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レンの研究者対談企画!ウイルス学専攻の矢藤さんをお迎えしてワクチンに繋がる抗体の研究、なぜ研究者を目指したか?について伺いました。

(全2回) がっつり研究のお話です!!


ゲスト

矢藤慶悟さん

学生コミュニティBEAST共同代表, 東京理科大D3, 国立感染研

「日本の若き"研究者"が社会実装に挑戦する文化を作る」

BEASTのHPはこちら


矢藤さんの論文

Identification of two critical neutralizing epitopes in the receptor binding domain of hepatitis B virus preS1

Journal of Virology, 95, e01680-20, 2021

論文の記事はこちら


B型肝炎ウイルス(HBV)

エピトープ:ウイルスなどの抗原には、相補的な抗体が特異的に結合する小さな部位があり、これをエピトープまたは抗原決定基と呼びます。

抗原分子は三次元の立体構造を持つため、抗体によって認識されるエピトープは、抗原の特定の立体構造に依存している。

抗原のどこを狙った抗体を作ればいいのかを考える際に重要。

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

HBVの表面タンパク質

ナトリウムタウロコール酸共輸送体(NTCP):HBVは宿主側受容体であるナトリウムタウロコール酸共輸送体(NTCP)と結合することで標的細胞へ吸着する。

ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体

リコンビナントタンパク質

プラスミドDNA

インビトロ:“試験管内で(の)”という意味で、試験管や培養器などの中でヒトや動物の組織を用いて、体内と同様の環境を人工的に作り、薬物の反応を検出する試験のこと


後編では学生コミュニティについて伺います。お楽しみに!


