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オーパーツの謎を解き明かすような生物学の面白さ、分野が異なる研究者から見える景色の違い、今年話題になったAlphaFoldについてなどをお話ししました。


【ゲスト】

牧野曜さん (https://twitter.com/yoh0702)

ポッドキャスト「いんよう!」(https://twitter.com/inntoyoh)

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▶in situ (イン サイチュ): 「その場で」という意味で使う学術用語。ラテン語で「その位置において」という意味。読み方でイン シチュ派もいる。

▶タンパク質=アミノ酸がペプチド結合と呼ばれる構造で連なっているもの。

▶ライゲーション反応: 直訳では連結反応。化学ライゲーションによってアミノ酸を連結することでタンパク質を人工的に合成できる。

▶保護基: 化学の分野において、反応しやすい部分を一時的に保護するもの。つけ外しすることによって目的の反応だけを起こすために利用する。

▶AlphaFold: Deepmind社が開発したタンパク質の構造予測を実行する人工知能プログラム。

いんよう!のAlphafoldのエピソードはこちら(レンも楽しく拝聴しました。)

https://inntoyoh.blogspot.com/2021/02/132deepmindalphafold.html?m=1

▶クライオ電顕: 液体窒素(-196℃)冷却下でタンパク質などの生体分子に対して電子線を照射し、試料の観察を行うための装置。2017年のノーベル化学賞受賞。


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00:00
生物を機械として見たときに考えると、全然今の人間の文明のレベルだと、全部を明らかにすることができないレベルだと思うんで、要は自然が作った大パーツみたいなのがあって、それを研究してるみたいなちょっとイメージもあるんですよね。
なんだこれ、意味がわからんみたいな。
なるほど、確かに確かに。そうっすよね、東大元暮らしじゃないけど、結局そこが全然わからんみたいな状態のまま、当たり前のように生きてますからね、今。
そうっすね、僕らは当たり前に生きてるんですけど、これなんか大パーツだと思うんですよね、本当に意味がわからんですよね。
で、ここ100年ぐらいでめちゃめちゃ進んで色々わかったけど、でも結局人間はまだ一から生命を作ることはできないわけじゃないですか。
面白いな、生物は大パーツか、確かに。
もう本当にそうですね、どうやって作ったか全くわからないものっていう意味では大パーツだと思うんですよね。
全くわかんないですよね。全然まだ一個もそういうのを生み出せるようなレベルにもまだ至ってないじゃないですか。
すごいシンプルなものでも、そういうのをやろうとしてる人はいますけど、なんかまだ全然。
シンセティックバイオロジーって言われる分野ができて、日本語で言うと合成生物学ですよね。
それは最終的にはその細胞みたいなのを人間たちで作れないかっていうのが究極の目的の一つだと思うんですけど、
今やってる人たちの研究成果とか見てると、すごい進んできてはいるけど、
実際の生物とか実際の細胞に比べたらまだすっごい単純ですもんね。
そうですよね。そんな自発的にバンバン増えてとか全然ないのかなって思ってますけど。
そうですね。だから複雑な生物の仕組みを一から作るって、
どういう取っ掛かりがあるのかそれはちょっとよくわかんないんですけどね。旗から見てる分には。
しかも結局まだ借りてるだけですよね。生物が生み出してくれたものを。
例えば細菌とかがいて、そこのDNAを全部、ゲノムを全部除いてから、
人間の手で作ったゲノムDNAを新しく入れてやって、
生物ができたとは言わないけど、完全に新しいゲノムによる生物ができたみたいなことを言ってて、
いやでもそれ入れ替えただけだよなとも思いますけどね。すごい進歩なんだけど。
とりあえずそこからタンパク質ができましたみたいな。それぐらいなのかなっていう。
すごい一歩一歩多分階段を登ってってるんだと思うんですけど、先は長いぞみたいな。
これ思いますけどね。何回か技術的なブレイクスルーとか、概念的なブレイクスルーが起こらないと無理だと思うんですけどね。
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それこそガーッといろんな配列とかを一気に読めるようになったって、
