1. サイエントーク
  2. 73. 言語は自然現象と同じ?音..
2023-07-24 24:48

73. 言語は自然現象と同じ?音の種類や言葉の長さの未来を考えてみる。【ゆる言語学ラジオ②】

spotify apple_podcasts youtube

言語オタクが考える言語の未来とは?音の種類や敬語の長さの変化について、言語学者から見た世界についておしゃべりしていただきました。


【ゲスト】

水野太貴さん(Twitter: https://twitter.com/yuru_mizuno)

ゆる言語学ラジオ: https://www.youtube.com/@yurugengo

公式サイト: https://yurugengo.com/


【トピック】

・水野さんが考える言語の未来

・「が」と「んが」、「お」と「を」

・音の種類はどう変わる?

・敬語の長さはどうなっていくのか?

・言語は自然現象?

・言語学者から見た世界

今回は全3回のゲスト回の2回目です。


【YouTube】

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://www.youtube.com/channel/UCn3buED4vDrWdPi3E_POGVQ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

【Twitter】

https://twitter.com/SciEn_TALK

【おしらせ】

・月額サポーターコミュニティ「サイエントーク ラボ」が誕生!ラボメンバーになるとコミュニティなど限定コンテンツにアクセスできます。

詳細はこちら→ https://note.com/scientalk/n/nfac5a81de65c#5370e6c2-c934-45ee-9375-b332403b2701

8/19(土)にコミュニティオフ会開催予定!

・推し現象法則選手権開催! ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠おたよりフォーム⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠まで!7月いっぱい締め切り

ご意見や感想は⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠おたよりフォーム⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠あるいはTwitter ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠#サイエントーク⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ まで!

おたよりはメール(⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠scientalkclub@gmail.com⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠), LINE(⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://lin.ee/L4HmLWl⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠)でも募集中。

サポート付きおたより(OFUSE)→ https://ofuse.me/scientalk スポンサーお問い合わせは scientalkclub@gmail.com まで。

・Twitterコミュニティ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠「科学ニュースクラブ」⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠!おもしろ科学トピックが集まってます。


【公式サイト】

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://scientalkclub.wixsite.com/scientalk⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

【サイエンマニア】

レンがゲストと世界を探求する番組

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://scientalkclub.wixsite.com/scienmania⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

【BGM】

オープニング:オリジナル曲

トークBGM:⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠DOVA-SYNDROME⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠トーマス大森音楽工房

サマリー

2回目のゆる言語学ラジオのゲスト回では、みずのさんが未来の言語について話しています。話題には、音の種類や語彙の変化、敬語の将来についての考察も含まれています。言語学者が言葉を使うべきだと主張しても、実際にはあまり影響を与えないため、言語は自然現象として扱われています。言語について考えることは興味深いですが、その研究は狭い範囲に限定されています。このエピソードでは、言語が経済効率を担保するために短くなる一方で、長さが丁寧さを表すという相反する原理があります。未来の言語がどのように変化するか、または意味が理解されなくなる可能性もあるということについて議論されています。

