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2023-06-28 33:09

伝われ!味わい深さ!「フォトレドックス触媒の反応」と「生物をハックするPROTAC」【ケミカルトーク 後編】#118

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化学者の今熱いトピックは止まらない。有機化学者にしかほぼ伝わらない話題に始まり、化学の面白さを伝える方法や工夫など、現役化学者ならではの悩み(?)もおしゃべりしました。

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サマリー

このポッドキャストでは、色素を使った反応開発や生物を操るPROTACについて紹介されています。PROTACの魅力や難しさ、そして新しい研究手法についても話されます。タンパク質とゴミ箱を拾ってくれるタンパク質を近づけさせる原理や、プロタッグの開発などにも触れられます。

フォトレドックス触媒の反応
スピーカー 2
サイエンマニア。次のターン行きます?このペースでやってたら、すごい時間が…
そう、申し訳ないです、ちょっと。
いや、いいっすよ、たっぷり。じゃあ、みそさん、行きます、先。
スピーカー 1
あー、どうしましょうかね。
スピーカー 2
雑いんで、たぶん、僕のやつ。時間なかったら…
スピーカー 1
いや、私も結構、雑で、全然。
その、私はなんか、今回のテーマっていうか、趣旨はなんか、論文紹介なのかと思ってたんで、
こう、あんまり全体的な分野の紹介では全くなくて、
あー、でも、全然いいっすよ、それは。
しかも、それも、自分が、何か、博士課程とかで研究してきた内容とかは全く関係なく、
研究、自分のなんか、実験で使った反応で、すごいと思ったやつ。
スピーカー 2
いいね、そういうのに。
もう、論文紹介になる。
かなり気になる。
スピーカー 1
いや、たぶん、でも、これ、どうなんだろう。
普段、有機合成しない人に、どうやって説明したらいいのか、よく分からない。
これ、難しいのかもしれないんですけど。
スピーカー 2
あるある過ぎてた。
すごい反応って、説明しづらすぎる、確かに。
それは、それで面白いかもしれない。
スピーカー 1
いやー、えっと、どうなんだろう。
まあ、たぶん、なんか、分子モーターで、さっき、便前感と便前感の繋がりみたいな話をしてたんですけど、
そういうのって、SP2、SP2、SP2とか言っていいのかな、なんか、そういう方向感。
スピーカー 2
まあ、一旦、行きますか。
スピーカー 1
方向感と方向感をくっつける反応って、けっこう、もう、開発されてて、
それで、ノーベル賞をいっぱい取ったりとかしてて、
もう、よく使われてるじゃないですか。
に対して、やっぱり、その反応ってすごいんですけど、
最近、やっぱり、なんか、薬を合成する側として、
方向感と方向感の結合だけじゃなくて、
SP2とSP3結合ができる反応がすごくありがたいって感じなんですよね。
で、そういうときに、どういう反応、どうやったら簡単に作れるのかって、
まあ、いつもよく考えるんですけど、
けっこう、なんか、何過程も経て、どうにかして作るみたいなことが多いんですけど、
最近の論文、でも、最近でもないかな。
これ、なんか、2021年、2年ぐらい前に出た論文なんですけど、
その、アルコール、SP3のアルコールとSP2のブロマイド、
あの、収素を簡単に、なんか、結合させることができるっていうのが、
その、作る、これ、難しいな、説明が。
できるのは、なんか、あの、炭素、炭素結合なんですけど、
あの、アルコールがつながったSP3の炭素と、
その、アロマティックリングがつながったブロマイドの炭素が、
簡単に結合できる反応があって、
スピーカー 2
へー、そっか。
なんか、感覚で言うと、なんだろう、サイズはでかいけど、
ベンゼン管とベンゼン管みたいなのをくっつける方が、
簡単なんですよね、今の有機化学だと。
そうですね。
ベンゼン管と、ただの炭素の鎖みたいなやつの方が、
むしろ、形はシンプルかもしれないけど難しくて、
みたいなことで、なんか、アルコールみたいなのがついてると、
さらに、そのアルコールのOHが邪魔しちゃったりとかすることもあって、
難しいとか、そういう感じですよね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
アルコールは脱離してるんですか、それじゃあ。
スピーカー 1
うん、なんか、アルコールをアクティベートさせて、
スピーカー 2
脱離器になってんだ。
スピーカー 1
そうそう、ディオクシジネイティブアリュレーションみたいな感じなんですけど、
よく、最近流行り、最近でもないか、ここ過去10年ぐらいでずっと流行ってる、
フォトリドックスを使った反応なんですけど、
イリジウムとかニッケルとかを使って、
