00:02
ここはとある町にある小さなセレクトショップ SLOW&STEADY。
国内外からセレクトされた洋服に囲まれた店内は、今日もたくさんの人で賑わっていましたが、閉店間際、今はBGMだけが響いています。
いや、店の奥から誰かの声が。そう、今日も店主の岡崎が残業がてら、ああでもない、こうでもないと、洋服話に花を咲かせているのです。
フィッティングルームのさらに奥、STAFF ONLYと書かれたその先にある狭くて小さなバックヤード。
今日もこのバックヤードからあなたのクローゼットへとお届けします。
どっちでも圧倒されて、FRANK LEDERの魅力に感動して買ってくださったお客さんの2人って感じがしてて。
すごい早かったよね、気に入って買ってくれるまでが。
岡崎さんも助け立ちというか、補足説明とかしてくださったんですけど、圧倒的に少ないというか、パッと一言でも一番大事なエッセンスを注入してくれたというか。
一瞬悩んどった感じだったけん、一言言っただけやけど。
見れば見るほど新しい発見というか、ここもかっこいいな、ここもかっこいいなってありますけど、いまいち言語化ができんというか、結局どこの子もかっこいいし、FRANK LEDERの魅力を言語化できんというか。
かっこいいだけで終わってしまうみたいな。
もう多すぎて、かっこいいしか言えんようになるっていうのが僕の中で。
お客さん説明求めとんのに、うわーかっこいいっていうのがすごい多かったね。
お客さんの気取りを見て一緒に興奮するっていう。
それが一番いいことやけどな、でもそれって。
やっぱり僕の中でも言語化したいっていうのがあるんで。
そういうのやっぱあるんや。
あれはあれでいいけん、そんなに気にしてないんかなと思ってたけど。
でももういまいちど。
逆に1年働いて言語化してないのはまずいけど。
いやいや。
ある程度は説明できてるけどってことやな。
そうですそうですそうです。
それ以上になってくると難しいってこと?
そうですそうです。
なんでこう、いまいちど語ってほしいなって。
おお、振りがすごいな。
語れいうんか、仕事終わりに語ってくれって。
03:01
じゃあ逆に洋平は?
フランクの魅力ですか?
フランクの魅力ですか?
お店を始めた時から、お店の中央にね、君臨するメインブランドというか。
そうですね。
一番の魅力は?
そこを2人の説明聞いて、それを補足しようかと。
なんか、僕めちゃめちゃいろんな洋服をいっぱいまだ見とるわけじゃないですけど。
存在感があるというか。
なんか見たことないって感じが、毎シーズン毎シーズンするのが一番の魅力。
存在感。
そうですね。
それはまあ見た目の存在感。
そうですね。
あるよな、存在感。
これがもう圧倒的。
これが一番。
作は?
僕はこの前も話したんですけど、素材自由というか生地好きなんで。
ジャーマンレザーにしっかり、ウールとかのやつにしたり。
他のブランドじゃそんなに見たことないような風合いだったり、硬さであったり、生地感であったり。
っていうイメージですかね。
このブランドしか作れん生地を使ってて、でもやっぱ着ても生地が先行してるわけじゃないっていうか。
洋服としてすごいかっこいいっていうイメージですね。
うまくまとまと感じがあるってこと?
うん。
なるほどね。
あとは?
