まあ、いろんな現代人のDNAとか調べたり、化石のDNAを調べて、その共通のやつをたどっていったら、たどり着くっていう感じなんだけど、
それがなんで女性ってわかるかっていう。
それがなんで女性ってわかるかってこと?え、XY?
あー、XYではないんだよね、これ。
女性ってわかるか。DNA的に?
そう。これちょっとね、むずいかも。
なんかミトコンドリアーがなんちゃらみたいなのは関係ない?
お、それです。
なんか聞いたことある。
それです、まさに。
聞いたことあるだけで、自分で考えたわけじゃないし、よくわかってないわ。忘れちゃった。
でも、でも、でも、あってる、あってる、それ。
これね、ミトコンドリアーのDNAを調べた論文から言われてるから、女性っていうのが一応あって、
で、このミトコンドリアーって、前に細菌から細胞に進化するまでっていう話でもしたけど、
DNAがもともと僕らの細胞の核とは違うんですよね。
で、それは細胞の中にミトコンドリアーっていうのが強制してるみたいな形で存在してるんですけど、
それって必ず卵子に入ってるミトコンドリアーがずっと引き継がれてくるよね。
だから、僕らの持ってるミトコンドリアーのDNAって全部母親由来なんだよね。
そうなんだ。
そう。ってことは、そのミトコンドリアーをずっと調べていくと、母親をずっとたどるっていうことになる。
だから、その研究でわかって、一番最初にたどり着いた人って、母親なんだよ。
たどり着けんの?
一応たどり着いてる。推定って感じだけどね。
じゃあ、変わらない?
変わりはする。
変わりはする?
変異はする。
変異はする。
で、もう一個ね、特徴としてね、ミトコンドリアーのDNAって核のDNAに比べて変異しやすいっていうのがあって、
で、この変異しやすいっていうのも、進化の研究やる上では結構重要で、
早いってことは、それだけ詳細に年代がわかるというか、形になってて。
ミトコンドリアーのDNAって5倍から10倍ぐらい核のDNAより変異が入りやすいって言われてて、
だから、例えば人とチンパンジーって核のDNAよりもミトコンドリアーのDNAの方が変わってるみたいな。
ていうので、なんかよりその変異をたどれば年代を遡りやすいっていう特徴が一つあって。
だから変異はする。
じゃあなんでミトコンドリアーの研究してんのっていう、そもそも。
これはすごいシンプルで、いっぱいあるからっていうことなんですよね。
1個の細胞に核は1つしかないけど、ミトコンドリアーってもう数百とか入ってる。
だから化石とかにもミトコンドリアーのDNAって結構残りやすいんだよね。
だから割とミトコンドリアーのDNAの方が研究の歴史は長い。
ちなみに最近だと男性の、男性だとY染色体でたどれるっていうことになるんだけど、同じ感じで。
で、父親もたどっていったら父親もやっぱりアフリカにルーツがあるっていうのがわかるらしい。
これY染色体アダムっていうやつ。
っていうのが一応最近になって、そういうのもいろいろサポートされてきて。
なるほどね。
一応当時この20万年前くらいのホモサピエンスどんな状況だったのかっていう話をすると、
結構気候変動とかがすごい起きてて氷河期とかが何回も来てるみたいな。
で、大型の動物がめちゃめちゃ死んでいったみたいな環境でとりあえず。
だからね、食べ物ゲットするのも結構難かったりして、
それでホモエレクトスの時に火を使えるようになってたっていうのもあったんで、
かまどとか作ってのもこのホモサピエンスの最初の頃で。
で、それ粘土を加熱したら固くなるっていうのを見つけて土器作ったりとか。
で、そこに食べ物を入れて保管するとか、そういうのをやり始めてる。
でも、知能レベルとしてはもう今の私たちとほぼ同じぐらいなの?