これに光を当てる、LEDライトを当てることで、
普段と違うエネルギーになることができて、
それで反応がいくみたいなやつなんですけど、
これもなんか、ノーベル賞受賞者、
去年、去年かな、おととしだったかな。
スピーカー 2
いや、去年クリックなんで、おととしですよ。
あ、そっか、おととしか。
スピーカー 1
あ、そっかそっか、去年クリックだ。
なんか、おととし受賞した、マクミランさんの
ラボから出た論文なんですけど、
結構あそこのラボはいっぱいこういうフォト、
プリンストンにあるマクミラン研っていうところから、
フォトリドックス反応の論文が
もう結構バンバンバン出まくってるところなんですけど、
これはすごいめっちゃ使えるなっていうのがあって、
アルコールがスターティングマテリオンで、
マクミラン研から出てくるのよくあるのは、
ハロゲンとハロゲンのカップリングとか、
PROTACによる生物のハック
スピーカー 1
あと、アシッド、カルボクスリックアシッドを
ディカルボクスレイティブカップリングみたいな感じのことを
スピーカー 2
カルボンさんの。
よくありますね。
スピーカー 1
そう、よくあるんですけど、
ダッサンサンしていくみたいなやつ。
でも、アルコールが今回スターティングマテリオンになった論文で、
で、アルコールっていっぱいあるじゃないですか。
普通に買える感じのアルコールって大量に。
スピーカー 2
なんか使いやすいっすよね。
スピーカー 1
そうそう、試薬でいっぱいあるから、
めっちゃ便利な反応だなって思って、
最近すごい活用させていただいている。
スピーカー 2
いいっすね。
僕らには伝わってるけど、
伝わってこない。
僕は今、雑誌が気になってるという。
確かに、雑誌気になる。
スピーカー 1
そう、ネイチャーから2021年に出てる論文で。
これか。
メタルオーフォトリドックスエネヴォールド
これだ。
でも最近JAXから似たような反応が出て、
今回新しく出たJAXは、
SP3とSP3のカップリングができるようになったみたいで。
スピーカー 2
ヤバいな。
スピーカー 1
アルコールをスタートさせて。
だからこれはすごい便利だなって。
スピーカー 2
これタキソルでやってるんですね。
スピーカー 1
すげーな。
複雑な、いろんなファンクショングループがついた感じの
スターディングマテリアルが使えるっていうのがあって、
すごく便利。
スピーカー 2
タキソルでも使われがち。
持ってるんだったら使われがちなイメージありますけど。
位置選択的ですっていうアピールのためにみたいな。
スピーカー 1
確かに。
スピーカー 2
高いらしいっていうのは聞きました。
天然物合成に使えますアピールの時に、
それ系使われるイメージあるけど。
確かに。
だからちょっと前まではアルコールみたいなのをつけようと思ったら、
一回わざわざ酸化してからやるみたいなのが
結構多かったですよね。
とか一回それこそハロゲン元素に変えてからみたいな。
その手間がなくなるだけでだいぶ楽ですよね。
スピーカー 1
そうなんですよね。
これでもワンステップというか、
ワンポット、トゥーステップみたいな感じではあるんですけど、
すごい簡単にできて、
しかも再現性があるっていう。
スピーカー 2
すごい流行りですね、完全には。
オトレドックス直売。
スピーカー 1
そうですね。
ちゃんと流行りについていくのは好きじゃないんですけど、
完全に。
スピーカー 2
反の開発屋さんの場合はそうですね、
めちゃくちゃ流行ってる感じがするけど、
他の分野だったら全然、
アルコールを活性化する反応とその応用
スピーカー 2
今まさに使われる段階な気がしますけどね。
スピーカー 1
でもオトレドックスは、
結構やっぱり制約系で、
普段作りたいものがあるときに
結構使える反応が多いなっていう印象があります。
スピーカー 2
これメカニズムいいな。
スピーカー 1
完全に論文を。
スピーカー 2
NHCでアクティベートしてて、
NHCって説明むずいな。
なんて言えばいいんだ、NHC。
N-heterocyclic carbeneの略なんですけど、
反応性が高い炭素みたいなのがあって、
それでアルコールを活性化してて、
これが作る量と同じ量だけ必要なのが。
だいたいこういうのってもう一回還元とかして、
別の試薬で戻したりするんですけど、
多分それ難しそうなんで、
スピーカー 1
それはしょうがない気はしますけど。
これは別に、
ストーキオメトリックな量で使わなきゃいけないんで、
キャタリティックではないから、
そういうアトムエコノミー的にはあまり良くないかもしれないけど、
スピーカー 2
でもできる反応が良すぎて、
全然OKって感じしますよね。
スピーカー 1
全然これぐらいピューリファイしますって感じです。
スピーカー 2
確かに確かに。分けれそうだし。
こういうのも結構製薬企業とかの、
その辺で使われ始めたら一気に、
そこで使えるかどうかの壁ないですか?
