1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #674 文をつくるメンバーを紹..
2024-08-03 09:31

#674 文をつくるメンバーを紹介するぜ!項!付加詞!述語! from Radiotalk

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/1068004

主要参考文献
斎藤純男・田口善久・西村義樹(編)2015.『明解言語学辞典』東京: 三省堂.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:11
始まりました、志賀十五の壺。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
ふなっしーです。
収語と述語という言い方はね、結構、一般にというかね、学校で習うような文法で習うので、聞いたことある方多いと思います。
収語と述語。
主部とか述部とかね、部っていう言い方をすることもありますが、いずれにせよ、
収語と述語という言い方は、わりと皆さん耳にしたことがあると思うんですが、今回は、
項と述語というので、というので、というのをテーマにやっていこうと思います。
項というのは英語でアーギュメント、述語というのはプレディケットです。
項と述語というのは、収語と述語と被る部分も大きいですし、実際、述語というのは同じものを使っているわけなんですが、
そもそも何なのかというと、
典型的には、項というのは名詞、名詞句で、述語というのは動詞、あるいは動詞句のことです。
ただ、項イコール名詞、述語イコール動詞としてしまうと、これはね、結構危ういんですよね。
で、いったん日本語を中心に考えてみると、述語というのは文の中で一番最後に出てくる要素、最後に出てきがちな要素です。
例えば、太郎が走るといった場合、この走るが述語になるわけです。
そして、動詞なわけですね。
で、項というのが太郎側にあたるわけですけど、これは項で、項の中でも主語といっていいような項です。
で、さっき言ったように、述語イコール動詞としてしまうと危ういというのは、
例えば、太郎は面白いといった場合、述語は面白いで、これは形容詞です。
さらに、太郎は学生だといった場合、この学生だというのが述語なわけですが、これは名詞です。
ですので、日本語には、動詞述語文と形容詞述語文と名詞述語文と、
大体この3つに大きく分けられるのではないかと思います。
で、それぞれ太郎というのが項なわけですけど、
項と言われるものは主語に限ったものではなくて、目的語も項として現れる述語もあります。
03:09
これもやっぱり動詞がね、典型的だと思うんですが、特に多動詞と言われるものです。
太郎がビールを飲むといった場合、この飲むというのが述語です。
動詞述語文と言われるもので、で、項が2つ出てきているんですよね。
太郎という主語の項と、ビールという目的語の項が出てきております。
なので、述語っていうのは、その自体を表す要素で、文全体が自体を表しているんですけど、
述語っていうのがその自体を述べているもので、項っていうのは参与者と言われることもありますけど、
要はその登場人物のことを項と呼んでおります。
で、この述語と項っていうのは関係を持っていて、
イメージとしては、述語っていうのは持つことのできる項っていうのが決まっているっていうね、そんな感じです。
例えば走るっていう動詞は、太郎が走るっていう1つの項、主語だけを持つことができるんですけど、
飲むっていう動詞だったら、太郎とビールという2つの項を取ることができます。
で、2つ項を取ることができるっていうのは、大抵動詞だっていうお話ししましたが、
学生だとか面白いっていうような名詞述語文や形容詞述語文は、普通項は1つだけということになっているようです。
では3つ以上項を持つことのできる述語というのはあるかというと、
あるという見方もあればないという見方もあると思います。
あると言っているのは、これもやっぱり動詞なんですけど、そして多動詞。
さらに言うと副多動詞と言われるものです。
これについては関連エピソードがあるので、合わせて聞いていただけたらと思いますが、
副多動詞っていうのは、太郎が花子に花をあげるみたいなものです。
このあげるっていう述語、動詞ですが、
これが主語の項と目的語の項に加えて、間接目的語の項も持つことができる、
3つの項を持つことのできる動詞、述語と考える立場もあります。
この辺は結構曖昧なところもあるかなと思うんですが、
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例えば飲むっていう2つの項を取ることができる動詞を考えてみると、
飲むという動作を行う登場人物が考えられて、
飲まれるもの、液体という登場人物、人じゃないですけど、
そういう2つの参用者が考えられるんですよね。
あげるという動詞になると、
あげるという動作を行う人、プレゼント、それの受け手、
この3つの項が必須であるというふうに考えられるんですが、
項か項ではないかという区別は、
どうやってつけたらいいかっていうのも、なかなか悩ましい問題ではあると思います。
どんな言語にも通用する共通の理解があるっていうわけではないと思いますね。
さっきの走るっていう動詞は項を1つだけ持つことのできる述語だというふうに言いましたけど、
では太郎がグラウンドで走ったといった場合、
この場所を表すグラウンドっていうのは項ではないのかとこうなるんですよね。
一応走るというその事態において、
グラウンドでみたいな場所っていうのは必須の要素ではないと考えられるので、
普通は項とは見なされません。
そういうのを不可思議ということもあります。
オプションだということですね。
この項と不可思議を見極める方法として、
例えばこんな考え方もあります。
会社でパソコンを作った。会社でパソコンを壊した。
この2つの文を見比べたときに、パソコンっていうのはかなり性質が違うもので、
会社でパソコンを作ったといった場合はパソコンっていうのは生み出されるものですけど、
パソコンを壊したといった場合はパソコンが変化するものですよね。
それに比べると両方会社でっていうのが入ってて、しかもその意味は一緒なんですよね。
会社という場所を設定しているものです。
だから述語の種類によって会社でみたいな場所を表すものは変化しないので、
そういったものを不可思と呼ぶと。
それに対してパソコンを作る、パソコンを壊すみたいに、
述語によって性質が変わってくるようなものをこうと呼ぶ。
つまり、述語との関係が深いものをこうと呼んでいるということですね。
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このこうと述語という考え方は言語学において非常に基本的な考え方というか概念となってますんでね。
ぜひ気に留めてみてください。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はシンガジュウオウでした。
またねー。
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