1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2024-08-10 09:11

#676 ワンティーンではなくイレブン from Radiotalk

主要参考文献
岸田緑渓・早坂信・奥村直史 (2018)『英語の謎: 歴史でわかるコトバの疑問』東京: KADOKAWA.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

サマリー

ティーネイジャー、イレブン、トゥエルブの語源や意味を説明しています。さらに、日本語における数字の表現方法に触れています。

イレブンとトゥエルブ
ティーネイジャーという言葉があります。 あるいはティーンズという言い方もすることがありますね。
で、これらは当然英語なわけですが、日本語の10代とは微妙にずれてますよね。 日本語の10代っていうのは11歳から19歳までですが、
ティーネイジャーっていうのはティーンがつく年齢ですので、13歳から19歳までということです。
イレブンとトゥエルブっていうのもワンティーンとかトゥーティーンという言い方だったら、
まあティーネイジャーというかティーンズに含まれるわけですね。 今日はこのイレブンとかトゥエルブっていうのを中心にお話ししていこうと思います。
BGM、かかるい。 始まりました4月15日のツボ、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
ジーンバッキーです。 さっきも言ったように11、12っていうのはワンティーンとかトゥーティーンとはなってないんですよね。
日本語の間隔だと11、12なので、 ワンティーン、トゥーティーン、13、14となってた方が
間隔としてはねわかりやすいですよね。 ちなみに13っていうのは3と一応語源は一緒なんですけど、
RとIですね。これが入れ替わっちゃって、 13となってるっていうような事情があります。
ではイレブンとかトゥエルブっていうのはどこからやってきたのかというと、 語源としては1残りとか2残りというのが
11、12となっております。 音変化してしまってるんですけど、11の前半のEを含むようなところが1という意味で、
11のLを含む方が残りみたいな意味で、 12も一緒で、2の方がこれわかりやすいですね。
2と一緒でL以降が残りのような 意味だったんですね。
そこから音変化も起こり、一単語感が強まって、 11、12っていうのがかなり不規則に見えているということです。
ですので1残り2残りと言ってるということは、 10っていうのは
11、12には語源的には含まれていないということなんですね。 この残りっていうのは
10数えた後に1残ってる。 10数えた後に2残ってる。
まあそういった意味で 11、12となってるそうなんですね。
方針としては 実施法ですよね、やっぱりね。
10っていうのが基準で、そこから1、 そこから2残ってるということです。
同じようなシステムは日本語もそうで、 日本語も当然実施法を使うんですけど、
10が基準で11、12と。 この辺はねかなり規則的なわけですけど、
昔の人名で、 与一という名前の人は、
有名なのは那須の与一だと思いますけど、 これは11番目の子供というのが由来なんですね。
で、まさにこれが10数えた後1余ってるという意味で、 与一という名前なんですね。
なので那須の与一と11っていうのは、 発想としてはかなり近いものがあります。
両方10を基準にして、そこから1残ってる、 1余ってるというような考え方なんですね。
この10を基準にするという考えで、逆のパターンっていうのもあって、
数字の表現方法
10より1少ないとか、2少ないっていうような表現の仕方もあります。 わかりやすいのはローマ数字で、
時計の文字盤とかそうなってるものもあると思うんですけど、 ローマ数字で x っていうのが10なんですよね。
で、その隣に i っていうのを書いて 9と表すことがあります。
で、逆に x の右隣に i があると、これは11という意味になるんですよね。
ですので、x の左隣に i がある場合は、 x 10より1つ小さいという、逆の発想ですね、さっきとね。
で、4の場合もそうですよね。 v っていうのが5で、で、その左隣に i があると、5より1つ少ないということで、
4という意味になっております。 こういうふうな引き算で、
数を表すっていうのは日本語にもあるのかな? まぁちょっと珍しい発想のように思われますよね。
アイヌ語の数字っていうのがまさにこれで、8とか9っていうのが、 あと2つで10とかね、あと1つで10みたいな表現の仕方になるんですね。
で、これもやっぱり10っていうのを1つ基準に考えていて、 引き算の考えで、
数字を表しているということです。 まあ日本語の場合は、引き算というよりもむしろ足し算で、
11、12、13、14とかこの辺はかなり規則的でわかりやすいですが、 しかし和語の数字を見てみると、
足し算じゃなくて掛け算で、 倍数によって数を表しているっていうのがあるんですね。
これについてはね、過去にお話ししたこともあるんですけど、 和語の数字っていうのは1つ2つ3つ4つみたいなものです。
ひーふーみーおーというものですけど、 どういうことかというと、
1っていうのがひーで、2っていうのがふー。このひとふというのは、 真が一緒で母音だけ変わっているという関係になっています。
で次に3と6を見比べると、みーとむーで、 これも真が同じで母音だけ交代してて、
4と8も、 よーとやーということで、これもまた真が一緒なんですね。
ですので日本語は足し算だけではなくて、掛け算で数字を表しているんですね。
でこのような倍数表現の数字っていうのは、 台湾の先住民諸語とか、
あるいは北米のネイティブアメリカンの言語、ハイダ語という言語で 観察されるということです。
ひょっとするとこの倍数表現の数字っていうのは珍しいものかもしれません。
しかしこの数というか数っていうのは、なかなか面白いですよね。
言語学的な意味に限らずね、そのもっと数学的な意味で、 この数っていうのは非常に興味深いですよね。
もともと物の数を数えるっていうのが原点のはずなんですよね。 だから整数というか自然数っていうのが、
我々人類にとっての数の始まりだったはずで、 ただ整数では対処できないようなものに対して、
小数やら分数とかね、そういったものが現れて、 距離とかね、測るときはまあそういったものが必要になるんでしょうね、おそらくね。
あるいはお金の勘定をするときとかはマイナスっていうのがあった方がわかりやすいとかね。
借金っていうのがマイナスの収入みたいに考えられるとか、 まあさらにそこから副素数とか出てくると、
もうついていけなくなっちゃいますけど、 そういった様々な数というか数で世界が成り立っているというのもなかなか面白いところでございます。
というわけで今回はここまでということで、 また次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。 お相手はシアジュウゴでした。
またねー!
09:11

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