サンフランシスコ・デザイントーク、この番組は、サンフランシスコと東京に拠点を置くデザイン会社、BTRAXのCEO、Brandonと、デザイナーの彩香が、日本で働くデザイナーや、デザインをビジネスに取り入れたい方向けに、様々なトピックについて深く話します。
はい、それでは今回もサンフランシスコ・デザイントークの放送を始めていきたいというふうに思います。今回MCを担当する秋人、Brandonです。よろしくお願いします。
ブラウンさん、今回のテーマはですね、日本企業が米国に進出する際の課題だったり落とし穴、またその解決策という部分に関して、BTRAXが実際にこれまで支援してきた経験などを活かしてお話しできればなというふうに思っております。
言いたいことがたくさんある。日本企業の米国進出プロジェクトを複数回やってて、毎回あるあるの状態に落とし穴にはまりがちなので、今回この機会をいただいてお話しさせていただければと思います。
はじめに、米国市場の全体像。
先進国の中で唯一に近いぐらい人口が増えている国なんですよね。アメリカって非常に興味深い国で、2つの理由で人口が増えるように設計されているんですよ。
一つは、ご存知かもだけど、移民がある程度入りやすくなっている。移民がよく来る国。毎年何百万人も海外からアメリカに移住する人が来る国で、多分日本より全然移民の数って多いし、比較的移民しやすい仕組みができている国なので、それが一つね。
もう一つ、アメリカ国籍を取りやすい仕組みになっていて、アメリカ人になる方法っていうのは、親が何人であってもアメリカで生まれるか、親の片方がアメリカ人であれば、どこで生まれてもアメリカ人になれるんですね。
なので、アメリカ国籍を取る難易度を下げている国、もともと低い国なんですよ。僕は生まれたのは実は日本なんですけど、父はアメリカ人だったりして、アメリカ国籍をもらった時から立場だったんですけど、日本とかを含め国によっては国籍を取るのがそんなに簡単じゃないこともあるんですけど、
アメリカが取りやすいので、自ずと人口が増えやすい先進国っていうのがある。あともう一つすごく重要なのが、アメリカでビジネスが成功すると世界展開しやすいというか、世界が注目している市場なので、アメリカで受けているもの、一回アメリカでヒットすると世界に広げやすいっていうのはありますよね。
実際に日本でヒットしているような商品、サービス、企業の多くがアメリカでも、海外の企業であればアメリカである程度ヒットしていたりするじゃないですか。マクドナルドとかアメリカの会社だけど、GoogleとかNetflixとかそういうのもアメリカでヒットしているし、非アメリカ企業、例えばこのPodcastでも使っているSpotifyは
北欧のサービス、北欧の国がスウェーデンが作ったサービスですけど、一回アメリカでヒットさせてから世界に展開しているので、そういうサービスも結構多いんですよ。
IKEAとかも元々北欧だったりするし、アメリカで一回ヒットさせてから世界に。アメリカ企業を追ったって思われるケースもあるぐらいのブランドを作ったりとか、SAPっていう会社もそうだったりする。ドイツなんですけど。
なので、一回アメリカで当てるっていうのは非常にその企業にとっては将来性が高まる戦略だなと思っているので、日本企業も狙っている。昔からトヨタとかホンダ、ソニー等々、アメリカをメインの市場にしている会社は多いですよね。
今だったらユニクロとかもそうですね。
ユニクロもそうですね、素晴らしいですね。ユニクロも日本で大ヒットしてからアメリカをメインの市場として。
アメリカ企業だと思っている現地の人も結構いらっしゃる。
多いかもね。
僕の友達もそう言ってましたね。アメリカの企業だと思ってた。
それが一つのバルメーターなんだよね。あれアメリカ企業じゃないの?って言われるのが一つのバルメーターで、もともとは日本みたいな感じのノリだといいし。
ユニクロなんてロゴにカタカナでユニクロって書いてるけど、日本語読めない人から見てもデザインとしてはかっこいいもんね。
ありがとうございます。
