1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2023-11-28 10:39

#603 bottle は二音節か? from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。光の声が空高く聞こえます。
ここ最近、音節の話をよくしております。
シャープ601でクリスマスの発音の話をして、シャープ602で音素配列論の話を英語を中心にね、やっております。
今回はそのシャープ601と602の続きといえば続きみたいな位置づけになるかなと思います。
特に前回の続きで、今回のエピソードだけでも十分お話はできると思うんですけど、
その音素配列論のところでお話ししたのは、音節っていうのは母音を中心によく考えられるんですよね。
核となるニュークリアスっていうのが中心にあって、その前にシーンが出てきたり、後にシーンが出てきたりして、
一つの音節をなすと。前に出てくるのを音節と言って、後ろに出てくるのをコーダと言うということですね。
猫っていう単語のキャットだったら、クっていうようなシーンが音節と、エっていうような母音がニュークリアスで、ツっていうシーンがコーダになるわけです。
ただシーン母音シーンと単純に並んでいるというよりは、まず音節とライムというのに分かれて、ライムっていうのが
ニュークリアスとコーダに分かれるっていうね、そういったお話をしました。 日本語の場合はコーダっていうのはあんま考えなくていいんですよね。
基本的に開音節言語ですので、開音節言語というのはどういうことかというと、
コーダにシーンが現れないようなね、そういった音節の言語です。 これ日本語に限らずね、いろんな言語であることではあるんですが、
そういう開音節言語に比べると英語の音節構造っていうのは複雑で、
だからこそ発音が難しかったり、我々日本語母語話者にとっては難しかったりするわけですけど、
音節にしろコーダにしろシーンが連続することがあって、聞こえどによって並び順がどうのこうのみたいな話をね、
シャープ602ではやっております。 ぜひまだ聞いてない方は聞いていただけたらと思います。
で、そのシャープ602では、 音節とかコーダを中心にお話ししたんですよね。そのシーンの並べ方みたいなね、
話が、まぁ最後の方ちょろっとね、そういったお話をしたんですけど、 今回は
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ニュークリアス、音節の核となる部分についてお話ししていこうと思います。
一応今回のエピソードは続きもんみたいになっているわけなんですけど、
そのニュークリアスっていうのは、まぁ母音だみたいなね、 母音を中心に考えるっていうようなことを
前提にずっとお話ししております。 核となる母音の前後にシーンがこうまとわりつくようなね、
感じで音節が形成されていると。 ずっとそういう話をしているんですが、実はシーンが
音節の核となることもあるんですね。 そういったシーンをシラビックとか言ったりするんですね。
日本語だと声節シーンっていうような言い方をします。 ただシーンだったら何でもかんでも音節の核になれるかというと、そういうわけではなくて、
シャープ602でお話しした聞こえ度の高いシーンが 母音の代わりになれるというようなことなんですね。
どういうことちゃっていうことなんですが、これは例を考えてみるとよりわかると思います。
聞こえ度が高いシーンっていうのは例えば 流音と言われる音で、LとかRの音です。
このLの音が英語では声節シーンとなる音節の核となり得るんですね。
具体的には例えばボトルという単語です。 これはボトーみたいな発音になるわけですが、この最後のルっていうLが
ニュークリアスになるんですね。 シーンだけど音節の核として分析されます。
ですのでボトーっていう単語は 真ん中がアーっていうような母音なわけですけど、
その音節にブというシーンがあって、コーダにトゥとルという2つのシーンがあると考えずに、このルっていうのは
別個の音節であるというふうに考えるんですね。 ボトルの他にもLで終わるような単語は、
つづりの上ではLEだと思うんですけど、Lで終わるような単語は Lが声節シーンとなるんですね。
例えばトラブルとかそうですね。トラブルっていうのも Lはシーンだけど音節のニュークリアスとなっているんですね。
こういったLあるいはRのような流音の他に聞こえ度の高いシーンとしては鼻音というのがあって、
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マーとかナーとかこういったシーンですけど、こういったシーンも 英語では声節シーンになります。
ちなみにボトルとかトラブルみたいなこのLの発音はダークLと言われる発音で、
その発音の質としては母音のウーに結構近いんですよね。 このダークLの発音については関連エピソードがあるので、ぜひそちらを聞いていただけたらと思います。
さて、 このボトルっていうのを例に考えると、これは二音節の単語ということです。
ルというのが音節の格になっているわけなんですが、 ではその音節と音節の境目、切れ目っていうのはどこにあるのかっていうのがね、また問題になってきます。
どうなんでしょうね。英語博話者の感覚でどこに切れ目があるかということなんですが、 ボトルの場合はアという母音と最後のルという声節シーン、これが格なので、
問題となるのはトゥというシーンですね。 これが前の音節のコーダなのか、それとも後ろの音節の音セットなのか、
その境目にトゥというシーンがあるということです。 ケンブリッジディクショナリーっていうね、オンラインで見られる発音の辞書を見てみると、
イギリス英語とアメリカ英語で音節の切れ目が違います。 これもなかなか面白いですね。
イギリス英語だとトゥというのは前の音節のコーダ扱いなので、ボトルという Lだけで一つの音節を成している
というふうに分析されてますが、アメリカ英語だとボーっていう音節プラストゥっていう
音節とニュークリアスと音節とニュークリアスの組み合わせというふうに分析されて おります。
なんでこれはイギリス英語とアメリカ英語で違うのかはちょっとわかんないですが、 一応音素配列論の考えとしては、
今言ったやつだと アメリカ英語式の音節の区切りの方が
一応原則に従っているということになります。 つまりボーという音節とトゥという音節に分けられると。
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ボトゥとウに分ける イギリス英語式ではないということですね。
というのはマキシマル音節プリンシプルっていうのがあって これはどういうことかというと
このボトンみたいな単語のように そのシーンが
コーダなのか音セットなのか迷ったときは できるだけ後ろに出てくる音節の音セットにしてしまおうっていうね
そういった考え方があります。 これに従えばボとトゥに
分けることになるんですよね。 これは日本語で考えたって仕方ないですけど日本語風に考えると
ネコっていう単語は当然ネとコという2つの音節からなっていると考えられますけど
わざわざこれをネクとオという音節には分けないですよね。 だいたいそんな感じじゃないかなと思います。
というわけで今回は シーンであっても聞こえ度が高ければ
音節の格になり得るとそういったお話でございました。 それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
関連エピソードもぜひ聞いていただけたらと思います。 お相手はシンガージュウゴでした。
またねー!
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