スピーカー 1
反応系の言及って。
スピーカー 2
確かに。
なんか便利、結構便利そうだけど、
それこそさっきの、
試薬が結局いっぱい必要とかになったら、
あんまり良いってなるけど、
そこ乗り越えたらめちゃめちゃ使われますよね、こういう反応って。
これはもうそれを超えるメリットありそうですね、確かに。
確かに。
なんかすごいな、ほんとに。
OH抜けんのは結構、普通はワンステップかかるんですよね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
脱離菌して、リチウムさせて、SN2とかやったら、
1球はできるけど、2,3球だと無理だし、
副反応もいくし、
しかもなんか、普通に4員間の謎のやつとかもいってるんで、
スピーカー 1
すごいですね、これ。
そうなんですよ、なんか、
結構ストレインサイコーも、
簡単にカップリングできるから、
スピーカー 2
確かに。
こういう構造確かに多いのか、なるほど。
スピーカー 1
そうですね、やっぱ成薬の薬を作る上で、
方向感がいっぱい入るのはいいけれども、
方向感がありすぎると、
ソレビリティの問題が出てきちゃって、
ソレビリティって日本語でなんて言うんだろう、
スピーカー 2
溶解性ですね。
溶解性、解けなくなっちゃう。
スピーカー 1
体にあんまり解けないじゃないですか、体の体内に。
で、そういう時に、やっぱこういう、
SP3の構造を入れたくなるんですよね。
で、そういう構造を作るのに、
すごい便利な反応というか。
スピーカー 2
確かに、それが、しかもアルコールがあったらいいから。
いいですね、確かに。
なんとなくは伝わってる気がします、これも。
スピーカー 1
すいません、もうなんか。
スピーカー 2
いや、でも、
こういうのってほんとなんか、
道具の発明みたいなもんじゃないですか。
いや、そうそう、ほんとにそうです。
なんかいい、ドライバー作れました、
みたいな話かなと思うんですけど。
そう、難しいですよね。
スピーカー 1
なんかあの、
炭素と炭素の結合ってかなんか、
見えないじゃないですか。
確かに。
なんか正直、その反応やらない人にとっては、
何やってんだろう、みたいな感じですよね。
うん、そう。
なんかさっきの、
キムスイさん、自分の親に自分がどう研究しているのかっていうのを説明するのは、
難しいのとすごく似てて、
私も、なんか昔、
親に説明しようとしたことがあって、
私、大学院の時は、
天然物合成をやってたんですけど、
化合物の合成をやってて、
で、それで、
お母さんに、
何を作ってるの?
こういう感じの、
活性のある化合物を
作ってるんだよ、みたいな感じのことを言っても、
それって何なの?
みたいな。
物理、
どういう風なものなの?みたいな感じのことを聞かれて、
最終的に出た結論は、
スピーカー 2
白い粉っていう。
マジでそうなる。
本当にそうなる。
スピーカー 1
白い粉を作ってる、みたいな。
スピーカー 2
ありがちですね。
僕もそれ言ったことあるもんな、親に。
こんな感じなの?って言って、
だいたい全部白い粉だから、白い粉作ってるよって言ったら、
大丈夫なの?それは大丈夫だよって。
色素の反応開発
スピーカー 2
僕の場合、色素なんてカラフルな粉だったりするから、
まだ理解しにくいかもしれない。
色素とかいいっすよね。
伝わるから、色素って。
モーターの前色素やってたんですけど、
よく光りますとか、
分かりやすいんで、
めちゃくちゃ楽だったっすね。
モーターになった瞬間にも、
分子レベルのモーターってのが
ありまして、
みたいな感じになって、
よくわからん感じになるんですけど。
説明はむずいっすよね。
反応開発は一番むずいかもしれないですね。
我々からしたらすごい分かるけど、
差がすごいかもしれない。
いろいろ前提知識が必要すぎて、
まず、
化合物を作ることとは?