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00:02
こんにちは、サイエントークです。
サイエントークは、科学マニアの研究者レンと国際交流に興味があるエマが自由に語るラジオ番組です。
どうも、サイエントークのレンです。
今日は、100%科学の回ということでお届けしようと思います。
いつもは一人で科学者の話とかをしているんですけれども、
今日はゲストに研究者の方をお呼びしております。
ゲストの方を紹介します。
国立感染症研究所の博士課程で、現在ウイルス学を資専攻しており、
学生コミュニティビースト・ウィズテックの共同代表である野党慶吾さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
現在、東京理科大学の博士課程3年でして、国立感染症研究所というところで研究生も行っております。
学生コミュニティは今、昔ビースト・ウィズテックだったんですけど、今ビーストという名前で活動させていただいています。
すみません、間違えました。
問題ないです。今代表させていただいております。本日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
野党さんは、実は僕がTwitterでたまたまこの学生コミュニティの活動というのを見つけて、
なかなか博士課程とかの人でつながろうというのが今の時代っぽいというか、そういうのを率先してやっているのはすごいなと思って、
最初にちょっとリプライさせていただいて、そうしたところは野党さんの方からちょっとお話聞いてもいいですかっていうふうにDMをいきなりくださって、
そこからちょっと一回、この収録の前にお話しさせていただく機会もあったんですけど、
そこでポッドキャストってどんなものなのかみたいなのが、ちょっと僕全然まだポッドキャストを始めて、
そんなに日が経ってない僕が言っていいのかみたいな話をちょっと偉そうにしてしまったんですけど、
そんな感じで、よければポッドキャストで研究の話とか、そのコミュニティの活動について話してみませんかということでお誘いしました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。本節は大変お世話になりました。非常に勉強になりました。
非常に楽しい話を、結構2時間ぐらい話してしまいましたよね。
そうですね、あんまり普段そんなにしゃべらないんですけど、結構盛り上がってお話しさせていただきました。ありがとうございます。
なので、僕と野藤さんは直接の知り合いというよりかは、これ2回目の会話っていう感じなんですが、
だからこそインタビューという感じでお届けしようと思います。
今日は実は僕たち2人以外にも、実はこのZoomで観覧している学生の方がいまして、
直接ちょっと会話するのは今回はないんですけれども、実はこういう公開収録みたいな感じでやっていて、
03:06
逆に僕の方が緊張しているっていう感じでやっていますね。非常にちょっと嬉しいですね。
これもコミュニティの方たちが参加してくれているっていうことですよね。
そうですね、僕が運営しているDISTというところで、いま一緒にアカデミア界隈の研究者のアウトリーチをやっているんですけど、
そこで一緒にやっている2人に来ていただいて、公開収録という形でお願いいたします。
ありがとうございます。Zoomの画面にはお2人の姿が映っているので、非常に公開収録感がありますね。
じゃあちょっと今日はその野党さん、前半では野党さんの個人の研究のお話だったりを聞かせていただいて、
後半ではコミュニティについてちょっと深掘りしていこうかなと思います。
ではまず最初にですね、野党さんがどんな研究をしているのかっていうのを簡単にご説明していただいてもいいですか。
はい、僕が研究しているのはですね、割といまタイムリーな話題ではあるんですけど、
ずっとウイルス学校、学部の4年生から今6年目とかなんですけど、やっていて、
主に感染ウイルスに対するワクチンとか防御抗体の研究をいまメインにやっています。
特にB型感染ウイルスを中心にやっています。
いま非常にホットなところですね、ワクチンというのは。
そうですね。
実際にやっているのはウイルスのワクチンに実際につながるようなところっていうことですかね。
そうですね、もともといまちょうどまとめている論文は実際にワクチンなんですけど、
それこそDNAワクチンのものをまとめているんですけど、
それプラス、過去に報告したものは、
ウイルスの表面タンパク質ってコロナでいうとスパイクタンパク質とか話題に出ると思うんですけど、
ワクチン作るときにどこをターゲットにしたら一番効果が出るのかみたいな研究ってやっぱり必要で、
いろんなウイルスでされてきて、
過去に報告したのはB型肝炎ウイルスなんですけど、
表面のどこをターゲットにしたらより効率よくウイルスの活性化を抑えられるのかっていう、
ワクチン開発のための基礎研究みたいなところを主にやってました。
面白いですね。
ありがとうございます。
実際、結構構造生物学寄りなところなんですかね。
多分やっていることはエピトープっていうような、
エピトープ解析ですよね、きっと。
そうです、はい。
僕はちょっと化け学側専門で、合成とかを実際専門としてはやってたんですけど、
結構そういうバイオ系のところも結構興味があって、
06:01
いろいろ調べたりもして、
ちょっとかじってるぐらいなんで、いろいろ聞きたいなって思ってたんですけど。
そうなんですね、はい。