そうね。脳の大きさってもう結構これぐらいで今の現代人と変わらないぐらいになってる。
そうか。
基盤はもうできてたみたいな感じなんじゃないか。
じゃあもうほぼ私たちと同じような人になってたってことか。
すごいね。
すごい。
それだったら粘土でかまど?かまどみたいなの作るかなっていう気はする。
そうね。火使ってるあたりからもう結構俺らに近いんじゃないかな。
実際ホモエレクトスがどれぐらい賢かったのかっていうのを知りたいけどね。
それどうやって測るのか難しいけど。
例えば現代の5歳児とかさ、言われたらなんとなくイメージつくじゃん。
確かにね。
まあ、それはわかんないんじゃないか。
作ってた道具の複雑さとかでもしかしたらわかるかもしれないけど、
現代にホモエレクトス呼べるわけじゃないから測れないよね。
そうだよね。
わかんないと思う。
でも状況証拠とかからさ、予想できそうじゃん。
まあ、少なくとも火は使えるみたいな。
数値化できない。
まあ、数値化するのってさ、そもそも難しいよね。
難しいね。
なんか、そんな詳細な正確な数値化じゃなくて、例示としてなんかこれぐらいみたいな。
それこそ脳の大きさしか言えないんじゃない。
脳の大きさか。
頭蓋骨からわかる脳の大きさで大体の知能測るぐらいが、
比較は難しいんじゃないかな。
そのホモサピエンスの前、ホモエレクトスの時点でアフリカから出てったホモ族とかもいたんだけど、
例えばその中でヨーロッパに渡っていったグループが、後のネアンデルタール人になったりするよね。
で、ホモサピエンスはその時にアフリカに残ってたグループから生まれてる。
後発組みたいな。
だけどね、他にもホモナレディーとかホモフレエンシスとか、なんかね、もっと人間より平均身長もでっかいやつとか、
いろんなホモ族がもうこの時アフリカにはいて。
だけど、そういうやつはみんな滅びちゃったっていう感じなんだけどね。
ホモサピエンスが滅ぼしたの?
直接滅ぼしたのもあるかもしれないけど、やっぱ環境に適応できなくてみたいな死に方してる種類もいるって言われてるね。
アフリカ以外に出てたやつはさ、やっぱすごい氷河期期が来て、食べ物取れなくなっちゃって、絶滅しちゃったとかいう種類もいたりするし、いろんな理由があるけどね。
で、その時にホモサピエンス何が強かったって、やっぱ言葉話せたっていうのがあっただろうって言われてて。
ホモエレクトスぐらいの時に音声言語は誕生してたんじゃないかっていうのを言われてて。
ホモサピエンスになる前にもう誕生してたの?
なる前。
ていうことはホモサピエンス以外のさ、ホモエレクトスから誕生したホモ族も言語使えたのかな?
でもね、その証拠は残ってないと思う。
てかね、そもそもね、文字が残って、まだ文字はできてないんじゃない?音声でコミュニケーション取ってたよねみたいな。
のがなんとなくホモサピエンスのちょっと前ぐらいっていう予測がされてるというだけで、
他のホモ族がコミュニケーション取ってましたみたいな証拠は、たぶん今んとこ見つかってないんじゃないかな?フォローしてる限りだと。
情報がね、やっぱ少ないからね。
そうだね、文字使わないってなると、なかなか状況残んないもんね。
でもホモエレクトスから誕生してたんだったらさ、他のホモ族が喋れてもおかしくないような気もするけどね。
おかしくはないよね。だからもしかしてコミュニケーション取ったやついたかもしれないけど、
ホモサピエンスがそういう体がもっとでっかいやつとかに比べてちゃんと生き残れたのって、
コミュニケーションがうまく取れたから、集団としてやっぱ食べ物やり取りしたりとか、
結構チームプレイが生きたんじゃないの?みたいな感じの仮説はあるよね。
これってまあ確かにっていう。
確かにだね。
で、確かに言葉使えたかっていう証拠はないんだけど、
ホモサピエンスとおそらく交流してただろうっていうやつは実際にはいる。
それがさっき言ったネアンデルタール人。
ネアンデルタール人のDNAが入ってるみたいなの聞いたことある?
