世界から見る日本へようこそ。
グローバル社会と言われている今、世界各国との距離が近くなったように感じる一方で、
皆さんは日本が世界にどう見られていると思いますか?
この番組では、世界から見た日本はどう映るのか、他国はどうなのか、といったことを比較しながら、
より良い日本へのヒントを探り、世界から見る日本、といった視点をリスナーの方々と共有していきます。
番組のお相手は、海外在住歴30年以上、現在オランダに住み、日本とオランダを結ぶコンサルタント業務を営んでいる私、ゆきです。
前回に引き続き、インターカルチャルファシリテーターでもあり、ビジネス開発のサポート、
およびトヨタ生産方式を専門とする工業通訳としても幅広く活躍中のリビーさんをゲストにお招きしての第2回目インタビューとなります。
リビーさんとのインタビュー第1回目は、就職氷河期に日本を飛び出し、メキシコに渡ったきっかけなどについてお話ししていただきました。
第2回もこのままインタビューを早速続けていきたいと思います。
リビーさんのメキシコ時代には、他の日本人の方との交流などはありましたか?
いわゆる法律事務所だから、お客さんは基本的に駐在院さんなんですよ。
駐在院さんと、現地のローカル採用の人たちの条件の差とかも、20代に入った時からものすごい明確に見てきたし、
いわゆる大企業さんで、駐在院で見えてる人たちっていうのが、どういう苦労して、あとどういう風に仕事をしてきてっていうのもすごい見てきて、
どういうところで苦労するとか、ご家族も含めてどういうところで苦労してるのかとか、見てきたし、そういうのをサポートする仕事だったから、
自分がいることで他の人たちの役に立ってるみたいなのすごいあったけど、でもやっぱりそういうところで、日本風の、なんていうか知らない、
日本人的なところでの弊害とか、日本人的なところでうまく物事が浮かないところとか、そういうのもすごい見てきたし、
中途半端にメキシコ文化を理解して、むちゃくちゃなことをして失敗する例とか、そういうのも見てきてるから、
なんかすごい、ああいうところから、私その後に結局独立、10年後に独立した後に、
アメリカのいわゆるインターカルチャルビジネスコミュニケーションの会社に雇ってもらって、
ワークショップなんかをやったりとか、チームビルディングをやったりとか、いわゆる日系企業さんでメキシコでオペレーションしてるところに入って、
そのいわゆるミドルマネージメントとか、ああいうところの人たちにどうやってコミュニケーション、
ストラテジを作っていけば、自分がその会社の中で生産性の高い仕事ができるようになるかみたいな、そういうのをやり始めたんだけど、
その時に、法律事務所で10年間、駐在院さんのお仕事をやってきてよかったなとはすごい思った。
ただやっぱり、すごい情報が集まってくる事業にいたから、やっぱりすごい、それを狙って寄ってくる人たちとかにずいぶん傷つけられたりとかはしたよね。
自分のことが好きでお友達になってるとか、もしくは慕ってくれるとか、探してくれるとかだと思ってたら、
実はその情報が欲しかったとか、情報を例えばこれで渡したら、他のところと比較して、
こっちはこっちで顔を通したりとかしてるのに、もっと安いところを見つけたのにそっちにしましたみたいな。
そういう、なんていうか、一番傷つけ、そのキャリアの中で一番私を傷つけたのは、やっぱり日本人っていうのもすごいある。
なるほどね。
メキシコ人は絶対そんなことしないよ、みたいなことは結構あった。
だからすごいプライベートでの付き合いっていうのは、すごい絞ってた。
逆にメキシコ人の方がそういうところをちゃんと筋を通して、ちゃんとリビーが一生懸命やってくれたことに対して顔を立てて、
それにフォローするっていうところがあるのに、日本人は。
そう、というか、逆に言ったら、メキシコ人に対してはそんなに期待をしてないっていうのがすごいあったのかもしれない、それは自分として。
人情はあるけど義理はない人たちなので。
だからそれはもともと期待してない。
だから日本人は、なんかやったら義理があるっていうのを勝手に思ってるから、こっちが。
っていうのは私その時ちょうど2005年ぐらいから工業通訳でお話を受けたりとかすることになって、
法律事務所にいたから公式文章をきちんと日本語に訳せなきゃいけなくって、
それがハリスコ州最高裁判所の公認通訳翻訳士っていう資格なんだけれども、
その他にも市役所とかそういうのもだんだん許可を取ってたんだけど、当時は。
そういうところから声がかかってきて、工業分野の仕事っていうのが増えてきて、
それって現場に行って日本人の方とメキシコだとか上の経営人のアメリカ人だとかそういう方たちの間を持つっていうやつなんだけど、
加工業とか製造業っていうのは法律分野から来た人間にするとすごく美しくて、
っていうのは1たす1は2、それは周りにとって絶対的な真実。
法律事務所っていうのは裁判とかいっても、白いものをいかに黒くしていくかとか、黒いものをいかに白くしていくかっていう、
ああいうような交渉をやってなんぼっていう世界から見てると、素晴らしいなって思っちゃったのね。
そういうのがあって、あと工業通訳でなんですごい仕事が入ってくるようになったかっていうと、
私は英語とスペイン語と日本語でできるっていうので、私は自分ではそれをオファーするつもりはなかったんだけど、
お客さんがあんた英語もできるねみたいななんかの時に英語もできるねっていうのがわかって、
それで進めてくれてアメリカのエージェントさんとかそういうところからその三カ国語で入るようになった。
たぶんそれって私よりスペイン語うまい人めちゃくちゃいっぱいいて、私より英語いっぱい、もっとうまい人いっぱいいるんだけど、
その3つすごいニッチな工業分野でできるっていう人っていうのはそんなにいない。
そしたらこれでフランス語とかやったらもっといけんじゃないかと思って、
で、法理事務所を辞めた時にフランスに留学したんですよ。
ほんと?
