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始まりました、志賀十五の壺。 皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀です。
これを聞いてくださっている方が、 どういう方が多いかちょっとわからないんですけど、
この現代社会においてですね、 大抵の方がパソコンというのを使ったことがあるし、
実際お仕事等でよく使うという方も 多いんじゃないかと思います。
パソコンで文字入力をするとき、 キーボードを使うと思うんですけど、
しっていう文字を打つとき、 皆さんどういうふうにキーを押しますかね。
多分 si ですよね。
ちっていうのを打ち込もうと思ったら、 ti ってする人が多いんじゃないかと思います。
ただ、パソコンでそういうふうにキーボードを使うときは si、ti ってやる方が多いと思うんですけど、
ご自身のお名前にしとかちっていう名前が入っている方とかは、 サインとかするときとかね、
あるいはパスポートの表記とかは shi とか chi とか、そういうふうになっているんじゃないかと思います。
実際僕はしがっていう名前なので、 キーボードで打つときは siga って多分やりますね。
でもサインっていうか、 英語表記にするときとかは shi ga とこういうふうにします。
当たり前っちゃ当たり前ですよね。
どうせひらがなっていうか日本語になるので、 わざわざ chi って言っても ci って言ってもしになるんだったら、
キーが少ない si でいいじゃんっていうことで、 効率化を求めてキーボードだったら si とか ti でしとかちとこういうふうに打つと思います。
それに対してしっていうのを shi、 ちっていうのを chi みたいに表記するのは、
こういうのをヘボン式のローマ字表記とか言ったりするんですよね。 聞いたことある方もいらっしゃるかもしれません。
これ別に授業とかじゃないので、 覚えてくれっていうわけじゃないんですけど、
ヘボン式というのがあります。 ヘボンって人の名前ですけど、
これヘップバーンなんですけどね、本当は。 ヘップバーンがヘボンになってるんですが、
そのヘボンさんが考えて、 日本語の発音に即してローマ字を日本語に当てはめているというものです。
一方、キーボードとかで使う si とか ti っていうようなローマ字表記もあるにはあって、
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そういうのを訓令式とか言ったりするんですよね。
今日は訓令式ではなく、ヘボンさんが考えたヘボン式の方を、 ちょっとね重点的にお話ししたいと思います。
なので、
シっていうのを shi って書くのは、 si と書かずに、
これは他の作業の音と比べてシだけ違うからということなんですよね。
もし、シっていうのを si って書いたらシっていう音になりそうですね。
シじゃなくてシみたいな、なんとなくそんな気がすると思います。
タチツテトだと、タチツテトの場合はツっていうのもね、 ちょっと変わった書き方しますよね。
tu じゃなくて tsu となりますが、
チっていうのも ti だったらなんかティってなりそうだし、
ツも tu だったらトゥってなりそうですね。 タティトゥテトじゃないので、
やっぱりチはできるだけ発音に即して chi で、 ツは tsu とこういうふうになるんですよね。
なので同じその54の行の中でも、
なんかイレギュラーがある場合は、 できるだけその発音に即して表記を変えてるっていうことなんですよね、ヘボン式っていうのは。
そういうイレギュラーはどこで見つかるかっていうと、
イダンが多いんですよ、イダン。 ウダンもあるんですけど、今日はイダンにちょっと注目しますね。
今までずっとお話ししているシっていうのは si ではなく shi だし、チっていうのも ti じゃなくて chi だし、
あとはザジズゼゾっていうのもそうですね。 ジっていうのは zi じゃなくて ji と書くのが普通じゃないかなと思います。
で実際に発音の仕方は違うんですよね。 その同じ行の中に収まってますけど、
やっぱりイダンの発音は違うっていうのがね、ちょっとご自身で口に出してみるとわかると思うんですよね。
まあたちつてととかがわかりやすいかな。たち。 全然違いますよね。やっぱたと同じシーンで言うんだったら、さっきもちょろっと言いましたけど、
たちになりそうですけど、ちになっていると。 他のイダンの音も同様なんですよね。
つまり日本語においてですね、この母音が i の場合はシーンの音がちょっと変わっちゃうという現象があります。
ただこれは日本語に限った話ではないんですよね。 後ろの母音が i の場合にシーンがちょっと変わるっていうのはちゃんと名前があってですね、
これ公害化って言ったりするんですよね。 英語だとパラタライゼーションとか言ったりするんですけど。
これも一言で言えば発音の効率化なんですよ。
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母音が i の時はその i につながりやすいように、発音しやすいようにシーンをちょっと変えているっていうのが公害化です。
これは日本語以外の言語でも多く見られる現象です。
なのでこういうのはおそらく時間をかけて変化してきたんだろうと考えられていますね。
なので昔の日本語はタティツテトだったんだろうなとか考えられています。
ヘボン式のローマ字っていうのは、
そのイダンで ちょっとシーンが変わっているのを、つまり公害化しているのをちゃんと書き分けているローマ字表記だ。
こういうふうに言うことができます。
と思いきやですね、
そうとも言い切れないんですよ。これは別にヘボンさんを非難するわけではないですけど、
ちょっとねあらさがしっぽくなっちゃいますけど、
公害化しているくせに他と同じようにしれっと書かれているイダンの音もあるんですよ。
例えば2です。2。ナニヌネノ。
これね2っていう音も他のナ行の音と違ってですね公害化しているので、
ナニってなりそうなところをナニになっているので、
ちょっとねご自身でナニヌネノって言って2だけねちょっとね多分下の形が変わっていると思います。
2じゃなくてナニになっているので、ちょっとわかりづらいかな。
なので2って公害化しているのに他のと同じようにNIって書かれているので、
全ての公害化の音を書き分けているわけではございません。
同じような例はヒっていうのもそうですね。ハヒフヘホ。
ハヒフヘホはフはねFUって書いたりするというか、ヘボン式だとねFUって書くので、
まあちゃんとそこはしてるんですけど、実はヒも違うんですよ。
ハとヒってね全然空気の摩擦が起こっているところが違うんですよね。
ハって喉の奥の方というか、正門で摩擦を起こしているのでハっていう音なんですけど、
ヒっていうのはもっとね口の中でヒっていう風を起こしているんですよ。
だからヒっていうのも本当は公害化しているので、他と違うように書き分けてもいいはずなのに、
無視されてHIと書かれます。
波行についてはね、もっと面白い話はあるんですよ。
そのヒっていうのが公害化しているっていうのもまあ面白いんですけど、
ハヒフヘホっていう音は昔パピプペポだったんですよ。
この話僕以前シャープ52のトークでやってるのでちょっとリンクも貼っつけときますけど、
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お母さんの母って昔はパパだったっていうことなんですよね。
まあこれは今回のお話とは全然関係ないですけど、
よろしかったらそのシャープ52のトークも聞いてみてください。
というわけで今回お話ししたのは、
ヘボン式ローマ字表記で、
ちょっとイレギュラーな、同じ行のくせにイレギュラーに表記されるものは、
異談が多くて、それは公害化という現象によるものだと、そういうお話をしました。
ただ全ての公害化している音が書き分けられているわけではなく、
ニとかヒとかは公害化しているにもかかわらず見落とされて、
NIとかHIとかそういうふうに書かれているということです。
だから同じ行のひらがなというか音でも、
実際よく見てみると全然違う発音していることもあるということですね。
今回はそれを公害化ということでご紹介いたしました。
では今日はここまでということで、よろしかったら番組クリップお願いいたします。
ではまたお会いしましょう。ごきげんよう。