あとは…
あとは…
そうだろ。
でも、二人、作が素材、洋兵が存在感って言うけど、間違ってないというか。
存在感のある洋服っていうのはあるんやけど、僕が好きな、個人的にね、好きやなって思うのはやっぱりこう。
もともと1999年からセント・マーチンっていう学校、その服飾の学校に在学中にコレクションを始めたんやけど、
なんかトリッキーというか、ちょっと自分の老いたちとか、ドイツっていうことに対してすごいリスペクトしながら、
毎シーズンすごい物語みたいな、物語に近いぐらいのテーマを作って、そこに洋服を差し込んだっていうのがまず、
自分の好きなことをしっかり表現しようなっていうところも大好きやし、
あとやっぱこう、一般的な洋服の流れとかっていうことに対して、カウンターというか、
06:04
もうほんまに自分のやりたいことをしっかり表現しつつ、さっき二人が言ったみたいに存在感もあったり、
素材、パターン、何もかもがうまく一つにまとまっとう感じはあるよな。
で、なんか、僕も洋平堂々、全部が全部洋服見てるわけじゃないし、知らんことの方が多いから、
あんまりはっきり断言することはできんけど、やっぱり、よくみんなが喋ってる内容と被ってしまうけど、
まあほんまに着れば着るほどかっこよくなるっていうのはまず、やっぱ大前提としてあるかなって思うし、
素材とか色とかも結構独特やけど、ちゃんとリアルクローズというか、着にくくないというか、
それはすごい素晴らしいというか、かっこいいなって思う。
奇抜に振って、個性を出すっていうことを、結構いろいろみんなできるだろうけど、
フランク本人は僕なんか、いつやっけ着てくれた?
2年くらい前。
の時にバーで飲んだやんみんな。
その時にゆっくり聞いたんやけど、フランク自身は洋服をコレクションとしてファッションをやってないって言って、
自分は作りたいものをしっかり作るような洋服を作ってます。
ファッションはやってないって言った言葉がまあ的確かなと思って、
なんかそれがなんか、自分がほんまにテンション上がる洋服しか作ってないんだろうなと思うし、
そこが世の中の流れとかを頭に入れて、物を作ってないだけにやっぱり存在感は出るよな。
ああ、やから。
そうそう、なんか忖度がないというか。
まあ多少な、やっぱりサイズ感なり、いろいろこう、もちろん全く売れんかったら意味のないことだろうけど、
そこのバランスが結構自分の好きなものにある程度バッチリ吹っ飛ぶ感じはあるよ。
だからこそやっぱり着た時に圧倒的、なんか圧倒される感覚があるんかもしれないですよね。
自分が本当に作りたいものを信念持って作ってるのを着るからこそなんか、わあやっぱかっこいい。
やっぱフランクが一番、なんて言うんでしょうね。
お客さんが試着した時に、わあって、なんて言うんでしょうね。圧倒されてる感じが感じるんで、個人的に。
09:04
今日も今日それを一番改めて感じますね。
独特やしね。それはあるんじゃないかな。
まああとほんまに好みもあるけどね、やっぱり。
でもボタンを100年近く前のヴィンテージボタンを使ったりとか、生地もヴィンテージ使ったりとか、
なんかこう生地と形と色、洋服を構成するパーツとか要素みたいなものが全てラッシーで。
なんかフランクラッシーというか、それがこう全面に出てなお日常的に着れるっていうのはやっぱ凄いことだと思うよね。
そこがなんか僕は凄い素敵やなって思う。
それですね。
答え出た。
ああそういうことか。
それはでもフランクの魅力、特別僕は結構昔から好きで、憧れというか若い時から着たいなって思うブランドだったし。
何歳の頃ですか?
25歳、6歳くらい。
僕と野村と同い年くらいの時にやっぱり着たいなって思った洋服やし。
それをやっぱりメインにしたいと思ってお店へやりだしたこともあるけん。
僕自身は格別思い入れは強いけど、うちの洋服全般に同じようなことは言えるけん。やっぱり。
いっぱいのブランドはなかなか難しいけど僕は性格的に。
まあそんな感じかな。
結構フランクとかって思想が強いみたいなの言うじゃないですか。
いや思想強いと思うよ。
思考もフランク着よったら変わってしまうみたいな。
だって前回の春のコレクション、種ついてましたね。
シード。
木がボロボロになったら土に埋めてくれって言うな。
着よる人自身もやっぱりちょっと考え方というか着る前と着る後ってちょっと変わっていくんですか?