未来の言語の予想
スピーカー 1
レンです。
スピーカー 2
エマです。サイエントークは、研究者とOLが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。
スピーカー 1
この回は、ゆる言語学ラジオのみずのさんゲスト回の2回目となっています。
前回、エマさんと僕の未来の言語の予想みたいな話をしたんですけど、
いろいろみずのさんにも突っ込んでいただきながらね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
今回はいよいよみずのさんの説が聞けるっていう回です。
スピーカー 2
プロの説が聞ける。
プロって言ったらオタクって言ったほうが正しいの?
オタクの説が聞けるはず。
スピーカー 1
自分で言ってたんでね。
それではどうぞ。
じゃあみずのさんに聞きますか。
スピーカー 2
やっぱなんか多分僕、もっと問いを絞ってて、
未来の言語を割ってやりたいときに、
まず考えたのは、
個別言語なのか、言語一般においてなのかっていう切り分け方もありますよね。
ありますね。
それはもう僕は日本語に絞ろうと思って、
語彙レベルの話、
羽織みたいな言葉が出てくるみたいなものってのは、
みんな予想することなので、
一旦おいて、
やっぱ話すなら文法レベルか音レベル?
例えば、今日本語になかった発音が出てくるとか、
この発音が消えていくみたいなもの?
実際その日本語の音とかで言えば、
例えばレンさんがとかっていうときのがって、
鼻にかけるんがっていう音を使っていることが、
昔は結構多かったですけど、
ここ最近若い人とかあんまりもうそれ言わなくなってるねとか、
それから各助詞のをとかも、
みんなをでも発音していて、
をって発音するって結構地域差があって、
僕はをで発音するんですけど、
ほとんどの人はをで発音しているので、
だからをとかももう消えていくかもしれないなとか、
そういうことは思いましたね。
つまり発音が減っていくっていう。
スピーカー 1
結構昔の方が意識してたんですかね、それって。
スピーカー 2
だから鼻濁音とかは多分、
お母様とかに聞いていただくとわかると思うんですけど、
当時は鼻濁音がっていう音を使えることが上品、
品のいい言葉遣いだとされていて、
今でもNHKのアナウンサーとかは、
それができるように訓練を受けるんですけど、
多分今の若者ががってきたら、
我々も多分野暮った印象を受けると思うんですよね。
聞き分けられるかなってちょっと思いました。
本当ですか。
なんかだからレンさんがとレンさんがっていうこう、
僕も多分できてないんですけどあんまり、
レンさんがとレンさんがっていうこう。
しっかりがって言ってなくて、
その前のんとちょっとつながってるみたいな感じですか。
そうですそうです。
これ鼻音って言って鼻にかける音なので、
英語では使われてるんですよね、
イングのングとかっていうのはあれ、
そういう音なので。
だからそういう音を昔の人というか、
一世代上の人とかはできる人とか、
聞き分けられる人とかも多かったんじゃないですかね。
スピーカー 1
全然意識してなかった。
スピーカー 2
なくなっていくんでるんですね。
そうですね。
スピーカー 1
そうか。困ることはありますかね。
なくなったら上品さがなくなるっていうことですか。
スピーカー 2
いや別にそんなにどうなんですかね困るのか。
まあ音を区別したら、
文の意味が分かりやすいってことはあるかもしれないですけど、
要はそのおとおは表記が違うので、
音を合流させるよりは分かれていた方が便利な部分はあるかもしれないですね。
スピーカー 1
ひらがなのおが2つあるその使い分けみたいな。
スピーカー 2
太郎を叩いたのお。
僕はおって発音する派ですけど、
音の種類の変化
スピーカー 2
お二人はどうですか。
私はお派です。
スピーカー 1
おって言ってるな。
スピーカー 2
太郎お。
一応そのおって言うっていうのは、
ちっちゃい頃に習ってはいて、
だけどそれでいておを選択してました。
ていうか周りにおって使う人がほとんどいなかったと。
僕逆でだから、
ゆる言語学ラジオ始めたときに、
なんかみずのさんはちゃんとおをおって発音してるから、
さすが言語学やってるとそういう感じなんですねって言われたんですけど、
いやそれただの地域差やってなって。
意識してるわけじゃないんですか。
僕も意識したことなかった。
意識してるわけじゃないです。
単純に多分僕の地域では、
ちょっとね、今度帰ったとき、
親の発言よく聞こうと思うんですけど、
多分親もおって言ってるから、
