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2024-05-28 11:43

【#170】師弟でネタ下ろし後編 立川志ら乃一門会24/5/26

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#落語
#立川志ら乃
#立川のの一
師弟で一日9席のネタ下ろし。
『叩き蟹』左甚五郎出てきませんでした(抜けた)が、それでも名演だと思いました。

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はい、シェアする落語の四家です。
5月26日、深川東京モダン館、立川志ら乃一門会『師弟でネタおろし』に行って参りました。
この企画はですね、のの一さんがネタおろしをするなら師匠の志ら乃師匠もネタおろしをした方がいいんじゃないみたいな話になったということで、
2部構成になってまして、第1部がお昼頃かな、第2部が3時15分から、僕はこの第2部の方に行って参りました。
第2部というか前編後編で後編という感じだそうですね。
まずオープニングに師匠の師匠が立ちで出てきてご挨拶をされた後に、のの一さんが1席目は花色木綿。
ネタおろしということもあって手堅い感じではありましたが、しっかり前座らしい基本を抑えた喋り方と、
語尾を飲まない唄い調子でセリフがスイスイ繋がっていくような感じ。これが心地よかったと思います。
その後、志ら乃師匠が出てきまして、2席続けてまずは後生鰻。
後生鰻の後生というのがかなり特殊な、本当この話でしか聞いたことがないような使い方。後生ですからとはちょっと違うね。
なんていうお話で軽く温めたところで『後生鰻』。
後生鰻はいろんな型があって、最初は多分子供、赤ちゃんか赤ん坊を しちゃうブラックユーモアなんですけども。
歌丸師匠は恐妻家キャラがあったのをうまく使って、奥様を、おかみさんをしちゃうというような流れになって。
志ら乃師匠は、あれは歌丸師匠だからの噺だからということで、うなぎや自身がになるというですね。
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最後、おかみさんがあることをやって締めるというですね。サゲが、わずか数秒のサゲなんですけども、きれいに決まって、なかなかの爆笑編でございました。
この話が一番手こずったというふうにおっしゃってましたけども、見事なものでした。
2席目『悋気の独楽』。面白いです。面白いんで、面白く聴いちゃったんですけど、後でご本人が言うには、独楽の色と誰がこの独楽なのかっていうのを説明するところですね。
定吉が。あそこ抜けたそうですね。意外と気がつかないもんだなっていう、そういう聴き慣れてる噺だと自分で頭勝手に補完しちゃうところあるなっていうようなことも思いました。
中入りを挟んでのの一さんのネタおろし2本目は、粗忽長屋。
いやこっちはね、結構ご自身の工夫なのか教わった方から譲り受けたものなのか分かりませんが、くすぐりで結構遊んでるところがあって、そういうのを入れても全体のこの唄っぽいリズムは変わらず、花色木綿に比べると笑いが強いという感じで。
前座のネタおろしとしてはかなりハイレベルなものを感じました。楽しかったです。
で、最後に志ら乃師匠が、これは珍しいですね。『叩き蟹』。
三遊亭円窓師匠のイメージが強いですかね。いわゆる名工伝の一つで、あれは甚五郎なんでしょうね。
左甚五郎、いかにも左甚五郎の感じですけども、ただ甚五郎のキャラ自体はそれほど強く出ていなくて、そのお話の方にね。
筋の展開の方に味があるというか、餅屋のキャラにね、味があるかなっていうふうに思われますが、割と淡白な話ですよね。
何かすごく凝った展開があるわけではなく、掘ったものが動くっていうのはね、よく甚五郎物ではある話ですから。
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そんな感じで、そういう話なんですけども、結論から言うとすごく良かったですね。何が良かったのかがね、いまいちわからないんですけども。
志ら乃師匠の人に合ってるんでしょうね。こういう話が似合う師匠なんだなっていうことが改めてわかったかなっていう感じがあって。
餅屋のちょっと伝法な、乱暴っぽい感じ、憎めない人だと思うんですけど、若干家元が見えた気もしました。
そういう若干見えるのは嬉しいですよね。立川流を聴きに来てるんだから。
志ら乃師匠の元々お持ちのフラと、フラって言葉は使わない方がいいのかな、キャラクターとそこに家元がちょっと乗っかってくる感じが、
家元この話は多分やってないと思いますけど、やってるのかな、わかんないや。そういうとこが良かったなというふうに思います。
『叩き蟹』はもう一回どっかできおてみたい、やってほしいなというふうに思いました。
これは前編後編で10席、師匠が3席、弟子が2席を前編後編というようなですね、流れで合計10席。
後生鰻は前編でも後編でも描けたというところで、合わせて9本ネタおろしを深賀東京モダン館の午後に全部やってしまうというですね。
素晴らしいですよね。いずれもハイレベルですから、やるなという感じですね。
やっぱり自分が弟子を取って、師匠として弟子を取るということについて、ずっとその志ら乃師匠は考え続けている。
その中で、ただその弟子を育てるという時に、自分の背中を見せていくというところもあったんでしょうね。
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それは見事に結実しているし、これからもっとそれが結実してくると思うんですよ。
あの叩き蟹を裏で聞いていたら、のの一さんも改めてね、師匠に対する尊敬の念と、これから登っていく山の高さみたいなものも感じたと思うんですね。
志ら乃師匠がちょうど50歳になられたのかな。で、あと10年でこれという得意ネタを何本か、10本くらいっておっしゃってましたかね。
作って60から先はそれを磨いていくみたいなことをおっしゃってました。
そうなったらまたいいなというふうに思いますし、どうなるかね。楽しみですね。
こうやっていろんな噺家さんたちの変化、進化を長期的に追っかけていけるっていうのが、落語を聞くということの楽しみの一つではないかというふうに思われます。
あと深川東京モダン館がこうやっていろんな落語会をやるようになってきて、私がシェアする落語もその中の一つとして頑張らなきゃいけないなというふうに思っております。
シェアする落語の方は7月7日、三遊亭ぽん太さんをお招きいたしております。
一番嬉しいのはやっぱりあれなんですよね。志ら乃師匠の落語がモダン館で聴けるというのが、僕が単純にモダン館に行きやすいので嬉しいなというふうに思っております。
ちなみに昨日本当は圓橘師匠の会だったんですけど、マンションの管理組合の総会というやつで行けませんでしたので、ちょっと悔しいところではありますが、これはまた6月改めて時間があったらいきたいなというふうに思っております。
ということでシェアする落語の四家でした。ではまた。
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