みたいなところから話さないと。
構造式とかありますもんね。
それ分かんない。
ベンゼン管とベンゼン管くっつきますとか、
キャッチーだし、
分かりやすい気がするけど、
確かにな。
アルコールにしたことの良さの説明、
何か良い説明ないかなと思って考えているけど、
あんま浮かばんな。
なんだろう。
この反応めちゃくちゃ良い反応なんですけど、
伝わった感じしないな、本当に。
僕よく、
前どっかで
ワンポット反応の良さみたいな話を
したことがあって、
本当に化学関係ない人に。
それはパスタ作る時に
一回茹でて出して、
また戻して、タレとか入れて
普通作るじゃないですかって言って、
それを乾いたパスタと
材料を
鍋の中にパッと入れて、開けたら出来てるようなもんですって言って。
それは分かりやすい。
だからワンポットなんですよって言ったら、
何となくは分かるわみたいな。
確かに分かりやすい。
でも内心は、
もっと綺麗なんだけどなって思える。
ミックスしちゃうんですかね?
スピーカー 1
料理に例えるのは
良いかもしれない。
ちょっと違うかもしれないけど、
味付けに
醤油を入れて
最後の出来上がりにしたいけれども、
家に醤油がなかって、
大豆はいっぱいあるみたいなんで、
そういう時に大豆から
簡単に醤油まで行かずに
簡単に最後の
スピーカー 2
欲しい味になるみたいな。
それ分かりやすい。
そういう感じなのかな?
感覚がめちゃくちゃ分かるって感じですね。
我々が研究してる時の
リアルの状況なんですよ。
あの主役ないんかみたいな。
一回あれ作って、あれ作るのもめんどくさいしな。
でも確かにその感覚と一緒だな。
ググったらクックパッドスーパーみたいなのに
なんかスペシャルみたいなのに
すごい一発でできるみたいなのあったわみたいな。
そういう感じですね。
すごい接着剤
作りましたみたいなイメージが
あー確かに。
物作る時に
どうやってもくっつかん素材があって
できないものが多かったんだけど
その接着剤使えば
できるようになったみたいな。
いやでもそんなくっつかないもんってなんだよって言われそうすけど
そうなんだよな。
大体くっつくんだよな。
いろいろなんか接着剤
もともとありましたからね生まれた時に。
それが良くないっすね。
まあでも感覚はすごい
分かるの伝わる気がする。
こういうことをたくさん言えばなんとなく伝わる。
そうこういうこと言えば
ニュアンスは伝わるみたいな感じですよ。
でも普通に勉強になるこれ。
スピーカー 1
科学入門とか
勉強した感じの高校生とか大学生に
それこそアカデミアの
教員だとすごい大事な
能力かもしれないんですけど
どうやってそういう学生さんたちに
この分野は
面白いんですよ。
来てもらえるように説得できるかって
スピーカー 2
難しいですよね。
めっちゃ難しいっすね。
かつ大事ですねそれは。
今科学自体が人気が
あんまないとは言われてるんで
今情報なんですよ。
優秀な人はそっち行く。
今優秀な人はそっち行くんで。
そこは科学
いろんな人が言ってますね。
どうにかして科学に来てほしいっていうのは。
スピーカー 1
分野全体として。
そういう意味で
私も高校生の時は
科学すごい嫌いだったし
なんか難しいですよね。
その入門段階から
これは面白いって
スピーカー 2
思えるって。
めちゃくちゃ深いテーマだなそれ。
スピーカー 2
そうですね。
やっぱ光るとか爆発するとか
最初は楽しいですけどね。
やっぱ目で見えるってなっちゃうけど
内心
目に見えないところも面白いんだけどな
みたいな。
それはやっぱもう最後っすよ最後。
戻れないとこ行ってもらってから話すやつなんで。
どうやってそこまで辿り着かせるか
みたいな。
海外でなんか
そういう爆発系
コンテンツのガチ勢みたいなのがいて
金属ナトリウムと塩素ガス反応させて
塩を作ってそれでポップコーンに
味付けするっていう。
いやーバカっすね。
あの本当にガチの専門家が
ガチで安全拠点やってらっしゃる。
そういうのかなという
気持ちは最近あります。
一回そういうのでワーってなってもらって
そこから慣れてもらって
なのかなっていう。
