快楽的ブラックショーの鑑賞
シェアする落語の四家です。今回も番外編12月21日日曜日、渋谷ユーロスペースで映画落語家の語を鑑賞してきました。
快楽的ブラックスショーの映画ですね。ブラックスショーの人生をたどるというのは基本痛快です。
人間ここまで肩破りにやっていいんだという意味での痛快さですね。
すげえなと思ったのはやっぱり結婚四家ですね。結婚したお相手がポルノ女優さんだったので、ポルノで出会ったのでということで、そのポルノを結婚式で流すというですね。
もう神父の親族からしたらたまたまじゃないですね。そのたまたまじゃないところで、床にバージンロードって書いてあって、そこの下にクエスチョンマークが書いてあるんですよ。
シャレのメスってのはすげえなということですが、全てをシャレのメス、それが生きであるという快楽的ブラックスショーでございますけども、
そういった芸人としての非常に破天荒な24時間ずっと落語をやり続けちゃうとかですね。とんでもない下ネタの落語、コンプライアンス無視の落語を散々やりながら、これはもう多くの人に知られたことですけども、古典落語めちゃくちゃ上手いと。
談志師匠には気に入られ、一回波紋になったのに戻され、芸術戦勝を取ったりとかですね。もうやることが本当にすごいわけですよ。そういうところっていうのはひたすら痛快ではあるんです。
一方でなんか切ないなって思うのは、やっぱり裁判になったんですよね。弟子に訴えられるという裁判になったんですけど、
本当にあの指定は保とう分かずようにならなきゃいけなかったのかなっていうのが、僕はちょっと悲しいなって思うところで、ただ究極って言い方も変なんだけど、
やっぱり価値観がずれている以上、指定関係ってのは多分続かないんでしょう。それが思わぬ形で暴発して裁判になるという。訴えられたことをネタにしたのでさらに裁判になるというですね。
流れなんですが、裁判を一つのコンテンツにしちゃったっていう、イベントにしちゃったっていうところのブラックショーの凄みっていうのは本当にすごいし、
若い金なのかな?賠償金なのかな?忘れましたけど、お金を払えと言われて、そのお金について当然持ってないわけですよね、師匠は。
それを競馬一発で当てるっていう競馬のシーンがちゃんとあって、こういう馬券買いましたってこれが当たれば払いますというような高座の後に競馬のシーンが入るんですよ。
競馬で賭けた馬が勝っちゃうわけですね。確か単勝だったと思います。そこで客席からすごい勢いで拍手が来るんですよ。これが客席ですよ。あんなにスクリーンに向かって拍手してるところ初めて見ました。
ちなみに僕も叩きました。そこは本当に面白いんですよ。あと大洲演芸場の閉鎖の執行官が入る直前まで高座で粘って、もう執行官からもうやめてっていうサインが出たらすっとやめる。
その直前にお客さんに向かって、正義はあっちにありますって言うんですよね。このセリフは聴いてはいましたけども、生で見ると本当に感動的だなと。
芸人が正しさとか正義とかの立場に立つわけがないんですよ。
切なさと共感
その正義の反対の立場に立つわけでもなくて、そんなところに芸人はいるわけではないんですよね。なので客席もみんなそれ若手て、笑ってる客席の顔も多分悪人みたいな顔してるんですよ。
そういう悪人みたいな顔をして笑ったこと、ブラックショーの役を聴いて笑ったこと僕も何度かあるし、非常に共犯者になってるんですよね。
そういうところがすごいかっこいい。なんていうんだろうな。基本的に声の言い方が正しいかどうかはわかんないんですけど、
息を貫くっていうことがその時に加害者になるっていう巻き込まれた人たち、今最大は弟子ですわな。
周りにいろんな人たちが被害を浴びていくっていうところを、ブラックショーは加害者の立場でもって息を貫いていくっていう面があって、
ただじゃあそのブラックショーは本当に加害者なのかっていうと、実は戦争戦後の被害者であるっていう面がこの落語じゃない映画の冒頭に控えめではありますけどもしっかりと語られていますね。
それを考えると弟子との裁判の件も含めて、やっぱりどっか物悲しいものを感じます。
おからども何度も入院されてるし、大変ですよ。大変なんだと思います。
やっぱりチャンスがあったら、まだまだお元気ですから、ずっとお元気でいてほしいですけどね、ブラックショーの高座にまた触れる機会を作りたいなっていうふうには思いました。
一言で言うと、痛快でかつなんかこう切ない寂しいものも感じられる映画でしたね。
終わった後、アフタートークで立川佐平次師匠が監督と、この映画の監督と一緒に登壇されたんですが、会場にいらした立川気候師匠を呼んで、これはもう被害者共の会ですね。
当時の弟子ですから、師匠に借金を奨励されるというそういう弟子ですからの被害者共の会トークの非常に面白かったなという話と、
佐平次師匠のネタバレになっちゃうんで、に関する話が死ぬほど面白かったですけども、でもやっぱり何かこう寂しさというか、まあでも異風異形の念もありますね。
こうやって芸人であることを貫けるっていうことは本当に敬意を持ってしまいますね。そんな複雑な心境を胸にして渋谷ユーロスペースを後にしてまいりました。
12月26日まで渋谷でやるということで、ブラックショーなんか浅草でも上映できないかみたいなことをおっしゃっていて、どうなるかわかりませんが、今のところパッケージにするとかサブスクリに乗るとかっていう予定はないそうですので、
ぜひね。もうあんまり気にしないですけども、見れる方は見ていたほうがいいかな。心から勧められないですけど、僕は見てよかったです。ということで、番外編シェアする落語の四家でした。ではまた。