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  2. 岡崎律子さんと心の歌
2024-03-27 42:40

岡崎律子さんと心の歌

2004年に44歳の若さで亡くなったシンガーソングライター、岡崎律子さん。


岡崎さんが生前に制作した曲の歌詞には、岡崎さんからのメッセージが散りばめられていました。


岡崎さんの声に耳を傾けてみませんか。


・出身は軍艦島

・唯一無二のウィスパーボイス

・林原めぐみさんとの繋がり

・歌詞に散りばめられたメッセージ



【ご紹介した曲】


冬のないカレンダー(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=JT1h1D-Wgb0


agape(ニコニコ)

https://www.nicovideo.jp/watch/sm28903860


いつでも微笑みを(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=RtmZLU6rX44


涙がほおを流れても(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=ACkd-cehwQM


For フルーツバスケット(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=GE-XKnlEcdU


【参考ページ】


岡崎律子さんを偲んで

http://akiyan.sakura.ne.jp/okazakiritz.htm


林原めぐみ「with you」MV(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=iXE6yjvh3Po


林原めぐみ「with you」インタビュー(音楽ナタリー)

https://natalie.mu/music/pp/hayashibaramegumi02


岡崎さんのホームページ

http://love.life.coocan.jp/


【お便り&お知らせ&グッズ】      

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セミラジオのグッズ(ステッカー・Tシャツ)