でもそれ糖量ちょっとずれたらやばいですよね。
爆発。
いい話だなこれ。
科学っぽいいい話。
大事な話すぎる。
大事な話ですよこれ。
この味わい深さ。
反応開発を一般の方に伝えるのが
難しすぎて行き着いた。
いやーでもなんか
ちょっとずつ広めたいなこの
味わい深さを。
みんな分かってほしいその
2021年マクミランの
ネイチャーを分かってほしい。
スピーカー 1
そうそうそう。
確かに
高校生に
ネイチャーの凄さって分からないですよ。
自分も全然分かんなかった。
スピーカー 2
分かんないですよ。
簡単にしすぎても
なんかどっか削んなきゃいけなくなっちゃうし
結局これ教育が
大事だなみたいな話になるから。
別にそのすぐ
分かるもんじゃないから
継続して教育を受ける人を
教育しましょうみたいな話になりますよね。
そうっすね。
最後僕ちょろって話して終わりますか。
いやもうなんぼでも。
いやでも僕が話そうとしたのは
あの
お二人の合体じゃないかな。
僕は割と生物
に向かう科学が
おもろいよみたいな話をしようかなと思ってて
その生物すげーって話が
出てたじゃないですかさっき。
その生物を
倒す分子を作ってるやつないかなみたいな。
結局お薬とか特にそうなんですけど
いかに生物を騙すかみたいな
ことじゃないですか。
それを結構やってるのが
ケミカルバイオロジーとかそういう分野かなと思ってて。
バイオロジカル
ケミストリーとは違うんすよ。
いやだってそれほんとに
ちょっとこれややこしいんすけど
そう逆だと違うっていう
なんか誰かが言ってたんだけど
どういう意味って思ってるんすよいまだに
どういう違うんですかそれ。
だから
ケミカルバイオロジーは
ケミカルな方法で
バイオロジーをやるみたいな
感じなんですよ。スタートが
科学みたいな。バイオケミストリー
の方はあくまで
スタートというか見るのはバイオで
バイオの中のケミストリー
を見るみたいな。それがバイオケミストリー
かなと思って。で名前
的にはバイオケミストリーの方が
ケミストリーっぽいんすけど
ケミカルバイオロジーの方が
使うのがケミカルの方なんで
結構有機化学かなと思ってるんすよね
ケミカルバイオロジーの方が
っていう説明で
たぶんなんとなく
明日にはどっちがどっちか分かんなくなってもいいんすけど
とりあえずケミカルに
バイオロジーする。ケミカルでバイオロジー
できたら熱くねっていうのが
ケミカルバイオロジーですね
ってのがあって
だからそれは人工で分子を
作って生き物の中にそれをぶち込んで
生き物を
操る的な?操ったり
その仕組みを
解明しますみたいな
学問なんすけどそういうのが結構面白いかなと思ってて
例えばなんだろうな
これの一番始めが
あれなんすよねタクロリムスの話
なんすけどなんかFK506
っていう天然物が
あってこの天然物
体の細胞の中でどこで
効いてるか分からんみたいな
その天然物に人工のやつを
光るものみたいな目印つけて
それを入れたら
ここにくっついてるじゃんみたいな
なんか分かりましたみたいな
これケミカルに
なんか光るのくっつけて
その標的を見つけるっていうケミカルバイオロジー
なんすけど
そっからもやっぱケミカルバイオロジーなんすね
それがもうそうですね
それが結構走りみたいな感じ
でも結構これまだ浅いと思うんすよね
1990年代くらいからじゃないかな
そうなんだ
多分そんなもんすね
もっと前かと思ったけど確かにバイオの
成長激しいから確かにな
そうそう
意外とDNA分かったの最近ですもんねあれ
結構浅くて
浅いから面白いんすけどね
新しいのどんどん出てくるぞみたいな
いやーそれいいっすよね
生物を操るPROTAC
スピーカー 2
僕が最近これおもろいなと思ったのが
プロタックってやつで
プロテオリシスターゲティングキメラ
のなんか
頭を取ってる
Protacで
プロタックなんすけど
俺は結構やってることが面白くて
とりあえず
細胞の中にゴミ箱みたいなやつがありますと
プロテアソウみたいな
その普通は
生物がそのいらなくなったタンパク質を
ゴミ箱に運んでって捨てるみたいな
気候があるんすけど
間違ったやつ持ってったら大変なことになる
