1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #675 ら抜き言葉、れ足す言葉..
2024-08-06 09:19

#675 ら抜き言葉、れ足す言葉、そしてその先へ…… from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:11
始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
茶蜜線の前菜、動物食品です。
今回は、ら抜き言葉というのを一つテーマにお話ししていこうと思います。
多分、このエピソードで複数回取り上げたことがあると思いますが、
言語学に興味のある方だったらね、ら抜き言葉っていうのが、
一体どういう現象かということが説明できる方もいらっしゃるかもしれません。
そうでなくても、聞いたことあるという方も多いんではないでしょうか。
ら抜き言葉っていうのは、食べられるというのが、食べれるという風になるということで、
可能の表現でよくこういったものが観察されるという、
そういった現象のことをら抜き言葉と言います。
それが良いか悪いか、正しいか誤りか、その辺の話は一旦置いといてですね。
そもそも、このら抜き言葉っていうのを理解するために、
日本語の動詞というものは、大きく2つの種類に分けられるということを抑える必要があります。
2つないし3つですが、
3つ目の種類っていうのは、いわゆる不規則動詞、あるいは変格活用の動詞でするとくるです。
これは一旦置いといてですね。
5段動詞と1段動詞に日本語の動詞は分けられます。
日本語教育だとグループ1、グループ2とそれぞれ呼ばれております。
ラベルはどのようにつけてもいいと言えばいいんですが、
ら抜き言葉というのが観察されるのは、1段動詞、グループ2の動詞です。
食べるっていうのがそういった動詞の例です。
他にも、食べるの他には、
見るとか、起きるとか、服を着るとか、こういったものが1段動詞で、
5段動詞は、例えば、読むとか、書くとか、話すとか、こういったものです。
見分け方は簡単と言えば簡単です。
特に、母語話者にとっては簡単で、
ないっていうのをつけたときに、あだんの音が出てくるのが5段動詞です。
ですので、読まない、書かない、話さない、
こういったものは、なあの直前に、あだんの音が出てきてますので、5段動詞です。
一方、食べるとか、服を着るみたいなものは、
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食べない、服を着ないというふうに、あだんの音が出てこないので、1段動詞でございます。
さて、5段動詞と1段動詞は、
このないがついたときに、あだんが出るかどうかとか、そういうのもあるんですけど、
まさに、今回問題としている、れる、られるについても、
違いがあるんですよね。
1段動詞だと、
れる、られるっていうのは、られるの方がつきますので、
本来、食べられるとか、服が着られるとか、
こういうふうに、らーというのが出てくるはずなんですが、
このらが出なくなると、特に可能の文脈で出ないと、
食べれる、着れるとなって、これがら抜き言葉と言われるものです。
一方、5段動詞の方、読む、書くみたいなものは、
可能動詞っていう動詞の形があるんですよね。
それは、読めるとか、書けるとか、話せるみたいなものです。
5段動詞には可能動詞というのがあって、
1段動詞の方には、それがないので、その穴を埋めるために、
5段動詞の可能動詞の対応物を作るために、
食べれる、服が着れるっていうように、
ら抜きが発生したっていう見方もあるんですよね。
さらに面白いのは、
この、食べれるとか、着れるからの類推かもしれませんが、
レタス言葉っていうのも発生してるんですね。
これは、ら抜きっていうのが、1段動詞で観察されたのとは違って、
レタスっていうのは、5段動詞で観察されます。
つまり、読めるとか、書けるでいいところを、
読めれる、書けれるというふうに、
レが1個足されてるんですね。
これをレタス言葉と言ってるんですね。
さらにもう1つレが加わって、
読めれるとか、書けれるとか、
最近僕が見つけたやつだと、
読められるとか、書けられるみたいに、
レタス言葉に、さらにレとかラっていうのが余分に加わっているレも観察されるんですね。
なので、1段動詞の可能形っていうのは、
ラっていうのを抜いて、
食べられるから、食べれるっていうふうにして、
出来上がってるわけですけど、
5段動詞の方は、
読めるみたいな可能動詞があるのに、
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それにレを足して、読めれるとか、
そこにさらにラを足して、読められるみたいな言い方も発生しているということで、
一方ではどんどん数を減らして、
もう片方はどんどん増えてるっていうような感じですね。
このレとかラとか、余分なものが足されてるっていう現象ですけど、
これと似た現象が、
させていただくにもあります。
これもやっぱり、5段動詞と1段動詞の区別っていうのが、
関わっているんですが、
食べるっていうのは、
これ1段動詞ですので、
食べさせていただくっていうふうに、
さっていうのが出てくるんですよね。
一方読むっていう5段動詞の方は、
せるさせるのせるの方がつくので、
読ませていただくでいいんですよね。
が、ここにさっていうのが余分に入って、
読ませて、だから読まさせていただくというふうになるんですね。
これも原理としては、レタス言葉と似てるんじゃないかなとは思うんですが、
その可能がれるっていうものだっていうふうに認識すると、
読めるだとちょっと物足りなくなって、読めれるになってると考えると、
させていただく、させていただくっていうのも、
さっていうのが必須の要素みたいに感じられて、
本来5段動詞ではいらないものなんですけど、
読まさせていただくと、
余分に入っちゃってるということですね。
このさを入れるというのが、させていただく以外でどうだろうなっていうのは、
調べてみると面白いかもしれません。
つまりさせていただく以外に、普通の詞役、
子供に本を読ませるというところを、
子供に本を読まさせるというかというと、
あんま言わないんじゃないでしょうか、どうでしょうかね。
やっぱりさせていただくっていうのが1個の単位に感じられて、
読まさせていただくっていうふうに言っちゃって、
聞いてる方もそんなに違和感がないんじゃないかなと思います。
今回は良い悪いは置いといて、
ら抜き、れ、た、す、
さらにらやれが足されるバージョン、
さらにさいれ、こういったものをお話ししていきました。
良いか悪いかは置いておいて、
みなさんも身の回り、あるいは自分の発話をね、
観察してみてはいかがでしょうか。
09:00
思いがけないとこでね、意外と言ってたりするんじゃないでしょうか。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はシガ15でした。
またねー!
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