まさにさっきのスパイク、プロテインみたいなところで結合するのを見つけるっていうところを、
実際多分どういう感じでやっているのかって想像つきにくいかなって思うんですよね。
実験していない人からすると。
なんか口で説明するの難しいかもしれないですけど。
過去にやってたこととしては、
B型カイオリスの表面タンパク質って3種類あるんですね。
ちょっとここが専門的な話になっちゃうんですけど。
全然いいですよね、どんどんおっしゃって。
もうちょっとバックグラウンドからお話しすると、
B型カイオリスって3200ベースフェアの不完全に本作のDNAウイルスっていう、
名前からちょっと特殊なウイルスなんですけど、
感染すると、
核内にゲノムが入って、
不完全に本作って言ったんですけど、
それが新調して完全に本作のDNAを核内に作るんですね。
だから薬による排除が非常に難しいウイルスで、
完全にそのウイルスを1回体内に入ったウイルスを排除するのが難しいので、
だからワクチンで予防するのが大事だよねっていうことは、
古典的に知られていて、
ワクチンは昔からあるんですね。
1980年、90年くらいからあるんですけど。
これはいわゆるタンパクワクチンっていうやつですかね。
はい。
このB型関節って表面タンパク質3種類あるっていう話ちょっと出したんですけど、
長さの違うタンパク質が3種類あるんですね。
すごい分かりやすくて、
スモールタンパク質、ミドルタンパク質、ラジタンパク質って言うんですけど、
分かりやすいですね。
スモールタンパク質にちょっと長い、
それがちょっと長くなったのがミドルタンパク質で、
さらに長くなったのがラジタンパク質で、
ワクチンに使われているのがそのスモールタンパク質のみなんですね。
これは日本の広報で作られているんですけど、
ワクチンですごく効くんですよね。
防御効果は世界中で知られているんですけど、
成人男性の10%くらい効きにくい人がいたりとか、
あと、HIV、
ひと免疫不全症候群のウイルス、HIV。
はい。
合ってると思いますね。
合ってますね。
HIVとの共感染というのが割と問題になっていて、
HIV感染患者って免疫がつきづらいので、
HIV感染している人にワクチンを打っても、
なかなか免疫がつかないよねっていうところで、
そういう若干の問題点というか課題点があるので、
じゃあワクチン、もうちょっといいものできないかなっていうところで、
現行のSタンパク質、スモールタンパク質だけではなくて、
09:03
もうちょっとラージュタンパク質とか使えないかなみたいな、
ここを考えていた研究グループが僕らなんですね。
なるほど。
小さいところを狙うっていうのは、
やっぱりウイルスとかが変異して、
抗体とかが効きにくくなったりするっていうのが結構問題になりますよね。
HIVとかもおそらくエンベロープのタンパク質が変異しちゃったりとか、
多分よく一般で今の新型コロナウイルスも、
デルタ株の感染力とかすごい、
それもSタンパク質に変異が入ってっていう話だと思うんですけど、
それを起こらないようなっていうことですね。
より広い範囲をっていうところですね。
まさにワクチンエスケープミュータントって、
ワクチンから逃れるような数も変異も報告されていて、
確かに聞きづらくなるんですけど、
そのために別のターゲットを見つけようっていうところで、
ラジタンパク質に僕らは着目して、
何で着目したかっていうと、
B型コロナウイルスってあまり研究が進んでなくて、
研究っていうのはウイルス学的な、
どうやって細胞に入っているとか、
どのタンパク質が入っているとか、
あまり進んでいなくて、
唯一知られているのが、
細胞表面のB型コロナウイルスが細胞に入るときに、
MTCPっていうマクタンパクを使って、
そこにバインディングするんですけど、
結合するんですけど、
結合するときに使うのが、
ラジタンパク質の一番先っぽの部分なんですよね。
現行、スモールタンパク質だけでワクチン作られていると言ったんですけど、
スモールタンパク質に対する免疫をつけて、
ウイルス感染をどこをブロックしているのかって、
よく分かってなかったんですよ。
なぜか聞くみたいな。
領域とかは分かったんですけど、
ウイルス感染をどこをブロックしているのかって、
あまり分かってなかったんですけど、
それならもうすでに、おそらく聞くであろう、
細胞との結合領域は一つターゲットになるんじゃないかっていうのが、
僕の主な研究でして、
やっとここから研究内容になりますけど。
すごい分かりやすいです。
具体的に何をやったかっていうと、
細胞との結合領域、47アミノ酸ぐらいなんですよ。
それをマウスに免疫して、
免疫すると何が起こるかっていうと、
マウスの中でいろんな抗体ができるわけですね。
47アミノ酸に対する抗体。
抗体って18から10アミノ酸ぐらいを認識するので、
いろんなところに結合する抗体ができるんですけど、
いわゆるポリクローナル抗体っていう。
ポリクローナル抗体ができるんですけど、
そこからモノクローナル抗体という単一の抗体を取ってきて、
どこに結合するのかとか、
12:03
どこに結合する抗体がよりウイルス感染をブロックできるのかっていうのを、
インビトロの圧縮系で見たっていうのが主な実験系ですね。
なるほど、面白いですね。
一般の人が考える抗体っていうと、
多分Y字のやつが1種類いて、
それが捕まえてくれるみたいなイメージがすごいあるのかなって思うんですけど、
実際はそうじゃないっていうことですよね。
そうですね、いろんな形はそうなんですけど、
