1. サイエントーク
  2. 90. 「空気って何?」のはじま..

ヒトが「空気」を理解するのは激ムズ?「空気は空気でしょ」という世界観を変えた人にはどんなストーリーがあったのか?今回はそのきっかけにもなった人についておしゃべりしました。

◆トピック

・自分が密閉されたらどうなる?

・雷に誓った化学の道?

・当たり前を疑え!

・ボイルの空気実験

・発明したい物リスト

・空気の説明って当たり前なのか?


◆参考文献

Robert Boyle, Britannica

Robert Boyle:Known for his law of gases, Boyle was a 17th-century pioneer of modern chemistry.

・この世界を知るための人類と科学の400万年史 レナード・ムロディナウ 著, 水谷淳 翻訳

・ケミストリー世界史 大宮 理 著

・世界史は化学でできている。 左巻健男 著

・「化学の歴史」が一冊でまるごとわかる 齋藤勝祐 著

・サイエンス大図鑑 アダム・ハート=デイヴィス監修


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サマリー

ボイルさんは大金持ちで、実験室を作って研究に没頭しています。彼は化学の研究者と議論を交わし、王立教会を設立しています。空気調査と呼吸の分析により、ロバート・ボイルはアリストテレスの説が間違っていることを証明しています。彼は空気についての初めての調査を行い、それが2種類以上の物質を含んでいることを発見しました。今回は、「空気って何?」の話です!彼が呼吸を分析した心優しき大富豪、ロバート・ボイルです。