多分次世代シークエンサーとかそうだと思うんですけど、それくらいのものがボンボン出てこないと難しいってことですかね。
何ができたらいいかわかんないですけど。
ナノメートル単位で制御できる3Dプリンターとか、
その材料とかもすごい何種類か混ぜながら作れるっていうとか、
それでインサイチューで化学反応みたいなのを起こせるみたいな、制御できるみたいな技術が生まれたら、
細胞の構造を作れるかもしれないですよね。
本当そうっすね。だけどやっぱり化学をやってる身からすると現実味ゼロみたいな。
今の段階では現実味ゼロですよね。
化学の合成とかって結局人工的な環境に置いちゃうと全然再現できないから生物の力を借りるし、
そこのキャップが全然埋まってないような気がするんですよね。
そうですね。
なんかすごく新しい化学に取り組む時って、それに必要な技術とか知識とかが高まってきたちょうどいいタイミングでやった人が、
成果を持っていくみたいな歴史があるような、
例えばニュートンが万有引力、ニュートン力学作りましたけど、
あれってそれまでに100年か200年くらいかけていろんな人が力学、そういう天文学の証拠とかを新しくどんどん積み上げていって、
いよいよわかるんじゃねえかみたいな時に天才がボンと現れて、
それをまとめ上げるみたいな。
そういう意味では今って結構加速はしてるんですかね。
進んではいると思うんですけど、今のまだちょっと早いんじゃないですかね。
どっかで限界というか。
ちょっとプラ等に達する感じがしますよね、頭打ちというか。
わかんないですけどね。
技術とか分野細分化されればされるほど、どんどん頭打ちになってるように見えるような気もするというか。
そうですね。
だけど、金脈を探しに行く時には人より早く探しに行かないと残ってないから。
そうですね、今は本当に。
本当に新しいことをやりに、本当に自分全然見つかってない金脈みたいな鉱脈みたいなのを見つけたためにリスクを背負ってる人、
すごい尊敬はするんですよね。
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今、合成生物学みたいなのやってる人もそういうところもあるのかなとは思うので、
リスペクトはしてるんですけど。
確かにつらいですよね。
まだちょっと無理なんじゃねえかなっていう気もするんですけど、
でも彼らのやってることって、いわゆるバイオテクノロジーとすごくつながってると思うんで、
なんか役に立ちそうな気がするんで、そっちで成果が認められたりしないのかなと思いますけどね。
そういうバランスの取り方をしてる。
何かの材料ができるとか。
そうですね。脂質二重膜、細胞膜の材料ですけど、脂質二重膜のコントロールみたいなのを合成生物学でやってる人は、
たぶん新しい技術とかを生み出しそうな気もするし、
そういう意味での進歩というか成果の上げ方もあるんで、
リスクヘッジみたいなのはしてんのかなっていう。
またそれで食っていくのも大変そうでありますけど。
基礎研究としては。
面白いしな。
すごいエピジェネティクスからだいぶそれちゃいましたね。
だいぶはざいましたね。
でも逆に聞きたいんですけど、化け学の人から見てる細胞とか生物ってまたちょっと見え方が違うのかなっていう。
僕らって遺伝子とかタンパク質とかっていうとそういうものっていう感じで、
細かくそれを物質の性質として見ていくっていう、
つまり分子として性質を見ていくっていうのは普段あんまりやらないんで。
なんか感覚は確かにちょっと違うかもしれないです。
例えばなんかのタンパク質をバイオ系の人が作るってなったら、
普通にDNAとか使って発現させて、それを生成してきて取ってくるみたいなのだと思うんですけど。
大腸菌とか酵母とかで発現させて。
最近結構そのタンパク質を化学合成しちゃおうみたいな人たちも割と出てきてて、そこそこ大きいものでも。
すごい。
そういう見方をすると、タンパク質って結局アミノ酸が樹脂状にわーってつながってうまいこと折り畳まれてるだけではあるんで、
そのまずアミノ酸を何パーツかに分けて、
例えば60個ぐらいアミノ酸がつながっているパーツを作って、
うまいことつなげる方法もフラスコンの中でできるようなものでつなげて、
そういうのがライゲーション反応みたいなのが言われる。
つないでいく反応ですね。
そうですね。普通の化学って結構有機溶媒とか使ってゴリゴリに反応させやすくしちゃうんですけど、
そういうタンパク質がつくるというのは今度水でできなきゃいけないとか。
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やっぱり有機溶媒にしとくとダメなんですか?アミノ酸同士をつなげていくという時に。