そう。なんかね、ちょこちょこね、ニュースで話題になったり。
最近だったらさ、新型コロナウイルスの感染のしやすさとか、重症化のしやすさが、
どれだけネアンデルタール人のDNAが入ってたかによって違うんじゃないかっていう論文出たりとかして、
ニュースで話題になってたんだけど。
そういうののルーツももしかしたらあるかもっていう。
これすごい最近のことで、2015年ぐらいまでに知られてたのは、
ネアンデルタール人ってやつがいて、それが4万年ぐらい前になんか絶滅しちゃって、
いなくなったよねっていうぐらいまでがそれまで知られてた歴史なんだけど、
2015年以降になると、前話した次世代シーケンサーとか、
あとはPCRで増やして解析しますみたいなのがどんどん発展して、
今いろいろ歴史が書き換わってるっていう段階なんだけど。
このネアンデルタール人って何者だったのっていう。
これって化石人類の中で一番遺跡とか洞窟から化石が取れたっていう種類で、
名前がホモネアンデルタレンシスってやつ。こいつもホモ族で。
今の僕らに近いけど、化石とか見ても別な人類っぽいし、DNAを読んでもちょっと違うと。
普通に考えると、もともとネアンデルタール人が僕らの祖先だった説と親戚だった説、
共通の祖先から分岐したっていう説のどっちかっていうのがずっと議論されてて、最近まで。
で、これに蹴りをつけたのもDNAをハイレス決定したっていうことなんです。
一応ホモサピエンス生まれたの、さっき20万年前ぐらいって言ったけど、
それより前の50から70万年前ぐらいに分岐したグループって言われてて、このネアンデルタール人は。
21世紀初めぐらいの結論は、ミトコンドリアのDNA読めたから、母親の情報はわかったんだけど、父親の情報が全くないみたいな。
だから、ちょっとあんま情報が足りてなくて、後は現代人のミトコンドリアをいくら調べても、ネアンデルタール人に似てるハイレスっていうのは全然見つかんなかったっていう。
だから、ホモサピエンスとネアンデルタール人は全然別物で、ネアンデルタール人がただ滅亡したんだなっていうふうに思われてた。
だけど、それがゲノム解析で、2010年以降にネアンデルタール人の化石結構発見されてて。
例えば、2010年にクロアチアから3人のネアンデルタール人のDNA見つかったんだけど、
サハラ砂漠より南のアフリカ人を除いたそれ以外の地域、アジア人とかヨーロッパ人には、2.5%ぐらいネアンデルタール人のDNAが混ざってたっていう。
でも、これまではネアンデルタール人のDNAに全く同じようなハイレスがなかったんだよね。
ミトコンドリアね。
ミトコンドリアは全く別だけど、各DNAを見たら、一緒な部分があったっていうことがわかったのか。
クロアチアから。
だから、ミトコンドリアじゃ、情報不足だったみたいなことだよね。
なるほどね。
しかも、アフリカ人のサハラ砂漠より南って言ったけど、そこのある一定ラインより南にはネアンデルタール人のDNA全くなくて、
それ以外にはいるってことは、じゃあアフリカから出てった後にネアンデルタール人と混ざったっていう考え方ができる?
じゃあ、ホモサピエンスとネアンデルタール人は、結構昔に分裂したけど、また一部が合体したのが私たちの祖先ってこと?
そう。
複雑だね。
そうそう、一回分解して、また一部の人たちだけが混ざって、今までいるっていう。
だから、それまではミトコンドリアの情報でネアンデルタール人は別物って言ってたんだけど、
ただの別物じゃなくて、実は特にアジアとか、またヨーロッパの人とかにも入ってる人には入ってるみたいな、ネアンデルタール人のDNAが。
実は祖先だよね、みたいな。微妙な立ち位置だよね。遠い親戚のおじさんみたいな感じ。
一応ね、現代人のDNA、いろんな人を解析しまくったら、ネアンデルタール人のDNAの70%ぐらいは復元できるらしい。
どうやって復元すの?
復元っていうか、情報として分かってるっていう。
ネアンデルタール人作るってことかと思った。
作るってことではないけど、DNA分かって作れるわけではないから。
1個補足しとくと、最近になって分かってるのが次世代シーケンサーがすごいよっていうのもあるんだけど、
次世代シーケンサーの読み取りの精度も深い浅いっていうのがあって、
一発で全部読めるわけじゃなくて、同じ部分を何十回も読んで、ちゃんとこれで合ってますよねっていう高精度なデータ。
これがなんか深い、高い精度のゲノムデータ、高精度ゲノムデータみたいに言うんだけど、
それが得られたらまあまあこの配列は間違いないでしょみたいな。
その逆にあんまり量が少なすぎてとか、あんまり何回も何回も読めなかったのは低精度のゲノムデータって言うんだけど。
高精度のゲノムデータって取れるのって化石だと結構レア。
これまでに現代の人と同じレベルの高精度のデータが得られたネアンデルタール人は3人。
それは高精度のデータを得られるためには量がいっぱい必要ってこと?
そう。
じゃあ結構もう分解とかしちゃって、あんまり分かってなかったのか、これまで。
そう。で、同じ部分はさ、PCRして増やせるって話したんだけど、全長でちゃんとパーツとして残ってるというか。
ああ、はいはい。
そういうのがちゃんと残ってる情報が多くないとカバー率が低くなっちゃうわけだ。
なるほど、なるほど。
で、精度も足りないってなっちゃうから、で、それがちゃんと生きてるのがまだ今3人しかいないよね。
ふんふんふんふん。
2014年がデニソワ洞窟。
で、これロシアで見つかった人と、2017年ビンデジャ洞窟、クロアチャ。
で、2020年チャンギルスカヤ洞窟。
これもモンゴルとかロシアの近くの山脈のとこから見つかってる。
この3人。
いや、なんかめっちゃ全部最近だね。これまでじゃあ見つかんなかったの?
