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ここはとある町にある小さなセレクトショップ、SLOW&STEADY。
国内外からセレクトされた洋服に囲まれた店内は、今日もたくさんの人で賑わっていましたが、
閉店間際、今はBGMだけが響いています。
いや、店の奥から誰かの声が。
そう、今日も店主の岡崎が残業がてら、
ああでもない、こうでもないと、洋服話に花を咲かせているのです。
フィッティングルームのさらに奥、SAF ONLYと書かれたその先にある狭くて小さなバックヤード。
今日もこのバックヤードからあなたのクローゼットへとお届けします。
洋服をスムーズに決める決め方っていうのがあって、
自分で着たらあかんのよ。
自分で着て鏡の前で見て、
それをするのが一番いいと思いがちなんですけど、
実はそうじゃなくて、時間がかかる人、
いまだに洋服選びに悩む人は聞いて欲しいけど、
一回床に置いて、上から下まで。
床に置いて、できればちょっとキャタつかなんかから、真上から見るわけ。
それでバランスを整えて、あ、これいいかもなっていうのを組んでから着るわけ。
置いとんとかよく雑誌とかでありますよね。
椅子にかけとんとか。
あっちの方がいいよ。
えー。
マジっすか。
あかんのかと思ってたぞ。
僕が当時のオーナーさん。
本当に18歳くらいに入ったお店のオーナーさんに、
すごい時間かかるんですって言って、
やっぱりこれって短くなるんですかねって聞いたことがあって、
その時に、本当に忘れません。18歳くらいの時ちゃうかな。
教えてくれた。
じゃあ時間かかるんだったら、
まず仕事に行く前の日な。
次の日の洋服を床に置いてある程度組んどくと。
で、いけるかなと思って朝起きます。
で、もっかい見ます。
で、それで初めて着てみなさいって。
そこでちゃんと組めとったらスムーズ。
結構短くなるぞって言って教えてくれた。
えー。
で、実際やっぱなったんですか?
いや、それか。
いやいやいや。
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なるんやけど、
僕もともとすごい極度のめんどくさがりやなよ。
だけ何かこう、それをした方が、
ほんまに綺麗に組めるよ。
それは間違いないんやけど、
それをするのがめんどくさいから、
僕はもう早い段階でセンクなった。
センクなった頃には、
何か選ぶのが早くなった。
早くなってきた件もある。
早くなってきたんやったら別に必要がない。
何か頭の中でバーって組んで、
何パターンか組んで、
組めるようになった。
今みたいに早くはないけど、
何かこれ着ようっていうまず1個。
僕の場合は1個主役っていうか、
着たいような感じで、
1個主役っていうか、着たい洋服をまず決めて、
それがトップスだろうが、パンツだろうが、
靴だろうが、帽子だろうが、何でもいい。
それをまず1個決めて、
それに一番相性のいいもの。
これはもう何でもいいんですか?
これは組み合わせによるんですか?
組み合わせによるけど、何でもいい。
それをベースに作っていく。
あと1個決めて、
そいつが一番生きるような相棒を、
2個目決めて、
やると結構スムーズ。
それをやって、
それをやり始めたら、
気づいたわけ。
今日着たいもの、明日着たいもの、
そんなコロコロ変わります?
それ結構僕も思った。
一番テンション上がるもの1個決める。
そんなことあるんかなって思って、
仕事柄、
洋服屋あるあるなんだろうなって思って、
じゃあ本来の自分はどういうキャラなんだろう?