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【音声素材】

下記サイトの音声素材を使用させていただきました。

Howling-indicator

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://howlingindicator.net⁠⁠⁠

00:03
みなさん、こんにちは。 自然を愛するウェブエンジニア、せみやまです。
今日は、シンガーソングライター、岡崎律子さんについてお話ししたいと思います。 今回は、シンガーソングライターの岡崎律子さんについてお話ししていきたいと思います。
唯一無二のウィスパーボイスと評された歌声や、 木を照らっていないのにしっかりと心に響く歌詞、聞く人の心に寄り添ってくれる温かさが、
岡崎さんの歌の持ち味だと思っていまして、 僕は本当に大好きなんですけども、
一方で、岡崎律子さんは誰もが知っているという人ではないのかなと思ってまして、
というのも、主にアニメやゲームなど、 エンタメ業界を主戦場として活動されていた方で、
ご自身で作曲したアニメソングを歌ったり、 楽曲提供したり、そういった活動をメインにされていた方だったんですね。
で、今、活動されていたと過去形でお伝えしたんですが、 最初に言ってしまうと、岡崎律子さんはすでに故人なんですね。
2004年に44歳の若さで亡くなられていて、 で、僕は岡崎さんが亡くなってからずいぶん後になって、岡崎さんのことを知りました。
多分2010年前後だと思うんですが、 その頃に初めて、岡崎律子さんという方がアニメ業界で活動されていたことや、
岡崎さんの作った歌を聞いたりしたんですよね。 その時以来、岡崎律子さんという人やその作品は、
自分の中ですごく大きな存在になりました。 岡崎さんがガンと診断されてから亡くなるまでの期間は、
わずか1年ちょっとしかなかったんですが、 その短い期間に本当にたくさんの曲を作曲されていて、
そのどれもが本当に素敵な曲ばかりで、 しかも、
それらの曲の歌詞には岡崎さんからのメッセージが散りばめられていたんですよね。
03:01
ご自身の命と向き合っていなければかけない 魂のこもったメッセージがです。
それを思うと本当に胸がいっぱいになりますね。 今回は
平常心で語るのは難しいかもしれません。 お聞き苦しいところもあるかと思いますが、
お付き合いいただけると嬉しいです。 僕が岡崎さんについて知ることになったきっかけは、あるホームページでした。
それはアキアンさんという岡崎さんのファンの方が立ち上げられたページで、 ページのタイトルは
岡崎立子さんをしのんでというものです。 このページがなかったら、僕が岡崎さんのことを知ることも、
岡崎さんの作品に触れることもなかったと思います。 岡崎さんが亡くなる直前まで、精力的に作曲を続けられていたことや、
その時期に作られた歌の歌詞にメッセージを散りばめていたというのも、 この岡崎立子さんをしのんでというページに書かれていたことだったんです。
この歌詞に散りばめられていたメッセージなんですが、 例えば、I'm always close to youという曲があります。
シンフォニック・レインという全年齢の pc ゲームのために作られた曲で、曲名を直訳すると、
私はいつもあなたのそばにいるという意味になるんですが、 この曲の歌詞をちょっと引用しますね。
明日などないかもしれないのにどうして今日を過ごしてしまう 今がすべてとそう思って生きてみるの
少し中略して ごめんねお別れが突然で
今はちょっとね寂しいけど 悲しみじゃないの
いつかちゃんと思い出になる 約束お願いは一つだけ生きて生きて
どんな時にも投げてはダメよ それは何よりチャーミングなこと
という歌詞なんですが これは岡崎さんがご自身の命と向き合って書かれた歌詞なんだなと
そういうふうに思います 後に残る人たちに向けて書いた歌詞というふうに思うんですよね
最後の一節 それは何よりチャーミングなこと
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シリアスなことをただただシリアスに悲観的に伝えるんじゃなくて こういう表現で柔らかく伝えられるというのが
もともと岡崎さんの持ち味だったと思うんですが この時の岡崎さんの状況を考えると
それは本当にすごいことだったと思います 岡崎さんが亡くなってしばらくして