じゃないですか細胞の中で
それをキミカルに
いらないやつを標的にして
ゴミ箱に運んでやろうみたいなのが
このプロタックなんすよね
だから例えば壊したい
タンパク質にくっつく分子が
あったとしたら
それににょろにょろにょろって鎖みたいなやつ
つけてもう片方に
ゴミ箱に行く目印
指基地ですけど
みたいなのをつける別の分子を
でそれめちゃくちゃ人工物
そうめっちゃ人工物なのにそれ入れたら
狙ったタンパク質に
指基地がピッてくっついて
ゴミ箱に強制送還される
みたいな
これ
そうでこれ
生物もすごいけど
でもこれできちゃう人間すごいな
っていうのはこれ思ったんですよ見て
なんか生物の
この仕組みをハックしてるようなもんじゃないですか
そう
こういう研究だよなみたいなのを
ちょっと感じたっていう
話ですね
他にもいろいろあるんですけど
スピーカー 1
プロトークっぽい似てるやつは
スピーカー 2
だからあとはその
両端に何をつけるかみたいので
いろいろコントロールできてて
スピーカー 1
そうですよね
フォトレドックス触媒の反応
スピーカー 1
結構シンプルなメカニズムですよね
スピーカー 2
そうなんですよ
スピーカー 1
ゴミに捨てたい
タンパク質とゴミ箱を
拾ってくれるタンパク質
それぞれ近づけて
捨ててくれるみたいな
それを分子同士で
近づけさせるみたいな
感じの
結構なんか
今プロトークが開発されて
だいぶ私たちも
慣れ親しんだから
結構簡単な単純な
原理だなって思うけど
実際それを思いついて
一番最初にやったのって
すごいなって思いますよね
スピーカー 2
そうなんですよ
でもこれまだ2000年
入ってからですよ
だから2001年
プロタッグの最初の論文が
2001年ぐらいに出てるのかな
2001年だから
結構古いんですね
20年ぐらいやられてて
でもなんかこの発想
というかなんて言うんだろうな
細胞レベルで見たらこれも反応
開発みたいな感じするんですよね
ある意味
職場屋みたいな感じで
ゴミ箱と壊したやつを
引き合わせてるみたいな
外から入れてるみたいな感じなんで
職場屋っぽいなみたいな
っていうのが結構面白い
うちの父も研究者で
結構
バイオ経営なんですけど
話してると
こういうタンパク質があります
ってよく言うんですよね
例えば
最初に全然
PCR知らなかったんですけど
どうやってんのみたいな話で
考えてみてよって言われて全然分かんないじゃないですか
すごい親子の会話
謎の相談で
どうやって増えるのか分かんなくなってたら
プレミラーズってのがあってみたいな
何それみたいな
もう答えみたいな
構想があるわけじゃないですか
すごい都合がいい
構想があって
みたいな
それをうまく使いますみたいな
このプロタッグも
いびきちんを
トランスファーしてくれる謎の
構想があります
すごいな生き物みたいな感じ
スピーカー 1
すごいですね
家族の会話で
プロタッグが出てくるっていう
スピーカー 2
PCRが出てきたんですけど
プロタッグも似たような感じで
いやそう
これ
やってることやばいんですよ
これなんだろう
どうなってんの
いびきちんをくっつけますみたいな
反応を人工で作ると思ったら
そんな無理だよ
いびきちんって
もっとちっちゃいと思ったら
普通にタンパクじゃないですか
いっぱいくっつくみたいなのもあるし
普通に無理ですよ
そう
すごいですよね
道具の断片みたいなのを
生き物がたくさん持ってて
それをどううまく組み合わせるか
みたいなところがすごい
化学はそこは結構ゼロから
スタートな道具自体が
あんまり人間が作ってきた今までの
道具っていうのを頑張って組み出せる
みたいな感じなんですけど
バイオのこの手のやつって
生き物がたくさんいろんな
細かいステップの道具みたいなの
作っててうまく組み合わせるときに
すごい力を発揮するみたいなイメージが
PROTACによる生物のハック
スピーカー 2
そこが
両方面白いんだけど
違いではあるかなっていう感じ
でも割と
中間に近いぐらいかな
っていう感じが最近してる
リンカーの
辺りとか結構自由度高いですよね
そこがいいところにある感じなのかもしれないですね