今現在、米国市場の全体像というふうにお話ししていただいて、これから実際に日本企業が進出する際の課題だったら落とし穴という部分についてもう少し語っていけたらなと思います。
いくつかあるんですよ。あるあるが。
どこからいこうかな。まず、日本企業さんがアメリカに進出するときに、今まで何十社、はいたしたら何百社お付き合いさせてもらったんですけど、
最初に聞くのが、あなたの会社の商品とかサービスとかって何がユニークで何が武器になりますかねっていうところから始めるんですね。
やっぱり新しい市場で売るにはその会社が提供するものが魅力的でなければいけないので。
ある一定の会社さんが同じことを言うんですよ。これ一番困るんですけど、安くて品質がいいっていう。
なるほど。
安くて品質がいい。それどういうことですか。とりあえず他の競合の中でも安くてでもハイクオリティーなんですよ。
なるほど。
これ自体は別に悪くないしとてもいいんだけど、アメリカ市場ってある程度エッジを立てなきゃいけないというか、
安いだけとか品質が高いってキーワードがジェネラルすぎちゃって。
抽象的です。
抽象的なんですよ。誰のどういうニーズに合致したユニークな品質を提供できるかっていうところまで落とし込まなきゃいけないよね。
さっきユニクロって話が出たけど、ユニクロなんかも安くて品質がいいじゃないですか。基本的には彼らのバリューって。
今アメリカでユニクロって安くて品質がいいで売れてるけど、その手前にアメリカ進出したばっかりの時ってそこを最初から言ってなかったんですよ。
エッジを立てて圧倒的にヒートテックにフォーカスしたんですよ。
ユニクロってアメリカで店舗出したのって最初ニューヨークのど真ん中なんですけど。
ニューヨークって寒いんですよ冬。
そこにいわゆる皆さんご存知のヒートテックっていう薄くて温かいシャツあるじゃん。
今着てます。
あれを武器にヒートテックっていう他にないようなすごい技術を持ったものが手に入れて、薄いのに温かい洋服ですよっていうのを売りにした。
それでそのユニークさで突破して徐々に徐々に他のプロダクトラインも広げていったんだけど、最初の武器はヒートテックにした。
そういう感じでキーになる商品、ヒーロー商品みたいなのを定めてやった方がいい。
だけどアメリカに展開しようとする企業さんの多くが、もう既に日本である程度市場を抑えているのでプロダクトラインナップがたくさんあるんですよね。
その中でどれに絞っていくかっていうのは非常に重要なんですよ。
もう一個例があって、うちがお付き合いさせていただいた会社さんの中でタビオっていう靴下屋さんがあるんですね。
日本最大手の靴下のメーカーです。
日本の主要都市や駅前にお店があるんですけど、そこも商品ラインナップがたくさんあって、アメリカで展開するときにどうしようかっていうので
ユーザーをリサーチしてニーズの掘り起こしをした結果、スポーツ向けの靴下が一番彼らにとってはユニークである、競合があまりいないフィールドだったので
最初はマラソンとかランニングジョギングをする人たち向けの足に優しい靴下と、あとヨガのときに履けるみたいなものを武器にブランディングしてたんですよ。
徐々に徐々にファッション靴下みたいな感じとかスタイルとか安さ品質みたいにしてたんですけど
ターゲットを絞って、そのニーズを掘り起こして、それに合致するユニークなプロダクトをどれにするかから始めるのがいいと思う。
あとね、ターゲットを選定してユーザーリサーチするとき、あきも関わったプロジェクトでユーザーインタビューしに行ったじゃないですか。
しましたね。
道歩いてる人とか公園にいる人とかに聞いて、試してもらって感想をもらうっていうのを映像を撮りながらやったじゃん。
あれでわかったと思うんだけど、日本とユーザーリサーチで違うのが、ユーザープロファイリングの仕方が圧倒的に違ってて、
日本だと、これ広告代理店の悪しき習慣だと思うんですけど、性別と世代で切って行動パターンを分析して、そこに商品を当てるっていうのをよくやるみたいなのね。
F1、F2、F3って、20代女性、30代女性。
日本って性別と世代が分かれば、ある程度の収入とか生活スタイルが決まってくるんだって。
なるほど。
結婚してるか、子供いるか、収入いくらぐらいの幅かって。