僕もおって言ってるんだと思いますね。
僕だから頑張っておって発音しようっていう強い意識があるわけじゃなくて、
多分ベロンベロンになってもおって言うと思います。
すごい。
面白いな。
それで言ったら、
私小さい頃はちょっと意識してたかもしれない。
それが正しいって習ってたので。
スピーカー 1
習ってたの?ちゃんと。
うん。
俺全然野蛮なおしか言ってない。
スピーカー 2
ないですよ。
野蛮とか上品とかですね。
スピーカー 1
野蛮ではないか。
スピーカー 2
でも今のって、
だんだんそういう死因とかよく、
尿喰音とかが減っていくっていう方向じゃないですか。
逆に増えていくみたいな方向もありえるんですかね。
ありえますよね。
実際に例えば、
VA、VAなんて音、
昔の日本語にはなかったですけど、
もう今で、
ヴァンパイアとかのVAっていうのが使われているわけで、
今はまだないですけど、
なんかじゃあ日本語の言葉で、
VA以外にVAを使う和語みたいなものが生まれても、
まあおかしくないですよね。
スピーカー 1
最初のエマさんのアメリカっぽい要素が入る、
英語っぽい要素が入るみたいなのも、
それにちょっと引っ張られて増えたりとかは、
スピーカー 2
そうですよね。
うん。
確かに。
そういう形で音を取り入れる言語って、
ちょっと僕パッと今例浮かばないですけど、
おそらくそういうのってあるはず。
こういうのを言語接触とか言うんですけど、
言語と言語が、
実際に和舎同士で交流があったりしたことで、
お互いに影響を及ぼすことって、
歴史的にもよく見られた事象なので、
そういった形で新しい音を取り入れることは、
敬語の将来
スピーカー 2
あり得ると思いますね。
あと一応用意してたので言うと、
文法レベルで言うと、
僕が気になっているのは、
敬語が将来どこに行くのかっていうところを、
ちょっと気になっていて。
スピーカー 1
敬語。
スピーカー 2
そのこれ、どこまで用語を導入するのかなんですけど、
ちょっと最初にフルスイングで喋ってみると、
授業を指す動詞っていうのを文法化させ、
補助動詞化させる表現のことを、
ベネファクティブって呼ぶんですけど、
あげるとかやるとかもらうとかくれるとか、
こういったものを動詞にくっつける。
してもらう、してくれる、してやる、
して差し上げる、していただくみたいな。
このベネファクティブ表現って、
全体的にその敬語がインフレしていっていて、
例えばしてやる。
例えばレンさんに今から言語の知識を教えてやる。
これすごい存在に聞こえると思うんですけど、
これの表現が生まれた中世、
14世紀とかはこれ敬語だったんですよね。
で、でもしてやるが存在に聞こえたので、
してあげるになったんですよね。
やるよりもあげるのが丁寧なので。
だからレンさんに教えてあげる。
でもこれもなんか偉そうに聞こえるようになったので、
新しく生まれたのがして差し上げる。
スピーカー 1
なるほどなるほど。
スピーカー 2
でももう今って、レンさんに言語の話を教えて差し上げる。
これもなんか音気勢がましく聞こえるようになっている。
っていう意味で、
どんどんどんどんペネファクティブが長くなってしまっているんですよね。
スピーカー 1
ああ、インフレってそういうことか。
スピーカー 2
そういうことか。
文字数が大きくなっているってことですね。
そうなんですよ。
例えばさせていただくとかも、
今日一緒に収録させていただくのあのさせていただくって、
最近はさせていただくだと一方的に聞こえるので、
させていただければと思いますとか。
あるいはさせていただけませんでしょうかとか、
みたいな文切り型の表現というか、
そういう形式で使われることが増えてきた。
これはコーパスっていう大量のデータを用いて分析かけた研究者の研究なんですけど、
そうするとやっぱさせていただければと思いますとかって長すぎて、
めっちゃ長いな。
つまりどこかでインフレが超えてハイパーインフレが起きて、
デフォルトするんじゃないかなと思って。
一周回ってめっちゃ短い表現が一番経緯を示してないっていう風に、
戻ってもおかしくないなと思うんですよね。
スピーカー 1
させていただければと思わせていただいてもよろしいでしょうかみたいな、
スピーカー 2
そういうのが出てくる。
これ今笑ってますけど、本当に20年後とかに、
やっぱさせていただければと思いますだと、
思うって一方的だなって言い出す人が出てきて、
思うに対してもさせていただければと思うかもしれませんとかね。
いやでも長いな。
そう、長いじゃないですか。
入力も大変だし、しゃべるって意味で出力アウトプットも大変なので、