それともたまたま最近見つけた3人がそんな高精度だったの?
あとはサンプルを取って、結構ちゃんと保存してるっていうのもあるかもしれない。
保存の精度が、技術が上がったみたいなことなのかな。
最近上がったから、最近見つかる人はもう全長取れるみたいな。
最近だし、あとは洞窟とかが多いと気温が低くて、で、ちゃんとDNAの保存状態が良くて、
で、今だとすぐ解析できてっていうのが多いんじゃないかな、最近ちゃんとデータ取れてるのが。
高精度のデータ得られたのは3人なんだけど、低精度、そんなに精度高くないみたいな情報でも、
例えばその洞窟に集団で見つかってたりするんだけど、メアンデルタルジの化石が。
で、その集団のY染色体を見たら、その集団の中で結構婚姻関係が成立してたとか、血縁関係が強くて。
家族みたいな。
そうそう。あとは女性、ミトコンドリのDNAを調べたら女性の情報がわかるわけじゃん。
で、女性はおそらくある洞窟で生まれた女性は、違う洞窟に住んでる別の集団に突入で行ったみたいな婚姻形態をおそらくとってたんじゃないかみたいな。
おー。
手の間でわかる。
面白いね。
面白いね。
そういう文化的なところもわかるんだね。
そう。
で、ここまでね、メアンデルタルジンの話あったんだけど、
メアンデルタルジン以外に僕らのDNAの中に他の人類っていないの?っていうのがちょっと気になってくるじゃん。
うんうんうん。
これが実はいるんだよね。
ほうほうほう。
で、これ2010年にこれはわかったことなんだけど、
ホモサピエンスでもなくメアンデルタルジンでもないDNAの配列っていうのが実は僕たちの中に入ってるっていう。
これデニソワ人っていうやつがいるんですよ。
デニソワ人。
デニソワ人。
さっきデニソワ遺跡って言ったんだけどね、ロシアの遺跡。
そこで見つかってる、なんかね、小指の先ぐらいしか残ってないらしいんだけど化石が。
とか歯がちょびっとだけとか。
だから姿とかは全然わかんないけど、とりあえずDNAが全然違うから至ってわかってる。
DNAの特徴だけで新種ってされた初めての人類、デニソワ人。
そのデニソワ人は人とはすごい昔に分裂したの?
メアンデルタルジンとホモサピエンスが分岐したときよりも前に人と分岐してる?
ホモサピエンスとまず共通祖先からメアンデルタルジンとデニソワ人の共通祖先が分岐してる。
で、そこから先60万年前ぐらいにメアンデルタルジンからさらに分岐してるのがデニソワ人って言われてる。
だからホモサピエンスよりもメアンデルタルジンに近い、デニソワ人は。
あれちょっと待って、私さっきちゃんと聞いてなかったの?それか聞き間違えしたかもしれないけど、
初めにデニソワ人とホモサピエンスの共通祖先が分岐したって言ったよね?
言ってない。
じゃあ、メアンデルタルとホモサピエンスがまず分岐して、そこからホモサピエンスとメアンデルタルが分岐したってこと?
全然違う。
あれ?
