落語会の魅力
はいシェアする落語の四家です6月19日木曜日 僕としてはすごく珍しく平日に
すすっと会社を出て上野 鈴本演芸場
6月中席夜の部、主任 弁財亭和泉。
幕見で行ってまいりました。仲入り後に入ると、お安いお値段2000円で聴けるんですよね。
まあ本当はね 最初から聴きたいっすよ。
まあしょうがないですよね。仕事ありますから。ということで行ってきたわけなんですが。
クイツキで漫才、ニックス先生たちです。
なんかね微妙にこの時間をもて余してる。
鈴本やっぱ長いですね。多分15分ですよね。「まだあと何分ある」みたいなネタも挟みつつ、
なんか「ここでもうちょっと長い話を入れていいのかな」とか。 2人でこう噛み合わない感じの面白さを出していて、
場内は大爆笑だった。面白かったんですよ。面白かったんですけど、なんかちょっとね微妙な感じもあって、
で、ひょっとしたらですよ。これ僕の勘ぐりかもしれませんけども、
演者の多様性
東京太・ゆめ子先生のですね、
東夢子先生が亡くなられたんです。その直後の高座だったっていうこともちょっとあるのかなーって。ゆめ子先生は、
ニックスのお二人をすごい可愛がってたということなので、後からそんなことも思いました。
で続いて 林家きく麿師匠。まあこの人もね作る新作作る新作みんな面白い。みんなわかりやすくて、みんな面白いんですよね。
今日のネタも、もちろん僕は聴くのも初めてで『記憶喪失』。
もう記憶喪失ほどもう使われている 病気もないですよね。フィクションに。だから今更、記憶喪失っていうのはあるんですよ。
あるなかで、このきく麿師匠の記憶喪失がすごい面白い。恋人同士の噺で
2人しか出てこない。
ねえ なんだろうなぁ
もうそのジャブっていうか、細かいギャグの積み重ねが、もう どんどんどんどん、笑いを大きくしていく。っていうところがね、
素晴らしいですよね。まくらの子供のおもちゃ仮面ライダーのベルトを直した話も
面白かったし、まあなんていうか、きく麿師匠は
打率の高い人ですよね。まあその辺は後輩である和泉師匠も近いものがあります。
まあ外さないですね。またトリの時にも行ってみたいと思います。
で、ヒザが立花家橘之助師匠です。
橘之助師匠は、
弁財亭和泉師匠とは同門 なんですね。だから姪に当たるのかな。
叔母さん姪の関係にあるっていうことですよね。 橘之助師匠はもともと3代目圓歌師匠のお弟子さんで、
最初ね三遊亭あす歌かっていう名前でね 朝の日テレの番組に出てたんですよ
僕はよく覚えてます。小圓歌になって立花家橘之助。
和泉師匠、二ツ目の頃は三遊亭粋歌だったわけですが、
三遊亭歌る多師匠のお弟子さんということで橘之助師匠が、歌る多師匠の
妹弟子になるのかな、橘之助師匠は。確かそうだったと思いますけど
まあまあ、とにかくどっちも三代目圓歌一門で
だから和泉師匠がいまあ姪に当たる。というような関係です。で、まずはナスカボ。『なすとかぼちゃ』を
やった後に昔の寄席の漫談。 何かね1回聴いたような話ではもちろんあるんですけど、
やっぱ面白いなっていうのと、それなりのお歳だと思うんですけど、
美しいな!っていうのがありますね。やっぱ華ですよね。寄席の華だなあっていうふうに思います。
で『たぬき』ですよ。
すごいんですよ。もうなんかもう、
ジミヘンかっ!っていうぐらいね超絶技巧の三味線を弾きながら歌うって言う。しかも楽しいって言う
曲なんですけど。
太鼓叩く前座さん大変じゃねーかなって。あと、
打楽器としての三味線ね。なんかこのすごいパーカッション的なこのパパパパってくる感じがまたねいいんです。
もちろんノドも素晴らしいですし。で『たぬき』長いですから、
「ここで終わりです」ってスパって切って、スッと帰っちゃう。この辺のねさっぱりした感じもいいですよ。
いや和泉師匠の前に、すごく素敵なヒザが入ったと、そんな感じで。で、トリがいよいよ和泉師匠です。
いやー 三遊亭粋歌時代から僕は大好きで。
和泉師匠の新作
この人がねーついにねー 鈴本のトリかーって!
