1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #57 良い滑舌に役立つ言語学 f..
2020-04-15 12:01

#57 良い滑舌に役立つ言語学 from Radiotalk

#ひとり語り #落ち着きある #豆知識 #雑学 #教育
テーマ「日本語の発音」
過去のトーク
https://radiotalk.jp/talk/246809
https://radiotalk.jp/talk/254788
00:00
始まりました、志賀十五の壺。
今日のトークテーマは、日本語の発音、です。
皆さん、このラジオトークでお音声配信をするのに、少しでも
滑舌よく聞き取りやすく喋りたい、みたいなことを考えてらっしゃる方もいらっしゃると思います。
あるいはですね、なんかそういう滑舌にね、自信がなくて
なかなかその音声配信に一歩を踏み出せずにいるという方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
僕はですね、言語学を勉強したことがあるので、そこでですね、言語音、言語の音についても勉強しました。
日本語の発音の仕方についても勉強しています。
以前ですね、このラジオトークで、シャープ35で美しい日本語の発音のお話ということでお話しているのと、
あとシャープ50でもですね、言語学的な日本語の発音の話ということで、
僕、過去2回、日本語の発音の話をしています。トークをしています。
なので、もしよろしかったらね、そちらも聞いていただきたいと思います。
概要欄の方にリンクとか貼れるのかな?
まあ分からないですけど、よかったらそっちも聞いていただきたいんですが、
今日お話しするその日本語の発音は、母音の無声化というものです。
もしね、皆さんやあるいは皆さんの周りの方が滑舌悪いみたいに言われている場合は、これが原因の可能性があります。
なので、少しでもお役に立てればいいなと思います。
母音の無声化というのは、無声化ってどういう意味を書くかというと、
無い声で化け学の化で無声化です。
この本題に入る前にですね、
まずその日本語の発音の特徴というのをお話しいたしますと、
これ皆さんご存知だと思いますが、
死音と母音の組み合わせで基本的にできているんですね。
あるいは母音だけでできている。
なので、ローマ字で書くと、
母音というのはアイウエオですね、日本語で。
ローマ字で書くとアイユイオということになりますが、これでアイウエオ。
なのでこれも皆さん実感としてあると思いますが、
ローマ字で書くと絶対死音母音死音母音死音母音あるいは母音だけっていうね、
死音で終わることはないんですね、日本語は。
03:02
これが一方、英語をはじめとする他言語の場合だと平気で死音で終わったりするし、
あるいは死音が連続することもあると。
なのでこういうのをちょっと専門的な言い方をすると、
開音節という言い方をしたりします。
開音節というのは開くで音節ということなんですけど、
つまり死音で音節が終わることがないということですね。
死音で終わるパターンはないと。
なので死音母音死音母音死音母音とこういう繰り返しになっているんですが、
例外はあるといえばありますね。
それは一個はンですね。
ンっていうのは基本的に母音が続かずにNだけで書いたり、
基本的にNだけで書いたり、場合によってはMで書いたりしますけど、
これは例外と考えられたりとか、
あるいは速音と言われる小さい2で書くようなものですね。
あれも死音が連続しているというふうに考えたりするので、
書くときは死音が北海道だったらHOときてKKと書いたりしますよね。
というふうに例外はありますが、
多くの場合、死音母音死音母音死音母音とこういうふうに日本語は発音されていくわけですが、
今日のテーマのこの母音の無声化というのは、
この死音母音の母音が聞こえなくなるといっていいですかね。
そういう現象です。
聞こえなくなるというのはさらに専門的に言語学的に言うと、
声帯の振動がなくなるということになります。
これも先にお話ししておきますと、
この母音の無声化はどういう母音でも起こるわけではありません。
起こりやすいあるいは基本的に起こる母音はイとウの場合です。
これも専門的な言い方をするとセマ母音という言い方をしますが、
それは忘れていただいて結構なんですけど、イとウで起こります。
これ代表的なのはですね、低音語のデスとマスですね。
今もデスネって言いましたけど、デスネとデスネ。