読売新聞に追悼記事が掲載されました 岡崎さんの人となり創作に対する姿勢が感じられる内容になっているので
ここで引用させていただきます シンガーソングライター岡崎律子さん
高校時代から女性3人組のアマチュアコーラスグループ エレナーの一員として活躍した
作詞作曲の才能を認められ他の歌手へ楽曲を提供していたが 自らの歌手デビューは30歳を過ぎてからだった
とにかく声がいい 性質歌い方 サウンドが3位一体となった資質にぶっ飛んだ
音楽プロデューサーの田中隆さんは 1992年に初めてデモテープを聴いた時の衝撃をこう振り返る
自ら会社を移ってまで翌年のメジャーデビューを実現させたほどの入れ込みようだった アニメの主題歌や挿入歌を数多く手がけたことでも知られた
ささやくような独特の声 どこか懐かしく温かみのあるメロディー
あくまでも前向きで優しさに溢れた歌詞 主に少女を主人公としたアニメの世界観を的確に表現しファンの共感を読んだ
2001年のテレビアニメフルーツバスケットで一緒に仕事をした大地秋太郎監督は 今までに聞いたことがないようなアニメ主題歌にしてくださいと
中場適当に依頼したら本当に今までいない想像以上の仕上がりで感動したと10回する ファンクラブやホームページの運営を手伝ってきた
森崎雅也さんが原作を繰り返し読み完全に自分のものにしてから創作に取り掛かっていた というように作品の完成度の高さは真摯で妥協のない姿勢に
裏打ちされていた その姿勢は病魔に侵されても変わらなかった
食欲が衰え進行の早いスキル不正胃癌と診断されたのは昨年5月 翌月に入院し症状から薬の副作用まで全て説明を聞いて納得した上で治療を受けた
病室にキーボードを持ち込み疲れたように作品を量産した 見かねた母のテルコさんにもいいものを残しておきたいから頑張ると言って創作活動を続けた
09:14
今年4月のミニライブには病院から通い ホームページの日記は亡くなる6日前にも更新している
天使か妖精のよう 彼女を知る人は口を揃える
ホームページには400通以上もお悔やみのメールが寄せられた 父の高尾さんはたくさんの人に愛されていたことを知ったと語る
新アルバムを6月に発売する予定だった 発売もトーキングレコードでは何らかの形で出したいという
天使の歌声は末永く聞き継がれていくに違いない 岡崎さんの創作への姿勢や生き方
本当に多くの方に愛されてきたことが伝わっていきますよね ここからは改めて岡崎さんのプロフィールやシンガーソングライターとしての足跡を
時系列に沿ってご紹介していきたいと思います そしてその時々に岡崎さんが生み出してきた曲についてもご紹介していければと思います
岡崎律子さんは1959年12月29日の生まれで 長崎県西園城郡高島町八島の出身でした
ここは現在は行政区分が変わり長崎市になってるんですが この八島という島は別名
群寒島と呼ばれています おそらくこちらの別名の方が有名なんじゃないかと思います
この群寒島はかつて三菱グループが所有し 炭鉱業によって栄えていたんですが現在は無人島となっており
住居として使用されていた建物は廃墟になっています 岡崎さんは小学校3年生の時までこの群寒島に住み
その後は東京に転居されました そして高校1年の時に中学からの親友2人と共にバンドエレナーを結成
都内の短大を卒業後一般企業を経て音楽業界に入った岡崎さんは コマーシャル用の音楽やアーティストへの楽曲提供をメインに活動されてたんですが
1991年オリジナルビデオアニメ 1月にはクリスマスの主題歌
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冬のないカレンダーで歌手としてデビューすることになりました この冬のないカレンダーは作詞作曲は岡崎さんではなく別の方が担当されてるんですが
岡崎さんの柔らかい歌声とちょっと80年代風の曲調が耳に残る名曲です でこの1月にはクリスマスは少女漫画雑誌の週刊マーガレットに掲載されていた
岩立真里子さんの作品を原作としていまして ヒロインを演じたのは声優の林原恵さんなんです
林原恵さん エヴァンゲリオンの綾波玲役で有名な方ですが
実はエヴァンゲリオン以前は乱魔1の女乱魔役や スレイヤーズのリナインバース役など元気で活発な女の子を演じることが多かったんです
でもこの1月にはクリスマスで林原さんが演じたヒロインは 無愛想で他人に対して心を開かない影のある女の子でした
この1月にはクリスマスでそういう影のある役を演じたことが 後にエヴァンゲリオンの綾波玲役に抜擢されるきっかけになった
