1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #212 大和言葉を知ろう! from..
2020-11-10 10:53

#212 大和言葉を知ろう! from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
さて、今回のトークテーマは、大和言葉ということですね。
皆さんもね、一度くらいは、目にしたり耳にしたりしたことがあるんではないでしょうか。
ざっくり言えば、日本の古来からある言葉ということになりますね。
よく見たり聞いたりするのは、美しい大和言葉を守りましょう、使いましょう、みたいなね。
実際そういう書籍も出版されていたりします。
美しいと思うのは、おのおの感性の問題なので、それは好きにしたらいいと思うんですが、
言語学の立場から言うと、言葉に美しいもへったくれもないということなので、
僕自身もそこは割とどうでもいいと言えばどうでもいいですよね。
なので、このトークの内容といたしましては、大和言葉を積極的に使っていきましょうとか、
美しい大和言葉ってこんなのがあるんです、みたいな。
そういう啓蒙的なことはいたしません。
それはおのおの好きにすればいいと思うんですよね。さっき言ったようにね。
そもそも大和言葉っていうのは、日本語の単語を分けた、分類した一つにすぎないんですよね。
大和言葉と合わせて漢語と外来語っていうのがあるんですよね。
大和言葉は和語って言われることもありますけど、大和言葉、漢語、外来語、この3種類に分けられると。
この3種類はどうやって分けているかっていうと、その単語の出自なんですよね。
どこからやってきたかということですよね。
大和言葉っていうのは、さっき言った通り日本に古来からあるもの。
漢語っていうのもこれも実面を見ればわかる通り、中国からやってきたものと。
外来語は中国語以外の外国語から入ってきた言葉、釈陽語と言ったりしますね。
この3つに分けられると。
この分け方を語種って言うんですよね。単語の種類と書いて語種です。
日本語では語種っていうのが非常に問題になるんですよね。
だからこそ大和言葉とかそういう言い方が出たりするんですよ。
他の言語でこれほど語種が問題になることはないんじゃないかと思いますね。あるかな。
ちょっとわかんないんですけど、少なくとも日本語はかなり語種っていうのを気にするんですよ。
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それは何でかっていうと、日本語の初期体系が特殊だからなんですよね。
特に外来語っていうのはカタカナで書く決まりになっているので、すぐにわかるんですよね、外来語ってことが。
一方、例えば日本語が英語に入ってすしとかいうのが入ったとしても、表記の面ではローマンアルファベットを使っているので見分けがつかないんですよね。
それに対して日本語の場合はすぐわかっちゃうということですね。
漢語は絶対漢字で書くからわかると。
大和言葉はひらがなで書くものもあれば、漢字と送りがなとか、あるいは訓読みで書いたりするってこともあるので、そこはちょっと見えにくかったりするんですが、
一応その表記の面で区別がつきやすいってことで、そういう語種っていうのが意識されやすいんですよね。
あとこの語種っていうのは文体差にも影響してますよね、当然。
子供向けの絵本とかだと大和言葉を使いがちなんじゃないかなと思いますね。
一方固い文章とかだと漢語をガンガン使っていくと、そういうのは想像に固くないと思います。
さらにこの漢語っていうのは日本語に非常な影響を与えてるんですよね。
そもそも漢語だって中国からやってきたわけですから、外来語として分類してもいいはずなんですけど、
この漢語として一つの語種の種類として独立してるってことからわかる通りですね。
相当日本語に必要不可欠っていうか、根っこのとこまで影響してるという感じですよね。
今僕が喋ってるこのトークの中でも、漢語は山ほど出てきてるはずです。
漢語を使わず喋るっていうのはほぼ無理なんじゃないかなと思いますね、現代語において。
ただ、漢語だけ使って何か喋るっていうのも当然無理で、
っていうのが、がとかをとかでとかにみたいな助詞っていうのは全部大和言葉ですし、