いろんな種類のができていて。
そこから実際に本当にちゃんと結合するものを、
これは取ってくるっていうことですか?見つけて?
そうですね、抗体産生している細胞を1種類ずつ単一で育てて、
モノクローナル抗体というのを出すのです。
それをそれぞれ解析していくっていうので、
結構コースがかかる実験なんですけど、
これはそれぞれ。
大変そうな。
抗体生成してくるの結構大変そうなイメージが漠然とあるんですけど。
ここはちょっと共同研究で得意なところにお任せしちゃったっていうのがあるんですけど。
そうなんですね。
ただそこからリコンビナントの発言形を自分で、
遺伝子は取ってきたので、
できて自分でその抗体発言まで作るというところは全部自分でやったんですけど、
すごい大変でしたね。
先が見えなくて、この研究一生終わらないんじゃないかなってずっと。
一回の実験が結構時間かかるっていう感じですか?やっぱり。
そうですね。
どのくらいかかりますか?
普段抗体作るときって、
抗体ってヘビーチェーンとライチチェーン、重差と軽差ってあるじゃないですか。
あるんですけど、
2種類を発言するようなプラスミドっていう感情DNAを
大腸菌とかで作るんですけど、
普段は割といろんなタンパク質の発言のためにプラスミドを作るんですけど、
多くても数種類。
多分1つ作るのに1週間弱ぐらいですかね。
ってかかるんですよ。
僕最初チャレンジしたときに、抗体候補が100種類くらいあって、
普段2、3種類しか作らないのに、
それを一気に200作らなきゃいけないみたいな。
それはすごい。変更させられはするけどみたいな感じですよね。
ある程度7、8種類くらいは同じ時間くらいできるんですけど、
それでも7、8種類。
実験器具の数とかあるので、
15:00
同時並行がそんな何十種類もできなくて、
毎日毎日、1日ずらしで、
1年くらいプラスミドを作り続けるっていうのが。
1年間。
器具取り合いですよね。
よく研究室あるみたいな感じで、
あの実験台はずっと野党が占領してるから使えない。
本当にそうなってましたね。僕ばっかり使ってましたね、その実験機。
でもそれで実際にモノクロナル抗体を取ってくることができたっていうところですかね。
論文にはなってる?
論文に全部出してる内容ですけど、
実際に100種類できたわけじゃないんですけど、
脱落したのもすごいいっぱいあって、
10数種類最終的には配列解析もして、
結局諦めたんですよ。100種類作って。
1回配列解析は全部できたので、
配列解析で、同じような配列さをおそらく同じところに意識してるので、
代表的なやつをピックアップしてくるっていうところで、
10何種類かに落ち着いたんですね。
その解析をしてみると、
この47アミノ酸、細胞とくっつく47アミノ酸って、
これまで47アミノ酸全部ないと細胞にくっつかないっていうことがわかっていて、
おそらく最初の予想はどこにくっついても、
ウイルス感染ブロックできるんじゃないかって思ってたんですけど、
実はそうではなくて、真ん中の部分に抗体がくっついても、
ウイルス感染ブロックしないなっていうのがわかって。
なるほど。ポイントを抑えなきゃいけないっていう感じですかね。
全腸の中でもここを抑えないとブロックしきれない。
はい。
うん、なるほど。
なので47アミノ酸の前半部分と後半部分が、
よりウイルス感染ブロックするし、
さらに前半部分は、
B型カイオリスっていろんな遺伝子型があるんですけど、
はい。
より多くの遺伝子型に対して、
防御効果を示すっていうことがわかったっていうのが、
僕の書いてた論文の一番の売りの部分ですね。
それすごいでも大事なポイントですよね。
実際に、
多分ブロード性とか言ったりすると思うんですけど、
いろんなウイルスのいわゆる型みたいなのに、
効くっていうイメージは多分、
今こんだけウイルスで騒がれてるんで、
聞いてる人もイメージはしやすいんじゃないかなって、
すごい思うんですよね。
いろんな変異に効く抗体がすごいいいっていうのは、
イメージもしやすいですし、
でも実際にそれを見つけるとか、
どこが効いてるのかっていうのを見つけるためには、
結構泥臭い研究が必要だと、
18:01
そうですね。
いうことですね。
まさにそこのポイントを押さえるっていうのはものすごい大事で、
そのポイントっていうのは大抵ウイルスにとって非常に重要な場所なので、
例えばウイルス種、
遺伝子型が変わっても保存されてることがすごく多いんですよね。
そこをちゃんと捉えることでより、
そこを抗原にすると、
よりいいワクチンができるとか、
ワクチンだけじゃなくて、
治療薬もそこをターゲットしたいより、
効きやすいし、
ウイルス側もそこに変異を入れるのはまずいので、
そういうところがいいターゲットになるんじゃないかなっていう、
そういう研究をやってますね。
そうですね。ワクチンだけじゃなくて、
大体治療薬って今主流なのってやっぱり小さい低分子とか、
最近ちょっとケプチドとかも出てこようとはしてますけど、
その低分子を作るときの設計図というか、
どこを狙うかっていうのが必要になってくるときに、
やっぱりタンパク質の情報っていうのはすごい重要ですよね。
そうですね。
ちょっと、この辺僕めっちゃ興味あるところで、
実はポッドキャストでもメッセンジャーRNAワクチンの回、
ちょろっとやってるんですよね、最初の方で。
はいはいはい。
で、ちょっとDNAワクチンのことちょっとだけ聞いてもいいですか?
ちょっと時間があれなんですけど。
センシティブな話題なので、ちょっとこれぐらい。