そういう経緯が実はあったんですね そしてまたこの1月にはクリスマスをきっかけに主題歌を歌った岡崎さんと
ヒロインを演じた林原さんは出会ったわけですが 実はこの出会いは岡崎さんがアニメ業界で活躍していくきっかけにもなっていたんですよね
岡崎さんの才能にすっかり惚れ込んだ林原さんは 一緒にお仕事をされていた音楽プロデューサーの方に岡崎さんを猛プッシュし
その結果これまた林原さんが声優を務めた ミンキーモモのオープニングテーマの作曲が岡崎さんに決まる
そういうこともあったようです ということで1月にはクリスマスの冬のないカレンダーという曲での歌手デビュー
そして林原さんとの出会いをきっかけに 岡崎さんはアニメ業界での活躍の幅を広げていくことになりました
有名どころで言うとアニメフルーツバスケットのオープニングテーマや 少年マガジンに掲載されたラブコメ漫画
ラブヒナアニメ版の主題歌 桜咲くの作曲などが上げられると思います
15:03
この桜咲くを歌ったのも林原さんでしたね 岡崎さんと林原さんの関係性がすごく強いものだったんだということを
今回いろいろと調べていて改めて感じました 林原さんについてはまた後で改めて触れたいと思います
ここでメロキュアという音楽ユニットについて触れておこうと思います
メロキュアは岡崎さんとシンガーソングライターの日向恵さんの2人による音楽ユニットで 所属レーベルの日本コロンビアによって企画先行で結成されることになったユニットでした
当初岡崎さんは楽曲提供を担当しメンバーとしての参加は予定されてなかったんですが 日向さんの参加が決定した後もう一人のメンバーの先行が難航したため
岡崎さん自らがメンバーとして参加することになったんだそうです 柔らかな歌声が持ち味の岡崎さんに対して
日向さんはシャープでキレのあるボーカルが持ち味で メロキュアはそんな2人の個性が感じられるユニットだったんですね
このメロキュアから生まれたとんでもない名曲がありまして ぜひ皆さんにも聴いていただきたいと思っています
それはアガペという曲でして このアガペは作詞作曲は岡崎さん
歌は日向さんが担当されています ユーフォープリンセスワルキューレというアニメのために作られた曲なんですけども
このアガペがどうすごいのか 僕は音楽の技術的なことは詳しくないですし
うまく言語化できないんですが この曲に込められた思いが尋常でないということは感じます
全然説明になってないんですが 曲のパワーがとにかくすごいので概要欄にリンクを貼っておきますので一度聴いていただけると嬉しいです
あとでまた触れますが各種サブスクでも配信中です そして歌詞です
Would you call me if you need my love つまりもし私の愛が必要なら呼んでくれますか
どこにいたって聞こえる 君がくれるアガペ
力の限りダイブという歌詞があるんですが この曲を聞いたり歌詞を読んだりするとこの
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どこにいたって聞こえるというフレーズがすごく心に響きます 岡崎さんがどこにいても
岡崎さんが残してくれた歌を岡崎さんの声を 今も聞くことができるんですよね
岡崎さんの曲を聞いていると本当にありがたいという気持ちが湧いてきます アガペも含めてこんなに素晴らしい作品を残してくれたことを心から感謝しています
岡崎律子さんは2004年の5月5日 肺血性ショックで亡くなられました
44歳でした 44歳
僕が82年1月生まれで今42歳なんですが 岡崎さんが亡くなった年齢にかなり近いんですよね
早すぎるって思ってしまいます 岡崎さんが亡くなってから発売された2枚のアルバムについて
お話ししたいと思います それはさっきも少し触れた
pc 用ゲームシンフォニックレインのために岡崎さんが作った曲を シンフォニックレインのキャラクターを演じた声優さんたちが歌う
レインボーというアルバムと同じ曲を岡崎さんが歌った フォーリッツというアルバムです
この2枚のアルバムレインボーの方は10曲 フォーリッツの方は11曲入ってまして
フォーリッツの最後の曲以外は曲順も含めて同じ曲が入ってるんですよね あまりないことだと思うんですが
レインボーの方は岡崎さんが亡くなった直後の5月26日に発売されていて フォーリッツは同じ年の12月29日
岡崎さんの誕生日に発売されています フォーリッツは岡崎さんの生前から制作を進めていたんですが