あるいは節備辞とか言われる、食べられるのられとかね、こういうのとかも全部大和言葉ですから、
そういう文法的な要素を取って漢語だけ並べたって喋られないので、
当然大和言葉っていうのも日本語で必要不可欠なものとなってますね。
そもそも漢語っていうのは中国から入ってきたわけですけど、
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その中国との接触がある以前は、大和言葉だけで会話してたわけですよね、古代の日本人っていうのは。
中国との関係がどんどん活発になるにつれて、県随市県投市とかね、そういうのが出てきて、
文化とともにどんどんどんどん日本語に漢語が入ってきたわけですよね。
では、漢語が入ってくる以前の日本語に、つまり大和言葉にどんな特徴があったかというとですね、
いろいろあるんですよね。
例えば、濁音とか流音。流音っていうのはラリルレローの音ですけど、濁音と流音っていうのは単語の頭では出てこないんですね、原則的に。
濁音が出てくるのは語中に限られて、特に連濁で見られるってことですよね。箱っていうのが木箱になったりするものですね。
そういうとこでしか濁音っていうのは観察されなかったと。
で、同時にラリルレローの音も大和言葉では単語の頭に出てきません。
だからしりとりでやってみるとわかると思うんですけど、おそらくラ行で責められたら、特にルとかきついですよね、いつもね。
外来語とか漢語とかで避けるしかないということになってます。
漢語と接触するようになってから濁音とか流音が単語の頭に出るようになるんですよね。
他にも長音とか伸ばし棒で書くようなものとか、んとか小さいつとか、こういったものは大和言葉になかったと言われています。
逆に言うと、この長音とか小さいつとかんっていうのは漢語に非常に多いはずです。
音読みっていうのを想定してみるとわかると思うんですけど、こういうのね、長音と小さいつとんっていうのが大量に出てくるのがわかると思いますね。
まさに今の大量の量とか伸ばす音ですし、何でもいいですけど発展とかね、探せばいくらでも出てくると思うんですけど、
こういう漢語が入ってきて初めて長音とか小さいつとかんっていうのが日本語の中で出てきたってことなんですよね。
つまりこれは大和言葉っていうのは、ちょっと専門的な言い方になりますけど、音節構造っていうのが非常にシンプルだったということですね。
つまり子音と母音の組み合わせ、あるいは母音だけっていうのもあったでしょうけど、子音と母音の組み合わせ、その2つの子音母音子音母音の連続だったということですね。
ただ現代日本語では音っていうのはその子音だけで独立できるので、例えば本音とかだと子音母音子音ですよね。
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そういうパターンは漢語の影響によって出てきたということですね。
なのでざっくり言うと大和言葉っていうのは音の面から言うと非常に現代日本語と比べると制限の多い言葉だということになりますね。
つまり濁音とか流音が頭に出なかったり、伸ばし棒とかんとか小さいつっていうのも出てこないということになっていると。
そういうわけなんですね。
あとは意味の面で言うと、当然基本的なものに偏っているでしょうね。
先ほどちょっと言いましたけど、文法的なものは全部大和言葉ですし、あるいは頭とか手とか足とかこういうのは全部大和言葉ですよね。
一方、社会的に複雑なことを言わなきゃいけない時とかは漢語とか、最近だと外来語の方を積極的に使ったりするかもしれませんね。
というわけで今回のトークは大和言葉についてのお話でした。
冒頭も言ったように大和言葉をどんどん使っていきましょうとは言いません、僕は全然。
そして漢語も外来語も立派な日本語です。
もう外来語っていうのは日本語になった外国語っていうことなので、もうそれも全部日本語の一部なんですよね。
ただ大和言葉に触れることでね、知らない日本語に触れるっていうこともあると思うので、興味のある方は調べてみるといいんじゃないかと思います。
というわけで今回はここまでということで、最後まで聞いていただいてどうもありがとうございました。
よろしかったら番組フォローをお願いいたします。
ではまた次回。ごきげんよう。
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