って思った時に、
やっぱりずっと同じもの着たいなっていう。
僕はそういうタイプなんやなって、
そんなん考えよって気づいたんかな。
結構今のルーツ的な。
そうなってくると、
どういう洋服がいいんだろうってなったら、
時間を味方にできる方がいいやん。
すごい回数重ねれば重ねるほど、
かっこよくなるってなると、
今みたいな洋服の作り方だったり、
ってなってくるわけよ。
だけどそうやな。
自分の好きな洋服は、
多分そこら辺から気づき始めたのかも。
最初洋服選びが時間かかるな。
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どうやって短く選べるんだろうな。
先輩に聞きました。
そうやってやりました。
めんどくさいから自分なりのやり方でやり始めました。
毎日毎日こうやって洋服組むの、
僕は面白くないな。
確かにイベント前っていうか、
例えば好きな彼女とどっか県外に旅行行くとか、
そういう時はやっぱり考えたいやん。
そういう時はもちろん考えるよ。
でも毎日毎日、
明日俺これ着たい、今日これ着たい、
ないなって思い始めたのが今のお店の原点かも。
今初めて気づいたけど。
言ってんだよ。
そうかもしれない。
あとなんかもう昔から
なんか
一つだけ旅行に持って行くんだったらとか、
今旅行に行くんだったら何着るっていうのを
すごい考えるのが楽しくて。
自分の中でベストというか、
こいつは外せみたいなのをやっぱり
作っていきたいっていうのは常あるよな。
こいつがおったらいけるみたいな。
今もちろんスポーツの世界と同じで、
一軍二軍が入れ替わることは結構あるけど、
永遠の一軍みたいなのをやっぱり
いっぱい作りたいなって思う。
そういう感じかな。
だって軍者にしろな、
もう話ほんまに2点3点やけど、
軍者ってだって国が負けたら
国が滅びるっていうような状態で
戦争始めるわけだ。
そうなってくると負けたらあかんわけで。
ってなると兵器にしろ、軍服にしろ、
兵士さんの体力とかそういうことにしろ、
やっぱ徹底的に力を注ぐやん。
ってなってくるとやっぱり
国の予算を投じて
軍服作るわけやけん。
いいものに決まっとうよな。
それが戦争っていう大きな戦争とか
日本もそうやけど、
100年弱前や。
第二次世界大戦が。
だから僕らの
生まれと僕らのが死ぬまでに
戦争があるかどうか知らんけど、
例えば100年先、200年先で戦争が起こりました。
例えば日本も
戦争しなくちゃいけない状況だったとしたら
軍服ってすごいことになっとる。
ボタン一つでなんかいっぱい出てくる。
服じゃないっすよね。
いやまあ多分人と人との戦い
みたいなのもかなり少ないよね。
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機械ドローンとか
飛びまくって
戦争するんだろうけど
けどやっぱり
現地に出向いて
戦わないかん兵士さんたちも当然おるわけで
そういう人たちが着る
軍服ってすごいんだろうな。
服なの?
ボタン一個で多分色変わったりする。
色変わる意味あるんですか?
だから山の時は緑になったり
ビルがいっぱいあるところで戦う時はグレーになる。
絶対透明になると思う。
色変わると思う。
透明になりますよさすがに100年後。
100年後だったら透明になると思う。
色変わる意味あるってことですけど。
最新の
気づいたらやられる。
最新の技術が詰め込まれた素材で
軍服が作られて強度も
利便性もあるわけやけど
そういうことになってくる。
そうなってくると
軍服がそうなると多分普段着もそうなる。
多分色が変わるニットとか。
多分そうなってくるんじゃない?
軍服が先に行って
一般の洋服が後から来るから
そうなるよな。
100年先でそうなるってなると
つらいな。
今の価値観は色が変わるニットはいらない。
僕もいらんすね。
今はこういう
自由な時代を経て
戦争になった場合は多分
あるんじゃない?