違う違う違う。
ごめんなさい。
最初にホモサピエンスとメアンデルタルジンとデニソワ人の共通祖先、だからそれ以外、ホモサピエンスとそれ以外が分岐してて、
そっかそっか、はいはいはい。
で、そのそれ以外の方が途中でメアンデルタルジンってやつとデニソワ人ってやつになってるみたいな。
あー、なるほどね、はいはいはい。
ありました。
だから、トーナメント表で言うと、ホモサピエンスがシードになってるみたいな感じ。
あー、はいはいはい。
これもメアンデルタルジンと同じぐらいの時期にデニソワ人いたって言われてるんだけど、
これね、現代人にね、等しく分配されてるわけじゃなくて、この人たちのDNA。
実はね、パプアニューギニアの人に受け継がれてるんです。
ほうほうほう。
これ3から6%がデニソワ人由来のDNAって言われてて、今住んでる人。
で、フィリピンとか東南アジアとか、あとはアメリカの先住民とかにも20分の1くらいデニソワ人のDNAが継承されてる。
ふんふんふん。
っていうのがわかってるから、だからホモサピエンスとメアンデルタルジン混ざってたし、
それ以外のデニソワ人ってやつも、一部地域ではホモサピエンスと混ざってる。
うーん。
で、また別でメアンデルタルジンとデニソワ人も混ざってる。
なんかもうね、この辺ぐちゃぐちゃなんですよ。
で、その時代、混ざってたような時代って、他のホモ族ってどれぐらいいるんだっけ、数的に。
いや、あんまりわかってないと思う、今の段階だと。
うーん。
いや、なんかさ、その3種類しかいなくってさ、その3種類が混ざったんだったら、なんかなんとなくわかる。
うーんうーん。
けど、なんかすごい100ぐらいいて、その中の3つだけが混ざってたんだったら、なんか近かったのかなとか、そういうこと考えたけど、そこら辺はわかってないんだね。
その辺は正直、このデニソワ人がいたぞってわかったのも、化石見つかって、違う種類だってなったから、こうやって言ってるわけで。
今わかってるのがそれぐらいって感じなのかな。
うーん。
これからもどんどんわかりそうだね。
うーん。いや、わかると思う。
今おっきく分けて、その最近までいたのが、そのメアンデルタルジン、デニソワ人2種類が、ロシアとか東南アジアとかヨーロッパとかいましたっていう。
で、それ以外の人類の情報はそれより前の時代で、もう絶滅したんじゃないかって言われてるから。
うーん。
まあね、また見つかったらひっくり返る可能性あるんじゃないですか。ひっくり返るというか、まあ追加みたいな感じだと思うけど。
うーん。
ってなったら、またこのDNAの関係性って整理し直さなきゃいけなくなるっていう。
そうだね、毎回見つかるたびに整理しなきゃいけなくて大変そう。
うーん。まあまたね、未知の人類はいた可能性全然あるって言われてるから。
うん。
おもしろいですよね。
おもしろいですね。
じゃあ、こうなってくるとさ、何が僕らの定義になるんだろうっていう感じがしてくる。
そうだよね。だってさ、そのデニソワ人もさ、全然違ったって言ってもさ、ホモ族だからさ、ほぼ同じわけじゃん。
うんうん。
だから、99.7%以上同じとかだったら同じ種族で、それ以上違ったら別の種族とかなのかなみたいな。
なんかどこから違う種族というのか、どこからがホモサピエンスなのかっていうのは確かに思った。
そう、ちょっとなんか曖昧になってくる感じするね。
うん。
だってそれで言ったら、ネアンデルタル人のDNA残ってますって言ったらさ、じゃあネアンデルタル人って絶滅してないってこと?みたいな。
うーん。
そんなこともできなくはない。
うんうんうん。
本当だったら、世代重ねると半減半減していくんだけど、やっぱり途中でさ、その持ってる人同士が結婚したりして、
またその子供って、そのネアンデルタル人の割合キープされたりするから、なくなることはないね。
うんうんうん。
ってなったら、それってもうネアンデルタル人って言うの?みたいな感じになってくる。
確かに。
と思うんだけど、だからその辺はね、結構定義が難しい。
でも定義はあるんだよね。
定義っていうか、こういう配列持ってたら人ですみたいな。
うーん、そういう詳しい情報があるんだ、じゃあ。
まあそれもさ、いろんなパターンあるから、その情報を投稿したらわかるって感じだよね。
明らかに昔の人のDNAの並びとここは違いますよね、みたいな。
あったらじゃあ人じゃないって、ただそれを比較して相対的に判断してるってだけだから。
じゃあもう定義そんなにないみたいな感じ?