それでヨーロッパ40代、40代じゃない30代だまだの時は30代で、
普通のクラスメイトが私は16歳ですとか言ってる時に、
私がその30とか言ったらもうなんか難しいわけ。
私まだ30までやってないみたいな、数まだ習ってないみたいな、そういうレベルで行って、
だからヨーロッパに行きたいなってすごい思った。
そのときに、ちょっとメキシコで自分のモラルとかそういうところに会わなくなってきて、
自分の許容範囲がちょっと狭まってきたなって感じたときに、
じゃあ日本っていう選択肢は全くなかったの?
日本なかった。
どうしてなんでしょう?
なんでかわからないんですけど、
日本のお客さんとずっとやってきていたから、
それぞれのお客さん、会社ももちろん違うし、立場も違う方達だから、
一概には言わないのは十分わかってるんだけども、
ああいうシステムの中で、自分が一番そのとき大きなお仕事だったのは工業通訳なんで、
工業通訳だとかやっていくときに、
法律事務所とかそっち系だったとしたら、
私をメキシコに置いとく以外に、私がそういう仕事をするメリットがまずないっていうのをすごく思ったのと、
もちろんそれは後で、私のお友達なんかで日本に帰って、
日本でそういう仕事をしだした人たちいたから、
もちろんそれは私の勝手の思い違いではあるんだけれども、
あのシステムにまた取り込まれて、私はその中で生き延びていくっていう自信がないなってすごい思ったのがすごいあるかな。
リビーがさっきから言うあのシステムっていうのは、
なんとなく感覚的にはわかるんだけど、
具体的にどういうこと、やっぱりリビーにとっては、
日本のあのシステムが生きづらさとか、ちょっと居心地の悪さとかを感じさせてるのかな。
なんか一番大きいのは、なんか無意味なコンペティションがすごいあるっていうか、
で、なんかそれってすごく精神的に大きなインパクトがある。
私のような心臓強くないタイプは。
だから、こうしなければいけないっていうものにすごい縛られちゃう。
それはたぶん流される、自分は流されるってわかってるから、
なんかすごい資格をいっぱい取らなきゃいけないとか、
自分が自分のままでいいって言って、
それもなんかその成長の仕方も、自分は何やるんでも遅いから、
なんかそういうスピードっていうのが許される分野っていうのが、
自分では見つけきれないんじゃないかなってすごい思って。
あと、それの割には、私はすごいあの、
自分の対価みたいなものっていうのは、ある程度あると思っていて、
それで年収っていうか、まあなんていうのかな、
自分は生きていく上で、これぐらいの生活レベルを維持したいみたいな、
それだけははっきり決めてあるわけ。
だから、それはあの満たされるような仕事に就けるかどうか不安みたいな、
そういうのも多分漠然とあった。
でもやっぱりそのすごい無意味なコンペティションだとか、
それを何て盛り上げ強制するような雰囲気とか、
そういうのがすごい感じてしまう、外から見てると。
特にだんだん海外長くなってきちゃったから、
日本の実際のそうでもないよみたいなところってのが見えないから、
すごい不安そういうのが。
そうだよね。
すごい無意味なコンペティションとか、
その点数に全部自分がなっていくみたいなところっていうのは、
私はそういうのに向いてないってすごい。
外のことはわかんないけど、自分のことはわかるから、
そういうコンペティションだとか、
メインストリームで競争していったりとか、
何か勝ち抜いていかなきゃいけないみたいなのは、
自分には向いてないってすごいわかるから。
それがすごい成功に直接つながってるシステムのような気がしてる。
海外長くなってきちゃったから、
それは私の思い違いかもしれないけれども、
それは最近よく思う。
多分日本の人たちが見てる日本の現実と、
自分が外から見てそう思ってる現実って、