リンカー
これ
マジで思うのが
リンカーの
間の鎖の長さとか
どういうやつ使うのかだけでも
めっちゃ変わったり
大事だったりするから
リンカーを笑う者はリンカーに泣くと思うんですよ
なめたらダメだぞみたいな
見た目はしょぼいですからね
ヨロヨロだから
しょぼいけど意外と大事だよ
みたいな
影の盾役者みたいな
これ確かに長さで
指針のトランスファーの効率変わりますよね
そうそうそうそういうのがあるから
これってもう完全に有機化学のとこじゃないですか
長さ調節して
作るとか
ってなったら熱いよなと思って
確かにさっき見たら
いろいろなリンカーあったから
アルキルとか
ペグっぽいやつとか
そうなんですよね
これも結局溶解性に関係あるとかいろいろありますけど
みたいな
化学も結構
レベル上がってきて
生物学もレベル上がってきて
今まさにそれを組み合わせるんだ
みたいなのが結構
キミカルバイオロジーっぽいとこの
面白さかなみたいな
感じはあります
でも結構有機化学やってるな
みたいな感じもする
作ってる分子結構やっぱ
ちゃんと有機分子ですね
これなんか
タンパク質使いますとかになっちゃったら
タンパク質かーってちょっとなっちゃうじゃないですか
なるほど
これなんか
タンパク質なしでやってるのが結構
熱いなっていう
伝わりにくい
タンパク質じゃないやつでタンパク質をハックしてるのがいいですよね
そうそうそうそう
だから収録外で言ったんですけど
進撃の巨人で巨人倒すみたいな話で
すごいちっちゃい
人間が巨人のうなじを狙い撃ちして
殺すみたいな
のを
それをやってるなみたいな
結構おもろいっすよね
どう収支させるみたいな感じですね
戦略としては
確かに何億年もかけて
作ってきた生物の仕組みを
この
ここ数年の人間がバグらせてるみたいな
そうなんですよまさにそういうことしてるから
結構そういうことですよね
そういうことですねマジで
自然界でこんな変な分子作る人いないから
うんハッキングっすね
ハッキングっすよこれ
化学とバイオロジーの結合
スピーカー 2
っていうのもできちゃう
バイオハッキングかっこよすぎるな確かに
分子と仲良くなればできちゃうっていう
話ですね
スピーカー 1
それ話いいっすか今日は
うんいやすごい
いいと思います楽しかった
スピーカー 2
やっぱり深くなっちゃうんだよな
化け学が集まると
化け学分野で集まっちゃうと
スピーカー 1
でもどれくらい伝わってるのか
よくわからないですね
分野外の
人にちょっと
あれかもしれないツッコミ
ここよくわからない
っていうところを
教えてもらうのもありがたいかもしれない
スピーカー 2
たまに
ツイッターとかで
ここよくわからんみたいなの来たら
めっちゃ嬉しいっすよね
ここなるほどみたいな
そのコミュニケーションが
いいんじゃないかなっていう気はしますよね
今日だいぶどこ聞いてもいいのかも
わからんみたいな感じになっちゃったところも
あったかもしれないですけど
3人とも好きなやつを
ゴリゴリで
全然言ってたんで
丁寧さより面白いとこ言いたいみたいで
そっちが勝っちゃう
今これ話してるのが
全員化学の人だから
わかっちゃうんですよね
わかっちゃうと
アルコールたすり機の
反応いいよねわかるみたいな
終わっちゃうんですけど
でもこのフォトレドックス
みたいな単語を出してもらえることだけで
ちょっとテンション上がるというか
スピーカー 1
いいですよね
でも分子モーターもプロタクも熱いです
スピーカー 2
ありがとうございます
いい感じでバランス良かったような気がする
ということで
化学者談義でした
ありがとうございました
ここまでお聞きいただきありがとうございます
サイエンマニアは
あらゆる分野のゲストを招き
サイエンスの話題を中心に
ディープでマニアの話を届けるポッドキャストです
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次回もまたお楽しみに
33:09

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