違いがわかりますかね。
ネを取ってデスとデス。
母音の無声化が起こるとデス。
こうなります。
起こらないとデスとこうなります。
このデスとマスは母音が無声化するのが多分普通のはずですね。
06:03
今もハズデスネっていう風に無声化して喋ってますけど、
おそらくこれは意識しなくても皆さんやってることです。
ほら今もね、やってることです。
やってることです。
こう言っちゃうんですけど、母音を無声化しないでそのまま発音するとバカっぽいですよね。
なんとかデスっていうことになるので。
なのでデスとマスのスっていうのは、
ウっていうのが聞こえづらくなってデスマスとこういう風になっています。
他にもですね、この文末のデスとマス以外にも母音の無声化は起こることがあって、
例えば好きとかね、あなたが好きですとかいうときの好き、好き、好きでもいいけど無声化が起こって好きとなったり、
あるいはしたとかね、上とした、したでもいいけどしたとこうなると。
こういう条件はですね、これまた専門的な言い方になりますけど、
イとかウっていうのは無声シーンで挟まれたときは母音の無声化が起こりやすいんですよ。
さあこれもね、非常に説明しづらいんですけど、
無声っていうのは、これも声がないと書いて無声シーンということなんですけど、
これ声帯の振動が伴わないシーンということなんですよ。
専門的なお話になるので聞きたくない方はスキップしていただいていいんですけど、早送りしたり。
シーンって基本的に二つのグループに分けられるんですよね。
それが無声と有声、声があると書いて有声ですがっていう風に分けられて、
大まかに言って声音と濁音の対立みたいに考えていただいてもいいです。
例えばカキクケコっていうのは声音で、
カキクケコのケの部分は無声シーンに当たります。クっていう音ですね。
一方それに点々がついた濁音は有声シーンに当たってガギグゲボ。
これはグっていう音で声帯が振動しています。
あとはサシスセソノスっていう音は無声シーンです。
それに対してザジズゼゾっていうのはZで書いた場合ですけど、
これは有声シーンということになります。
無声か有声か分かりやすいのは喉に手を当てていただいて、
スーって発音しても指先に何も感じないと思うんですけど、
声帯が振動しないので。
09:00
ただズーって発音するとズーって振動しているのが分かる。
一応こういう見分け方はあるんですけど、
ひとまず話を戻しまして、
母音の無声化が起こるのは無声シーンに挟まれた場合。
例えば好きとか聞く、話を聞くとか草とか月とかした。
今全部僕母音を無声化して発音していますけど、
これを有声化しても通じないことはないです。
好きとか聞く、草、月、したですね。
これを無声化すると好き、聞く、草、月、したとこういう風になります。
どうなんでしょう。
言語の発音に美しい汚い良い悪いはないので、
どっちで喋っていただいてもいいと思うんですけど、
ですとますは無声化した方がいいんじゃないかと思います。
でもこれみんな無意識にできているので大丈夫だと思います。
もちろん今お話しした母音の無声化は方言差があるので、
西日本もあまり起こらないみたいですね。
でですね、母音の無声化が先ほどもちょろっと言ったんですけど、
滑舌の良さ悪さにつながっているというのは、
これね過剰に母音を無声化してしまうと滑舌悪く聞こえます。
例えばサシスセソっていうのが全然言えない人とかいるんですよ。
サシスセソみたいになっちゃうと。
これ乃木坂の高山一美ちゃんっていう子がいるんですけど、
この子は過剰に母音を無声化しちゃって、
サシスセソって言えずに全部母音を落としちゃってサシスセソみたいになっちゃうんですよ。
なのでこれは母音を無声化させなきゃって思うよりは、
過剰に母音を無声化しないようにするっていう意識を持った方がいいかもしれません。
滑舌が悪いと言われる方は。
なので母音を意識してサシスセソと言ったりね。
あるいはタチツテトもタチツテトみたいになっちゃうのがタチツテト、タチツテト。
なので母音の無声化しなくていいところはせずに、
しっかり母音を発音した方がいいということですね。
はい、というわけで今日はこの母音の無声化について、
専門的なお話もちょろっとしちゃったんですけど、
いかがだったでしょうかね。
もし周りで滑舌でお困りのご友人がいらっしゃったら教えてあげてください。
はい、というわけで。
よろしかったらチャンネルのクリップよろしくお願いします。
それではまた次回。ごきげんよう。
12:01

コメント

スクロール