溶けないですね、あんまり。
そもそも。
そっかそっかそっか、なるほど。
とかなんかそういう物性的なところは結構化学系の人だとすぐ思うところがあって、
アミノ酸全然溶けないですよね。
なので、もうそういううまいこと水で、しかもアミノ酸とかタンパク質ってやっぱり、
さっきのメチル化とかもありましたけど、反応しやすいものがうわーっと外側にいたりするんで、
例えばそういうのをブロックさせるような、保護するようなものをつけておくか。
余計な場所が反応しないようにそこ保護しとかなきゃダメだってことですね、最初。
そうですね、もうカバーかけつけとくみたいなのをやったりとか、
そもそもそのカバーがいらないようにうまくくっつく反応を開発するとか。
あーなるほど、そういう考え方アプローチになるんですね。
でもそれって結局酵素って当たり前のようにやってることを人間ができるようにするみたいな、
追いつこうみたいな感じのことをやってつなげていって、やっとそういうタンパク質みたいなのができて、
うまく折りたたんで完成みたいな。
そういう見方をするとタンパク質ってやっぱりものすごい周りに反応しやすい、
アミノキとかカルボン酸とかワーっていっぱいいるよねとか、
そういう見方になりますね、物としての。
あーそっか、アミノ酸をつないでいく作業ってリボソーブがやってますけど、
必ずそういう小さい場みたいのがありますよね、反応するための。
はいはい、ありますね。
溶液に均等に溶けててそれが反応するとかじゃなくて、
細胞の中で必ずそれ用のタンパク質とかが複合体になってる状態で、
そこの小さいところで反応が起こるようになってるわけじゃないですか。
まさにバーって言いますね、反応バーって言いますね。
なるほどなるほど、だから多分余計な反応、
それで余計な反応が起こらないようにしてるのかなっていうイメージがありますね。
あーそうですそうです。
そこがちゃんと水の中でもうまいこと、やっぱ反応する角度とかあるんですよね。
アミノ酸がくっつくときにこういう角度で入ればガシッと結合ができるとか、
それをすごいうまいことコントロールしてるのが酵素っていう感じですね。
あーなるほど。
3次元的に。
なるほどなるほど。
酵素ってタンパク質でできた触媒っていう定義だと思うんですけど、
僕らはその触媒っていう、反応エネルギーを下げるっていう性質のことは普段ほとんど考えてなくて、
あーですよね、多分考えないですね。
なんかやっぱり得意性っていうか、ここにしか反応しないとか、
なんかそういう、さっき言ったようにヒストンのH3の4番目のリジンだけにメチルキを3つ付ける酵素みたいな、
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イベントとしての興味っていう感じですかね。
そうですね、そういう得意的な反応しか起こさないっていう方の性質に常に注目して研究してるんで、
だからやっぱそのちゃんと場を提供してるみたいな感じはありますけどね。
多分そこではもちろんエネルギー反応しやすくなってるっていうのはあると思うんですけど。
だからその場と、あとはその場を起きる起きないみたいなイベントも結局科学的にそれをめっちゃ細かく見ると、
なんかのお薬とかって大体そういう反応場を抑えに行ったりするわけじゃないですか。
ちっちゃい分子がその反応場にうまいこと潜り込んで邪魔するみたいな。
じゃあそれってどうはまり込んでんの?みたいなところに結構科学の人は多分興味があるんじゃないかなって思いますね。
そうですね。酵素があって、そこのごく一部のところ、ポケットとか言われますけど、
鍵穴みたいなところにうまく反応させる物質がはまるから反応が起こるわけだから、
そこを最初になんかで埋めちゃえばいいっていう話ですね、今のは。
はい、そうですそうです。
エピジェンティックスの僕が好きなところって、さっき場って言葉が出ましたけど、
反応する場が全部DNAの周囲なんですよね。
はっきりしてるんですよ、どっかフラフラしてる分子同士が細胞の中で出会うとかじゃなくて、
DNAが主役でバーンっていって、その周りにビッチリタンパク質がいろいろあって、
そこでめちゃくちゃ相互作用しながらそのDNAを制御、押せばしてるみたいな感じだと思うんですけど、
その場がはっきりしてるっていうのがエピジェンティックスのいいところだと思いますね、あと目的。
なるほど、それはとっちらかりすぎていないというか。
そうなんですよね、やっぱなんか生物で情報を扱うだけだったら、
この遺伝子Aが遺伝子Bに作用してとかっていうのって情報だと思うんですけど、