岡崎さんが亡くなったため岡崎さんが信頼を寄せていたスタッフの方々によって 完成されたものだったんですね
そして岡崎さんへの追悼の意味を込めて アルバムのタイトルももともと予定されていたものから
フォーリッツへと解題されました リッツ R.I.T.Z は岡崎律子さんのリツコをもじったものなんですね
21:01
本番収録が間に合わずテスト状態の音源も含まれているそうなんですが それを感じさせない素晴らしいアルバムです
レインボーの方はシンフォニックレインの声優さんが 岡崎さんの作った曲を歌っているわけですが
声優の笠原裕子さんも参加されてまして その素晴らしい歌声を聞くことができて
こちらも本当に素敵なアルバムです 笠原裕子さんはセミラジオでも取り上げた
三丁目の玉 うちの玉知りませんか?で主人公玉の声を演じたり 世界名作劇場のロミオの青い空の空へという名曲を歌われている方ですね
そんなレインボーそしてフォーリッツというアルバムに収録されている いつでも微笑みをという曲の歌詞についてご紹介したいと思います
いつでも微笑みをという歌なんですが この歌の歌詞については頭から少しずつお話ししていきたいと思います
もう行くね キリがないでしょ
さあもうここでいいから というふうに歌詞は始まります
これは岡崎さんからのお別れの言葉だと思います もちろんシンフォニックレインという作品のために作られた曲ですし
作品とリンクした歌なんですが 岡崎さんの歌はアニメやゲームなどの作品に提供されたものであっても
岡崎さんという人が色濃く映り込んでいるんですよね 歌詞の引用を続けます
最後まで言えないことがあった でも全て告げるのがいつもいいとは限らないの
とあるんですが岡崎さんはメロキュアとして活動する中で ラジオ番組
メロキュアの沈黙のレディオに日向恵さんと出演されてたんですが 亡くなる数ヶ月前に
新曲の創作に専念したいのでしばらくお休みしますということで 出演を見合わせていました
もちろん創作に専念したいというのも本当のことではあったんですが 直接的には病院に入院するために
ラジオへの出演を見合わせていたんですね ご病気のことはファンにも特に親しい関係者である
24:02
メロキュアの日向さんや林原恵さんにもお話ししていなかったそうです ファンや関係者の皆さんを心配させたくなかった
という岡崎さんの思いがこのお菓子に詰まってるんですよね 続いて
さよなら 青い空はまるで祝福
旅立ちね 雨なら晴れの日に焦がれ
晴れ続きだとまた雨が恋しくて 私はねえ強かった
いいえ いつも揺れていたのよ
岡崎さんからのお別れの言葉と率直な心情が綴られています ここから最後まで一気に読みます
どうしても一人じゃダメな夜は 記憶の箱を開けて
少しだけそこで会いましょう どんなことも一晩中だって打ち明けてね
でも涙で終えてはダメよ きっと笑って箱を閉じて
だって時間と人も流れてくの 素直に受け止めて
いつでも微笑みを ここまでがいつでも微笑みをという歌の歌詞になります
誰にでもそんな時がありますよね そんな状況を描きつつ
涙で終えてはダメよという一言がすごく効いてるなと思っていて どれだけ落ち込んでも涙に暮れてもひたすら沈んでいくんじゃ
なくて 最後は前を向いていこうねって
そういうことだと思うんですよ この涙で終えてはダメよという言葉
本当に何気ない言葉のようでいて 深く刺さってくるんですよ
こういう表現ができるのが岡崎さんなんですよね 亡くなる直前までこういう言葉を歌に込めて
届けようとしてくれていたわけですよね この歌も言葉も
岡崎さんからの本当に心のこもった贈り物だと思います 続いてやはりレインボーそしてフォーリッツから
涙が頬を流れてもという歌についてお話ししたいんですけども この歌もすごく好きでして
よく聴いてるんですが 曲の展開が噛みがかっていて上巻に胸を揺さぶられます
27:07
歌詞の一部を引用させていただきます いつか止む雨かもしれない
止まぬかもしれない でも見えない力を信じて
いいの? いいの?
いいの? このいいの?というフレーズはこの歌の中で繰り返し出てきます
僕の勝手な解釈なんですがいろんな意味が込められた歌詞なんじゃないかと思っています 雨は涙や悲しみのメタファーとして
どんな悲しみもいつかは癒える そういうメッセージと
どんな物事にも どんな人生にもいつか終わりが来る
だから いいの?
いいの?と 受け入れる
受け入れていく そんな気持ちで書かれたのかなと想像しています