ボイルさんの背景と研究
スピーカー 1
レンです。
スピーカー 2
エマです。
サイエントークは、研究者とOLが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスタ番組です。
スピーカー 1
エマさんが完全に密閉された容器に入れられたとします。
どうなりますか?
スピーカー 2
死ぬ。
スピーカー 1
なんで?
スピーカー 2
空気というか、炭素足りなくなって死ぬ。
スピーカー 1
窒息ですね。
これシンプルなことじゃないですか。
これ分かったのは、1600年代なんですよ。
遅くね?
確かに。
結構最近じゃない?
スピーカー 2
日本で言うと江戸時代ですよ。
スピーカー 1
こんなシンプルなことが、
例えば、ネズミとかを閉じ込めるとか、そういうのでも分かってなかったみたいな。
これなんでだと思います?
そんな発想、それまでなかったんですよ。
当時の人たち。
スピーカー 2
この酸素が二酸化炭素に変わるっていうのが、もう分からなかったんだよね、多分。
消費されていくっていうことが。
スピーカー 1
そう。
これ実は、空気を一個の元素だと考えてたから、
吸っても吐いても、空気は空気じゃん。
スピーカー 2
って考えたらさ、誰も窒息するなんて思わない。
スピーカー 1
そうだね。
って言うね、これ幻想的世界観なんですよ。
スピーカー 2
そうだね。
逆にさ、1600年に分かった時っていうのは、ちゃんと実験か何かをしたってことなのかな?
そうです。
ネズミで?
スピーカー 1
そう。
それをやったのは、錬金術師です。
スピーカー 2
また。
錬金術師、大活躍な。
スピーカー 1
何回も出てくる、錬金術師。
それが、ロバートボイルさんです。
今回の主人公。
スピーカー 2
名前からしてさ、ちょっとボイルって怖そうだね。
スピーカー 1
え?怖そう?
うん。
ボイル?
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう?
全然共感できないんだけど。
ボイル怖そうか。
ちょっとかわいくない?
スピーカー 2
なんか、沸騰させるみたいな。
スピーカー 1
ボイルは、英語のボイルってことね。
スピーカー 2
そして、その人がさ、窒息死させる実験したんだって思うと、ちょっと怖い。
スピーカー 1
でも確かに、前パラケレススっていう錬金術師、ちょっとヤバめな人だったじゃないですか。
うん。
それに比べたら、全然ボイルさん、優しい人ですよ。
あ、そう?
はい。
で、ちょっと今回はね、ボイルさんについてやっていきたいと思います。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
これ、名前聞いたことあります?
え?ない。
スピーカー 2
あ、ない?
スピーカー 1
うん。
ボイル・シャルルの法則って聞いたことないですか?
スピーカー 2
あ、それはありますね。
スピーカー 1
あ、覚えてます?これ。
多分、理科でやる?
スピーカー 2
え、科学でやんなかったっけ?ちょっと覚えてないけど。
スピーカー 1
あ、まあ、科学でも出てくるけど。
錬金術から化学の研究へ
スピーカー 1
高校か?
スピーカー 2
高校か中学ぐらいで出てきた気がするね。
スピーカー 1
ちょっとどっちか覚えてないな、俺も。
あ、そもそもボイルの法則っていうのは、温度が一定のとき、機体の体積は圧力に反比例しますっていうやつね。
スピーカー 2
温度が一定のとき、機体の体積は圧力に反比例します。
スピーカー 1
だから、体積が小さい方が圧力が大きくなる。機体のね。
うんうん。
っていう法則が、これ、このボイルさんが発見した法則で。
うんうんうん。
で、そのあと、これ温度を変えた場合には、温度が変えた場合にも一般化できますよっていうのを見つけたのがシャルルさんで、ボイルシャルルの法則ってなったんですけど。
スピーカー 2
なんか、あの式あったよね、なんか。今、ちょっと思い出した。
シャルルの法則が表せる式あったなって思い出したわ。
スピーカー 1
そう。で、このボイルさんなんですけど、こういう機体に関する研究とかを結構やった人で。
で、今回もこの人がちょっとどんな感じで成長していったかみたいなとこから。
スピーカー 2
幼少期から。
スピーカー 1
幼少期から入りたいんだけど。
まず、この時代的に、さっき1600年ぐらいって言ったけど、日本だと江戸時代ぐらいって言ったけど、この背景としては、いまだに錬金術の時代ではあるんですよ。
うんうんうん。
