1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #571 句動詞(群動詞)と適用..
2023-08-08 10:33

#571 句動詞(群動詞)と適用態 from Radiotalk

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/608676
https://radiotalk.jp/talk/651219

人工言語のnote
https://note.com/sigajugo/n/n7954255ac55e?magazine_key=maadee12a0715

主要参考文献
Peterson, D. A. 2007. Applicative Construction. Oxford: Oxford University Press.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:06
始まりました、志賀十五の壺。 私は常に強い者の味方だ。ブリブリ在門です。
英語に句動詞と言われるものがあります。 これは群動詞と言われることもあるんですけど、
どういったものかというと、 動詞と
前置詞、 あるいは動詞と
副詞、 さらには動詞と副詞と前置詞みたいにね。
こういったものがひとまとまりになって、 あたかも一つの動詞のように
振る舞っているものを、句動詞と言います。 これ副詞と言っていいかどうかはね、ちょっと微妙ですけど、
例えば look into っていうのが、
調べるみたいな意味なんですよね。 多動詞ひとつで、例えば investigate みたいな言い方もできるんですけど、
look と前置詞、into、動詞と前置詞で、ひとつの 多動詞っぽく振る舞っているということができます。
あるいは、 例えば get と along で、
get along でうまくやっていくとか、 なんとかやっていくっていうような意味になったりとか、
catch up with でね、追いつくとかね、 come up with で思いつくとか、なんかそういうのをやりましたよね。
で、こういったものって結構 難しいというか、
この句動詞と言われるものの、 なんていうかな苦労するところ、我々学習者にとって苦労するところっていうのは、
その組み合わせの足し算によって、 全体の意味が出来上がっているっていう感じではないんですよね。
特に come up with が思いつくっていうのは、
come と up と with の 足し算で
思いつくとなっている感じではないですよね。 来るっていうような意味は、ある意味残っていないというような感じです。
ただ今回メインでお話ししようと思っているのは、 こういった句動詞の中でも look into みたいな、
動詞と前置詞の組み合わせの句動詞を見ていこうと思います。 こういうのをね、前置詞付き動詞、
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prepositional verb っていうこともあるんですけど、 あんまりね、
英語の学習章なんかでは、 そういった言い方されなくて、
句動詞の一つとして扱われています。
look into っていうのは、さっきも言ったように investigate みたいなね、他動詞一つで
置き換えられるようなものです。 まあさっきも言ったように、
この句動詞って言われるのは、個々の足し算で全体の意味がなっているっていう感じではなくて、 look into で調べる。
意味的にも確かにその、 全体でね、ひとまとまりということも言えるんですけど、
文法的にも look into で一つと見なせるんですね。 どういうことかというと、例えば受動態を
形成したときに investigate みたいなね、
他動詞であれば普通に b 動詞プラス過去分詞形で
受動態を作れます。この look into っていうのも、これ一つで
他動詞っぽく振る舞うので、 b 動詞プラス looked into みたいな言い方で
受動態を形成できるんですね。 特に英語においては、
受動態っていうのは他動詞に 適用されるものなんですよね。
よく言われますけど、日本語だと自動詞の受動態っていうのもできるんですよね。
この辺の日本語の受動態の話は多分関連エピソードがあるので、 概要欄からね、そちらも合わせて聞いていただけたらと思います。
つまり、動詞プラス前致詞というのが 一つの他動詞になっているということですが、
言語によっては、こういった前致詞や、 あるいは後致詞ですね、日本語の
「を」とか「に」みたいなものですけど、そういったものが 動詞にくっついて
そしてそれが文法的な要素となって、一種の他動詞化みたいになることがあります。 こういったものを適用態と言うんですが、
こういう前致詞や後致詞に由来する適用態っていうのは、 例えばルアンダ語という言語は
前致詞が適用態の節微字として、 文法化してるんですね。
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英語風に考えると、 「どこどこに座る?」っていうのが
「しっとおんどこどこ」で、この「おん」みたいな前致詞が もう座るっていう動詞の後ろにくっついて
で、それで一つの他動詞となっている。 句動詞に結構近いですけど、
で、そうなってくると この「おん」のような前致詞が
場所を目的語に取る動詞を派生する節微字と なってるっていうことなんですね。
これはね、日本語風にも考えることができるんですよね。 日本語の場合、前致詞ではなく後致詞なので、
例えば、彼にあげる。 この「に」っていうのは彼っていうのにくっついてますけど、もしこの
「に」っていうのが動詞の方にくっついて、 にあげるみたいな言い方になって、
つまり「に」っていうのが接頭字になるということですね。 それで
動作の受け手を目的語に取るような、 そういった適用態、動詞になるっていうのが
いろんな言語であるようです。 ただ日本語はそういったことないですよね。
にあげるみたいな言い方はないので。 日本語で一番こういった可能性があるのは
「と」っていうのが多少そういったのがあるかなと思います。 と思うとか、と考えるとか、こういったものは
まあ割と動詞と一緒くたに発音されたりとか、 ポーズもとの前に入ることが多いと思うんですよね。
うんぬんかんぬん と思うみたいにね。
まあそうなってくると、この「と」っていうのが 引用を目的語に取る
他動詞を派生する 接頭字となるということになりますけど
まあさすがにね、こういったことは起こらないんじゃないかと思います。
というわけで、適用態って言われるものは まあ結構ね
馴染みないと思うんですよ。 過去のエピソードでお話ししたものがあるはずなので、そちらも合わせて聞いていただきたいんですけど
適用態っていうのは、要は本来目的語じゃないものを 目的語にするっていうようなものなんですよね
でその歴史的な派生というかね 起源としては
前知詞や後知詞に由来するっていうものが 多くって、まあそういった意味では英語のルックイントゥーみたいなね
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句動詞とやや似ているところはあります。 英語の場合もそうですけどね、前知詞っていうのは非常に軽い要素なので
軽いっていうのはその音として 弱化してるっていうかね
そういったものは前の要素につきやすいみたいな傾向もあるので 結果的に動詞の設備字になるということがあるようです
ちなみにね僕は人工言語を作ってるんですけどね その人工言語にも適用態というのがあって
まさに 高知詩がね
適用態の説当字となってるんですね まあ興味のある方は
ノートにねちょっとこういったことをまとめてますので読んでいただけたらと思います というわけで今回は
まあ適用態と言われるような現象があってそれは英語の句動詞とちょっと似てる ところがあるというようなお話でございました
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう 番組フォローも忘れずよろしくお願いしますお便りも募集中です
それでは お相手はシガ15でした
10:33

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