番わかりやすいんですが、
陶器、陶磁器って言うと、日本とか東洋のものすごく素晴らしい伝統があって、
その目線で見るのが正しいのかどうかっていう問題提起が、
ピカソなんといっても20世紀の芸術の革命者でもあって、
ピカソ自身もいろいろ問題提起を内包しているような作り方をしているので、
そこは一旦自由になって、素材の名前でカタカナで呼んでしまおうということで、
すごい乱暴な言い方しちゃいますけれども、
セラミックという、ちょっと距離を取るような表現で、
っていうことになって、
実は世界的にも非常に注目をいただいております。
ピカソのセラミックの美術館って言ったら、
今のところ世界で珍しい?
珍しいですね。
もちろんピカソが作っていた、
後でご紹介できればと思いますけど、
バローリスという町ですとか、
いくつか素晴らしいコレクションを持っている美術館はありますけれども、
そうですね、そんなに多くはない。
例えばパリの国立ピカソ美術館なんてありますが、
そこも去年行ったら一番上に、
セラミックのお部屋ができていて、
それまでなかったんですけれども、
そのくらい絵画とか、せいぜい彫刻だったところが、
どんどんセラミックに注目を始めた、
という感じですね。
そういう意味でもぜひ皆さん注目いただきたいわけですが、
このコレクションとしては何点くらい持っているのか?
ヨックモクコレクションという、ヨックモクミュージアムになる前に、
ヨックモクコレクションという名前で、
ずっと30年ほどかけて収集されていたんですけれども、
ほとんどがピカソのセラミックの作品なんですが、
もちろんそうではないものも、
もとはアート好きな館長夫妻で、
いろいろなものを持っていたので、
例えば今回でもピカソと同じスペインの画家の、
油絵じゃなくてブロンズ作品というのが面白いんですけれども、
ジョアン・ミロのブロンズ作品なんかも持っていたりしています。
ちょうどギリギリまだ東京都美術館でもミロ展をやっていると思いますけれども。
全部で600点くらいを入れ替えながら展示しているということですよね。
美術館の建物自体も、こだわりの美術館ということですけれども、
まず展覧会に入る前に、建物の話もいいですか?
ありがとうございます。
この場所も美術館を作るにあたって、館長夫妻が探して建てたんですけれども、
南青山の住宅地の中に、ちょっとぱっと見普通のお家のような感じで建っております。
狙いというのが、自宅にお招きするようなスペースを作りたいということだったので。
ホットできるような。
外壁の白い感じもそうですけれども、
ブルーのタイルで屋根や周りに装飾してありますが、それはヨックモックのテーマカラーと。
本店の外観みたいな感じを取り入れつつ。
ヨックモックって皆さんに思っていただきながら、ここねって思っていただける感じで。
屋根の瓦の作り方なんかは、南普通の独特のものを形を引用して作っておりますね。
やっぱりセラミックにこだわっている美術館だなと思うのが、
当然セラミック外観とか内観でも使っているだけじゃなくて、サインとかもセラミックですもんね。
そうなんです。
ヒロムラデザイン事務所さんが、
せっかく焼き物の美術館なんだからサインを焼き物にしようというふうに突然きらめいたそうで。
またそこからヒロムラデザインの人も大変だった。周りのスタッフの方も大変だったらしいんですけれども。
それに、どこかの館長が、僕の知り合いの京都の焼き物作家を巻き込んでということで、
非常に特徴的な、最近だとデザインの学生さんがサイン見に来ましたっていう。
例えばトイレの入り口だとかロッカーとかいろんなところに作られている。ある意味作家の作品ってことか。
そうですね。オリジナルもオリジナル。
ですから、デザイナーと現役の焼き物作家のコラボ作品。
しかもエレベーターの床もセラミックですよね。
そうですね。これもこだわりのタイルで。
浜場を意識して特注なんですかね。
やはり自宅にお招きするからには、最高におもてなしを用意したいという。
よくもくのおもてなし精神なんだなと思いながら見ておりますが。
おもてなしもすごいですけど、別にドレスコードってわけじゃないですけど、
あの服を着ていくと暑くなるとかもあるんですかね。
そうですね。ボーダーを着てくると少しおやすくなるという。
ボーダー割りみたいな。
はい、ボーダー割りを行っております。
今日はお花さんもボーダー。
そうですね。
意図的に着ていくもんなんですね。
よくもくミュージアムであればみたいな。
そうですね。自然とコスチュームのようにボーダーが増えてきたっていうのはありますよね。
ピカソといえばボーダーを着ているイメージがあるからっていうことでボーダーを。
お客さんもボーダーを着ているとピカソのミュージアムだっていうことで喜ばれる感じもするので、
意識的ではないんですけど着ております。
それはボーダー割りのボーダーはどんなボーダーでもいいんですか?
ピカソ的なボーダーじゃなくても細かったらダメとかそんなことないんですか?
ボーダーであれば何でもOKですか?
縦縞はNGなんですけど。
縦縞はすごく厳しい。
縞だったらOKじゃない?横で。
横だったら大丈夫。太さも大丈夫だし。
あと靴下がボーダーだとかそういう人もいるんですよ。
ゼブラ柄はどうしましょう?
ゼブラはちょっとかわいそうなんですけどちょっとダメですね。
ボーダーだとボーダーだと。
まだゼブラでどうですって言われたことはないですね。
シマですけどね。
いろんなことをやっているこのクミュージシャンですけども。
改めてピカソについてどんどん掘り下げていきたいなと思うんですが。
番組でピカソを取り上げるのは初めてなんですけども。
多分世の中の人もピカソって知ってはいると思うんですが、
改めて初めてなので、どんな人なのか基礎的なところから教えてもらってもよろしいでしょうか?
まず生まれたのは1881年19世紀の末ですね。
生まれた場所はスペイン。
地中海沿いのマラガという古い古いローマ帝国以前からの
フェニキア人がいたりとかいう本当に古い文明が栄えていた港町です。
なので新種の気象みたいなものも町全体にあったのかもしれません。
そこで幼い頃生まれて、
ピカソを特徴づけるものというと、
そのあたり非常に闘牛が盛んなところで、
本人も首も座らないうちから抱っこされて、
闘牛場に連れてかれたというような話も残っていて、
闘牛が大好きな少年であり、
長寿って闘牛が大好きなおじいさんになっていくんですけれども、
まだその当時は闘牛は全然普通に盛んに行われて、
今はいろんな動物保護の観点からかれるだろうけど、
大丈夫だったわけですね。
長寿ってお父さんの仕事の都合でも北の方に行ったりとか、
大きくなると首都のマドリードの学校に行ったりとか、
バルセロナに住んだりとかありました。
そこでいろいろな出会いがあって、
最終的には20歳頃に当時の芸術の中心だったパリにやっていきます。
その時は貧乏な若者で、
フランス語もまだ怪しいようなんですけれども、
当時の同じくらいの世代の若手芸術家の中では、
彼の才能がズバ抜けているというのがみんなわかって、
パブロに自分の作品を見て何か言って欲しかった、
というようなことを言っている人もいます。
そこでルーブル、もちろんその前に自分のマドリードで
プラド美術館の子を見て、ベラスケスですとか、