自然と生きるを考える 自然資本論〜
この番組は森で働くことを愛する高橋 奥田が、マーケティングやデザイン視点を持ちながら、森、海、里など自然資本を巡る話を面白おかしくしていく番組です。
はい、高橋です。はい、奥田です。よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
前回から高橋さんの久しぶりの植物整理学講座、
葉っぱにまつわるいろいろの話を聞いて、めちゃくちゃ面白かったですね、本当に。
ありがとうございます。本当にどんどん調べれば調べれるほど、植物が愛おしくなる感じですよね。
確かに工夫に愛着が湧くね。
本当にうまく生きてるなって思いますよね。
そうですね、みんなやっぱ必死やんっていうかね、頑張ってんだなっていう感じが感じられて、とても愛おしい気持ちになっているんですけど。
ということで、今回はその後半ということで続きになるんですけど、今日はどんなテーマですか?
はい、今回は巨子について、なんで葉っぱの横っていうかね、縁のところにギザギザしたものが付くのかっていうところと、
あとは葉っぱの厚みだったりサイズっていうのがどういうふうに変化するのかというところについて話をできればと思っております。
お願いします。はい、お願いします。
まずギザギザの巨子について、わからない方は一回巨子を調べてもらうといいかなと思うんですけど、
桜の葉っぱとか近くに多分皆さん大体あると思うんで、葉っぱ見てもらうといいかなと思うんですけど。
大体葉っぱはね、ギザギザ。 桜あるか。
うん、ある。
川沿いにはね、大体桜あるもんね。
で、あのギザギザのことを巨子というふうに言うんですけど、なんか僕も最初は、植栽に合わないためなのかなっていうふうに、
そうそう、思ってたぐらいって、それぐらいしか全然思ってなかったんですけど、
どうやら、巨子の先端にはですね、穴が開いてまして、気候とは違うんですけど、
水溝っていう水の穴っていう、水溝と呼ばれる穴が開いていて、植物は呼吸をするので、呼吸の間に交互性もするので、
葉っぱの裏に気候というものがあって、そこから空気の取り込みを行うんですけど、夜になるとそこの気候は閉じるじゃないですか。
夜の時間帯になった時に、空気の出入りをしたり水分を調節する機能っていうのが、葉っぱの裏側からなくなるんですよね。
そのままだった時に、水分を排出する場所がなくなるので、この巨子の先端のところから水を出していると。
これ、僕もね、まだちょっと見れてないんですけど、画像で見ると、その巨子に前回話をした、葉っぱの先端とかって水を落としてるよね、みたいな話をちょっとしたと思うんですけど、
巨子に、それぞれの巨子に水滴が集まるような感じになっているのが、朝の時間帯に見られるらしいんですよ。
それは、朝露が集まってるんじゃなくて、植物体内の水分が巨子から出てる。
そうなんだ。
そう。で、これ何でかっていうと、植物って結局茎とか、木の場合は幹から水が上がっていって、葉っぱから蒸散したりして水が出ていったりすると思うんで、
下から上の水の流れがあると思うんですけど、結局吸い上げている根っこから水が入ってくる理由は、昼間は気候が開いていることによって、蒸散をして葉っぱから水を出すから、
どんどん吸い上げられる力が働いて、水が上の方に上がっていくんですけど、夜間それが止まってしまうと、
今度は根っこの中のイオン濃度が上がっていって、浸透圧で土壌中の水が入ってくるんですけど、
そうすると出どころがないと水が溜まって圧力になっちゃうから、それを出すために逆に出しどころを葉っぱに作ってあげて、下から上の水の流れを確保しているっていう風に言われているみたいで。
なるほど。
結局ホースで水まくときって、たまにホースの中に空気が入っていると流れ止まるじゃないですか。
はいはい。
だから水の柱が結局下から上に流れていっているわけなんですけど、出どころがなくなったりすると空気みたいなのが入るリスクが出てくるので、上手く水が上に上がらなくなってしまう。
だから下から上に水が流れる土台させちゃいけないんですよね。生きている間ずっと。
シビアですね。
シビア。
なるほど。
これは実際に言うと虚枝は穴があるからそうできるっていう風に書いてあるんですけど、丸い葉っぱも水が出るところは実際は多分あるらしくて、虚枝だとそれがわかりやすく虚枝から出てくるっていう風な形になっているみたいです。
だから食害っていう、普通の葉っぱとあんまり食害とかっていうのは関係なくて。
っていうので水の出どころっていうところがまず一つの機能としてあります。
うんうん。
すごくわかりやすいで。
で、人によって伐採されたりすると枝とかを。
はい。
またハット狩りが出てくる。
あー攻撃されたと思ってってこと?