それ扱うだけだったらパソコン上でコンピューター上でネットワーク解析してる方が面白いと思うんですよ、計算いろいろできるし。
だけど生物は物があるっていう面白さがあるわけじゃないですか、他の学問領域もそうだけど。
タンパク質とか物質的な実体とか物性があるわけですよね、それぞれに。
はい、そうですね、実体があるもの。
実体がある。で、その中でもエピジェンティックスは物体が集まる場所がはっきりしてるっていうか、
レゴだったらレゴの一番基礎があってそこにブロックを積んでいくんだけど、
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その基盤みたいなのが積む場所がはっきりしてるっていう僕のイメージなんですよね。
でもさっきの物理系のことが好きってなると、その突き詰める場所があればあるほどいいみたいな。
ここ一箇所のイベントみたいなのを突き詰めるのがやっぱ面白さなんですかね。
そうですね、なんかそういうイメージのしやすさなのかな、わかんないですけど。
面白いな、あんま考えたことなかった。
そうですね、マザーボードっていうか基盤みたいなのがちゃんとはっきりあって、DNAっていう。
その上に回路を組んでいってるみたいなイメージなんですよね。
化学反応って語られる人もそうじゃないじゃないですか、空中なんかフワフワ浮かんでて。
そうですね、割と全体的なっていう。
古典的な化学衝突論みたいな原理だと、拡散してる分子がたまたま出会うって化学反応が起こるみたいな。
一応液体中だとそうなりますよね。
生物は全体そうじゃないけど、特にDNA周りっていうのはそこら辺の場っていうのがはっきりしてるっていうのが好きです。
で、なんかちょっと話しておきますけど、だからタンパク質の形、構造っていうのを正確に知ることがすごい大事だっていう共通理解があるわけですよね。
なんていうか、ポケット自体も知らなきゃいけない。
そうですね、ポケットの細かい構造までわかってた方がいいってことなんですよね。
わかってないとダメだっていう。
で、ディープマインドがアルファフォールド2を作って、今まではタンパク質の形って実際X線とか当てて実験的に形を決めてたんだけど、
それをアミノ酸の配列を入れてやれば、いわゆる機械学習で計算してくれて予想を出してくれるわけじゃないですか。
その精度が物によっては実験と同じみたいなことになって。
あれは衝撃。
衝撃ですよね。
引用でも紹介されてましたけど。
あれ本当に。
やっぱ衝撃でした。
こんなこと起きちゃっていいのというか、あれが本当にバンバン使えちゃうと。
割と小っちゃい分子だったら簡単に予測はできるんですよ。
小っちゃいというか結構硬い分子って言うんですかね。
ある程度結合の角度とかが規定されてるような分子になってくると、
今までも普通に自分のパソコンで簡単にできるぐらいなんですよ。形がどうなってるかみたいな。
それはアルファフォールド2と関係なくってことですか。
関係なく、普通に多分ネットでググってブラウザでできるぐらいのものなんですけど、
それがタンパク質レベルのサイズでそんな感じにできる世界が来ちゃうと、
もうそれで遊べちゃうなみたいな。
人口でそれをうまいこと組み合わせる人とか出てくるんじゃないかなみたいな。
そういう感じも受けましたね。ああいうのが出てくると。
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遊べるっていうのは気軽にトライアンドルエラーを繰り返して、
ブラウザ上というかパソコン上でいいやつを見つけて、
例えばそれが薬剤の候補になるとかっていう世界が本当に来るんじゃないかっていう話ですかね。
あれもある種のブレイクスルーの一つかもしれないですね。
引用でも話したんですけど、アルファ5っていうのが出てきたじゃないですか。
5の世界チャンピオンが圧敗したっていう。
将棋とかより複雑なゲームだと言われた5があっさり機械に負けるっていう、AIに負けるって話になって、
それが衝撃、ディープマインドの名声を上げてますけど、
やっぱり業界的にはアルファフォルト2の方がインパクトでかいですよね。
そうですね。こっちからすると。
一般の人にこれアミノ酸が従順になっててねっていう説明から入んなきゃいけないですけど、
研究者からしたらあれ本当どうなってんだみたいな話ですね。
いわゆるそのタンパク質の形を決める、構造を決めるって言いますけど、
構造やってる人のツイートとかも見るんですけど、
X線とか当てて実験で形を調べようとしても、
そのX線のデータから形を計算しなきゃダメっていうステップがあるんですよね。
