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始まりました、志賀十五の壺。 皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
さて、今日もお便りに沿ってトークを進めていきたいと思います。 こちら、はるはるさんからいただきました。
志賀さんこんばんは。今日も楽しい配信ありがとうございました。 また過去のアクセント会員も配置を致しました。
確かに志賀さんのお名前も2つのアクセントがあり、非常に納得しました。 これはしがかしがですね。この2つがあるということですね。
今回は、世界で一番難しい、習得が難しい言語は日本語か? というむいむいさんからのご質問でしたね。
私も地理的に近かったり、母語と似ていれば学習が容易だと考えています。 しかし、ここで新しい疑問が生まれました。
母語が日本語の人が最も習得が難しい言語はどの言語になるでしょうか? おそらく難しさを判断する基準は習得するのにかかる学習時間になるかと思います。
志賀さんはどのように思われるでしょうか? ぜひご意見伺いたく思います。
だいぶ寒くなってきました。風邪をひかないようにご自在ください。 ではまた。ということで、はるはるさんどうもありがとうございます。
寒くなってきたからね、本当に。 で、世界で一番難しいというか、違う違う、日本語母語話者にとって習得が難しい言語は何かということですね。
まあこれあげればいくらでもあるんでしょうけど、 まあやはり
なんというかな現実的に考えて、
我々日本人というか日本語母語話者が習得し得る言語ということで、ちょっとメジャーな言語からちょっと考えてみようかなと思いますね。
いくらでも少数言語とか、 まだ文法書も辞書もないような言語っていうのは世界に山ほどありますけど、
まあそういう言語も面白いですが、 今回は習得するのに難しいってことなので、習得する機会があるということを考慮して、
メジャーな言語からお話ししようかなと思います。 で、日本語との
対比をより目立たせるというか、はっきりする言語として今日はね、アラビア語の話をしようかなと思います。
しようかなと思います。でもタイトルがそうなっているんじゃねえかってことなんですが、
アラビア語っていうのは当然日本語と全く違うし、人種的、文化的にも全く異なるものです。宗教的にもそうですね。
まあそういうバックグラウンド的にも理解できないし難いものもたくさんあるし、言語もまたそうであるということですね。
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アラビア語のことを皆さんどのくらい知ってらっしゃるかはわかんないんですけど、
何から行こうかな。発音からいきますかね。 発音はね、
母音に関してはまあそんななんですよ。アラビア語は基本的にアイ、ウの3つの母音しかなくて、
まあ長短の区別はあるんですけど、 日本語より少ない3つですからね。そういう意味では簡単なんですが、
死音の方がね、なかなか難しいんですよ、これが。 アラビア語の特徴として喉の奥の方で
発生する死音が多いんですよね。 例えば日本語母語話者には両方カーッて聞こえるようなものも、カーッとパーッっていう2つの区別があって、
専門的には軟口外音と口外水音というものなんですけど、 あとはね、喉の奥の方で摩擦を起こすような音も
大量にあってね、これが発音するのも聞き取るのも難しいといった感じなんですよね。 まあ当然これは
日本語にはそういったものがないからってことですけど、 日本語母語話者にはハッという音に聞こえるようなものに数種類あるといった感じですかね。
で、まず発音が難しいってことですね。 そういった喉の奥の方を使うといったことで。
あとは表記の面で言っても 馴染みのない文字ですからね、アラビア文字って。
その前にね、アラビア語って文言と口語っていうのがかなり 乖離のある言語と言ってよくてですね。
アラビア語も当然いろいろ方言があるわけですけど、 文語というかフスハーって言われるものなんですが、
これがある意味共通語標準語的な役割になっています。 今回お話しするアラビア語はこのフスハーの
お話ってことになってるんですが、 アラビア文字で書かれるものも基本的に文語フスハーです。
で、これもご存知の方も多いと思いますが、 アラビア文字っていうのは右から左に書いていくんですよね。
あとね、その英語の筆記体みたいに続けて書いていって、 それぞれの文字は単語の頭なのか途中なのか最後なのかでいろいろ形が変わったりするんですよね。
文字なんかすぐ覚えられますけど、 最初はちょっと面食らうところかもしれません。
でね、アラビア語の面白いところは、文字も当然面白いんですけど、 あれね、実は詩音詩が書いてないんですよ、あの文字って。
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例えば僕の名前だったらシガっていうのは SGみたいな表記になってるってことなんですね。
で、これの困るところは SGって書いてあったらシガかもしれないけど、 サガかもしれないし、セガかもしれないし、
スグかもしれないしっていろいろ可能性があるっていうことですよね。
当然文脈で判断していくわけですけど、 アラビア文字は詩音しか基本的に書き表さないという特徴がございます。
でね、この詩音しか書き表さないっていうのが結構アラビア語の本質と関わっていて、
ここが僕の好きなアラビア語の好きなとこなんですけど、 詩音を見れば大体の意味がわかるっていうことなんですよね。
こういうのを詩音語根とか言ったりするんですが、 よく挙げられる例として、KTB、クトゥブっていう語根があるんですよね。
で、これは書っていう、書くっていう意味ですね。 書っていうような意味というかイメージと結びついていて、
例えば、クトゥブの間にアっていう母音をそれぞれ入れて、 カタブというと書くっていう意味になるんですよね。
あるいは、詩音の間に入れる母音を変えて、 キターブと言ったら本という意味になります。
さらに別の母音を入れると、カーテブで作家っていう意味になるんですね。 これ面白いですよね。
普通、我々がイメージをするというかやっている、 この別の語を作り上げるっていう作業は、
頭に何かつけるか、後ろに何かつけるかですよね。 簡単な例だと、弁当におをつけてお弁当になったり、
動詞だったらもっといろんなことができますよね。 書く、書きます、書かれた、書かせる、書きました、書かせられなかったとかね。
いくらでもこうやって、新しい語というか、こういうのは派生って言うんですけど、 こういうふうに語を派生させる作業をするわけですけど、
アラビア語の派生っていうのは、またこれとは全然違うものですよね。
何かあるものにペタペタ、後ろやら前にくっつけていくというよりは、 さっきのしょっていう意味を表すくとぅぶの例で言うと、
そのしんが固定されていて、その間にぼいんを入れたり、 もちろんせっとうじって言ってお弁当のおみたいに何かくっつくこともありますけど、
一見変わったやり方で、いろんな語を派生しているんですね。
いいのかな? これって言語学的に派生っていう言い方をするのかな? とりあえず、
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日本語あるいは我々のなじみのある言語とは全く違う形で、 単語というものが作られているということですね。
今日のトークテーマは、日本語母語話者にとって学習の難しい言語はって話でしたけど、 ちょっとアラビア語の魅力みたいなことになっちゃいましたが、
確かにこういうのもネックになっているとは思います。 あとはね、語順が違うとかあるんですよね。
基本的に動詞から始まるので、日本語と鏡写しになったような語順になることが多いですね。
でもこれって一周回って学びやすいかもしれませんね。 日本語で思い浮かんだことを逆から言っていけばアラビア語の語順になるってことですからね。
一周回ってみたいなとこはありますけど、ちょっと難しいとこかなと思います。
あとはね、動詞の変化とかがかなり不規則で覚えることが大量にあるっていうのも、 アラビア語の難しいところだと思います。
というわけで、今日は多くの方にとってあんまり馴染みがないんじゃないかというアラビア語のお話でした。
ちょっとググってみるだけでも勉強になると思うので、皆さんぜひ調べてみてください。
というわけで今回はここまで。また次回お会いしましょう。ごきげんよう。