そう。
へーすご。
あれなんか同じ葉っぱだけど、結局やっぱり外からの要因によってすごく中に組み込まれている遺伝的なプログラムがちゃんと機能するようになってるっていうのがめちゃくちゃヒイラギだとはっきり出てくるらしいですね。
なるほどねー。
拠視としては特殊な、自己防衛する拠視ってそんなに多くないと思うんですけど。
でもいいね。やっぱり水の流れは自然界において止めちゃいけないっていうのがね。
そうそうそうそう。
マストな、生命のマストみたいな感じで。
そうですね。人もそうだしね。水分なくなったら死ぬもんね。
なるほど。夜も出し先をちゃんと作って、ちゃんと循環するようになってるんだ。
立ってるっていうことですね。確かに水を下から上に上げるって結構大変だよなって思いますね。
そのサイフォンの原理みたいな感じで一回、やっぱり低いうちから上げてて、でちょっとずつ大きくなるからいけてるわけですよね多分ね。
たぶん水も集合するような性質があったりもするし、モンサイカン現象みたいなのも働いてるとは思うんですけど。
そうそう。本当に。
そうだね。だからやっぱりデカい木の植え替えって本当に木にとってのストレスが激デカなんだな。
いやそうだよね。その時の水分確かにどうしてるんだろう。どういう状態になってるのかって全くそう考えるとわかんないけど。
やっぱりその冬の葉っぱない時期じゃないとダメだと言われてると思うんですけど。
僕らも小ならの木を庭に持ってきて植えたんですけど。
はい。
染みかけてるんですけど。
そうなんだ。
でもそれもやっぱ面白くて、面白くてというか、去年、今年の冬、2月ぐらいに植え替えたんですけど。
今年の春は葉っぱちっちゃいけど出たんですよ、ファンって。
だけど全然元気なくて。
やっぱ僕も年齢の研究してたから、まさに翌年の葉っぱとか年齢の成長って前年の気候に影響するっていうのが、前年とか前々年の気候に影響するっていうのがあるので、
もう本当死にかけてる木でも、その年は葉っぱ出るんですよね。
なるほどね。
2年後までは。
でも多分来年もう無理なしじゃないかっていう。
それぐらいのサイクルで影響が出るんだね、やっぱね。
そう思ってたりするんで。
やっぱり大きい木とか、なるべく水を上げなきゃいけない木っていうのは、それを止めちゃうと復活がむずいっていうのは間違いないだろうから。
実感してるんですね。
実感してる。
そういう視点で見ると、そりゃそうかって思えるからいいですね。
ヤマトはちょうど農業もやってるから、農業の話もすると、肥料焼けっていうのかな。
さっきちょっとその、熱湯から水を吸い上げる機能が浸透圧によってイオン濃度を熱湯の中で高めることによって、外の土壌中の水分を熱湯の方に入る工夫をしているっていう話をしたんですけど。
肥料を上げすぎると、土壌中のイオンとかミネラルの量が増えすぎるから、植物から夜間とかに多分水が土壌中に出ちゃう方向に働くのが肥料焼けらしくて。
なるほど。
肥料を多分ダイレクトに根っこの近くに多分接触するような形でついちゃうとそういうことが起こるのかな、きっと。
っていうのがなんか仕組みを知ると理解ができる。
なるほどね。イオン濃度なんですか。
っていう話です。
というところで虚止の話から、次は葉っぱの厚みやサイズってどう変わるのか。
変わるというか、何が要因になって違ってくるのかっていうふうなことをちょっと話をできればなと思うんですけど。
葉っぱの断面って学生とかの時に細胞の構造みたいなのって見た覚えあります?
