みんな神がすべてを動かしてるっていうふうに思っちゃうのかな。
何にも前提知識なかったら。
そうそうそうそう。
だから、俺らが地球を回ってるって他の人が言ったのを信じてるっていうのと、
それが神がやってるっていう信じてるが一緒のラインというか。
みたいな感じ。
なるほどね。
そうそうそう。どっちも信じるってことじゃん。
だから、確かにそこには区別がなかったんだろうなっていう。
で、人間の歴史ってね、ほぼほぼこの考え方で来てるからね、最近まで。
だから、まさかそんな、例えば法定式とか科学の反応式とかさ、
物理の運動法定式みたいなやつで、
めっちゃ綺麗に説明できるなんて昔の人は想像もしてないよね。
法定式とかは別だと思ってたの?
ルールとかと関係ないと思ってたの?
法定式できる前はそもそもさ、
そんな数学っていう概念を作るところから始まるんだけど、
そういう、例えば数学ができた当初も、
それによってまさか星の動きとかを予測できるなんて全く思ってない。
だってそれは、数は数としてあるけど、
自然の動きは神が動かしてるみたいな、別物みたいな。
じゃあ、数の概念は別に神に動かされてるみたいなことは思われてなかったのか?
数は人間が作ってるもんだからね。
このシリーズで数学の誕生とかもやりますけど、
そういう今の常識って結構最近できたんだよみたいなのをちょっと言いたくて、
それって何百年何千年にわたって、
いろんな科学者とか研究者がこうなんじゃないかっていうバトンを渡して渡して、
たまには発見、こういう現象は説明できるぞって言っても、
それは神がやってることだからみたいなので抑え込まれたりとか。
なかなかこの世の真理みたいなところにたどり着くのがめちゃくちゃ難しいっていう時代が、
すごい戦いの歴史だね、そこの。
だから、それがめちゃくちゃ面白くて。
そうだね。
その科学者たちが世界とか自然をちょっとずつ理解しながら、
神がいろいろ動かしてって思ってたやつをちゃんと説明できるぞっていう説明が、
ちゃんとできるようにしてきたバトンの歴史というか。
で、それが神から自然界の法則みたいなのに切り替わったのがめちゃくちゃ最近なんだ。
そうそう、最近だったり、あとは、
すごい難しいのが、さっき言った法定式とかって見てもわかんないじゃん。
見てもわかんない?
ぱっと見だとわからないというか。
数式書いてるのを理解できないっていうこと?
たとえば1個例を出すと、2段階あって自然を理解するの。
ボールを投げるとするじゃん。
すごい昔はボールが投げて、ポーンって飛んでって下に落ちるみたいなのも、
神の力があるからそういう動きをするみたいな。
だけど、その次に古代の人たちが今度はボールを投げたら、
そのボールの後ろから空気を押してるみたいな働きがあって、
ボールが前に飛んでいくよねみたいな。
結構それっぽい説明をするよね。
それっぽいな。
本当は違うんだけど。
っていうのがまず出てきて、その後にやっとボールに働く力っていう概念が生まれたりとか。
そうやって目に見えないからちょっと理解しにくいじゃん。
みたいな2段階ある。
見たまんまの科学と、さらに深掘りして見えないものまで計算するという科学。
さっきの方程式は?
方程式は最終的に投げた時の運動方程式で計算したら、
大体これぐらい飛ぶよねとか、力の計算ができるわけじゃん今は。
ああ、はいはいはい。
みたいなのが今到達してるところじゃん。
うんうんうん。
本当はもっとそこから理論物理になって、原始じゃなくて、
素粒子まであるよね、量子ってあるよねとかまでいくんだけど、最終的にはね。
だけど、ざっくり分けるとそういう感じで、
これを昔の人をちょっと指定しながら事実に近づいていくみたいな、
結構壮大なドキュメンタリーなんじゃないかなっていう。
これがね、最初に科学史やりたいなと思った一個の理由かなっていう。
確かに。説明によって明らかにするっていう工程もあるし、
元々神を信じてた人をどうやって説得するのかみたいな、
そういう人間ドラマ的なところもあるから面白いね。
本当ね、平気でね、神に背いてるとかでさ、
せっかく見つけても処刑されたりするとかめっちゃいるからさ。
命がけだったんだな、研究。
そう、超命がけよ。ドキュメンタリー映画みたいなもんすよ。
みたいな面白さ、このエンターテイメント的な面白さを伝えれたらいいかなっていう。
問題はちょっとうまく伝えれるかっていうところなんですけど。
それは頑張ってください。
それは頑張るしかない。
これね、ポッドキャストでも全然やられてないし、
多分大変だからだと思うんだけど。
そうだね。
そこにチャレンジしていきたいなっていうのもありますね。
なかなかない視点だよね、意外と盲点というか。
古典系はあるし、科学系もあるけど、科学史はなかったっていう。
全部やってるのはないね。
歴史はすごい人気のジャンルでいっぱいあるけど。
やっぱりそのテクノロジー的なところも一緒にやったら面白いなっていう感じですね。
サイエントーク
で、これがとりあえず科学史をやりたいなって思った経緯なんですけど。
もう一個、科学の歴史を追っていこうっていう時に重要な要素があって、
そもそもなんで人間ってこういう科学を理解しようとしてるかっていう話で。
これって他の動物はやってないことじゃないですか。
人間って他の動物と何が違うと思います?