変わるというか。
変えられるようなぐらい強い洋服。
まあでもフランクの洋服大好きって言う人はやっぱり癖強い人多いと思う。
いや間違いなくそうですね。
やっぱり。洋服楽しんどう人っていうかな。そういう人が多い気はするし。
12:06
逆にこういう思想の濃いブランドっていい意味でね。
僕は大好きなんやけど、そういう洋服ってうちのお客さん単位で考えても
これから何かしたいとか目標を持ってやるような人が選びがち。
なんか力があるんじゃないかなと思う。
まあ別に思想をあえてフラットに見せてないブランドもあるやん。
それが良し悪しはないけど、そういう表全面にこう
そういうドイツの歴史だったりサブカルチャーだったりっていうのを組み込んでやっとうから
濃いやん。これはなんか力もらえる部分はあるんちゃう?
やっぱり。
目に見えん力っていうか。それはあると思うよ。
だって二人、自分で言語化できんって今さっき洋平言ったけど
自分がお客さんだった時ってフランク買ってたやん。
その時の気持ちをそのまま伝えたらいいだけちゃう。
洋平の場合ドカーとかピキーとかこんな感じになるかもしれんけど。
そんな感じなのっけ?
なかなかどれが好きでどれを着るかっていうのはほんまにそれぞれ自由やけど
やっぱこういうブランドはかなり少ないと思うけどね。
そうなんすね。
少ないと思うよ。
なんか最近はやっぱりどのブランドもそうやけど
自分らしさっていうか自分たちのやりたいことをやっぱりしっかり出すっていうか
出したブランドが結構多くなってきた気はするんやけど
なんかここまで昔から一貫してる感じっていうのはなかなかないかもしれん。
昔から一貫してるっていうのはどういうことですか?
そのドイツの歴史が入るかっていうことで。
ずっとそういうのを全面に出しながら服作ってきたと。
毎シーズンずっと物語っていうか自分の中で作ったテーマがあって
そこにそれで洋服作っていくっていう。
一時パリでコレクションもやんやったけど
なんかなんで辞めたんですかってそれも聞いたりもします。
その時にさっき言ったのと同じ答えっていうか疲れたって言って。
15:01
自分がほんまにやりたいことをやって作りたいものを作るために
コレクションのサイクルっていうのは早すぎるって言って
それに合わせて洋服作らないといけないから
それがすごい自分は苦手だったっていう。
そういう感じが洋服から凄い出てるやん。
それが僕はフランクリーダーって
一般的にそんなにみんなが知っているブランドじゃないし
言っても22,3年続いているブランドやけど
やっぱりマイノリティであることには変わりないけど
僕の中ではどんどんクリエーションっていうか
うちの店で8年間か9年間かやるんやけど
どんどん良くなっていく気がする。
良くなっていく?
そうそう。
それをカッコよくなっていく?
カッコよくなっていくっていうか
僕自身が結構慣れてきたじゃないけど
フランクの作るものに対してどんどん
やっぱり毎年好きになったっていうのはあるけど
それを差し引いたとしても
さらにバランスは良くなっていくような気がする。
着やすいとかそういうことですか?
着やすさと奇抜さのバランスの
奇抜じゃないしね。全然。
だってうちに入れると
全部が全部うちに入れてないし
うちだったらこれかなっていう
セレクトで選んでるから
奇抜ってあんまり思ったことないかな
それは全然触れてない人からしたら
奇抜に移るんかもしれんけど
そんな感じちゃうかな
めっちゃ言語か聞きなおさないと
本当に言いたかったことというか
口に出したかった
むずいよ確かに一番
僕もむずい
てか本来なんか
どうなんだろうな
僕らはお客さんに伝える必要があるから
ある程度は喋らなあかん
喋れなあかんけど
そのブランドを着る理由とか
そのブランドの魅力って
それぞれがそれぞれの解釈で
持っておくべきやからね
18:02
着る人自身が
僕が言ったけんて
それが正解でもなんでもなくて
単純にだって
その洋服を着て
僕が思うことを伝えるだけで
実際着る人がね
どう判断するかっていうのは
それぞれの自由やしな
でもやっぱりどっかにメンズ
女の人もそうかもしれんけど
やっぱりこう
人と少し違ったもの
大きく違うのは恥ずかしいけど
少し違う中で
やっぱりいいもの着たいっていうのは
絶対あるし
お客さんに結構僕も言うけど
そんな数いらんでしょっていう
よく言ってますね
無駄打ちじゃないけど
無駄って言ったら失礼やけど
長く着れるものでかつ
やっぱりかっこいいもの
着てほしいって思うし
着たいと思っとうだろうけん
そういう意味ではやっぱり
うちにとっては必要なブランドやな
大丈夫ですか?