前にパラケルススさんっていう錬金術を医学とかに持ち込んで薬を作ろうとしたっていう人がいたんですけど、その人が死んでから150年ぐらいは、いまだに別に世界変わんないんですよ。
ずっと、アリストテレスが言ってた元素の世界。
まず原子っていうものがまだない世界。だから酸素とか二酸化炭素みたいな概念は一切ない世界ですね。
これって、要するに分析する仕組みがないんですよね。
うんうん。
分析っていう単語もまだないぐらいな感じじゃないかな。
スピーカー 2
そもそも分析する必要がないと思ったのかな。
もう空気は空気だからみたいな。
スピーカー 1
別にその空気の重さを測ろうなんてまず考える人もいないし。
スピーカー 2
でもさ、当時からさ、きっと一酸化炭素中毒みたいなのはさ、わかってたはずなんじゃない?
スピーカー 1
なんで?
スピーカー 2
わかんないかな。だってそういう事故とか起きるじゃん。火災でさ、事故起きたりしたらさ、空気は空気でもさ、人を殺す空気があるみたいな、そういうことはわかってたはずだよね。
スピーカー 1
わかってないんじゃない?
スピーカー 2
わかってないんかな。
スピーカー 1
原因はわかってない。少なくとも。
なんか死んじゃうっていうのはあったかもしれないけどね。
スピーカー 2
でも空気は空気だけど、同じ空気でちょっと危険になったみたいな。そんな考え方だったのかもしれないね。
スピーカー 1
だからその空気の中身みたいな話は全然してないんですよね。
で、そんな時代にボイルさん生まれるんですけど、この時代に科学者になるというか、科学をめっちゃやるのに重要なことって2つある。
スピーカー 2
科学は化学のほう?それともサイエンティスト?
スピーカー 1
いや、もうサイエンティスト。これ何だと思います?
スピーカー 2
重要なこと?なんか大学かなんかに行くってことかな。
スピーカー 1
ああ、そう。1つは大学のまず教員になるっていうのが最初のステップね。
もう1つ重要なことがある。
スピーカー 2
論文出す?
スピーカー 1
いや、違う。もっとシンプル。
スピーカー 2
もっとシンプル?いい成績をとる?
スピーカー 1
いや、もっとね、頭の良さとかじゃない、もはや。
スピーカー 2
いい家に生まれるみたいな?
スピーカー 1
ああ、そう。そうです。
スピーカー 2
貴族みたいな?
スピーカー 1
お金がいっぱいある。
っていうのがこの時代の、もう研究とかをやる大前提の条件。
スピーカー 2
前提なんだね。
スピーカー 1
まずね、実験室とか作んなきゃいけない。実験室を作れるぐらいお金持ちじゃないといけない。
スピーカー 2
なんかさ、今だったらさ、すでにある実験室に所属するみたいな感じじゃん。
当時はそういうことがなく、まず1から作らなきゃいけないの?科学者になろうと思ったら。
スピーカー 1
まあ、なんか設備とか大学とかはあったから、あったかもしれないけど、そんな整ってもないし、
自前でいろんな器具とかも作んなきゃいけないとか。
この時代ね、結構ポンプ作るとか、そういうのももうそれ作るとこからやるみたいな感じだよね。
で、このボイルさんの家はイギリスで結構トップレベルにお金持ちだったとまず。
で、15人兄弟の14番目。
7なん。
7なん?
7なんだよ。
7なんか。
ホンダケイスキーみたいな。
ホンダケイスキーのやつなんだっけ?
スピーカー 2
ホンダケイスキーって7なの?
スピーカー 1
違う、あれワールドカップのやつなんだっけ?
あ、7分かあれ。ロスタイムのさ。
分かんない。
知らなかった。
7なんなんだけど。
スピーカー 2
7なん。
スピーカー 1
まあ、なんかすごい生まれてすぐに、もうベビーシッターみたいな人に預けられて、宿付きの学校に入れられて、全然なんか親に育てられてない感じなんだけど。
だけど、すごい真面目だったらしいんだよね。
で、これ残ってるエピソードが、14歳の時に、夜めちゃくちゃ雷がすごい日があったらしいの。雨降ってて。
怖すぎて、ボイル少年は、もしこれで生きて助かったら、神に人生を捧げるって思いながら、ブルブル震えて、雷の夜をやり過ごしていたらしいんだけど。
スピーカー 2
君みたいだな。
スピーカー 1
え?
スピーカー 2
雷、すごく怖いじゃん。
スピーカー 1
雷めっちゃ怖いけど、こんなさ、これで生きて助かったら、神に人生捧げるとは思ったことないけどね。
そっかそっか。
ちょっと、プチカミングアウトみたいなのやめてもらっていいですか?
雷怖いじゃん、だって。
スピーカー 2
怖くない怖くない。
スピーカー 1
怖くないの?
うん。
スピーカー 2
マジかよ。めちゃめちゃ怖いんだけど、雷。すごい嫌いだな。
