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始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。クリントイーストウッドです。
今日は、バイリンガルの方の頭ん中っていうのは、一体どのようになっているんだろうかという、
まあそういうことについて、まあ伝統的な考え方、
あるいは古典的と言ってもいいかもしれません。 もしかしたらちょっと情報としては古いかもしれませんけど、
伝統的にね、こういったことが言われているというお話をしていこうと思います。
まあ自慢ではないですけど、僕は言語習得に関しては、
あんまり得意ではないので、母語にしろ第二言語にしろ言語習得という、
その言語学の分野については、 まあそんなにわかりませんので、ひとまず今回は伝統的な
理論というか考え方のお話をしていこうと思います。
バイリンガルというのは、2つの言語を使用できる人のことを指しますね。
まあこれは一般的にもね、使われている用語ではないかと思います。 3つだったらトリリンガルとか、複数だったらマルチリンガルとか、
逆に一つだとモノリンガルという言い方をするんですよね。 これは個人が、
人間が2つの言語を使用するということを、バイリンガルあるいはバイリンガリズムというわけですが、
これとちょっと似た状況でダイグロシアという、 まあ用語もあります。このダイグロシアについては過去に
多分エピソード撮ってるはずです。これは社会が2つの言語を用いる。 もっと言うと、書き言葉と話し言葉で別個の言語を使っている。
まあそういった状況をダイグロシアと言います。 昔のヨーロッパで書き言葉が全部ラテン語で、話し言葉ではラテン語は滅んでしまっていて、
それぞれの国の言葉が話し言葉では使われていたっていうのがダイグロシアです。 現代はもしかしたら昔に比べたらダイグロシア的な状況は少なくなっているかもしれません。
で、今回はダイグロシアではなくバイリンガール、バイリンガリズムについて考えていくわけですが、
2つの言語が頭の中に入っているとしたら、 頭の中パンパンにならないのかなぁとね、思ったことはないでしょうか。
1つの言語だけでも結構手一杯なのに、 その
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倍というかね、もう一個分入ってるって考えると、 頭の中はもう余裕がないんじゃないかと。
そういう考え方もあります。 これを専門的に分離規定言語能力モデルと言います。
分離というのが一つキーワードです。分離規定言語能力モデル。 これは考え方としては、今言ったような考え方で、
頭の中というか脳みそにキャパっていうのが決まってて、 どっちかの言語の能力が大きくなっていくと、
片方の言語の能力は しぼんでいくみたいにね、
ちょうど2つの風船みたいに考えるといいかもしれません。 片方の言語の能力、片方の言語の風船が膨らむと、
もう一個の言語の能力が劣勢になっていくというかね、縮んでいくと。 そういう考え方が分離規定言語能力モデル。
それに対して分離ではなくて、 共有してるんだ。
言語能力の奥の底の方は、 共有してるんだという考え方が共有規定言語能力モデルと言います。
共有規定言語能力モデル。 で、これはさっきの分離規定言語能力モデルと違って、
別個の、まあそれぞれの言語の能力が脳の中にね、存在していると考えるのではなくて、
表面上は 2つの言語能力があるように見えるんですが、
ある意味それは氷山の一角的な感じで、 それが海面下、
あるいは水面下では、 言語能力としてはこう繋がっているんだという考え方です。
一つの共有した 言語能力っていうのがあって、で、その現れ方が
別個の言語能力として 存在しているというかね。
まあ見た目の上では別個の言語能力みたいになっていると、 まあそういう考え方です。
この分離規定言語能力モデルと共有規定言語能力モデルっていうのは
まあ真逆といえば真逆の考え方というか、 初期のバイリンガリズムの研究では、
そのバイリンガルの言語運用能力っていうのはモノリンガルの 運用能力に比べて劣るだろうと考えられてたんですね。
でそれが 分離規定言語能力モデルというもので、モノリンガルだったら
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まあ風船1個丸々 脳の中で膨らますことができますけど、
バイリンガルだとちょっとそれを妨げてしまうということで、 まあ分離規定言語能力モデルっていうのが考えられたんですが、
ただ実際はバイリンガルの人でも それぞれの言語運用能力に劣っている点がないというかね、
優秀な子とかもいたわけなんですよね。 まあそういう事例があるので、共有規定言語能力モデルというのが
まあ考え出されました。 まあ実際どうなんでしょうかね、まあ僕はモノリンガルですから
Cといえば方言と標準語のバイリンガルですけど、 バイリンガルの方のその感覚としてどうなんだろうっていうのはね、結構気になりますよね。
例えばモノを考えるときにどっちの言語で考えてんだろうとかね。 まあそういったこともちょっと素人ながら気になりますね。
で今言った2つの モデルとはまた別に
発達相互依存仮説という仮説があります。 発達相互依存仮説
どういった仮説かというと、まあ相互依存とか言ってますが、 子供の第二言語の能力っていうのは
すでに獲得した第一言語の言語能力に依存しているという考え方です。 つまり第一言語がしっかり
習得できていれば第二言語も 習得しやすいというか
発達しやすくなって、逆に第一言語が 十分に発達
できなかったら第二言語もちょっと発達しづらくなるっていうような、 まあそういった考え方です。
まあこれも いろいろ考え方があると思うんですよね。
いろんな議論がなされていると思います。 その
バイリンガルにしたい、子供をバイリンガルにしたいといったときに、 果たして何歳から
そういう第二言語をね習得させれば良いか、 早ければ早い方が果たしていいんだろうかとかね。
もしかしたらどちらの言語もおろそかなまま成長してしまうんじゃないかとか、 まあそういったことが懸念されますよね。
再び自慢ではないですが、僕は言語習得についてはあまり詳しくないので、 今回は2つのバイリンガリズムのモデルと、
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1つの仮説、発達相互依存仮説っていう、 まあかなり
バイリンガリズム研究の根本となる考え方をね ご紹介いたしました。
興味のある方はね、ぜひご自身でねどんどん調べていただけたらと思うし、 日々研究がね進んでいる分野ではないかと思います。
そしてグローバルリズムとかね、まあ国際化、 まあ一緒ですけど、そういったことが
今後もどんどん推し進められていくとしたら、 このあたりの研究もかなり重要になっていくんではないかと思われます。
というわけで今回のエピソードはここまでということで、 また次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。 お相手はシンガ15でした。
またねー!