真打昇進の道
はい、シェアする落語の四家です。
4月26日土曜日、日本橋社会教育会館におきまして、
寸志一〇〇〇人様のお認めで真打になります。
人形町の巻だったのかな。
ちょっとすいません。正式タイトルが思い出せないんですが。
行ってまいりました。
日本橋社会教育会館、落語会でよく使われるとこですよね。
結構広いです。
で、この日のチケットはもう完売ということで、
すいません。正式な数字を忘れてしまいましたが、
あと200なんぼだったのかな。
のお認め、認定証がお客様から授与されれば真打決定という、
そういう会でございます。
寸志のパフォーマンス
開口一番は立川公四楼さんですね。
公四楼さんの幸は公務員の幸、公務員だったということなんですが、
どこの公務員かというと中央区の公務員なんですよ。
だから社会教育会館って中央区の施設ですから、
元職場ということで、
で、その縁があって中央区のコミュニティFMに
週1回自分の番組を持っていて、
そこに寸志さんを呼んで、今度もう1回出てもらうということで、
その時に寸志さんが優勝された「さがみはら落語若手落語家」選手権の話を
聞けたらいいなという話だったんですが、
相模原の前に2本どりでとってるということで言えないというお話でした。
ネタは『山号寺号』、まだ口調はそんな固まってはいないですけども、
しっかり軽みがある語りをしてますので、今後が楽しみかなと思います。
まずオープニングトークで1人で寸志さんがお話を立ちでされていました。
その後に公四楼さんという順番ですね。
その後にいよいよ寸志さんの高座なわけですけども、
ネタは岸柳島だったんですが、
岸柳島のまずやっぱ大川のどこにどういうふうに橋が架かっていたかと、
当時5本かな、本でいいのかって言ってましたけどね、よくわかんないですけど。
5本の橋が架かっていて、今10何本架かってるみたいな。
いま橋が架かっているところが、当時渡し船になっていてという話で『岸柳島』なんですね。
これは寸志さんの落語全てに共通するポイントでありますが、
古典落語のここはちょっと今の人にはわかりにくいというところを直すだけじゃなくて、
ここをこう繋げた方がリアルに話が感じられるんじゃないかという部分に、
細かく細かく補強をしていくんですね。
それがこの話においては見事にはまっているというところです。
改めてやっぱり『岸柳島』という話を聞くと、主役は船に乗ってる主役じゃない人たちですよね。
大衆の、野次馬の無責任みたいなところがこの話の軸なのかなという。
だから『たがや』と一緒ですよね。
でも『たがや』ほど劇的なことは起きずにエンディングを迎えるわけですが、
やっぱり船を漕ぐところの力の入り具合と伝わってくるのどかさみたいなところが本当に見事ですよね。
心地いいです。非常に心地いい。
僕は前から寸志さん語りはスイングジャズだと言っているんですけども、そこは揺るがないで、
かつ最初から上手かったのに、さらに深く技術が進歩している。
最初から100点だったんだけど、120点、130点取り入っているというところが、寸志さんすごいなというふうに思います。
仲入りが入りまして、待望ですよ。『らくだ』。
いやもうお見事としか言いようがないです。長くなりますと言って、実際長かったです。
終わってみると長かったですけど、長さを感じない。
観客の反響
このね、『岸柳島』と『らくだ』を聴いて全然聴いている自分が疲れて、
『らくだ』もなんだったら火屋でやってほしいなぐらいな感じですよ。
時々ね、ちょっと思うぐらいね、仕草とか仕草と連動する語りが、
家元立川談志を思い起こせるところがあるんですが、やっぱり寸志さん自体のオリジナリティというのもしっかり入ってきて、
とにかくその話の幹というかね、
想像力が、人によっては想像力が思い浮かばないところも、
ちょっとずつちょっとずつ言葉を出すことによって全体が綺麗に想像がつくあたりがやっぱり素晴らしいなというふうに思います。
『らくだ』はね、『らくだ』好きなネタですけどね、
丁の目の半次ですね、兄貴分が、そこまで乱暴者じゃないけど、
凶暴を胸に秘めた男であるというあたりの、そのキャラクターの座標軸にキャラクターを像を置くか、
造形するかというところにおいて、寸志さんのクレバーさが非常に堪能できる一席だったと思います。
平たく言うと面白いという感じですかね。
で、これが終わった後に、立川吉笑さんも出てきてちょっとトークと、
そのトークしている間に票数を数えて、
残りあと何人のお認めがあれば真打ちですということを、
ラウンドガールの立川のの一さんがカードを作ってみせるという、
そういう仕掛けの回ですよ。
ちなみに吉笑さんはもう本当に忙しくて、
6月からですか、真打ちになるわけですけども、
本当に忙しくて、本当にいろいろ切羽詰まっているのに、
微妙にこの嫌いな仕事を逃げてるという話があったあたりが非常に面白かったらしいなというふうに思います。
ちょうどこの日、お披露目の会を座・高円寺で、
昼夜で1週間から行うという話なんですが、
チケットピアはもう即座に完売。
座・高円寺のチケットセンターに行くと、
残っている日によってはチケットあるよというところです。
ここもかなり売り切れちゃっているというですね。
そんな感じでですね、僕もかろうじて1枚はゲットしました。
そんな2人がね、とにかく真打ち昇進は大変だよという話を吉笑さんがして、
寸志さんがなるほどというふうに聞くような立ちの対談でした。
そこにラウンドガールののの一さんが入ってきて、
今日何人票をもらって、残りが何人の票ですというところで、
これがね、やっと残り2桁に入りました(あと62)。
すごいことですよね、1000人を集めるといって、
延べですけどね、延べですけど1000人集めるといって積み上げてきて、
やっとこの残り100を切ってきたということですね。
次の回まだ決まってないそうです。
決まってないそうですけども、なんか面白そうなところでやってほしいなというふうには思います。
まあでもね、本当に、今本当に立川寸志さんの落語はもう充実していて、
『らくだ』も『岸柳島』ももっともっと多くの人に聴いてほしい。
今日ね、社会教育会館満席ですけども、
もっとね、多くの人に聴いてくれればもっと広がるよな、全国になるよな、みたいなところはね、
勝手にファンとしては考えてしまうんですが、
そこらへんどういう段取りで何をしたいかっていうのは、
寸志さんご自身がね、お決めになるんで、
それお決めになったことを僕らは、やったーみたいな感じで楽しませていただけるという非常に幸運な感じでございます。
ということでですね、寸志さん、来年、春か秋あたりの昇進になるんじゃないですかね、この順でいくと。
くれぐれもお身体を気をつけて頑張っていただきたいというふうに思います。
シェアする落語の四家でした。ではまた。