どんどん時代は変わっていきますから、当然、和泉師匠にこういう機会が 来るのも時間の問題ではありました。けどやっぱりね
感慨深いですよ。でも本当にもう完全に新作作る人たち、特に女性落語家
からもう目標にされている人だし、『噺の目線』とか『新作ストロング』でしたっけ。その新作の会を引っ張る。
そこに後輩がついてくる。そういう感じになっている方です。
今日のまくらは、自分がどうやってその新作を始めるようになったかっていう。 二ツ目になったばっかりの時に、林家しん平師匠が即席その場で
三題噺を作るっていうところに衝撃を受けて、三遊亭円丈師匠の会にお勉強に行った。
なんていう初期の頃のお話をされていました。最初全然新作やる気なかった和泉師匠が
どんどん新作に傾倒していって『おじいせん』とか
『銀座なまはげ娘』と 傑作を次々ものにしていったということなんでしょう。
で、今回その10日間のうち、
一席さっき林家きく麿師匠の『桃のパフェ』と古今亭駒治師匠の『ラジオデイズ』。
これがカバーバージョン。残り8作品全部、和泉師匠の作品ということで。
新作で10日間でトリを取り続けるって、これすごいことですよね。
鈴本ですよ。いやーいい番組です。
まくらで、そんな昔の話をしつつ。ちょうどね今、東京暑いですから。
この噺がいいんじゃないか、と思ったのかな、っていうことはないです。なぜならネタだしだから。この日にねやりますって最初に決めてあったら、ちょうどいい
感じに暑くなって『夏の顔色』 これはね好きな噺なんですよ
和泉師匠ね、夏の作品、結構いいの多いんですよ。
誰もがお互いに気を使わないと生きていけない、と思い込んでいる世の中を
最新の風俗でもってスパッと切っていく。9割方爆笑なんです。
みんながそれぞれのロールを演じるわけです。おじいちゃんはおじいちゃんを、子供は子供を演じるわけです。
その9割ぐらいのところは爆笑なんです。ちょっとねほろ苦さとかね いうのを感じさせる。そういうタイプの新作も、
和泉師匠は作られるんです。これはそういう作品かなと思います。 いいですね。
結局、みんな忙しすぎるんだろうなっていうふうに思うんですよ それはね何も人の話をしてるんじゃないです。自分が忙しくて。
寄席も最初から聴けないっていう。仲入り後しか入れないっていう。
しかも終わった後ももうちょっと仕事してたみたいな。そんなこともありまして個人的な話をしておりますが。
まあそんな世の中で 。で結局この
落語『夏の顔色』にこの登場する家族の人たちって、
ロール・自分の役目っていうのを、
必要以上に果たそうとするんです。おじいちゃんおじいちゃん的なことを必要以上におじいちゃんになり子供は子供的なことを
必要以上に子供に になろうとしていると
そういう意味では、この子供の父親おじいちゃんの息子である 最初に出てくる
若いサラリーマン、子供がいる若夫婦
特にまあこのご主人がいろんな形で、顔色を使われるところで
それってまあそういう形の愛でもあるんだろうなっていうふうには思うんですよね。
本音を言い合う愛も当然あると思うんですけど、
本音が言えない中で、気を使い合うっていうのも、一つのなんか家族愛の形なのかなーって ことも、
思ったりとかしました。本当にあの和泉師匠、
粋歌時代からずっと聴いてた身の上としては、
感慨深いです。鈴本のトリかーっていうね。だから1回は行っておきたかったんです。
翌日の『試食の女王』が大好きなので、そっちにも行きたかつたんだけど、とりあえず一回だけでも、
行きたかったんで今日行くことができました。
いいものを聴かせていただきました。
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ということでシェアする落語の四家でした。ではまた。