いやちょっと感動してます今
なんで?
ほんまなんかそれ
それが嘘っぽいな
ちょっと臭かったけど
これはこのお店のメインブランドかと思って
それは分かってるやん
接客を受けてる気分に
それは分かるんだけど
メインっていうか
思い入れが強いってことね
どのブランドも好きやけど
僕の中ではやっぱり
初めてお店を
まだ内装も全然できてない状態の時に
インタビューでも
昔言ったかもしれんけど
エージェントのマッハゴーグンに行って
長谷川さんと話した時に
代表の
すごく軽かったやん
なんか似合いそうやな
いいやんみたいな
なんか結構厳しい
厳しいって言ったら
審査だったじゃない
もちろんだって
話しに行った時は
まだ別のお店で働く状態やし
その時に展示会行かせてもらって
今と全然違うような
テイストの洋服も着とったのに
なんか似合いそうやな
やれやれみたいな
頑張れよ
そんな簡単にウレンケン払ってくれよ
みたいな感じでは言うんだけど
すごいそこから
フランクも好きやし
そのチーム
エージェントのチームの長谷川さん一等に
みんな大好きやけんっていうのもある
僕の中では
21:01
それはあるよね
もういいですか?
いいです
いやーちょっとこれを持ち帰って
自分なりにも考えが同じくらい
自分の目線で話せるようになったらいいな
嬉しいよ幸せ
でももう
最初の方に買ったフランクの洋服で
2人がね
今大企業洋服ってたくさんあると思うけど
その洋服をちゃんと眺めたら答えは出るんだよ
なんか染みる
だって2週間前に買った洋服だったらまだ分からんけど
3年4年経って
ガンガン着と洋服を目の前に置いて
酒でも飲んでみなさいよ
そしたらなんとなくわかるやん
なんでこれずっと着よんだろうなってことを考えたら
自分なりのその良さっていうのは
それはフランク関わらず
どのブランドでも
ずっと自分がここで
家で買って着続けと洋服をちゃんと眺めると
なんとなくわかる
眺める
逆にこう
あんまり着てない洋服を眺める必要もあって
それは前
なんで着てないんかとかっていう
それはブランドのこと関係ないけど
着てない洋服を眺めたら
自分がなんで着てないかっていう答えが
なんとなくわかってきて
でそれを覚えておくと
例えば次に買うときに
こういう形は僕金くなるからやめようとかできるやん
やっぱそこは
着る服金服ちゃんと分けていったほうがいいかな
それがさっき言った無駄打ちにつながるっていうか
無駄がなくなってくるやん
何着もいらん
好きな形が何十種類もあるわけちゃうからね
そうじゃない
しゃべらしといて
しゃべらしといてフリーズするってどういうこと
一回飲み込ませてください
飲み込んだでしょ
よく噛むんで
食いもんみたいに言う
24:00
確かに重いというか
なんか容量が多い
そんなこともないと思うよ
だって僕よりずいぶん前からね
ずっとフランク・ツズキ・大西さんもいっぱいあるわけやし
僕で言ったらね
まだ9年やから
22年のフランクの歴史の中で
半分も言ってないからねミトンは
そう考えたら
ブランド設立当初からずっとやり続けたお店もあるわけやし
そういうお店の人の方がやっぱり厚く語れる
そうだろ
まあまあまあ
そんな感じですよ
大丈夫ですかもう
いやもう
まあほんまは
もう一個あるんですけど
なんだこれ
スロー&ステディプレゼンツポッドキャスト
バックヤードトゥークローゼット
話はまだまだつきませんが
そろそろ閉店のお時間です
聞いた後
クローゼットの洋服たちが今よりきっと好きになる
来週もあなたのご来店お待ちしております