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スピーカー 1
密度を減らすために。
スピーカー 2
あー、なるほどね。
スピーカー 1
空気とか普通に入れておくっていうことをすると、さらに上に物を乗せても沈まないっていうことなんですよ。
スピーカー 2
なるほど、なるほど。
スピーカー 1
で、これがアルキメデスが見つけたアルキメデスの原理っていうものですね。
空気とか水とか、まとめて流体とかも言うんだけど、流れる物体。
流体を押しのけた分の重さだけ上向きに力が働いてくると。
これがアルキメデスの原理です。
で、アルキメデスが一番有名なエピソードが、この浮力を見つけたエピソードが多分有名なんですよ。
で、ある日ね、このアルキメデスさん。
この人は古代ギリシャのほんと終わりぐらいの時代の人で、
スピーカー 2
人何年ぐらいだ?
スピーカー 1
紀元前280年ごろに生まれてる人。
これイタリアのシチリア島っていうところなんだけど、
あのイタリアのなんかね、ブーツの先端ぐらいの島です。
の人なんですけど、そこである日王様からこんなことを頼まれました。
職人に純金の王冠を作らせたんだけど、
なんか噂でこの王冠に違うもんが混ざってるらしいっての聞いた。
だけどパッと見じゃわかんない、純金かどうか。
だからこれを何とかして、純金の王冠かそれとも違う銀とか他の金属が混ざった王冠なのかを判別してほしいっていう依頼がこのアルキメデスに来るんですよ。
結構難しくない?これ。
スピーカー 2
そうですね。でも今の話から言ったらまた水に浮かぶか沈むかみたいなことで判別したのかな。
スピーカー 1
まあ水を使うんだけど、これね、これすごい有名なエピソードが、
そもそも王冠を溶かしたり変形させたりするわけにもいかないんで、
何とかそのままやりたい。そのまま王冠を判定する方法を考えなきゃいけない。
どうしようみたいになって、アルキメデスが。
で、一旦温泉に入ろうと。お風呂に入るわけですよ。
で、お風呂に入った時にお湯がバーってこぼれて、あれ?これじゃね?ってなったらしい。
で、ひらめいて、わかったぞーっつって、そのまますっぽんぽんのまま街中を走り回ったっていうので非常に有名。
聞いたことない?ヘウレイカーって、わかったぞっていう意味なんだけど。
ヘウレイカー、ヘウレイカーって叫びながら、街中をすっぽんぽんで走ったっていうのでおなじみ、アルキメデスさん。
スピーカー 2
へー、知らなかった。
なんか王冠の蘇生を調べてくれみたいなのはちょっと聞いたことある気がするけど、
すっぽんぽんで街中を走るっていうエピソードは忘れてたか知らなかったか。
スピーカー 1
普通逆だと思うけど、こっちのほうが有名というか印象に残りやすいから、みんななんかヘウレイカーって、
スピーカー 2
ヘウレイカーとかも言うけど、って言って裸で走る人みたいなイメージ結構あるのかなって。
スピーカー 1
これもだからお風呂に入った時に自分の体の体積分水があふれます。
で、そのあふれた水の分だけ浮力かかってるなみたいなことなんですよ。このひらめいてるっていうのはね。
ってことは王冠を水に沈めた時に水があふれる量と同じ重さの純金の塊とかを用意して、
それを沈めた時、同じ水の量出てくるはずじゃないですか。
だけど何かを混ぜて薄めてるものだったら、その王冠のほうが体積がちょっとでっかくなるんで、
余計水がこぼれる、偽物だったら。同じ重さでもね。っていうのに気づく。
スピーカー 2
なるほど、同じ重さの金と、あとはその王冠を沈めて、どっちのほうが体積が大きい、水があふれてくるか。
スピーカー 1
そう、っていうのはアイディアとして出てくる。
中にはね、このあふれた水の量を測ったんじゃないのって書いてる本もあるんだけど、
それちょっと微妙というか、結構簡略化しすぎなところがあって、
実際はその水の量を測ったっていうよりかは、浮力を使ったんじゃないかっていうほうが結構言われてる。
っていうのは、この天秤棒ってやつがあるんですけど、
イメージしてもらうと、天井から糸がつり下がってきてて、1本。
そこに横向きに棒をつける、糸に。
したら天井から糸が降りてきてて、棒が真横になってる、バランスとってるみたいな状態。
さらにその棒の両端に、なんか重さ測りたいものを2個つけて、同じ重さだったら棒は真横のまま。
で、重かったらそっちの方が傾くみたいな。
そういう天秤があるんですよ。
これ使って、黄金と金の塊を両端につけて、水に入れると。
スピーカー 2
金の塊は、黄金と同じ重さの金の塊?
スピーカー 1
そう、同じ重さの。
本物だったら、同じ量だけ水を押しのける力があるわけじゃないですか。体積がまったく一緒だったら。
水沈めても、棒は真横のままバランスとってる状態。
スピーカー 1
だけどもし、黄金の方に金以外のものが混ざって、ちょっと体積が大きくなってたら、
その分、黄金の方が水を押しのける量が増えるんで、浮力がかかるより。
だから、黄金の方がちょっと上に行くんですよ、水に沈めたら。
っていうのを判定するっていう。
だから、溢れた水を測るっていうよりかは、水に入れた時にどっちの方が浮きやすいかっていうので、
この王冠が本当に金でできてるかどうかを判定したって言われてる。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
超頭いいっすよね。
スピーカー 2
頭いいね。
スピーカー 1
金と銀とかも、一応1立方センチあたり、金は19.3グラムあって、銀は10.5グラムぐらい。
一応9グラムぐらい差あるんですよね。
みたいな感じなんで、ちょっと銀が混ざってると、やっぱりその浮力で結構差がついてきてわかるらしい。
スピーカー 2
なんかさ、その1個目のお風呂から溢れ出た水の量みたいなのは、
普通に浮力を理解してなくても、思いつけばできるし、
かつ説明したらわかるかなって思うけど、
1個目って浮力を理解してなかったら、結構説明できないんじゃないかな。
だから、そのときにもう知ってたってこと、アルキメイレスは。
押し戻された分の体積分の水だけ浮力がかかるっていう、その法則はもう編み出してて、
で、それ編み出した上で、その実験を行ったっていうこと?