言葉を喋る。
でもこれ、言葉使える動物とかはいませんか。
確かに。
カラスとか鳴き声でちょっとコミュニケーション取るとか言うよね。
クジラとかも。
でもそういう鳴き声みたいな数パターンじゃなくって、
複雑な文法を組み立てて、いろんな単語を組み合わせて話すのは人間だけだよね。
そうだね。
今、文法って結構重要なワードで、
言葉っていう視点でいうと、一個例を紹介すると、
オオカミに育てられた人間の子がいて、
3歳か4歳ぐらいまでたぶん育てられてて、
で、そのあと人間に見つかって、
どんなふうな振る舞いをするのかっていう実験をされたんだけど、
でも結局、初めのクリティカルの3、4年をオオカミに育てられちゃったら、
もう人間には戻れないみたいな感じで、
言葉もしゃべれないし、
獣みたいな振る舞いしかできなくて、結局死んじゃったっていう。
確かにペットっていうか、母性みたいのはもしかしたら共通してあるのかもしれないけど、動物で。
だから、このココも猫を飼ったっていうのかもしれないけど。
だし、実際にこのオールボールっていう猫はね、
ある日、ココの檻から逃げ出して、車に引かれちゃって、
もうそこから2日間ココはずっと鳴いてたらしい。
鳴くんだ、ゴリラって。
で、そのあとまた別な猫を飼ったりまして、
今度はリップスティックっていう名前とか、スモーキーっていう、
なんかね、3匹ぐらい猫をそのあとも飼ったって言われてる。
そっかそっか。
みたいなのあるから。
それは類人猟だけなのかな、じゃあ。ペット飼うのは。
いやー、ちょっと他の動物もしかしたらあるかもしんないけど、
でもなんかこのペットを飼うっていう振る舞いをしてるっていうのは、結構特殊ではあるよね。
だけど人間独自のものではなさそうっていうのはちょっとわかるじゃん。
一応そのペットっぽい感じで扱うっていうのはゴリラにはあるっていうので、
それだと人間と動物は区別できないんじゃないかっていう。
なるほどね。
そんな感じなんですけど、
でも結構こういうのを複合して他の動物と人間って違うよねみたいな説明ももちろんできると思うんだけど、
これ正解ないと思うんだよね、はっきりとした。
だけど一個大事な要素があるなと思ってて、
それは人間が疑問を持って理解しようとするっていう能力。
これがすごい他の動物とは違うポイントで。
今さ、いろんな賢い動物の話したじゃん。
だけどこっちから疑問を与えて答えさせるなんて言うけど、
向こうから人間側に疑問を投げかけることってなくない?
そうだね。
なんかペットで何か芸を覚えさせようとしても、
餌が与えられるからこれやろうとか、
何か別の動機があってだからやるかみたいなところはあるけど、
自分から疑問を持って何か解決しようってはしてないよね、確かに。
言ったら課題解決能力みたいなのはあるんだよね、他の動物も。
何か届かないところにある餌を取ろうとして、
例えば何か箱を置いてその上に登るとか、
そういうのはできるけど、疑問を持つっていうところにすごい違いがあって、
確かになってね、ペットに質問されることないからね、基本的に。
猫欲しいけど、みたいな、そういうことをする。
それも何かわからんけど、それは疑問なのか?
いや、願望なんじゃない?