僕らみたいな洋服屋さんを残りつつ
最新の洋服を着ている人たち
色が変わるニットを
着ている人たちも出てきて
そこは違和感なく
世間一般の色が変わるニットを着ている。
そんな気がする。
着ているだけで病気
ウイルスを遮断する
洋服とか
そういう感じになる。
素材感だなんだって言う前に
そういうことになってくる気がする。
そこでオシャレなブランドが出てくる。
お金を備えた
どれくらいスタイリッシュ
かっこいい感じにやってるか
本当に
未来はそうなる。
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資源も
永遠続くわけじゃないし
何の話だこれ
100年後は
僕だけ
いやいや
まあまあ
それは親子ぐらい離れても
僕は間違いなくおらんよな
まあまあ
そういうことをあれこれ考えるのもね
まあ言ったらね
まあ洋服って楽しいっていう話ですよね
そうですね
考えようが大事かもしれない
そもそも答えとかないし
やっぱりそういうしっかり考えて
しっかり伝えていくっていう
それが音をお手前に抜きにして
真面目に考えようぜっていうことが大事かもな
そういうことです
以上です
お店のルーツは岡崎さんの服選びで悩みから
すごいな
言って気づくもんなんやね
もうですね
散々ノートなりブログなり書いたけど
全然気づかんかった
言葉にすることで
ああそういうことか
なんかあるよな
もしかしたら100年後
これ話長いもん
登んないで
今日ちょっと
そういうタイムトリップしすぎて
自分がトリップしてもっと
でももしかしたら
近々の
スルー&ステディのお店の在り方として
スルー&ステディはこの状態で
セレクトしたりいろいろやりながら
頑張っていくとしても
僕自身が
ほんまにこう作る未来
僕の晩年に向けての
ちっちゃいちっちゃいお店とか作りたいな
室とかでもいいやけど
ほんまにこう
置いてる服5着だけとか
そんなお店作りたいな
全部合わせて5着
旅の相棒
トップスっていうかシャツ一肩
ニット一肩
ジャケット一肩
あとシューズ
キャップみたいな
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そういうの作りたいな
でもそれを1個に絞るって
好きな本
一番好きな本なんですかとか
一番好きなアーティスト誰ですかとか
一番好きな映画なんですかって言われて
1本って言われたらすごくむずいだろ
圧倒的に1位じゃないと答えられるだろ
1個よ
どんなことがあっても1つ
ベスト3あげなさいじゃない
1個ってなると絶対むずい
答えられる方が違和感あるぐらい
でも答えたいわけ
僕はそれが一番かっこいいなってずっと思ってるから
その1位を探したいわけ
探すために
こんだけ星の数ほどブランドの数があって
僕が知っとんやん
1%2%ぐらいなわけよ
100あるうちの1とか2とかしか知らんわけよ
その中で
って考えると
そもそも100知らん時点で
それ使うかもしれんけど
僕なりに近道したいやん
僕が知れる中で
位置をひねり出せる
最短でひねり出したいなと思って今のラインナップ
ここら辺から位置が出るんじゃないかなって
そこを僕は選んでセレクトしようわけよ
分からんよ全然違うところが1位
そうなったら
今世は諦めるわ
諦めたらしゃーないでしょ
そういう意味で頭を柔らかくして
いろんな洋服を
自分で着るとかっていうことじゃなくても
洋服の勉強とか
トレンドを追うっていうよりは
洋服の勉強は愚直にやっていきたいなと思う
ルーツとか
僕も言っても40やし
あと10年20年後の自分に向けて
ってなってくると晩年に入ってくるんで
最終的に自分が死ぬ直前
死ぬ1週間前
何歳で死ぬか分からんけどボケてなければね
死ぬ1週間前に何着とんかなって
すっごい興味ある自分で
洋をおっしゃってるイメージは?
めちゃくちゃ興味あるよ何を着よんだろ僕って
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昔は全く分からんかったよ
たくさん毎日これあれこれ着ようときは
全然見えてもなかったけど
最近は絞って絞って
ちょっとずつ絞っていくことで
なんとなく
気づき始めたかなぐらい
またまた先だけ聞きたい
自分が死ぬ前に着る服を
あれこれ考えて
お客さんに提供するってことは
自分がほんまに大好きなものを
提供するってことなんだろうなって思うけん
そこは頑張っていかんとなと思う
答え見つかるときは
死ぬ前なんだけど
まぁな
まぁそんな感じですね
2.3.4.5.4