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2020-03-23 10:51

#35 “美しい”日本語の発音のおはなし from Radiotalk

#ひとり語り #落ち着きある #豆知識 #雑学 #教育
テーマ「日本語の発音」
簡単に言えば鼻濁音はガ行のバリエーションの一つです。
ノドの奥の方の発音というのは誤解を生むかも。正確には「軟口蓋音」という音です。
こちらが参考になりまーす。
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/kotoba/pdf/20170401_6.pdf
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こんにちは、志賀十五です。毎回テーマを一つ決めて、それに沿ってトークしています。
今回は、日本語の発音です。
突然ですけど、皆さん、美濁音って聞いたことございますでしょうか?
美濁音。漢字で書くと花の濁音と書きます。濁る音ですね。
濁音というのは、ご存知の通り、簡単に言えば点々のついている音ですね。
がぎぐえご、だじずでど、ざじずでぞ、ばびぶべぼ、のことを濁音と言いますけど、
それとはまた別に、美濁音と言われる音が日本語にはあって、
それは伝統的には正しい日本語の発音の仕方とされています。
それは実際どういう音かというと、がぎぐげごという音なんですね。
がぎぐげごではなく、がぎぐげごという音になります。
で、これね、がぎぐげごとの違いは、美濁音って花の濁音ということなので、
花に抜ける音になるんですね。で、花に抜ける音っていうのを美濁音って言うんですけど、専門的には。
なので、日本語で美濁音というと、まみむめもとなにぬねのが花に抜ける音なんですね。
で、そのま行とかな行と同じようにがぎぐげごって発音すると。
これもちょっと専門的になってしまいますけど、調音位置っていう、どこで口の中のどの部分を使って発音しているかというと、
がぎぐげごとかかきくけごと同じその喉の奥の方を使って発音するんですけど、
その時に花から息が抜けるようにしてまみむめもなにぬねのと同じように発音すると。
で、がぎぐげごという音になります。
これは英語とかだとこういう音が出てきますね。
ING系の、進行形のINGの最後のNGで書いている音はこの音です。
で、これは一応表記の仕方もあって、かきくけごに丸をつけたのががぎぐげごっていう音になるんですね。
これはでも実際使ってないと思うんですけど。
これが正しい日本語の発音とされているのは、
どちらかというと東日本の発音、特徴的な発音なんですね。東日本に特徴的な発音で、
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もっと言うと東京方言では今はどれくらいの人がこの微濁音を使い分けているかわかりませんが、
明確にいつこの微濁音を使うべきかというルールがあるんですね。
実際今はこれもわかんないんですけど、特にNHKなんかのアナウンサーはこの微濁音をちゃんと使えるように指導されていたと言われています。
ではこれがどのような時に使われるかというルールをご説明いたしますと、
まずこれは単語の頭には出てきません。
なので、学校とかですね。こういう時は学校と言われる学校になります。
逆に言うと微濁音は単語の中というか語中でしか出てこないので、
学校は学校なんですけど中学校となります。中学校ではなく中学校になります。
あとはいわゆる格助詞のがというか、主語を表すがは単語の頭に表れることはないので、
必ず何かの単語の後ろにしか表れないので、これは必ず微濁音で発音されます。
私がとか、私がというよりは私がというのが正しい発音とされています。
基本的にはルールこれだけです。
なので単語の途中、語中でしかこれはまず観察されないということになっています。
ただ例外もあります。例外はまず外来語は微濁音で発音されません。
例えばエネルギーですけど、エネルギーにはないはずエネルギーになります。
あとは擬態語、擬音語も微濁音を使わないとか聞いたことありますね。
ギラギラにならずギラギラ、ギラギラではなくギラギラになるとかね。
で、僕の名前がしなじゅうごなので、しんがとじゅうごで2回が行が出てくるので、
これ両方語中なので、語頭ではなく語中なので、両方微濁音になりそうですよね。しんがじゅうご。
ところがね、これめんどくさいのがもう一つ例外があって、しんがこっちはいいんですよ。
じゅうごの方は、僕数字の15って書くんですけど、数字は原則として微濁音は使わないらしいんですよ。
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これはね、知らなかったんですけど、なので僕はしがじゅうごとなります。しがじゅうごではなくしがじゅうご。しがじゅうごでもなくしがじゅうご。
どうですかね、聞き分けられますかね。っていう風に、数字はなぜか微濁音を使わないらしいです。
僕出身が西日本なんで、微濁音なんかない地域からやってきてて、
実際東京にやってきても、東京出身の人と話しても別に、この人ガニグゲゴって使ってるなって思ったことはそんなにないですね。
一部の人が使ってますね。本当に数少ないと思います。印象としては。
で、せっかくだからちょっと微濁音使えるようになろうと思って、このラジオトークとかでも頑張って使おうとしてますけど、
どうですかね、お気づきになられてるでしょうか。ただね、まだちょっと意識しないと忘れちゃったり、あるいは使わなくていいところで使っちゃったりしてますね。
で、ある意味これもね、失われつつある日本語の美しい、美しいかどうか知らないです。美しいらしいですよ、これでも。美しい発音。
なので、ちょっとでもね、それを保存というか身につけようかなと思って努力している最中です。
ただね、言語学的には美しい発音とかそんなものないですので、美しいとされているとここでは言っておきます。
で、時々ね、歌手の方で歌っている時にこの微濁音を使っている人はいますね。
例えばね、今ちょっと思いついたのは、あの美空ひばりさんとかね、お祭りまんぼとか歌っている時に微濁音を使っていた気がします。
もしかしたらね、演歌とかはそういう風に指導されているかもしれません。微濁音を使うように。
どうなんだろうな、合唱部とかどうなんだろう、そういう風に指導されるのかな。
ちょっとわからないので、もし合唱部だった人とかいたら教えてください。
というわけで今日はこの語中というかね、単語の途中とかに、あるいは助詞とかに現れるが、が、がにんげんごっていうね、この微濁音についてお話ししましたけれども、
さっきもちょろっと言いましたけど、美しい発音って何なんだっていうね、ことですよね。
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まあでもある意味ね、その何を美しいと感じるかっていうのも、なんかね、その言語というか人間の面白いところだと思いますね。
その、ただの音でしかないのをね、美しいだどうだって感じるっていうのはまあ人間特有のものではないでしょうか。
で、今喋っててちょっと思い出したのは、あの綺麗な微濁音を使っていらっしゃるのは、ラーメンズっていうあのお笑いコンビがいらっしゃっての小林健太郎さんがすごい微濁音が綺麗ですね。
でラーメンズのコントはYouTubeで無料で公開しているので是非見てみてください。
多分小林さん東京出身なんじゃないかなと思いますね。
かなり綺麗に微濁音を使って喋っていらっしゃいます。
で僕もちょっとね、小林さんの真似というかね、ちょっとお手本にして、
あのこのラジオトークでも夏目漱石のね、あの夢じゅうやとかを朗読してちょっと練習したりしているので、もしよかったらそちらも聞いてみてください。
自分で聞き直したのね、時々微濁音忘れてるなってなりますね。
やっぱまだまだちょっと練習が必要な気がします。
そういうわけでもし皆さんもよろしかったらね、そういう何人運営のっていう音を使っている人がいるかどうかっていうのをちょっと気をつけてみたりというかね、
あるいはご自身でお使いになってみたりしてみてください。
というわけでまた次回。ごきげんよう。
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