え?細胞の?
なんか葉っぱの中でスパッて切られて、
はい。
凶器細胞があって、柵状組織ってその次の細胞層があって、
ありますあります。
海綿状組織があってみたいな。
これちょっと葉っぱの断面図って調べてもらうと、皆さん多分見れると思うので、
一回ちょっと調べてもらいたいなと思うんですけど。
葉っぱの厚みの話をすると、結局その組織がどれくらい厚くなってくるかっていうふうなところで差が出てくる。
光が強ければ強いほど、その葉っぱの中に入ってくる光の量っていうのが増えるじゃないですか、なんとなく。
なるほどね。
ということは、葉っぱが厚くても、厚くて細胞の層が厚くてもたくさん光合成ができるようになる。
はい。
というのが厚みの違いを出す一つの要因。
さっき話した、さっきというか前回話したモミジとかみたいに薄い葉っぱで臨床の中にしかいない奴ら。
結構薄い葉っぱ多いと思うんですけど。
うん。
あれは光が降り注ぐ量が結局少ない。
だから葉っぱの層も薄くしないと、余計なコストをかけてしまうだけっていう形になるんですよ。
ちょっとこれ分かりづらい。
そういう細胞の組織の図を見ると分かりやすいんですけど。
はい。
ここの細胞層っていうのは光の量によって結構コントロールされてくるっていうのがまず一つあります。
もう一つは葉っぱのサイズもそれによって変わってくるんですけど。
はい。
同じ粘土の一個の塊があるとするじゃないですか。
はい。
同じ粘土の塊を一番樹上のところで葉っぱの形作ってくださいっていうのと、
臨床の光が弱いところで葉っぱの形作ってくださいって言われた時にどうなるのかっていう話なんですけど。
めっちゃ難しいんですけど今。
分かりづらいけど。
どういうこと?
同じだから体積、同じ質量のものから葉っぱの形を自由に作っていいって言われると、
木の上にある葉っぱっていうのは葉っぱの厚みを出した方が光合成がたくさんできる。
なるほど。
細胞層を厚くして葉っぱを小さくした方が色んなところで光合成ができる。
色んなところで光合成ができるようになるので、葉っぱのサイズを小さくして厚みを上げる方向に働くんですけど、
今度は臨床内とか光の弱いところだと葉っぱの厚みを上げるとさっきみたいにコストがかかるっていう話でしたけど、
同じ体積のものがあるとしたらビローンって。
薄く伸ばして。
薄く伸ばした方が光合成の効率っていうか全体で光合成できる量が増える。
確かに。臨床内の方は風も弱いしね。
そう、風も弱い。から葉っぱが今度大きくなる方、大きく薄くなる方向に働くっていう風なことなんですよね。
一つの個体でも木の下の方に出ている葉っぱと上の方に出ている葉っぱのサイズってちゃんと比べたことはないんですけど、違うらしいんですよね。
違いそうですね、でも確かに。
環境の要因によって、まず光の獲得っていうところの部分で全然条件が違うっていうところがその一つの要因として働く。
要なので、そこによってサイズと厚みっていうのが一個の木の個体でも変わってくるというところがあります。
で、熱帯ウリンの植物とかがめっちゃでかいじゃないですか。
でかい。
あれはなんであんなにでかくなるのって疑問に思えません?