どこかで誰かがこれ馬鹿げてないって水を刺すタイミング来るのかなとか思って、
そうするともう、だから教えて、
収録させていただければと思いますがよろしいでしょうかみたいなのが、
収録させてむみたいな。
これが一番丁寧だよねみたいになるかもしれないなと思いますね。
スピーカー 1
いやでも誰かがこれもうやめようって言い始めるのが、
ちょっと僕堀本さんの声で再生されるんですけど。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
そろそろこれもういいんじゃねみたいな。
スピーカー 2
ありそうだな。ゆる言語学ラジオで言ってほしいなと。
結婚式の招待状とかも、
語参加のところを語を消して参加を丸打った挙句、
喜んで参加させていただきますにするじゃないですか。
もう良くないですかみたいなその。
いや思うな。
もう一周回って語参加で良くないみたいな。
スピーカー 1
誰が後は言うのかみたいな。
スピーカー 2
そうなんですよ。パイオニアがね欲しいんですけどねだから。
ちょまど やっぱ影響力がある。
なんかYouTubeとかで人気な人とかが言い始める。
そうですよね。
スピーカー 1
絶対もっとちゃんとした人、なんかちゃんとその言語学的なところで、
そのなんていうんだろう。
いるんですかね。その敬語はこうやって使いましょうみたいなのって。
えっと。
言語の変化とモデル作り
スピーカー 2
ちょまど でもバズリが必要じゃない。
とかね逆だと思いますね。
逆。
言語学者とかが言葉をこういう風に使うべきだって主張して、
実際にそうなったケースってほぼ聞かないですね。
そもそもあります。
スピーカー 1
もうもっと一般の人が使い始めて。
スピーカー 2
そう、そう。
スピーカー 1
みたいな感じ。
スピーカー 2
だから分かりやすい例で言うと、英語のつづりって発音とつづりって一致してないじゃないですか。
例えばタフとかっていうときのフってGHでフってつづりますし、
スルーとかっていうときのスルーなんてもうGH読まないしみたいな。
だからそれって非合理じゃんっていうことで、
もういろんな先人がつづり字改革運動をやったんですよ。
へえ。
有名な人で言うとバーナードショーとか。
バーナードショーもつづり字改革論者だったと思いますし、
やめようっていうふうに主張したんですけど、
その結果がどうなったかっていうと、今の英語。
つまり何も変わっていない。
だからトップダウンでこういうふうに運用しようって言っても、
それってNイコール1でほとんどの運用者にとっては関係ない話だから、
ほとんどの運用者が使うようにしか進まないと思うんですよね。
スピーカー 1
確かにな。現状維持というか、
もう今これで使えてるしみたいな。
スピーカー 2
そうそうそう。
スピーカー 1
なんかパソコンのキーボードとかと一緒かもしれない。
スピーカー 2
ああ、クワーティ配列?
スピーカー 1
クワーティ配列とかも。
まあこれ別に誰かがどうしようとかじゃないけど、
いろんな人が考えたけど結局これに落ち着いてるみたいな。
スピーカー 2
なんかね、いろいろ説ありますよね。
なんかガセなんでしたっけ?タイプライターが絡まるからっていう説。
スピーカー 1
いやなんかそれよく聞くんですけど、
スピーカー 2
続説なんだっけ?
スピーカー 1
いや結局諸説あるやからちょっと間違いなのかもわからない。
はいはい。
コントロールできないってことですよね、言語は。そもそも。
スピーカー 2
そう、だから言語学を学ぶ一つの知見はそこですね。
こうすべきだって言ってもあんまり意味ないなっていう。
だから言語学者って言語のことって、それこそじゃあこのサイエントークにひも付けっていうならば、
自然現象だと思ってるんですよ、多くの言語学者は。
スピーカー 1
うーん、今の話だとそうですよね。
スピーカー 2
そう、雨が降ってくるのはおかしいって主張する物理学者がいないのと一緒なんですよね。
言語の変化を認めないっていうことは。
スピーカー 1
確かにそれは面白いな。それをどうやって説明するのかっていうのを考えるのか言語学者みたいな。
スピーカー 2
そう、モデルを考えることが理論言語学者とかの一つの仕事なので、
言語の意味と論文の存在
スピーカー 2
降ってくる雨に対して雨が降ってくることを批判するのではなくて、
なぜじゃあ昔は例えばじゃあ雨が降ってなかったのに今降り出したんでしょうねを考えるのが、
言語学者、日本語学者の一つの仕事だと思うので、
批判を解くっていうことはあんまりしない方が多いと思います。
