1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2023-01-28 10:06

#516 なんで Podcast はポットキャストって言われちゃう? from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:08
始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
ディフェンスに手標のある生け神です。
この番組はいろんな媒体でね、お聞きいただいてると思うんですけど、
まあ、ポットキャストっていうことになるかなと思います。
で、このポットキャスト、よくポットキャストっていう風にね
ポットキャストという発音で言われることがございます。
多分あると思います。ポットキャスト。
ポッドキャストがね、一応正式というかね、いわゆる正しい発音だとは思うんですけど、
というのが、これをね、思ったのが、
ダイアンさんのね、番組で、
この番組はポッドキャストでもお聞きいただけますみたいなね、
アナウンスを番組でダイアンの津田さんがするときに、
ポッドキャストでもっていう風にドっていうのをすごく意識してね、
発音なさってたんですよ。今でもそうかもしれないんですけど、
まあそれを聞いて、やっぱりポットっていうのが言いやすいんだろうなと思いますね。
ポッドキャストっていうのは、やや意識しないと日本語母語話者にとっては、
発音しづらいというか、何も考えないとポットとなりやすいんだと思います。
まあこれはね、仕方ないと言えば仕方ないんですよ。
というのが、この小さい2ですね。小さい2で書く音。
まあこれを専門的に即音という風に言います。
この即音っていうもの、音の、あるいは詰まる音ということもありますけど、
この音の後に濁音っていうのは普通ないんですよね。
そもそもこの即音っていうのは、
日本語の中ではもしかしたら珍しい音かもしれなくて、
いろんな意味でそうなんですけど、
そもそも歴史的にこの即音っていうのは、小さい2で書く音っていうのはなかったと考えられています。
で、それが漢語がね、いっぱい日本語に入ってくるようになってから、
できたんだというのが定説なんですね。
実際、この即音が入っている日本語っていうのを考えてみると、
03:05
まず外来語を排除して考えると、漢語っていうのがよく思い浮かぶんじゃないかなと思います。
学校とかね。
この学校のガみたいな発音が即音なわけですけど、まさに漢語なわけで、
このガっていう音は、当時の中国語では、
日照と言われる音だったと言われています。
日照っていうのがね、かなり特殊な読み方で、入る声と書いて日照です。
この日照っていうのは、現代中国語には残ってなくて、
破裂音、プートゥクで音節が終わる発音のことを日照と言います。
これがしかも内波音だったらしいので、プートゥクっていうのが発音されてなかった、破裂してなかったらしいので、
まさにガみたいな発音だったみたいなんですね。
で、その後に学校の校みたいにKで書かれるようなシーン、こういうのを無声音と言います。
声帯の震えを伴わない音、日本語風に言うと声音ですね。
が続く場合、学校みたいに日本語では即音になったと。
このがっていうのが単体で現れる場合は、当然学みたいに無理やり母音をつけてるっていうかね、そういった発音になってますよね。
なので、まず漢語で即音っていうのが観察されるのは、
学校みたいに後ろが声音である場合で、
濁音の前に即音っていうのはおそらく漢語ではないんじゃないかなと思います。
漢語以外で即音が観察されるとしたら、
オノマトペみたいなのは除いて考えると音尾っていうのがね、目立つんじゃないかなと思います。
例えば、動詞がてに続く形、日本語教育ではてけえと言われたりしますけど、
かつっていう動詞がかってになったり、
ちるっていうのがちって、
あらうっていうのがあらってになったりするものです。
この音尾っていうのは非常に規則的で、
5段動詞で起こるものなんですけど、
今言ったかつ、ちる、あらうみたいに、
06:01
なんて言うんですかね、
多行、ら行、
あらわないですからね、和行の5段動詞のてけえとか、
あるいはかったみたいな過去のたの時に、
即音尾というのが起こります。
ここで注意が必要なのは、音尾が起こるのは、
5段動詞なので、
一段動詞では音尾は起こりません。
ちるっていうのは、5段動詞だからちってになりますけど、
みるっていうのは、同じるで終わってますけど、
これは一段動詞なので、
みってとはならず、みてとなります。
それは置いといて、
かつがかってとかかったになるように、
やっぱり即音の後の音ですね、
はてとかたっていう無声音、
あるいは声音なので、
やはり音尾でも、
やはり音尾で観察される即音も、
濁音が後に続くっていうことはないんですよね。
先ほども申し上げました通り、
日本語の即音っていうのは、
漢語の導入以降現れたものと言われているので、
学校みたいな言い方ができてから、
かってとかちってみたいな言い方が発生したと考えられています。
というわけで、そもそも日本語にはね、
本来的に即音、
詰まる音、小さいつみたいなのはなくって、
漢語の影響で現れたものなんですけど、
その現れる環境っていうのは、
かなり限られていると言えます。
なので、ポッドキャストみたいにね、
日本語の発音のルール上、
ありえないような濁音の前に、
即音が現れるような場合は、
ついついポッドキャストとかね、
あるいはバッグっていうのもバッグになったりとか、
ベッドっていうのもベッドとなったりします。
まあこれも同じ理由ですね。
ただ、もうすでにそうなっているかもしれませんけど、
今後ポッドキャストなり、バッグなりっていうね、
その濁音の前に即音が現れるっていうような、
外来語がどんどんどんどん身近になっていけば、
日本語の即音の制約っていうのも、
だんだん緩くなっていくんじゃないかなとも思います。
まあポッドキャストをポッドキャストと言ったからといって、
僕は別にどうとも思わないというか、
09:03
まあ今言ったようなね、
日本語の歴史上そういった事情があるので、
濁音の前の即音っていうのは、
まあなかなか日本語本来的にないものなので、
まあ発音しづらいんだろうなとは思います。
で、これを聞いている方の中でね、
ポッドキャストに馴染みのある方が、
ポッドキャストとか言っているのを聞くと、
ちょっとムッとするかもしれないんですけどね。
まあそういった事情があるっていうことだけでも知っていただくと、
まあ多少イライラは収まるかもしれません。
というわけで今回は、
何ですか?
日本語の即音の話っていうことでいいですかね。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はシガ15でした。
またねー。
10:06

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