4LITSに収録されている11番目の つまり最後の曲が
For Fruits Basketという曲です これは少女漫画を原作としたアニメ
フルーツバスケットのために作られた曲で 読売新聞に掲載された岡崎さんのツイート記事の中で
アニメ監督の大地秋太郎さんが 今までに聞いたことがないようなアニメ主題歌にしてくださいと
中は適当に依頼したら 本当に今までにない想像以上の仕上がりで感動した
というのは この曲のことなんですね
このFor Fruits Basketは岡崎さんの代表曲だと思います
印象的な歌詞としては 生まれ変わることはできないよ
だけど変わってはいけるから というのがありまして
誰でも自分としてしか生きられない
どうやっても他の人にはなれないんですよね でも少しずつ変わってはいける
一人一人の速度で そのことを
優しく包み込むような声で言ってくれるんですよね 今までに聞いたことがないようなアニメ主題歌にしてください
という言葉から生まれたこの曲なんですが 主題歌ということでオープニングテーマなんですけど
アニメのオープニングテーマって アップテンポな速い曲調の歌が多いと思うんですけど
30:06
このFor Fruits Basketは非常にゆっくりとした アニメのオープニングテーマとしてはかなり異色な曲なんですよね
なんですけど作品に曲を提供するときは 原作を繰り返し読み
完全に自分のものにしてから創作に取り掛かっていた という岡崎さんですから
このフルーツバスケットという作品に心から寄り添った結果 生まれたのがFor Fruits Basketという曲なんですよね
アルバムFor Ritzに収録された曲の中で この曲だけがシンフォニックレインではなく
フルーツバスケットのために作られた曲なんですが 岡崎さんは生前、制作スタッフと次のアルバムにこの曲は必ず入れようと話し合われていたんだそうです
この曲もぜひ聴いていただけると嬉しいです
岡崎さんの13回期の年にあたる2017年 声優の林原恵さんが出したWith Youというアルバムがあります
このWith Youは林原さんがそれまでに歌ってきた 岡崎さんが楽曲提供された曲を集めて
さらに新録やアレンジバージョンを追加した トリビュートアルバムなんですね
そのWith Youのブックレットで 林原さんは岡崎さんとの思い出や思いを語られています
岡崎さんが亡くなった後に 林原さんが岡崎さんのことをイメージして作った
旋律という歌がありまして 沈み込むように座っていたソファーというフレーズがあるんですが
林原さんとのレコーディングの時なんかに よく岡崎さんはソファーに埋まるように座って
収録した林原さんの声を目をつぶって聞いていたんだそうです
すごくか細い声で いいいい
素敵素敵 かわいいかわいいと
単語を2回繰り返す表現で林原さんを褒めてくれて それが林原さんにはとても印象に残っているそうです
岡崎さんは唯一無二のウィスパーボイスと評された とても柔らかい独特の声の持ち主だったんですが
33:03
制作の現場では違うと思ったことは その場の空気を気にせずはっきり違うという方だったそうです
信念を持った人だったんだなぁと 改めて感じます
改めてブックレットに掲載された 林原さんのインタビューの一部を引用させていただきます
旋律の歌詞を読んでいると林原さんと岡崎さんが出会った頃のことなど さまざまな情景が浮かんできますね
沈み込むように座っていたソファーというのはやはりスタジオの情景ですか そうです
レコーディングやトラックダウンの時なんかは岡崎さん ソファーに埋まるように座って目をつぶって聞いていて
すごくか細い声でかわいいかわいいとか 素敵素敵いいいいってよく単語を2回繰り返す表現で私を褒めてくれて
あの岡崎さんはいなくはなりませんからね これから先例えば楽曲制作中に迷うことがあっても
岡崎さんならどうするかなという判断基準って私の中で永遠にあると思います とても正直で思っていないことは口にしないタイプ
違うと思ったことはその場の空気を気にせず あの柔らかい声ではっきり違うという方でしたから
20代の頃からいろんな大人と出会いましたけど 全く心にもないことを並べ立てて言葉巧みに説得してくる人ってすごく多くて
でも岡崎さんは本当のことしか言わないから 能弁に言葉を重ねる人よりも彼女の一言の方がよっぽど重かったし
私の心にちゃんと響きました あの頃の私にとっては誰よりも信じられる
大切な方でしたね