不思議ですね。なんか喋ってるのは一人一人なのに、
誰もコントロールできなくて、だけど勝手に生き物みたいに動いていくって不思議ですね。
なのに、しかもそれがなぜ動くのかが分からないってところも面白い。
めっちゃ頭いい言語学者が一生懸命考えてるのに分かってないんですよね、結局それは。
スピーカー 1
確かにな。
スピーカー 2
っていう、だからそういうロマンについて語った非常に面白い本があると聞いて、
それがその言語沼っていう著作なんですけど、
著者はゆる言学ラジオで、現在好評発売中らしいです。
めじ込んできた。
スピーカー 1
でも本当そうですよね。だからこそいろんな人が言語について語るのもまた面白いみたいなところもつながるかなと思ってて。
スピーカー 2
全員が頭の中にモデルを持ってるので、
喋りたいこといっぱいあると思うんですよね、言語については。
スピーカー 1
そんな難しいものの未来を考えるなんて、
もっとさらに難しいことをやろうとしてるっていう。
スピーカー 2
でも飲みながらする談義としてとかはちょうどいいテーマだと思いますけどね。
スピーカー 1
本当に真剣に言語を研究してる人からしたら嫌嫌みたいな感じで、
スピーカー 2
お互いすごい罵りありそうというか、盛り上がりそうな。どうなんですかね。
言語の研究者は、その君が言ってるそれは先人が考えてるからよかったら文献読んでねって思うってぐらいじゃないですかね。
ああ確かに。
いい論文あるよみたいな。
スピーカー 1
巨人がいっぱいいるから。
スピーカー 2
そうそうそう。頭いい人がいい風に概念整理してくれてるから、これとか見てくれると君はいい言語学者の卵になると思うんだけどって感じじゃないですかね。
だいたい出尽くしてるんですかね。
そうなんすよ。だからほとんどの人が、こう言うとすごい老悪的ですけど、ほとんどの人が、え、俺すごいこと気づいちゃったかもって思うことは、だいたい論文になってしまっている。
スピーカー 1
いやーそこが分かるな。本当に分かるそれ。
スピーカー 2
であることが多いので、言語についても素朴な実感でこういう風に考えたっていうことは、おおむねを賢者たちが言ってしまっていると思いますけどね。
スピーカー 1
確かに今、例えばDNAとかって、見つかってめちゃくちゃ分かってるって、ここ数十年ぐらいの話だと思うんですけど、それですら、いやこれもしかしたら新しい複製のパターンなんじゃないかみたいな思いついても、だいたい考えられてるというか、論文出てるみたいな。
この数十年で起きてることですら、もうやられ尽くしてる感じがするのに、言語なんてもっと長い年月存在してるし、言語について考えてる人って多分今までもっともっといっぱいいただろうし。
スピーカー 2
そうですね、だから昔は研究者じゃない人だって言語に関する本、著作を出したり論文を出したり、例えばルソ、ジャン・ジャック・ルソとかも言語についての本とかって書いてるし、賢い人とりあえず言語のこと考えたりしていたこともあったので。
スピーカー 1
確かになんか研究者って、どのジャンルでも結局言語を扱って論文書いたりとか、表現するみたいなことやるから、言語に行き着く気はするんですよね。興味の対象として。
スピーカー 2
哲学者とかね、デカルトもそうだし、デカルトも計画言語、人工的な言語を作ろうとかって考えてたし、ライブニッツもかな、そのあたりとかもやっぱり言語に関することとかって言ったりしていたので、あとね、ちょっと一個だけ足すならば、一般の人が思う言語の面白いこと気づいちゃったっていうことの関心の幅がめちゃめちゃ局所的で、若者言葉でこういう言葉を見つけたみたいな語彙レベルの話が結構多くて、
たとえばさっきみたいな文法レベルの話とか、音レベルの話とか、そういうところに目を向けるって人ってそんなに多くないんですよ。
なん、やりにくいんですかね。
みんな目につくと思うんですね。変化が激しいから。
スピーカー 1
ああ、なるほど。
スピーカー 2
違う、違ったな、変わったなって感じ、アハ体験がすごい分かりやすくどでかく起きてるので、単語レベルの話っていうのは。音のそのウォとウォとかガとンガみたいなものよりも気づきやすいからだと思うんですけど。
スピーカー 1
確かにな、誰でも、僕らでもちょっと思ったりしますもんね。
スピーカー 2
そうそうそう、だから研究者の本読んだ時に一つ思うのは、あ、それも気にしたことないわみたいな、そんなことあったか、でもあ、言われたらそうかもみたいな。
注目されない用法の変化
スピーカー 2
うーん。