スピーカー 1
そんなことどうでもよくて、実際生き残ったんで、神に人生捧げると誓うっていう、そこでまず。
だから、めちゃめちゃ金持ちなんだけど、すごい金欲的な生活を送るんだよね、ここから。
なんかちょっと不思議な人ですよね。
そうだね。
で、めちゃめちゃ勉強熱心で、当時、ガリレオ・ガリレーとかが本出してたぐらいの、同じ時代に生きてた人で。
で、化学とか、その時は物理かな、的なことにすごい夢中になってたらしくて。
ずっと、どうやったら神に使えることができるのかっていうのを考えてたらしくて。
これはまだ正確な記録はないんだけど、それが化け学だったっていう、そこに行き着いたらしい。
スピーカー 2
そこに行き着いたんだ。
スピーカー 1
化け学とか、当時錬金術だね。
神に誓って錬金術を頑張ろうみたいな、そういう感じになったらしい。
議論と王立教会の設立
スピーカー 1
で、研究に没頭するっていう感じなんだけど。
だから、まず自分で実験室作るんですよ。
これ、当時のオックスフォードで。
この時、これ結構歴史的な背景だけど、ロンドンからすごい戦争並みというか、いろんな人が逃げて、オックスフォードに逃げてきてて。
そこにものすごい人が集まってたらしいよね、当時。
スピーカー 2
それは、戦争か何かがあって。
スピーカー 1
で、難民グループがあって。
その難民グループの人たちが、結構科学者とかもいたらしくって。
そこの議論にめっちゃ参加してたみたいな、感じらしいね。
多分、教授とかが逃げてきて。
その人たちが、毎週科学の議論をしてたらしくて。
そこにボイル、当時30歳ぐらいだったらしいけど、参加してて。
で、後にそこの議論をしてた人たちが、王立教会っていうので、教会みたいなの作るんですよ。
アリストテレスの説の批判
スピーカー 1
今でいう学会みたいな感じだよね。
これは結構重要なんだけど、そういう機関に所属したと。
その時の王立教会のキャッチコピーというか、みんなの目標みたいなやつがあって。
スピーカー 2
いかなるものの言葉も鵜呑みにするなっていう。
スピーカー 1
当時、この人たちにとっては、イコール、アリストテレスの言葉を鵜呑みにするなっていう意味として、みんな捉えてたらしい。
スピーカー 2
なるほどね。結構、すでにアリストテレス会議派みたいな人がいっぱいいたんかな。
スピーカー 1
そうそう。みんなやってて、なんか説明合わなくね?みたいなことがポロポロポロポロいっぱい出てきてるわけよね、当時。
スピーカー 2
もっとデータ信じようみたいな。
スピーカー 1
そう。だからアリストテレスが言ってるからこうなんだって信じるのはやめようみたいな。
スピーカー 2
それは重要な一歩ですね。
スピーカー 1
これだいぶでかい一歩なんですよ。
そういうところで、ボイルは本を出すんだけど。
スケプティカルケミストっていう本を出すんだよ、一番最初。会議的科学者っていう。
これでアリストテレスをボロクソに批判するっていう本を出すんだね。
例えば、木材が燃えて灰になるっていう過程。
アリストテレスの説明だと、木材燃えて発生してくる煙って、幻想的には空気になってってるわけだから。
空気じゃないですか、言ったら。
だけど実際それを集めて冷やすと油とか塩みたいな塩みたいなのが出てくるから、これは空気じゃねえって。
スピーカー 2
空気っていう全く違うものになったんじゃなくて、丸太は丸太のままだよってこと?
スピーカー 1
そうそう。丸太の中の成分的なものが取り出されただけだみたいな。
今でいう原始っぽい考え方なんだぞっていうのをボイルは考えたよね、当時。
それも上流みたいなことじゃないですか、言ったら。
そういう実験によってアリストテレスは違うぞっていうのをずっと言ってて。
一方で、金とか銀とか金属はさらに細かくすることって難しいわけじゃないですか。
だからこれは幻想なんじゃないって言ってた。
スピーカー 2
金属みたいに、より細かくできないものは幻想だって言って、
木炭みたいに、いろんな個体だとか、液体だとか、気体だとかになるのは原始だって言ったってこと?
スピーカー 1
原始とはまだ言ってないんだけど、混合物ってやつだ。
スピーカー 2
木炭が混合物だって。
スピーカー 1
加熱したら、木炭はそもそも何かが混ざってるもので、それがバラバラになって出てきて、
それを冷やすと、その成分ごとに分けれるみたいな。
そういう混ざったものだっていうこと。
金属は混ざってない、純粋に幻想だっていうふうに言ってたっていうね。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