思いますね、なんかでっかいのを見てると白アキに来たなって思いますね。
なんか恐竜出てきそうだなみたいな。
恐竜感あるなっていう。
ありますよね、なんかいろんなものがでかくなっているっていうところがあると思うんですけど。
結局熱帯ウリンみたいなところっていうのは一個ストレスがないっていう環境になってて、水分めっちゃ多いじゃないですか。
水分めっちゃ多い。
水分めっちゃ多いから、葉っぱどれだけでかくしても乾燥によるリスクがないんですよね。
なるほど。
他の日本とかでも全然乾燥、高温多湿のところも多少あると思うんですけど、熱帯ウリンみたいなところ多分ないじゃないですか。
だからどこかで乾燥っていうリスクが葉っぱのところで追わないといけないのがあって、葉っぱを大きく仕切れない。
だけど熱帯ウリンみたいなところだと林床の、林床っていうか林間、木の上のほうの葉っぱもめちゃくちゃでかくて、林床内に入ってくる光も少ないっていうのも多分あると思うんですけど。
なるほど。
それもあるし、水分のリスクが全くないから、全部葉っぱがでかくなる方向に全部にできるっていう。
おもろいな。
高い湿度と水分の豊富さっていうのが保たれると、葉っぱを小さくしたりとか厚くするみたいな必要っていうのが全然なくなってくる。
単純なダイナミックな勝負になって、とりあえずでかくいっとこうぜっていう。
もう水なくなることないんだからさ。
たしかにもちろん紫外線も強いし、上のほうでエネルギーもいっぱい取れるし、林床内はむしろその中から漏れるものをより広く受け止めなきゃっていう。
そうなんですよ。
合成量をとにかく上げるぞってなると、葉っぱを薄くでかくみたいなことが可能になってくる。
もともと光の量と水とか二酸化炭素の取り込みのところがトレードオフの関係になりやすいんですけど、それがトレードオフにならなくて済んでるのが熱帯雨林。
戦略の要因が一個減るから戦いが単純になって、だから恐竜な感じがするんだろうね。でかいほうが強いみたいな。
環境要因って、もちろんでかいのはわかってるけど、たしかにリスク一個減ったらそういう戦いになる。
そういうことですね。やっぱり複雑性が増すほど面白くなってくるんですね。
戦い方が複雑になってくる。
いろんな戦略がやってきておもろくなるんだ。
温度状況もそうですよね。熱帯雨林はずっと暖かいから、酵素とかいろんなものが活性し続けられる状態だと思うんですけど、寒いエリアだとそれもできたくなってくるし、
そういうのも植物にとってのリスクがないからこそ、あの状態が出来上がってるっていう感じですよね。
でもそう考えると恐竜の時代ってずっとそういう感じだったってことなのかな?
どうなんだろう。僕らも恐竜がどこにどうせ、でも世界中にいたんですもんね、恐竜みたいなものは。
たぶんね。
やっぱそういう時代だったんでしょうね。
全体的に暑くて大雑把な。
大雑把なね。
観葉植物のポトス、ポトス育てたことありますか?
ポトス育てたことはないですけど、知ってはいます。
ポトスって沖縄にノラポトスがいるらしいんですけど、
うーん、いそう。
ノラポトス、葉っぱ50センチくらいになるらしいんですよ。
あー、なりそう。
でもほんとそうですよね。すごいわかるわ、それ。
やっぱりこういう多質な環境下に置かれると、
観葉植物だと土の土というか育てる場所のサイズももちろん超小さいから大きくなれることはないんだけど、
そういう要因が全部取っ払われると、
サイズ50センチまで大きくなるポトスが出てくるっていう形なので、
その環境要因がモロに出てくる。
そうだね。やっぱ沖縄とか面白いわ、ほんと。
いやそうだよ。生物全然違うはずだよね、そう考えると。
全然違うもんね、確かに。
葉っぱでかかったり、足生えてる木があったりするじゃないですか。
足?あ、じゃあ花園とかね。
そうそうそうそう。
出てるね、そう出てる出てる。
めっちゃ面白いよね、ほんとに。
面白いらしくね。全然違うもんね、植生自体もね。
アダンだ、アダン。
アダンね。
アダンが今にも歩きそうな木。
実際に見てきたんですか?
そうそうそう、もう興奮しましたよ。
アダンもおもろすぎるって。
見たことねえ、確かに。
いや、そっちの南の方で見ていくとね、見たことない、
やつらがいっぱいいるから、めっちゃ楽しいですね。
その見たことないっていうかね、全然違う植生に対して、