そうって言われてる。
スピーカー 1
これがだから浮力を証明するためのというか、初めてこういう実験をしたっていう例として言われてるね。
スピーカー 2
え、この実験によって浮力を証明できるの?
だって確かに、重さが一緒でも体積大きい方が、より浮く力が得られますよねっていうのを実験的に示してる。
スピーカー 1
それって浮力そのものじゃん。
経験則的には、別に船とか普通に使って浮いてるとかはやってたけど、
この微妙な密度の違いで浮くか浮かないかみたいな、そういうのをきちんと実験してないよね。
わりと経験則的に、空気入れたら物浮くよねみたいのはわかってたと思うけど。
っていうのがアルキメイレスの実験ですね。
スピーカー 2
なるほどね。
これ使って王冠が純金じゃないって結局わかって、作った人はもう殺されちゃったんですけど。
スピーカー 1
かわいそう。
スピーカー 2
でもね、王様をだましに行ってたからね、この人悪いんじゃないか。
王様をだましたらだめですよね。
スピーカー 1
だめです。
アルキメイレスはこれでさすがみたいな感じになったと。
なるほどね。
これがアルキメイレスのかなり有名なエピソードですね。
スピーカー 1
それでたぶん残ってるんじゃないかなって。
だから本当は殺すなって言われてたのに殺しちゃってるから、
あんま望ましいことではなかったみたいな。
のも残ってるから一緒に。
スピーカー 2
なるほどね。
確かにそのまま生け捕りにして、むしろこっちの軍隊を強くするための知恵作りに使わせたら、
だいぶ強くなってたかもしれないよね。
スピーカー 1
そうそうそう。見たらもうできなくなっちゃったってね、これで。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
これ結構すごい最後だなみたいな。だいぶ癖強い。
スピーカー 2
何歳で死んだの?
スピーカー 1
75歳ぐらいって言われてる。結構おじいさんですけど。
でもね、そんなね、言えないよね。
言えないね。
軍だよ。
スピーカー 2
なんかこの時代の人ってさ、そういう変な死に方する人多いよね。
スピーカー 1
うーん、というかまっすぐすぎて、貫き通す系の人は多いよね、やっぱ。
スピーカー 2
これはその人たちがやっぱり異人で、やっぱ変人だったからそういうエピソードが多いのか、
それとも昔だったら結構こういうことあったのか、どっちなんだろうね。
スピーカー 1
ないと思うよ。ここまでその気科学熱中してる人いるか?っていう他に。
いないからこそこんだけさ、いろいろ円周率3.14の付近まで正96角形まで計算してやってたみたいなの言ったけど、
そんな人他にいないよね。だからこんだけ名前残ってるし。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
そういうすごい人を寄せ集めてるのが今残ってる人たちだからね。
スピーカー 2
強いな。
スピーカー 1
円周率の話はちょっと聞いてない人いたら前回のやつ聞いてほしいですけど。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
じゃあこの不力の話にちょっと戻るけど、
アルキメルさん不力の原理みたいなことを見つけたんだけど、実際これいろんなところで観察はされてて、
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
例えばアリストテレスも観察をしてちょっと面白いこと言ってて、
例えば海から荷物をいっぱい乗せた船がやってきたときに、そのまんま川に入ると沈むことがあるっていうのを言ってたの。
これは海水よりも川の真水の方が塩入ってないんで、密度が小さくて不力が小さくなるから沈んでる。
スピーカー 2
海水の方が密度が大きいか。
そうだね。海プラス塩だから。
そうそうそう。
スピーカー 1
四海プールとかありますけど、体がすごい浮いちゃうみたいな。
ああいうのも密度がめっちゃ高いんで、より浮きやすい。
スピーカー 2
なるほどね。
じゃあ同じ船の重さでも、海だったら海がめっちゃ密度が高いから相対的に軽くなってて浮くけど、
でも川とかに入ったら川の密度がちっちゃいから、同じ船の重さが耐えきれなくて沈んじゃうみたいな。
そうそう。
スピーカー 1
ここまで詳細な説明っていうのは全然できてないんだけど、昔からそういうことも現象としてはあるよねっていうのは知られてたということなんですよね。
船を経験則的に作ってるっていうのと一緒だと思うけど。
あとこれ結果論的な話だけど、
陸と海比べたら海の生物の方がめっちゃでかくなるっていうのは、これって浮力あるからだよねっていう。
例えばクジラとかのサイズで陸で生きようって思ったら結構大変だと思う。
あのでかさ支えるためにすごいエネルギー必要。
スピーカー 2
確かに。すごい脚力が必要だね。
スピーカー 1
ムキムキじゃない時の足生えてたね。
だけどそれは無理だけど海だったら体重を支えてくれる浮力があるんで、クジラってあれだけ大きくなれたんじゃないみたいな。
こうやってなんか知らず知らずのうちにいろんなところに浮力って関係してるかなと思ってて。
中でもやっぱ一番歴史があるのは船。