当時それ分析することだったら、これ以上できなかったんで、
おそらくこの幻想って言ってるやつも、さらに細かい微粒子で構成されてるんじゃないかっていうのは言ってたらしいんだけど、
技術的にそれ確認できなかったんで、ボイルさんがわかったのはここまでって感じ。
こういう化学の方法で、何か構成要素があるんじゃないかっていう物質の成分を調べるっていう方法に、
アナリシスって名前をつけたのはこの人だ。
スピーカー 2
すごい。
スピーカー 1
すごいですよね、これ。
初めて分析みたいなことやってるね。
スピーカー 2
科学の基礎だね。
スピーカー 1
そう。これないと始まらないんで。
逆に今まで何だったのっていう感じだよね。
スピーカー 2
今まではそれこそさ、特に事実にもたずかず、自分で考えた理論をいろいろみんなが考えてただけみたいな感じで、分析とかしてなかった。
スピーカー 1
結果的にやってたことは分析なのかもしれないけど、いろいろ加熱したり蒸留したりはしてたから、それは体系化したというか。
スピーカー 2
いろんな実験はしてたけど分析してなかったってこと?
スピーカー 1
分析してたけど、分析って言ってなかったみたいな感じかもしれない。
スピーカー 2
ここで言う分析とは?
空気の分析実験
スピーカー 1
混合物は混合物で、その一個一個が何かっていうのを分けようとして調べるとか。
今、木炭とかまた金属とかを混合物だ、化合物だみたいな話をしてたんだけど、じゃあ空気何だってなる。
空気は一体元素なのか、そうじゃないのかみたいな。
元素って言われてたけど、実際何者なんだみたいなのに興味を持ったのは他に全然当時いなかったらしいの。
そもそもやるの難しかったからと思うんだよね。
スピーカー 2
空気ってなかなか目に見えないし、何か捉えどころないしね。
スピーカー 1
そう。そういうのを調べようっていう時に、これ事故なんだけど、馬乗ってる時に落ちちゃって、ボイルさん。
目悪くなっちゃって、実験ノートを書けなくなっちゃって。
他の人に自分が言った言葉を書かせるみたいな状況になっちゃう。結構大変だけど。
だけどめっちゃお金はあるんで、助手とか雇って何とか実験を続けるみたいなことをやるんだけど。
この時に雇った助手にロバートフックっていう人がいるんですよ。超有名な人です。
この人は細胞を見つけた人です。
これも多分教科書に出てきますね。
スピーカー 2
コルクか何かから細胞見つけた人だっけ?
スピーカー 1
そうそう。コルク見て。後のニュートンのライバルでもあるんですけど。
この人が助手で、最初に言ったボイルの法則とか、機体使った実験はだいたいこのロバートフックっていう人が作った器具とかで、ロバートフックがやったって言われてる。
スピーカー 2
そうなんだ。目見えないから。
スピーカー 1
目弱いんで。なんだけど、あんまり評価されてないらしいけどね、ロバートフックさん。
何をまずやったかっていうと、空気調べるにあたって。人間って何で呼吸してるんだろうっていうところに行き着いたらしい。
息吸ったり吐いたりしてるけど、その時まで当時の人は何でこれをやってるのかよく分かってなかった。
なんで、呼吸って何かを調べるために、ネズミとか鳥とかの動物を密閉した容器に入れてみるっていう実験をやる。
したら、呼吸が苦しそうになって、みんな死んじゃうと。これ何でってなる。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
当時からすると、だって空気っていうものが一種類の元素だとしたら、別に自分が吐いたものをもう一回吸ったらいいわけじゃない。
何かが消費されるわけでもないわけじゃん。
だけど、死んじゃうってことは、呼吸したら何かを摂取してる動物が、それがなくなっちゃうと死んじゃうっていうふうに見えるのか、
もしくは吐き出したものが毒になってるみたいな、そのどっちかなんじゃないかっていう。
呼吸っていうのはそういうことをやってるんじゃないかっていう。
ほんとに酸素と二酸化炭素ですよね。
そうだね。
ボイルの発明したいものリスト
スピーカー 1
空気って1個のものって言われてたけど、2種類以上ないと今の説明ってできないの。
吸ったものと吐いたものが違うってならないと説明がつかない現象。
っていうのを初めて見つけたのがこれ。
スピーカー 2
面白いね。
食べ物とかだったらないと死ぬっていうのは明らかだけど、空気を吸ったり吐いたりって無意識にやってるから、
体にとってはすごく重要なものだけど、そういう実験とかしなきゃ気づかないよね。
スピーカー 1