願望か。
で、これも何かいろいろ人間とよくチンパンジーを比較した実験みたいなのがやられたりするんだけど、
例えば3歳くらいの人間の子供とチンパンジーの違いを調べてる例が結構あって、
何かブロックを積み重ねたらご褒美がもらえるってまず人間にもチンパンジーにも教えて、
そしたらさ、ご褒美欲しいからブロックを積み上げるようになるじゃん。
で、そこからブロックを頑張って積み上げられないように、何かおもりみたいなのつけて、
絶対できないようにしてみると。
そしたらどうなったかっていうと、チンパンジーは必死にそれを何回も積み上げようとして試して、
だけどできないから最後諦めて何もしなくなっちゃったっていう。
だけど人間の子供は何回か失敗した後に、ブロック自体をよく観察して何でだろうって結構考えてる感じになると。
これ結構面白いなと思って。
人間の子供って何歳って言ったっけ?
3歳くらい。
3歳くらい。
そう、だからこの原因を調べようとするっていうのをチンパンジーはなかなかやらないと。
なるほどね。
そう、だから何でだろうって思う力じゃんこれ。
だし、子供ってさ、特にさ、何で何でってよく親にすごい言うじゃん。
言うね。
何かちゃんとしゃべれるようになる前にさ、これ何?みたいな。
しゃべってるじゃん。
え?これ間違えた。
それしゃべってる。
そうなんだけど、なんかその疑問をとにかく発すると子供って。
まあ、そうだね。
で、面白いのがさ、この子供の中でやっぱ疑問って結構重要だって人間はなんか刻み込まれてるんじゃないか説があって。
あー、確かに。
別に子供ってさ、疑問を持ってって言われて疑問を投げかけてるんじゃなくて、もう勝手に出てくるもんね、疑問が。
そうそうそう。
すごいね。
しかも、これ何?みたいな語尾上がるじゃん。
うんうん。
しゃべって、どんな言語でも語尾上がるらしい。疑問ってわかるように。
うーん。
これ結構言語学的にも面白いって言われてて、ちゃんと今しゃべってるのが疑問ですよっていうのがわかるような結構システムになってる言葉がほとんどで。
うーん。
それだけ人間が疑問を持つっていうのは重要なんじゃない?っていう話。
おー、面白いな。
結構面白いよね。
そうだね。
ちょっと気になるのがさ、今3歳の赤ちゃんの話だけど、この疑問持つっていつから持つの?みたいなの気になるな。
確かに。
そんな生後1日とかだったら多分持たないよね。
生後1日はさすがにきついかもしれないけど、これね、俺が探してる中で一番早いなと思ったのが、生後6ヶ月の赤ちゃんの実験があって。
えー、もう持つの?6ヶ月で。
これ生後6ヶ月の赤ちゃんで疑問を持ったかどうかを判断するのって結構難しいくらい。
そうそうそうそう。どんな実験した?
この実験はね、これイリノイ大学幼児認知研究所っていうところでやってる実験なんですけど、
ちっちゃい坂、斜面みたいなのを用意して、筒をコロコロ転がすっていう実験なんだけど、
坂道を、筒が転がった先に何か車のおもちゃみたいなやつがあって、それにぶつかったら車がシャーって走るみたいなのがあるとするじゃん。
これを赤ちゃんに見せるっていう実験なんだけど、
生後6ヶ月でも赤ちゃんって基本的に何か疑問したりびっくりすると、それをじっと見るっていう性質があるんだけど、
まあこれは何となくわかるじゃん。
そうだね。
驚いたらそれをじっと見るっていう。
これを観察するんだけど、この筒を転がすっていうやつを、でっかい筒とちっちゃい筒をぶつけるっていう、
この筒のサイズがおっきくてもちっちゃくても、おもちゃがめっちゃ遠くまで走るように再構していくんだって。
普通だったらおっきいやつの方が遠くに行くはずだけど、それを両方とも遠くに行くようにしているっていうことか。
そうそうそうそう。
だから俺らが見てもちっちゃい筒がポンってぶつかっただけなのに異常に車走るなっていうので、
まあ俺らはあれってなるじゃん。
で、これを生後6ヶ月の赤ちゃんをおっきい筒グループとちっちゃい筒グループに分けて実験してみると。
したらこれ面白くて、おっきい筒のグループは特に反応しないんだけど、
ちっちゃい筒のグループはめちゃくちゃ自転車走るのにびっくりして、すごいその車を凝視したっていう。
なるほどね。
ってことは赤ちゃんがさ、物理的にこれがどうなるとか理解してるわけないじゃん。
だけどなんとなく環境に対して直感的にそういうのを感じる能力を持ってるんじゃないかっていうのがこの実験から言える。