ちょっとまた宣伝っぽくなっちゃいますけど、その言語沼で書いたもので言うと、フィラーっていうえっととかあのーみたいなつなぎ言葉に関する研究とかもちゃんとあるんですけど、
はいはい。
それとかやっぱりほとんどの人は知らないんですよね、その言語の研究者がそんなことやってるとは到底思わないと思うので。
スピーカー 1
フィラー消せしか言われないですよね。
スピーカー 2
そうそうそう。
スピーカー 1
一般社会だともうプレゼンの時にフィラーは言うなっていう感じのことしか言われないけど。
スピーカー 2
ポッドキャスターとかはね、みんな編集で消してるって言ってたから、やっぱり気にしてる人って多いと思うんですけど。
うーん。
そうでもそういう研究もあるので、ほんとは町の人とかでもフィラーだけやたらずっと気にかけてる人とかいてもおかしくないはずなのに、
スピーカー 1
実際ほんとに一部の研究者しか研究してないみたいなのは結構もったいないなと思ったりしますけどね。
スピーカー 2
確かにあの道端で雑草を見つけていきなり雑草の研究者になっちゃうみたいな人とかもいたりすると思うんですけど。
はい。
もっと言語だともっとありそうというか。
うん。
スピーカー 1
あれこれもしかしてみたいなのって。
スピーカー 2
ありますあります。
ありそうですね。
ちょっとこれ単語レベルの話にまたなっちゃうけど、三聖堂国語辞典作ってる飯間博明先生がおしゃべりしたときにおっしゃってて面白かったのが、
なんか最近気になる言葉は、なんですがですねって言っていて。
なんですが。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
その従来なんですがって接続助詞として使われてたので、僕は愛知出身なんですが、今東京に住んでますみたいに使ってたんですけど、
今って単独で使える?
スピーカー 1
接続詞っぽい感じ。
スピーカー 2
そうですねだからこれ今定価だと3000円です。なんですが今2000円で売りますみたいな。
スピーカー 1
確かに確かに使えるな。
スピーカー 2
誤答で単独で使えるようになっていて、これ用法の変化じゃないですか。
接続助詞としか辞書に書いてなければこの用法は説明がつかないはずだと思うんですけど、
単独で使えるようになったっていうのは大きな使い方の変化なので、次の辞書の改訂に入れようと思うみたいなことを確かおっしゃっていて。
スピーカー 1
面白いな。
スピーカー 2
これもだから普通に生きてれば気づいてもおかしくない話なんですけど、
既存の語の用法が変わったってこととかってみんな全然注目しないので、プロとかはそういうところを見ている。
スピーカー 1
それをキャッチし続けるやっぱ辞書書く人すげえなって思いますけどね。
スピーカー 2
いやすごいですよ本当に。
いやすごい。
しびれますそういう仕事は。
ちょまど 言語のってやっぱり普通に私たちネイティブだから自然に使っちゃう分全く気づかないんでしょうね。
そうですねそうそうそういうことだと思います。
スピーカー 1
まあでもネイティブなのに分かんないの?みたいなことよ。
広告話者なのに分かんないの?みたいな話じゃん。
スピーカー 2
うんうん。
広告話者なのにってことですね。
スピーカー 1
ネイティブって言うんだね。
スピーカー 2
ああそうですかね。
スピーカー 1
今ちょっと思ったけど。
ネイティブでもいいけどネイティブって言うんだと思った。
いやそっか確かに。
スピーカー 2
ちょまど その水野さんがさっき言ってた無とかになるみたいなインフレが起きて最終的に無になるっていう説を誰かが昔唱えてた説だったりするんですか?
いや全くこれはだからこういう場だから言ってみた仮説で研究者でこういうことを言ってる人がいるってわけではないですね。
スピーカー 1
めちゃめちゃありそうだな。
言語の経済性と長さの相反する原理
スピーカー 2
ちょまど オリジナル。
なんかそういう勉強してたときに長くねってなってそのベネファクティブが生まれた中世から現代っていうまあじゃあ600年とかだと仮定してやっぱ長く一方向的に長くなり続けているのでちょっとその言語の経済性言語がで短い方がまあ伝わりやすいよねっていう原理から考えると違反してるなって思ったっていう個人の感想ですね。
スピーカー 1
僕のやつとほんと真逆ですね。僕のやつもどこまで減るかみたいな。
スピーカー 2
ちょまど でも今長くなりすぎたやつからいつかガッて減るって感じ。
スピーカー 1
そういつかガッて減る。でも長くなっていくっていう発想が僕あんまなかったっすねそもそも。
スピーカー 2