ただこの実験、結構残酷なことをやってるんだけど、優しい性格だったため解剖にまで組み込めなかったっていうふうに言われてる。
スピーカー 2
そこで優しさを発揮してもねえって。
スピーカー 1
どこで発揮してんだって感じだけど、助手にやらせればよかったんじゃねえとか思うけど、やらなかったらしいんだよね。
その代わりにロウソクに火つけて入れてみるみたいなことをやってるね。
スピーカー 2
そしたら早くなるのか、死ぬのか。
スピーカー 1
違う違う、ロウソクだけ入れるのは。
密閉してる容器にロウソクを入れると火も消えちゃう。
動物が死ぬみたいにっていうふうに見えてたと思うけど、
ロウソクに火をつけてこの密閉容器からポンプで空気を抜いてみると、
そしたらそれでも消える。
ってことは、火が燃えるっていうことは空気中にある何かが必要だっていうのをこれで初めてわかる。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
これだから重要な発見で、ただそれが何かっていうところまではこの時まだわかったよね、ボイルさんは。
調べる方法がないからね。
これすごい実験だと思うんだよね。
だって使ってるのは容器とポンプぐらい。
それだけでアリストテレスが間違ってるっていう証明ができちゃった。
スピーカー 2
衝撃ですよ、当時の人はこれで。
逆にそんな何百年もそれが誰も思いつかないっていうのも衝撃だけどね。
スピーカー 1
何百年っていうか何千年ですよね、多分。
だって今から400年前ぐらいよ。
スピーカー 2
それだけアリストテレスの説がすごく広まっちゃってて、誰も疑ってなかった。
あと当時研究しようって言ってた人たち、錬金術師とかもそうだけど、みんな物を扱うんですよね、金属とかさ。
個体?
スピーカー 1
個体とか、液体とかも扱ってる人いたと思うんだけど、空気を扱った人が全然いなかった。
だからこれすごい偉大な発見っていうことで言われてるんですよね、ボイルさん。
スピーカー 2
すごいね。
スピーカー 1
ここまでなんだけどボイルさんができたことは。
ちょっと面白いのが、ボイルさんって発明したいものリストって作ってて。
例えば永久照明とか。
スピーカー 2
永久に光ってるってこと?
スピーカー 1
そう、光ってるものとか。
スピーカー 2
鎧を極めて軽く硬くする方法とか。
すごいな。
スピーカー 1
だからそういう発明したいものリストみたいなのを作ってて、今の時代それほとんど全部実現されてるっていう。
結構すごいよね。
スピーカー 2
永久照明は?
電気ですよ。
電気のこと?
そうそう。
電気も電池無くなったら消えちゃうけど。
スピーカー 1
当時ランプとかあったんじゃないかな。
スピーカー 2
ランプとかの時代からしたら確かに火だもんね。
スピーカー 1
じゃないかな。
スピーカー 2
すごい。
スピーカー 1
結構具体的。想像力や記憶などの能力を高める薬や、苦痛を和らげる薬とか。
スピーカー 2
悪夢を見ない安らかな眠りをもたらす薬ができるだろうとか。
それできてんのかな。
スピーカー 1
でもこれ睡眠薬じゃないですか。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
そんなに薬の概念もたぶんできてない時代だからさ。
スピーカー 2
ちゃんと実現可能なことをリストにしてるね。
不死の薬とかじゃなくて。
ボイルの偉業
スピーカー 1
割と現実的ですよね。
当時は無理だろうって思われたかもしれないけど。
この人は不老不死っていうのは言ってなくて、延命する方法とかは発明するリストに載ってたらしい。
スピーカー 2
すごいですよね。めちゃめちゃ頭良かったんだろうなって気がするけど。
そこの線引きが当時できるってのはすごいよね。
スピーカー 1
マジですごい。
結局この人1689年に、もともと体があんまり丈夫じゃなかったんで、ちょっと体調悪くなっちゃって、64歳で何らかの病気で亡くなったと言われてますね。
病名とかは分かってないけど。
っていう人でしたね、ボイルさん。
天才だね。
分析機器さえ与えてあげればみたいな感じがすごいする。
スピーカー 2
そうだね。
そしてボイルさんをこの21世紀に連れて行きたいわ。
スピーカー 1
いやもう感動するんじゃない?
スピーカー 2
感動するかも。
逆に言ったら、その400年ぐらいで一気にここまで分かったってすごいね。
分かっていることの精度が全然違うもんね。
スピーカー 1
全然違うよ。
でも俺らも教科書で酸素とか二酸化炭素って習わなかったら、呼吸って何でやってるんだろうって思ってたんだろうな。