センシティブですか?あんまり言えないやつですか?
ちょっと語弊がミスリードしちゃうとまずいなっていうので、
あんまり言いたくないなっていう。
そうですか。だったら全然大丈夫です。
それ今の分かった情報ベースに、
プラスミドとか使ってやってるのかなって想像したりはしてたんですけど。
もちろんプラスミドは免疫はできると思うんですけど、
古くからDNAワクチンってアプローチはされていて、
なかなか承認は日本ではされてない、
これまでされてなかったんですけど、
その原因の一つとしては、
抗体か抗体の誘導の方がすごい悪かったんですよね、
タンパク質の免疫よりも。
それはなんか原因がやっぱりある。
プラスミドを免疫すると、
そこから発現されるタンパクに対して免疫が起きるんですけど、
その発現量と単純に注射で入れたときと、
やっぱりタンパク量がものすごい違うと思うので。
ちょっとしかできない。
そこでなかなかDNA免疫って使われてこなかったです。
安全性っていう面も当然クリアできなかった。
アプサイはあったわけではないですけど、
完全に安全ですって言い切れなかったので、
なかなかできなかったんですけど、
そういう意味で今回すごいですよね。
あえてDNA、
21:01
アストラゼネカとか、
そうですけど、
あれだけ効果が出るっていうのはすごい意外でしたね。
うまくいかないだろうと思ってたんですけど、
すごいなと思って。
すごいリスクというか、
よく自分のDNAにそれが組み込まれちゃうんじゃないかとか、
いう話もありますし、
どうしても、
多分DNAを運ぶのが難しいのかなっていうイメージを僕は持ってて。
DNAはむしろ運ぶのは安定性は高いので、
Messenger RNAとかに比べるとやりやすいんですか?
Messenger RNAは今マイナス80度のフリーザーとか、
それがないとすぐダメになっちゃうんですけど、
DNAは安定性が高いので、
それこそ途上国とか輸送網が整ってないところ向けには
すごいいいと思うんですよね、アプローチとしては。
なるほど。
そのDNAのアプローチも今後、
もしかしたらもっと発展してくるかもしれないっていう感じですかね。
妄想にはなるんですけど、
むしろそっちが主流になっていくんじゃないかなみたいな、
あるいはブレイクスルーであったので、
確かにこれで本当に使えるぞっていうのが。
これってもう完全に今のが初めてですか?
世界で初めてですか?DNAのワクチンとして。
初めてではないです。
あった気がしますね。
DNAワクチンは他の国でどっかで承認された気がしますけど、
ちょっとあんまり覚えてないので、
心配してください。
でもなかなか難しかったっていうところですね。
あと長期的な安全性がクリアできれば、
他の疾患のワクチンにも使われると思いますし、
開発費、製造費が安いと思うので、
タンパクよりも。
なるほど、コストのメリットがある。
ありそうかなと。
医薬品関連にもつながるんじゃないかなとは予想はしてますけどね。
面白いですね。
実際すごい応用が見えてる研究ってやっぱりモチベーション上がりますよね。
ゴールが見えてるというか。
もしかしたらこれが本当に誰かの役に立つんじゃないかみたいなのがあると、
ちょっとやりがいがありますよね、やっぱり研究は。
そうですね。
僕の研究はそんなに実用化とかは全然視野に入れてなかったんですけど、
今だいぶホットな話題なので、
先行きは明るいというか、
そうですよね。
面白いなって思ってます。
すごい注目なところではありますよね。
24:03
ありがとうございます。
ちょっと研究の話、僕楽しすぎてしゃべりすぎちゃったんですけど。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
あと一個パーソナルなところで、
何で研究者を目指そうと思ったかって聞いてもいいですか?
はい。
そもそもは大学選択の時に、
その医薬品シーズンみたいなの作りたいって思って、
東京理科大学の生命工学関連のところに
選択したのが一番最初ですね。
その医薬品シーズンっていうところの発端は、
命に関わる仕事をしている人ってかっこいいなと思って、
昔中学校の時に職場体験で消防署に行ったんですけど、
消防隊員めっちゃかっこいいなと思って。
確かに小さい時に憧れますよね。
人を実際に助けるみたいな。
だからそこでより多くの命を助けたい、
命に関わる仕事をしたいっていうところで、
医者とか薬剤師とかいいなと思ったんですけど、
そんなに頭が良くなかったので、
僕の頭脳でもいけるかつ命に関われる仕事って何かなっていうと、
その医薬品シーズンを作って、
将来患者さんを救えるようなシーズンを作りたいなっていうのが、
最初の研究者を目指そうと思ったきっかけですね。
それは頭がいいですよ。
いやいやいや。
そっちに行けるのはなかなかすごいですよね。
選択肢があんまりなかったんですよね。
なるほど。
ちょっとこれもう、
多分これだけで1回分ぐらい撮れちゃうぐらい今喋っちゃってるんですけど、
じゃあちょっとそろそろ後半のお話に行こうかなと思います。
ここまで前編お聞きくださりありがとうございました。
続きは次回のエピソードで公開したいと思います。
ありがとうございました。
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よろしくお願いします。
以上、サイエントークでした。
26:37

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