それに合わせて商品を作るんだけど、ユーザーリサーチ、アメリカとするとわかるけど、人それぞれ全く違うやつが。
人種も違う、文化も違う。
でしょ。
20歳で会社経営している人もいれば、60歳で大学行っている人もいるんで、ニーズが全然違うわけ。
性別と世代でニーズ分析して、それに合わせるっていうのは非現実的だし、逆にそこは無視して、
どういう層を狙っていくかっていうときに、ペルソナ作りとかよくUXデザインするんだけど、
その人の人物像を解像度高めにやっていく必要がありますよね。
アキーがやったときもある程度ペルソナっていうか、何十人かインタビューして見えてきたじゃないですか。
この商品を買ってくれそうな層はこのぐらいの層じゃないかな。
ある程度人種的なこととかバックグラウンドも含めた。
収入的にこれぐらいないとこの価格は買えないとか。
地域的な、都市なのか郊外なのか、サンフランシスコなのかロサンゼルスなのかとかも。
うちの違うスタッフはコロラドでリサーチやったけど。
地域性もあるし。
今回やったのがスナック系だったと思うんですけど、
普段どのくらい食べるのかっていう習慣とかも含めて。
お菓子をどのくらい食べるか。
スナックのリサーチやりましたね。
徹底的なユーザーリサーチは絶対必要なんですけど、
日本の企業さんって、
定量的なアンケートをよくやってるから、
それに頼りがちなんだよね。
500人のサンプル集めようみたいな。
オンラインサーベイとかで。
それはそれで一つのデータなんだけど。
プラス、訂正的な、クアリティティブって言われる。
一人一人をちゃんと話をして深掘って、
その人のライフスタイル、ニーズを深掘って、
そこにどんな商品を買いたいと思ってくれてるのかとか、
需要があるのかとかを分析して戦略立てるっていうことをしないと、
日本と同じノリでやっちゃうと結構厳しいんじゃないかなと。
結構根本的に違う感じですね、聞いた印象だと。
日本とアメリカで実際に商品を売る際に。
消費者が全然違うんだよね。
日本って中間層が収入とか多いマスなんだけど、
アメリカって本当に触れ幅が大きいので、
超お金持ちからあまりお金がない方までの幅があるんで、
それぞれに合った商品サービスっていうのがあるといいよね。
どこを狙うかがすごい重要。
価格設定も大切だし。
価格設定で言うとね、
秋山こっちで生活してて気づくけど、
99.9%は日本の商品はこっちで日本より高いじゃん。
むしろ高いっていうレベルじゃないじゃん。
2倍3倍じゃん。
普通に3倍とかしますね。
ダイソーとかあるけど、
日本のダイソーと比べても円ドル換算すると、
基本300円以上空だし、
1.5ドルとか2ドルじゃん。
なおかつこれ日本だと3分の1で買えるよなっていうものなので、
利幅は大きいと思うんだよね、売れたら。
魅力的な市場だと思うんだけど、
どこの層にどう狙っていくかを、
ちゃんと定めさえできれば、
うまくやればめちゃくちゃ儲かるよね。
それも初めはやっぱり大きなマスを狙うんじゃなくて、
セグメントを区切って小さく始めていくっていうイメージ。
そう、それが良い。
今一つ疑問が、疑問というか質問したいんですけども、
これでセグメントを区切って小さく始めたときに、
フランスのセキュアなユニークな、
自社のユニークな商品でまず突き抜けた方がいい、
ブランドを確立した方がいいっていうふうにおっしゃってたと思うんですけど、
実際にそれが売れて、他の商品も展開していくっていう、
判断基準と言いますか、
どこまでいったらこれはうまくいったんだなっていう、
プロダクトマーケットフィットじゃないですか。
その判断基準とかってあったりするんですかね。
いいこと言いますね。
そこ、そうね、
一つの基準は黒字化することだとは思う。
基本中の基本なんですけど、
アメリカ市場って売れれば儲かるけど、
その前の投資が非常に大きいので、
そこをある程度取り返せる見込みが出始めて、
コアなユーザーをある程度取り切った感じまでいったら、
次の層の外側の層に狙うっていう感じだとは思う。
そうね、だと思いますね。
あとは、
これは秋に言われてはっと気づいたことが一つあって、