スピーカー 2
確かにね。
なんかさ、小学校の時とかさ、息止めたらなぜかだんだん苦しくなるけどさ、それが何でかとか分かんないもんね。
スピーカー 1
って思ってた?
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
何で苦しくなるんだろう?みたいな?
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そうだよな。
俺、魚が何で窒息しないんだろうって思った記憶はある、何となく。
ちっちゃい時に。
スピーカー 2
うんうん、確かにね。
スピーカー 1
それも呼吸だよね、でも。
そうそうそう、それ自分が水の中入ったら息できないから、魚は何でいけんの?みたいなのを、なんか親に聞いた記憶が何となくある。
だから、子供がいる人は、もしそうやって聞かれたら、昔ボイルっていう人がいてねって。
スピーカー 2
そこから。
そこから。
スピーカー 1
密閉された容器にね、っていう説明したらいいんじゃないですか。
何分かかるのか分かんないですけど、そこからすごい長い歴史に辿るからさ。
スピーカー 2
ちょっと、れんさんの子供がどんな子供になるのか楽しみだな。
スピーカー 1
やばいよね。
でもさ、いきなり酸素がとか二酸化炭素がっていう説明をしてさ、受け入れられてるじゃん、俺らは。
うん。
それって当たり前じゃないよね、きっと。
うーん。
なんていうの。
いや、そういう意味で教育めっちゃ大事だなって思ったの、これ。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
すごくない?だから俺らはそれをさ、信じてんの。
スピーカー 2
うん、すごいね。なんか間違ってることないかな。
酸素の発見と教育の重要性
スピーカー 1
間違ってること?
スピーカー 2
当たり前に、教わって当たり前だと思ってるけど、なんか間違ってること。
スピーカー 1
実は酸素より大事なものはありましたみたいな。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
ないんじゃね?
スピーカー 2
ないか。いや、あるかもよ。
スピーカー 1
ってことで、今回のボイルさんの話、たぶん今までのいろいろ研究者とか紹介してきたけど、
かなりちゃんとしてる人だったなっていう感じ。
スピーカー 2
たしかにね。
なんか前回のさ、あのヤバい人。
スピーカー 1
パラヒルスス?
スピーカー 2
そうそうそう。
とかに比べたら、なんかそんなに人としての変人エピソードみたいなのはなかったね。
スピーカー 1
うーん、まあその神に誓うって思い込んだみたいなとこぐらいかな。
スピーカー 2
あー、そこ変じゃないと思うよ。
あ、そう?
スピーカー 1
うん。
俺も雷の日に誓ってみよっから。
まあ金持ちだったっていうのもあるけど、まあ研究できたのはね。
結構しっかりちゃんとアリストテレスを疑って、アリストテレスの理論に一発目の攻撃を与えた人ですね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
こっからあのいろんな人がアリストテレスにちょっとずつダメージを与えていって、最終的に倒すっていう感じだからこれ。
スピーカー 2
あー、アスボスをどんどんどんどん倒していくんだ。
スピーカー 1
そうそうそう。今一発目強烈なミーストレート入ったところですね。
あー、そうですか。
でも全然まだね、世の中は全然まだ幻想派だから、こっからどうなっていくかって感じですね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
ということで、今回はこんなところです。
スピーカー 2
はい。
サイエントークは毎週科学のおしゃべりをしています。
フォローやポッドキャストの評価、エピソードの感想をXなどで書いていただけると嬉しいです。
ボイルさんに対する感想とかあったらぜひよろしくお願いします。
スピーカー 1
テキトーすぎでしょ。アドリブ。
スピーカー 2
また、サイエントークラボというサポーターコミュニティや関連番組もありますので、サイエントーク公式ホームページをチェックしてみてください。
それでは次回、ありがとうございました。
スピーカー 1
ありがとうございました。
めっちゃ棒読みだったよ最後。
完全に読まされてるかなって。
26:47

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