立川笑王丸の才能
はい、シェアする落語の四家です。
柳家一琴の階、神保町から地下鉄乗り着いて茅場町、アートスペース兜座におきまして、7月27日2軒目の落語会は、
立川笑王丸前座勉強会第30回最終回でございます。
8月1日から二ツ目に昇進する立川笑王丸さん。
僕はね、最初に行った勉強会で、最初に行った勉強会1回しか行ってないか。
とにかく、とてつもない才能だと思ってます。
とてつもない才能です、立川笑王丸。
そして、今日、もっととてつもない才能であるということが、思い知らされた、ぶんだぐられたぐらいのインパクトです。
前半50分はですね、漫談というかもうすでにトークですね。
立川吉笑、真打昇進披露興行、座・高円寺10日間12公演。
私もね、6日目の笑王丸さんが開口一番の高座を務めた会を見に行きましたけども、見事な会でしたよね。
その舞台裏に関してのトークが、なんと50分。
50分ね、まるごと全部面白かった。
全部面白かったけど、ここで喋るような内容は一つもなかったです。
いやー大変だ。大変だったねっていうのが、爆笑しながら大変だったねっていうのが率直な感想なのが一つ。
一つぐらいちょっとね、差し支えられないところをご紹介しておきましょうか。
太鼓、ちゃんとね、三味線で恩田えり師匠入って、太鼓は笑王丸さん叩いてたと思うんですけど、
あの太鼓、自前だそうです。
舞台裏のエピソード
この自前だっていうのは高座でも言ってたんで、
僕は締太鼓だけだと思ってたんですよ。
そしたら大胴もなんだって。
太鼓2つフルセット持ってるんですよね。
ただその2つフルセットはヤフオクでものすごく安い値段で買ったので、
すごく安かったので、
新品でちゃんとしたバチを買ったらバチの方が高かったみたいなそんな話もされてましたが、
鳴り物フルセットをほぼ持ってるみたいですね。
すごい人ですよね。そんな落語家いるんだなと思いますけども。
その太鼓を今回も10日間ずっと使ってたし、
他の人に貸したりもするので、結構もう元が取れてるんだそうです。
すごいねと思いますけどもね。
とにかくあれだけの興行、いろんなことあったんだろうなと思ったら、
やっぱり聴いたら本当にいろんなことあったんですね。
ちなみに僕はいけなかったですけども、
立川談洲さんの会ではその裏話を2時間やったという噂が流れております。
本当かな?本当なんでしょうね。
まあまあそんな感じで、
ここでね、本当は1席目『道灌』をかける予定だったのがカット。
長すぎちゃって。
1回ちょっと降りて『松竹梅』ですね。
これは録画してます。
録画撮影をしている理由というのはお分かりになる方はすぐわかるかなと思います。
そういうシーズンですよね。
そうか、出れるんだっていう風に思いましたけども。
『松竹梅』もね、面白いね。
いやー本当にね、なんだろうな。
とにかくね、まず達者ですよね。
達者でくすぐりの入ってくる角度がいいんだ。
今っぽいっていう感じではなく、笑王丸さんっぽいんだよね。
この小丸さんっぽいっていう感じをね、うまく表現できる言葉を僕はまだ持っていない。
ただまあ、どっかでやっぱり談笑師匠に惚れて、談笑師匠の弟子になりたくて
入門した人なので、談笑師匠から何かを受け継いでいるっていう感じはあるんですけど、
自作のくすぐりの方っていうのはそれほど談笑師匠に似てるわけではない。
ただ、感覚はやっぱりすごい近いんだろうなって。
これはね、吉笑師匠も同じことをおっしゃってましたけども、
非常に談笑師匠と感覚が近いなっていう感じのボケが入ってきましたね。
マハラジャになられたったらいいですよね。
いや、ちょっとわっちゃったな。
まあいいや。
それで仲入りを挟んでですね、ちょっと長めのお話、季節外れのと言って、
いや、いいんですよ。
こういう暑い時はね、こういう寒い寒い話を聴きたいというのもあるんです。
ということで『鰍沢』でした。
聴いたことのない鰍沢だなと思ったら、談笑師匠の型だそうです。
一言で言いましょう。
圧倒されました。
背丈に合ってない前座の『鰍沢』で失礼しましたとおっしゃってましたが、
いやいやいやいやいや。
ちょっとね、この魂がひっくり返るぐらい、
すごいものを見たなっていうふうに、すごいものを聴いたなっていうふうに、
久しぶりに感じましたね。
落語界の未来への期待
これはね、すごいね。
もうすぐ二ツ目とはいえね、まだ前座ですからね。
でも立川流ってこういう人現れるんだよね。
いや、本当にすごいです。
驚愕ですね。
この人がこのまま成長してくれれば、落語の未来は明るいなっていう気がね、本当にします。
談笑師匠の方はね、身延山にもお参りしない、仏教色が薄まっている代わりに
サスペンス度が上がっていて、ほぼ全然違う話になっていますけども、
よくできた方だと思います。
これを笑王丸さんがちゃんとね、今の実力で持って、
ちゃんと売り物にできてるっていうことにね、本当に僕は心の底から感動しますね。
ということで、ちょっと平日だったんで、いけるかどうかわかんないんで迷ってたんですけど、
買っちゃいました。8月1日の二ツ目昇進披露のチケット。
ピアとかは完売だそうです。手売りがちょっとだけ残っているというので、
ちょっとだけ残っている手売りから買わせていただきました。
いやーすごい人が出たよ。
みんながすごいと落語界って成り立たないんじゃないかなと僕は思うんです。
いろんな人がいないとダメだなと思うんですけど、
才能の鋭さということと、その功績の達者さっていうところはね、
ひょっとしたら僕は見たことないから何とも言えないけど、
前座時代のなんだっけ、小よしだったっけ?
その後柳家小ゑんになるんだよね。
談志師匠ってこんな感じだったのかなーっていうね、
ああいう生意気な感じは全然ない。
すごくいい子ですけども。
でもね、才能のこの鋭さっていうのはちょっとね、
度肝抜かれますね。
まだまだね、ご存じない方が多いと思いますんで、
これからだんだんとね、この人が知られて、
よそに知られていく、いろんな人に知られていくっていうね、
過程をね、楽しみたいですね。
かつて吉笑さんを初めて聴いた時も同じことを感じましたし、
寸志さんを聴いた時、笑二さんを聴いた時も同じことを感じました。
他の団体でこういう方がいないっていうのは、
僕がその立川流をなんだかんだ言って聴いてるっていうのが一つと、
前座50席っていうハードルがあるので、
前座の頃から背伸びをしなければいけないという宿命であるというのが立川流なので、
すごい前座っていうのは立川流に目立ちがちなんですよ。
だからそこはそういうものだというふうに捉えておく必要はありますけどもね。
かしめさんとかね。
でもその多士済々の中でもね、
ちょっとすごい。
立川談笑一門ってどうなってんの?みんなすげーじゃん。
うなりました。
なんかすごいとしか言ってない気がしますけども、
これから世間に立川笑王丸という落語家がバレていきますんで、
もっとバレちゃえバレちゃえですよ。
すごい。
ということで、8月1日も行ってきますんで、
またそれは別途ご報告したいと思います。
シェアする落語の四家でした。
ではまた。