計ればすぐ形が分かるわけじゃなくて、その後に計算が必要だけど、
その計算にもアルファフォルト2がめっちゃ役立つみたいなことが書いてあって。
実際実験で構造を調べてる人たちにとっても、
すごい有用なツールだっていう感じにアシストしてくれるっていうか。
本当にいろんな使い方ができると思います。
だから完全にコンピューターの中だけで形をシミュレーションして、
どういう形かってそれで薬剤みたいなの探すっていうだけじゃなくて、
実験したはいいけど、何年か計算で決まらずに放置されたやつをアルファフォルト2に合わせたらいきなりできたみたいなことが書いてあるし。
マジそこでも優秀なのみたいな。
僕も多分同じようなツイッターを見てて入ってきた時に、
使い方として1個のものの形の予測をするっていう捉え方しか最初できなかったんですけど、僕自身も。
それを2個のタンパク質がどうやってくっつくかっていう予測をするために、
別々のタンパク質をめちゃくちゃ長い炭素の鎖みたいなやつで繋いで、
計算すると確かにいい感じでこの2個が鎖を介してくっつくぞみたいなのをやってる人がいて、
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そういう意味での遊ぶですね。
それもそういう使い方かと思って、結構衝撃を受けて。
そこを解析するのも本当に実験であるとしては大変だと思うので。
そうですね。それは2つタンパク質準備してくっついた状態にしてから測んなきゃダメなんで。
例えば組み合わせがいっぱいあったらその組み合わせ分だけやらなきゃダメな感じで。
そうだと思いますね。
1個決めるのに何年かかかるじゃないですか、ああいうのって。1個を調べるのに。
結晶化とかそういうところがすごい大変だと思うんですけど。
そうですね。今はクライオ点検が出てきたからもうちょっとタイムスパーが短くなったかもしれない。
でも大変なら大変ですよね。
これがパソコンでできちゃうってなると、僕そのど真ん中の分野じゃないんで全然あれですけど、
本当にそれやってる人たちからしたらどう思ってたのというか、ちょっと危機を感じますよね若干。
これを業界の外というか関係ない人が外から見てるときに明示してほしいのは、
要は大パーツのこのスイッチを押したら何ができるかを調べるための機械ができて、
このスイッチの意味が分かったぞーみたいな感じで盛り上がってる。
人たちをその熱狂みたいなのをSF的に想像してもらえたらいいかなと思いますけどね。
そうですね。それはそれで楽しんでほしいみたいなところがあります。
祭りみたいな感じだとね。
それが回り回って何年かしたら薬剤開発とかの形でちょっと世の中に役立つ形に還元されてくるかもしれないっていうことですよね。
面白いな。だからやっぱり分野が違ったとやっぱり視点が変わってきますね。
そうですね。僕多分さっきも言いましたけど、もともとの好みが物理とかも好きだったんで、
多分結構生物が本当に好きでど真ん中で入ってきた人とはちょっと違うというか、
ずっとある理由だなと思ってたんですよね。興味の持ち方みたいなのが。
みんな今基礎生物学って基本的にはやっぱり生物を物質として見て仕組みを解明しようとしてるんだけど、
その癖がより強いというか、さっき言いましたけど、
物質の組み合わせでこういうのができるっていうのがすごい不思議で面白いなと思ったんですけど、
特にマウスとかの実験してる人ってそういう感覚って持ってない人が多分多いと思うんですよね。
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そうかもしれないですね。
生き物っていう感覚で見てるっていうか、そこはちょっと頭の中の世界がちょっと違うかもしれないですね。
割と結果に近いところを見てるような。
そうですね。
なんか車を見た時に、これはエンジンがここにあって、シャーシがこうなっててみたいな。
全部部品に分解して考える傾向の人と、車走ってるの超かっこよくないっていうところから入ってきてる人と、
やっぱ同じ生物学にいるんですよね。
見てるものは一緒だけど、捉え方がちょっと違う感じがしますね。
っていう形ですかね。
1時間喋ってましたね。
いいんですかね。
めっちゃ楽しいですね。
1個目のトピックで熱い話が聞けましたけど。
あと何でしたっけ。
アニメの話みたいな。
アニメの話、そうですね。
アニメ作品を科学者から見た時にどういう手が面白いのかって話ですよね。
サイエンマニアお聞きいただきありがとうございました。
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