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2025-07-21 09:39

【#252】看板のぽん その2 25/7/21 #三遊亭ぽん太

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長く付き合うべき噺に、早くから取り組む。
ぽん太さんの姿勢は一貫してます。

『水神』また何年かあとに聴いてみたいですね。

#三遊亭ぽん太

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サマリー

三遊亭ぽん太さんの独演会では、彼の挑戦的な落語や成長が強調されています。特に、若手落語家としての技術や将来の展望が、楽しみとして語られています。

ぽん太の挑戦と成長
シェアする落語の四家です。 7月20日日曜日、
ティアラこうとうにおきまして『看板のぽん』その2 、三遊亭ぽん太さんの独演会行ってまいりました。
ぽん太さん、この『看板のぽん』2回目になりますが、1回目は 『中村仲蔵』の名演、素晴らしかったなぁと思います。やっぱりぽん太さんという人は
常にこう挑戦しているというか、 他の二ツ目が「そこはちょっと
真打になってからでいいかなぁ」みたいな 感じのハードルに、あえて挑んでいくっていうところがいいですよね。
そうやって噺家としてのスケールを大きくしていってる人じゃないかな、というふうに思います。
で、これに関してはあの2つ楽しみ方があって。まず今ねその挑戦を楽しむっていう。今聴きに行くっていう、楽しみ方ですね。
もう一つは、今聴きに行ったことによって、この先そのぽん太さんがその真打に昇進し、時間を重ね、
稽古を重ね、現場を重ねていった結果、成長したぽん太さんの、その時はぽん太師匠なのか、なんとか師匠なのか、知れませんけども。
「熟成された噺」をもう1回聴けるという楽しみがあるんですよ。
だから、この若いお酒を飲んで、その若さゆえの美味しさを楽しみながら、この先この噺がどうやって熟成していくのか。
っていうことを先の楽しみにして、先にもう1回聴いた時に「ああここまで、この人はたどり着いたんだ」っていうことが言える。
という、多分に年寄り臭い、
言い方ではありますけども、落語ってやっぱそういうことが楽しめるっていう芸能だと 思うんですよね。
1席目は『看板のピン』でした。やっぱねまあ今回みんなそうなんですけど
仕草仕方がめちゃくちゃうまいんですよ。特にその『看板のピン』において、まあ親分の貫禄は
これから歳を取るに従って、また渋さが増してくると思うんですが、
壺皿の振り方の、親分バージョンと親分真似してぐちゃぐちゃ
24歳のバージョンがね、まあうまい。特にその下手な振り方がうまいってのは、凄いですよね。そこが噺に
説得力を増しているなというところがありました。2席目がですね『佐々木政談』です。
確かにぽん太さんに似合いそうなネタで、いろんな二ツ目から若手集中も やってるんですけども、
みんなそれぞれいいんですけど、ちょっと苦戦している感じもあって。で、ぽん太さんも当然ね、
この噺を今のキャリアで完全にコントロールしているわけではないんですけど、
子供の利発な頓知頓才の聴いた
小生意気さがしっかりこう突き刺さってくる。それによって浮かび上がってくるのは、やっぱり佐々木の大きさですよね。
そこにもう1個、多分ぽん太さんならではの工夫が入っていて、 それはあの子供と親なんですけども、
その1個ポンと放り込んだセリフがすごくよく効いていて、そこであのぽん太さんの個性がふわっと浮かんでくる。このあたりはいいなと思いましたね。
で3席目でもトリネタ行くのかなと思ったら、ちょっと一席を挟むと。『夏の医者』。確かにねこのネタって、
五代目圓楽一門会で若手がやらないネタになっちゃっている。確かにね三遊亭圓橘師匠が、
かけるような、多分三遊亭圓生師匠譲りでしょう。
噺全体が、昔の日本の夏の暑さを、じわーっと感じさせてくるような風情っていうのは、
キャリアがないとなかなか描けない。
描くかどうかもまた一つの判断ではありますけど、圓橘師匠のやっぱりそこの 円熟した名人芸みたいなものと比べちゃうと、
どっちに対しても失礼ですわね 。
ぽん太さんはそこ(風情の描写)はある程度できる範囲で継承しつつ、
ウワバミの腸の中で暴れる。またうまいんだ。動きがすごくいいですよね。
動きにセリフがついてくる中であれだけ動いているのにセリフが呑気だったりする。おかしみがどんどん生まれてくるっていうところが良かったですよね。
でトリネタはネタ出しされていました『水神』ですね。 菊田一夫作ということなんですが、
もちろん圓生師匠のために菊田一夫が書いたのかな。
彦六の正蔵師匠もやってたりするのかな。やっぱり、
古典落語にも、落語家が作る新作落語にもない、文芸的な香りのする 作品ですよね。で、それだけにやっぱ難しい
どこをどう表に出していくのかっていうのがすごい難しいんですけど。ぽん太さんは、まず圧倒的にその地語りがうまい。
あの綺麗にその地ならししていく感じがする。で、そこにその乗っけるその台詞の
魅力的な部分。そこでまぁキャラクターが描けるわけですけども。ここもね綺麗に、三遊亭の芸なのかな、このあの抑制が聴いて、
あまりそのガツンと出さないけど、心にはジワッと来るみたいなね人物の書き方は、今回『水神』という話で行くと、
おこうですよね。
なんというか
喜び方も別れ方も クールというか。
感情の抑制が効いている感じ、なんですよね。そこがねそのすごくいいですよね。
だからなんかこう喜びも悲しみも、
静かにじんわりと心に伝わってくるみたいな。
で、もちろんこの噺も、ぽん太さんのキャリアでやるにはちょっと荷が重いような気がします。ちょっと失礼の言い方になっちゃいますけど。
さっきも言った通り今日の出来も良かったし、これを熟成していく姿が見られるというのは、とても貴重な、
あの落語の楽しみ方喜び。落語を聴く者の喜びじゃないかなっていうふうに 思います。
そういう意味では、長生きしなきゃいけなくて、めんどくせーなっていう感じもするんですけども、
まあいい落語を聴けるなら長生きしましょうかねって、
気もいたしました。ということであの 二ツ目っていう東京の落語家にとっての非常に重要な
一時期を、ひたすら挑戦している。 まシェアする落語出てくれた人ってそういう人多いんですけど、
そういうすがすがしい挑戦の感じがあって、その挑戦も全く無謀ではなくて。
しっかりね今日来た人の心を掴んでいるというあたりが、僕としては非常に嬉しいし、将来にねますまず期待しちゃうなというふうに思いました。
落語の世界と期待感
ということで三遊亭ぽん太さんの会でございました。 シェアする落語の四家でした。ではまた。
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