1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #81 なぜ船酔いは「ふねよい」..
2020-05-12 10:50

#81 なぜ船酔いは「ふねよい」じゃないの? from Radiotalk

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始まりました、志賀十五の壺。 今回お話しするのは、なぜ
船酔いではなく船酔いなのかというお話です。 タイトルにも書いてありますが、そういう話です。
つまりですね、独立して使われる時と、 何か単語の一部になる時で、船から船になるみたいに音が変わっちゃうっていうこういう現象についてです。
こういうペアって他にもあるんですよね。 例えば、酒に対して酒屋さんとか、雨に対して雨宿りとか、
風に対して風車とか、このようなものですね。 こういう音変化はですね、専門的には転音、転がる音と書いて転音っていうふうに言います。
こういう転音っていう音変化、名前は知らないと思うんですけど、 皆さん今までお気づきになったことはありますかね、どうでしょうか。
そしてなぜ音が変わるんだろうと疑問に思ったことはあるでしょうか。 僕はないんじゃないかと思います。
というのも、ボコワシャっていうのは天才なので、 そういうことに一時気遣わなくても正しい形が喋れてしまうので、
まあ気にしないんですよ。どうでもいいというかね。 なので多分今言われて、ああそういえばそういうことになってんだって思った方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
転音の他にもですね、この独立して単語が変われる時と、 何かの単語の一部になる時とで音が変わるっていうのはあります。
最も有名なのは連濁と言われるものですね。 連なって濁る。連濁。その字が表すごとくですね。
単語を作るときに、後ろの単語の方が
音が濁るっていうことですね。濁音になるっていうことですけど、 さっきも言いましたけど風車もそうですよね。風車って車が車になっているので音が濁っていると。
こういうことです。 今日お話しするのは
転音について話すんですが、もし時間があったら連濁についてもお話ししたいと思います。
どうかな。 話は連濁じゃなくて転音に戻りまして
つまり、船が独立形なのに
何で他の単語の一部になるとき、船、 船酔いとか船乗りみたいに船になるのかという、こういう疑問を自分で設定しておいてなんですが、
これは逆に考えるっていうね、そういう説があるんですよ。 逆に考えるどういうことかというと
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船っていうのが もともとの形で独立して使うときに船になると。
こう考えた方がもしかしたらしっくりくるんじゃないかという説がございます。
まあ何でもそうですけど、こういう言葉についてだけじゃなくてですね、 発想の転換って大事だなということなんですが、
どういうことかと申しますと、今挙げた例で言うと全部 単語の一部になるときはあっていう音が出てるんですよね。
酒屋の酒とか雨宿りの雨、風車の風、そして 船酔いの船と全部母音があで終わっていると。
それに対して独立して使われるときは全部えで終わってますね。 酒、雨、風、船、こうなってます。
なのでもうこれは全部規則的な変化ということですね。 あで終わっているのがえになると。
これはですね、 どうなっているかというと、このあで終わっている形に
いっていうのがくっついてい、それがあいっていうのが縮まってえになったと。 こういう説があるんですね。
なので、船の後にいがついて船酔いが船になっていると。 雨酔いが雨になっているとかね、酒屋が酒になっていると。
酒になっているとか火災が風になっていると。 こういうことなんですね。
でこういういを想定する 何というか根拠というか理由づけというか
はですね、例えばこの あといの音の連続ってすぐえになるんですよね。
皆さんもちょっと考えればわかると思うんですが、例えば やばいがやべえになったりでかいがでけえになるみたいにそういう形容詞でね
よく観察されるんですが、そういうふうに現代でも あといの音の連続はえになりやすいっていうのが一つ理由として挙げられます。
なので船酔いも船から船になったと、こういうふうに考えられます。 他にもですね、このいが
考えられる、いを想定するだけの理由っていうのはありまして
例えば他のね天王のパターンを見てももしかしたら言えるんじゃないかっていうのがあります。 例えば月っていうのは
つく読みとかつくよとかちょっと古い言い方かもしれませんけど これもやっぱり独立して使われるときは月で
何か単語の一部になるときはつくという形で出てきます。 これもやっぱりいっていうのがくっついているんだと考えるとつくいから月になると。
でね、このうといの連続ういっていう連続も いになりやすいっていう
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のはあるんですよね。 っていうのがやっぱり形容詞を考えると現代の現代日本語の
うすいがうしいになったりむずいがむじいになったりするようにういっていうのはいになり やすいのでやっぱりつくにいがくっついて月になっていると
こういうふうに考えられます。 という感じにですね
単語の一部になるときの形がデフォルトで 独立するときは何か独り立ちするときはちゃんと靴を履かせましょうみたいな感じでいって
いうのがくっついていると こういうふうに考える説もあるんですね
で今までお話したのは
まあ単語と単語の足し算の例で 複合語などと言ったりしますが
わりとわかりやすい例だったと思うんですがちょっとねわかりづらい例でもそういうことが言えるんですよ
例えばめ めん玉のめこれもやっぱりまっていうのがあってそれにいがついて目になっていると
いうふうに考えられます例えばまぶたね 目の蓋でまぶたんでしょ
で a まぶっ もうやっぱりまあっていうのが
デフォルトでそれにいがくっついて独立するときは 目になるとこういうふうになっていると他にも
まつげとかもそうなんですねまつげっていうのは目の毛っていうことですけど まつげの下は経験ですねでつっていうのは昔
今の日本語で言うのみたいな機能があって 100人一種でも起きず白波とかね雨つかずとかね
そういうふうな感じで 場所関係を表すのに主に使われたようですがまあ
そういうことでつっていうのはのっていう意味があってまさに目の毛っていうのがまつげ なんですねここでもやっぱり単語の一部
なので 目ではなくまっていうのが使われていると
あと守るの間も目から来てるんですよね 他にもわかりづらい例でいうと手っていうのも
でねあのハンドの手ですねもうやっぱり デフォルトの形はたでそういうのはどういうとこで見られるかというと
たずなとかですね たずなのたが独立して使われるときは位がくっついててになると
まあ助けるのターンももともと手の指から来てますね まあこういう感じでですねちょっと現代の日本語ではわかりづらい
ルールなんですが おそらく
古代というか昔の日本語ではそういうルールがあったのではないかと言われています そういうルールとはつまり単語を独立して用いるときはいいという要素が
後ろにくっついていたと そういうルールがあったというお話でした
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時間が微妙にありますねということでちょっと連濁のお話もしますねで連濁っていうのは まあ言うまでもなくですね
皆さんご存知だと思いますが 何か単語と単語を足し算したときに後ろの単語が
の頭の音が濁るという現象です で先ほどの例で言うと風車の
車が 車になるので
濁音になっていると で濁音ってどういうことかというとまあかきくけこがガギグゲゴになったり座地
さしすせそが座地図ゼゾになったりするということですよね こうやって考えるとハヒフヘホに対して
バビブベボってなんかおかしい気がするんですよっていうのは 他の
声音と濁音のペアを見比べると全部同じ 口の形というか同じ口の位置で発音しているのに
ガギグゲゴかきくけことがご自身でねあの発音していただくとわかると思うんですが ハヒフヘホとバビブベボはもう全然口の
位置が違うんでしょ ハヒフヘホバビブベボ
ねっ このことからですね昔の日本語は
ハヒフヘホは ハヒフヘホって字で書いてたのはパピプペポっていう音だったと言われています
これほぼ確実です この波行は実はパピプペポと発音してたっていうお話は確保しているので
そのリンクも貼っておきます というわけで今回のお話は日本語の単語の音変化についてのお話でした
よろしかったら番組クリップお願いしますではまた次回ごきげんよう
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