略語とかはね短くするっていうその圧力が働いていると思いますけどそことそういうベネファクティブみたいな要はその丁寧にしなきゃいけないっていう条件を一個足すとやっぱ長ければ長いほど丁寧だよねっていう風になるのでそこは違反してますね。
ちょまど 私もめっちゃ書き直しました。これちょっともうちょっと丁寧にしたほうがいいわとか仕事で思ってめっちゃさせていただきましたとかめっちゃ長くしてしまうのをすごくわかるなって思いました。
スピーカー 1
それをつける労力込みでなんか思いが伝わってる感はあるなっていう。そんだけ長く書いてるっていうのを頑張って書きましたよっていう気持ちごとを送るみたいな。
だって同じことが書いてるスタンプあってそれピッて送ったらちょっと違いますよね。
スピーカー 2
だから手紙をきれいな字で書いてもらったら内容自体大したことなくても書けてくれた労力の分だけ嬉しくなるみたいな感覚ですよね。
スピーカー 1
ですよね。よかった3人全然かぶんなくて。さすがでしたね。納得させられたな。
スピーカー 2
なんか勝手にその素人ほど突飛な考えになるんじゃないかって思ってたんですけど逆でしたねやっぱ素人ほど昔の人が考えたりとかみんな当たり前に考えていることを言って言語学のプロほど誰も気づいてないところに着目するっていうのがちょっと意外だなって思って面白かったです。
まあこれわかんない。どれかは本当に未来こうなるかもしれないって。本当に考えていることをダダ漏れ社会になるか敬語のインフレ起きるか敬語のインフレの中に外来語が入ってくるとかも起きるかもしれない。
だからしてプレゼントるみたいなことですよね。して差し上げるが例えば。
スピーカー 1
そしてプレゼントさせていただくのをシンクさせていただきますみたいなめちゃくちゃなそうなる未来もあるかもしれない。音源を1000年後ぐらいに聞いてる人がいてもしかしたら当たってるかもしれない。
スピーカー 2
1000年後の人は多分音声言語かなり変わっちゃってるから意味が理解できないじゃないですかね。1000年前の日本語聞いてもわかんないと思うんで。
スピーカー 1
ああそっか。だからもう古文みたいになっちゃってるから。
スピーカー 2
なってると思いますね。こいつらなんかすんげえ古い言葉で喋ってねみたいな。
スピーカー 1
じゃあダメだ。そっか伝わんないか。ありがとうございます。なんか未来の言語。すごいでも改造度上がりましたね。
言語っていうもの自体とかそれを研究することみたいな。確かに社会科学と自然科学って結構区別されがちなところありますけどそういう意味では結構同じところも多いなっていう。
スピーカー 2
言語学の場合は人文科学に入れられることが多い。社会科学の側面もありますけど。
スピーカー 1
人文科学。
スピーカー 2
人文科学って言われることのほうが多分多いんですけど。アプローチによっては自然科学っぽくやりたいっていう学派もいるので。
スピーカー 1
そうっすよね。なんか結構言語学でもいろいろあるなって感じですね。
スピーカー 2
めちゃめちゃありますね。
スピーカー 1
めちゃめちゃ企画で喋っちゃいましたけど。前半最後に最後ちょっともう言語沼のお話とかしていただいたんですけど。
はい。
スピーカー 2
ちょっと改めて最後宣伝とあればお願いします。
じゃあ2点ほど。1点目はゆる言語学ラジオっていうゆるく楽しく言語の話や雑談をしているポッドキャスト、YouTubeをやっているので。
今今回の話聞いて興味持った方がいらっしゃったらぜひ聞いていただきたいっていうのが1点目で。
でもう1個が言語沼ですね。著書の言語沼っていうのが発売中で。さっき言ったフィラーの話だとか。
あとは何の話だっけ。全然思い出せない。
スピーカー 1
オノマトペとか。
スピーカー 2
オノマトペか。オノマトペの話とかね。しましたので。よかったらそちらも手に取っていただけると嬉しいです。
スピーカー 1
大だけで1章終わりました。
スピーカー 2
すごいなみたいな。
あんな短くまとめちゃって大丈夫なのかなっていう。本当は200ページくらい書かなきゃいけなかったところをちょっとだいぶリサーチがしょぼくて満足できなかった方すいません本当に。
スピーカー 1
いやでもなんかすごい楽しく読める方なのでぜひ僕も楽しく読みました。
スピーカー 2
ありがとうございます。
スピーカー 1
ということなんでとりあえず前半はこんな感じで後半ちょっとだけですけどアフタートーク的に雑談もさせていただければと思います。
それで前編はここまでありがとうございました。
スピーカー 2
ありがとうございました。
ありがとうございました。
24:48

コメント

スクロール