そうね、割とないね。
うん。
はっきりとは。
例えばこのネアンデルタル人からじゃあ何受け継いでるのかみたいな、
もうこれ体毛とか体色の遺伝子とかは割と引き継いでて。
うん。
だから元々ユーラシア大陸にいたネアンデルタル人の因子が取り入れられて、
それが環境の適応にすごい良かったんじゃないかって言ってる人とかもいたり。
あとは免疫系の遺伝子だと結構顕著らしくて、
今でも人種によってHLAっていう人発血球型抗原、
抗原を認識する需要体があるんだけど、
これって人種によって結構違うんだよね。
で、ヨーロッパの人の一部が持ってるHLAは、
元々ネアンデルタル人が持ってたやつから来てるとか。
なるほどね。
あと最近ウイルスの研究とかでトールライクレセプターって、
ウイルスを認識するみたいなセンサーみたいなのが細胞の表面についてるやつがあるんだけど、
そのセンサーみたいなやつも今まで11種類あるんだけど、
そのうち2種類はネアンデルタル人から由来してる。
で、1つはデニスオアジンから受け取ってるんじゃないかっていう研究もある。
だから元々その地域にいた人と混ざり合って、
そういう新しい免疫機能を獲得してみたいな、そういうのもあったよねとか。
こういうのもあって、最近のコロナウイルスの重症化遺伝子がネアンデルタル人由来だみたいな言われてるよね。
そういうことね。
そうそう。
免疫機能によって違うっていうことね。
そう。重症化だから、受け継いだ時点では有利だった遺伝子が今では逆に不利になっちゃってるみたいな例だと思うけど。
混ざることによって免疫機能が獲得される?
ネアンデルタル人が持ってたやつが組み込まれる?
そうそう。
でもさ、人の中でもさ、さっきHLAが違うみたいに言ってたじゃん。
場所によって。
そういう違う地域の人たちが結婚して子供を産んだりとかしてるから、
そこでも新しい免疫機能獲得っていうか、プラスされたりとかありよね。
今でもだから国際結婚とかしたら、その違う免疫のタイプとか混ざり合ったりするんじゃない?
今だから遺伝子が混ざり合うというか、取り入れるみたいな言ってたんだけど、
じゃあ最近の技術ってさ、結構その遺伝子の機能を変えちゃおうみたいな、
ゲノム編集みたいな技術も結構発展してて、
今までだとそのゲノムを編集するのは大変だったんだけど、
最近2020年にクリスパーキャスナインっていう技術がノーベル賞取ったんだけど、
それとかってすごい簡単に特定の遺伝子の配列を変えれるっていう技術なんだよね、これ。
これ使って、例えばある僕ら人が持ってる遺伝子とネアンデルタール人が持ってる類似の遺伝子の差を見てあげて、
あえて今の人の細胞をネアンデルタール人型にしたら、昔の人の遺伝子の研究ができちゃう。
っていうのがもう最近やられてて、
これは2021年の研究なんだけど、ネアンデルタール人の脳みその細胞を調べたいっていう人がなんかいて、
とりあえず脳の神経の発生を調整するノバワンっていう遺伝子があるんだけど、
ネアンデルタール人は200番目がイソロイシンだけど、ホモサピエンスはバリンっていうアミノ酸になってる。
じゃあホモサピエンスのバリンをイソロイシンにしちゃおうっていうのを、
人の細胞、iPS細胞ってやつ使って増殖させて、そこを編集した細胞を育ててみたっていう。
で、育てて脳っぽく発生させられるの、iPS細胞だから。
脳皮質オルガノイドっていう脳の皮質に似た組織っていうのを作ってみたら、
ネアンデルタール人の方だと、なんかホモサピエンスほど大きく成長しなかったっていう。
脳全体が?
脳全体っていうか脳の一部みたいな組織だね。
で、神経同士の接続もシナプスの数は少なかったみたいな。
研究結果が一応出てる。
で、この脳で働いてる遺伝子のたった一箇所変わっただけで、肉眼で見てわかるぐらい、脳の発現が変わったっていう研究があって、
すごい研究だなと思って、これ。
すごいね、そんなわかりやすく結果が出て。
で、それがネアンデルタール人の脳をやっぱ反映してるかもしれないんだよね。
一部だから脳全体がどうだったかわかんないけど、少なくともその脳の一部の機能としては、
ホモサピエンスの方が優れてそうだよねっていうのは、一応この研究で言われてて。
ほんとね、1ミリメートルぐらいの組織だけどね、調べてるの。
でもこれさ、やろうと思ったらネアンデルタール人の脳みそまるまる作るみたいなのもできちゃうよね、これ。
で、極端に言うともうそれ以外の、ネアンデルタール人復活させられちゃうんだよね、今の技術だと。
だって受精卵でゲノム変種やったらさ、そういう人って生まれてきちゃうわけで。
どこからが倫理的にOKなんだろうね。
そう、これだからめちゃくちゃその倫理的な問題があって、そもそも人にこのゲノム変種の技術を使っちゃうっていうのはまだ全然脳で。
でも人の細胞でやったんだよね、今は。
これはiPS細胞だね。
iPS細胞か。
人の。
細胞にやるのはOK?
細胞を培養するぐらいだったらOK。
でもこれちょっと難しい系すんだよね、これ以上。