なるほどね。
じゃあ、チンパンジーにも同じことしてみてほしいよね。凝視するのかしないのか。
あー、チンパンジー確かにな。これ人間のグループでしかやってないけど。
そうそう、それでチンパンジーがちっちゃい筒で車がバーってずっと走るのに対して凝視しなかったら、
これが人間とチンパンジーの違いかってなるね。
まあ確かにね、でもチンパンジーそれ見せるの難しそうだな。
なんか大人に見せてもちゃんとリアクションすんのかなこれ。わかんないけど。
それもわかんないけど。
確かにな。
でもこれ結構本能でそういう感覚持ってるのすごいなっていう。
これもさ、なんでこうなるのみたいなのが根底にあってさ、じっと見ちゃうわけじゃん。
だからそもそも世界をそういう理解したがるとかなんでっていうのは、それが人間のすごい武器なんじゃないかみたいな。
そうだね。チンパンジーはびっくりしたときにじっと見ないのかな。
そうね。他の動物にそもそもこれをちゃんと成り立たせるのが難しそうだけど、実験。
でもこの実験とかでさ、今これ話してきたやつは基本的にもそのなぜって考えるのがすごい重要そうだというか、
科学の根本が結構それで、世界がどうなってるかって話もしたけど、
これはなんだとか、なんで地球は昼と夜があるのかとかさ、いろいろなんでなんでみたいなのを突き詰めてったら、
数字とか言語っていうのを使えるようになって、いろんな法則とかルール見つけて今の技術発展させてきたってわけじゃん。
言語もそうなのかな。なんでって考えるのが元になって言語ができてるのかな。
なんでというか、言語の誕生のところでもしゃべるけど、何かを理解したりするときに必要になってきたりするものじゃん。
コミュニケーション取ったりとか。
そうだね。
そうそう。そういうのの根本にやっぱその好奇心的なところも結構あるかなって。
あるかもしれない。
そう。って考えたらこういうチンパンジー的な動物みたいなところから、今人間がこうやってスマホでポッドキャスト聞いたりするわけじゃないですか。
はいはい。
っていうのを追っていくのはこれめちゃくちゃ面白そうだなっていう。
そうですね。
そういう話です。
このなぜを理解するっていう発展の速度とかもすごい今加速してるじゃんどんどん人間の進化というか。
テクノロジーが加速してるね。
途中でさ、人乗り物に乗るみたいな話も出たけど、人移動するのもさ、昔は走るしかなかったから、だいたい時速10キロ15キロぐらいしか出ないけど、
そっからさ、車輪みたいなのができたらさ、今度馬車で走って時速30キロぐらいになって、機関車できて時速150キロぐらいになって、で、今も飛行機で1000キロとかでしょ時速。
そうだね。宇宙船とかだったら。
そうそう、宇宙船とかだったら打ち上げる時って時速もう2万3万キロぐらい。
もう移動っていうだけでもこんだけ加速的に発展してきてるみたいなのがあって、そんだけ科学の発展が今もう加速してるっていうね。
だからね、この昔からこういう技術の発展みたいのを一応追ってみると、次どうなるかもしかしたらわかるかもねみたいな。
なんかそういうのも話したらいいかなっていう。
科学史の発展を見ることで、今後未来がどうなるかっていうのもちょっと予測してみる感じですか。
そう、今まで僕らもさ、妄想で結構未来予測的なのやってるじゃないですか、よく。
そういうのも結構大事かなみたいな。
そうだね、まあ私らがしてたのは妄想だけど、普通に実際にしっかり考えられてこういう可能性があるって言われてるような未来が何かあるんだったら、それをポッドキャストのエピソードでちょっと教えてほしいかも。
そうそう、そういうのがあったりさ、これもう1個の学問だけだとなかなか難しいけど、その科学全体みたいなね、科学、物理、生物、地学とか考古学とか哲学とかも入ってくるけど、
だからそのあらゆる学問を混ぜ込んで初めてそれができるかなって自分は思ってて。
だからポッドキャストやるとき〇〇学っていうのはちょっとあえてしたくなかったっていうのはあるんだけど。
それでよくわかんないサイエントークっていう名前になったんですけど。
サイエンストークじゃないっていうの。
これあんま聞かれないからさ、意外と聞かれないよね、サイエンストークじゃないんですねみたいな。
もう聞かれないね、まあゴロいいからじゃん、サイエンストークってなんかちょっと言いにくいから。