with you のジャケットやブックレットに使われた写真は 岡崎さんの故郷である群寒島で撮影されました
アルバムのジャケットは緑に覆われた群寒島の草むらに寝転ぶ 林原さんの写真が使われています
with you のミュージックビデオも youtube で公開されてまして これは群寒島の廃墟や自然を背景に散策する林原さんをドローン撮影したものです
36:00
近年の群寒島の様子を見ることができる貴重な映像でもあるわけですけど 岡崎さんの故郷である群寒島は今は本当に
一面の草原のようになっていて 一方で建物はどんどん朽ちていってるんですよ
多くの人が暮らした建物は朽ちていってるけど 緑は芽吹いてる
そういう場所なんですよね 岡崎さんの曲を林原さんが改めて世に出そうとして作られた
このアルバムのイメージにすごく重なるなと思います このミュージックビデオも概要欄に貼っておきますのでぜひチェックしてみてください
このアルバムwith you が発売された時に 音楽ナタリーというウェブメディアが林原さんにインタビューを行ったんですが
そのインタビューの中で林原さんが岡崎さんの音楽のことを漢方訳と表現してまして その箇所がすごくしっくりくる表現だったので引用させていただきます
何度も何度も彼女の歌に励まされました ちょっと弱っていたり悩んでいたり
自分の中で解決できないものがある時に 不思議とランダム再生中のカーステレオから彼女の歌が聞こえてきて
そして一人で涙を流すという そんな
ああ ありがたい
と感じることが 何度もありました
13年も経ったから彼女を知らない人も増えてきていると思います
今本当に時の流れが早くて とにかく新しいものや速攻性のあるものが溢れている
でももうちょっと漢方訳みたいに後からじわじわと聞いてきて 3ヶ月後に物事がうまく進み始めるような
そんな音楽もあるんだと 若い人にも届けたいと思いました
基本的には前向きな私が落ち込んでいる時に 聞いて歩く力をいただいているわけだから心に効かないわけないでしょ
という文章なんですが 林原さんが
ただ鑑賞からwith youというアルバムを作ったわけじゃなく 岡崎さんの音楽にご自身が救われて
心から共鳴して 多くの人に改めて届けたいと思って作った
39:02
そのことがすごく伝わってくるんですよね ここまでにいろいろな岡崎さんの曲をご紹介してきたんですが
2021年12月29日 つまり岡崎さんの誕生日に各種サブスク
音楽配信サービスで岡崎さんのすべての曲が聞けるようになりました 岡崎さんの楽曲を一人でも多くの方に聴いてもらいたいという
当時のスタッフの方々の思いから実現したものです アップルミュージックスポーティファイラインミュージック
アマゾンミュージックユーチューブミュージックアワー kkbox など各種サブスク
iTunesストアレコチョクモラアニメロミックスなど 各種音楽ダウンロードサービスで岡崎さんの楽曲に触れることができます
ぜひチェックしてみてください お試し用に今回ご紹介した曲のYouTubeリンクなども概要欄に貼っておきますので
まずはそこからでもぜひぜひチェックしていただけると嬉しいです そしてサブスクでの配信開始に合わせて
岡崎さんの公式ホームページも当時のままの内容で再開設されています ホームページ内の日記にはお茶目でサービス精神旺盛な
岡崎さんの飾らない言葉が綴られています 冒頭でもお話ししたんですが僕が岡崎律子さんのことを知ったのは
岡崎さんが亡くなってずいぶん経ってからでした でも僕の中では岡崎さんはすごく大きな存在です
今回ご紹介してきた一曲一曲 心のこもった歌を岡崎さんが当時どういう気持ちで作っていたのかを考えると
涙はいくらでも出てくるんですが でも岡崎さんのことを考えるとき
自分の心の中を一番大きく占めているのは 悲しみではなくて
感謝です 本当に
感謝してもしたりないなぁって思うんです こんなに素晴らしいたくさんの歌を残してくれて
42:02
本当にありがたいなぁって思います 語り尽くせるものではないので
ここで締めとさせていただきます ここまで聴いていただきありがとうございました
セミラジオではお便りを募集しています Xのハッシュタグセミラジオや概要欄のフォームからお送りいただけると嬉しいです
今回はシンガーソングライター岡崎律子さんについてお話しさせていただきました ご視聴ありがとうございました
42:40

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