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そうですね、私が今からやろうとしているのは、火星ですね。
本当は、タイタンという、土星の衛星の研究がやりたかったんですけど、
タイタンってどんな星かっていうと、
土星のリングの、もうちょっと外側にある衛星で、
地球と同じで、窒素が主体の大気なんですけど、
2番目に多いのがメタンで、
メタンとかがたくさん、アンモニアとかもあったりするような大気を持ってて、
やっぱり、住めないんですね。
はい、住めないっす。
メタンは危ないっす。
はい、メタン、あんまりその感覚はわかんないんですけど、メタンって爆発するんですか?
そうですね、
まあ、シンプルにその炭素が短いだけのやつ、
メタンとかエタンとか、まあ、アセチレンとかもそうなんですけど、
そういうやつって、もう要は、なんだろうな、石油とかって、
そういう炭素さみたいなやつなんですよね、そもそも。
ガソリンとかの主成分とかって、だいたいあの炭素が鎖みたいにつながってて、
で、それが何個つながってるかみたいので、
使われ方が決まったりするんですけど、それの一番ちっちゃいやつがメタンなんで、
そもそも地球にいるときにメタン使おうとしたら、
もちろん機体ですし、火とかつけようもんなら、
一瞬で反応してボーンってなるんで、
そもそも使わないですね、メタンっていうものを。
危険すぎて。
メタンガスってあんまり、メタンの代わりになるものみたいなのは結構いろいろあるんですよ。
例えばさっき言ったホルムアルデヒドって、あれもメタンの代わりに使うときがあって、
っていうのも、合成とか何かの化合物を作りたいってなったときに、
メタンみたいな炭素1個をくっつけたいときって結構いっぱいあるんですよね。
そうなんですね。
ここにメチルキって言うんですけど、ここにメチルキ入れたいなみたいなことがあって、
そういうときに、
なんか料理みたいな。
合成はもう料理ですね。
ほぼほぼ料理です。
ちょっと楽しそう。
ぽんぽん主役入れて、できるかなみたいな。
それでできたら、それをきれいにして取ってくるんですけど、
それはもう料理で言うと盛り付けみたいなもので。
楽しそう。
そうですね。で、最後、食べないですけど、いろんなデータを取るみたいなのがあって、
そういうときに入れるメチルキみたいなやつを、メタンガスみたいなやつで入れようとしても入れれないんですよね。
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そもそもガスどうやって入れるんだとかなりますし。
で、そういうときにホルムアルデヒドにもCが1個入っているわけですよ。
なんで、ホルムアルデヒドに反応させるような条件を整えてあげれば、
うまいことホルムアルデヒドの中のメチルだけが分子に組み込まれて、
メチルキ入った、やったみたいなことが実際にはあるんですよね。
そんな便利なことが、
あるんですよ。
そうなんですね。
メチルキ。
メチルキ入れたいときは、もういっぱいありますね。
あー、メチルキ入れたいな。
いやー、もう、あまたのメチルキを僕は入れてきましたけど。
だから、メタンって聞くと、そういう印象が結構僕にありますね。
メチル。
そのまんまでは使わないけど、メチルキを入れたいから、代用品を使うという。
そうですね。だから、もともと生命の材料になってたみたいな。
たぶん、メタンとか昔の空気とかに入ってたら、
それも、どっかの分子の炭素原子が、もしかしたら、昔メチルから入ってるとか、あるかもしれないですし。
なるほど。
一番ちっちゃい材料ですからね。メチル、メタン、CH4で、何にでもなれるみたいな。
だけど、使えないって感じなんですけど。
ちなみに、土星の衛星タイタンでは、メタンは地球でいう水みたいに、気体だったり、液体だったりします。
圧力。
温度が低くて、圧力が地球の1.5倍なんです。
1.5倍ぐらいで、じゃあ、めっちゃ冷えてるってことですね。
はい、めっちゃ寒いですよ。
190ケルビンぐらいだったから。
ケルビン。久々に聞いたな、ケルビン。使わないな、ケルビン。
違った、違いました。97ケルビンで、マイナス190度ぐらいです。180度とか、マイナス。
やばいな。
180度ですね。
激寒ですね、それは。
メタンの沸点が、マイナス160度とか、そんなもんなんで、結構いいぐらいですね。
だから、絶妙な。
だから、液体だったり、気体だったりしてるのか。
そうなんです。
すごいな、異世界だな。
はい。タイタン、すごい研究したいんですけど、タイタンは難しすぎて。
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難しい。どこが難しいんですか?
タイタンの大気の中って、太陽系内の天然実験場って言われることがあるくらい、ものすごい化学反応が起こってる。たくさん起こってて。
しかも、熱圏とか、電力圏っていう、宇宙に近いところで、宇宙に近いところというのは、タイタンの表面から遠いところで、たくさんの高分子化合物ができて、それが降ってきてて。
降ってる。すごいな、すごい世界だね。
重さでだんだん落ちてきて、もやができてるんです。
高分子が多すぎて。
エアロゾルみたいになって、もう少し地表に近いところで、ひとつもやの層みたいなものが形成されてて、それがあるっていう、たくさんの化学反応っていうのもそうだし、
あと、金星と同じように、スーパーローテーションっていう、自転速度よりも速い風が吹いていたりとか、
はい。
あと、土星の実験の中に入ったり出たりするので、実験の影響とか、
あー、なんかもうめっちゃ複雑そうだな。
とか、あと、土星のほかの衛星から、なんか分子が飛んできてたりとか、よくわからないんですけど。
忙しいですね、タイタンさんは。
そうなんです。
忙しいなぁ。
日本では全然研究されてなくて、惑星大気のほんとに専門家が、最後の課題として取り組むみたいな、そんなロマンがある星なんですけど。
えー、あそこまで言われてるんですか。
はい、めちゃめちゃ好きなんです、タイタン。
たぶん聞いてる人は、なんでそんな好きなんだろうって思ってると思いますけど。
います? あの、タイタン好きな女子大生、なかなかいない。
そうですね、研究室入るときも、私、タイタンの研究がやりたいんですって言ったら、
はい、やばいですね。
どんびきされましたね。
でも、それ、研究室からしたら、逸材だわって思う気しますけどね。
あー、ほんとですか。
向いてる人入ってきたぞ、みたいな。
タイタン大好き芸人っていうあだ名がつけられました。
あー、なるほど。
すごいな、でも、それ逸材だと思われてますよ、きっと。
なんでですか。
結局、何がその魅力というか。
あ、そうですね、その、大前提として、私その中で完結してしまってて、話すの忘れてました。
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タイタン、タイタンこそ生命がいるかもしれない星で、
その、地球の一番最初の大気と似てたり、昔の地球と似てるって言われてるんですよね。
うん、ごっかんだけど。
ごっかんだけど。
はいはい。
まあ、地球は昔氷河期を経験したりとか、すごく寒い時期を、もう何度もあった、全球凍結したかしないか、みたいなことが言われてたりしますけど、
だから、もしかしたら、今はいないかもしれないけど、地下のあったかいところとか、もう少し先の時代とかで、生命が発生するかもしれないって思って。
ロマンですね。
ロマンですね。
そこが、やっぱ魅力というか。
はい。
それ、それを知ったっていうのも、けっこうすごいなって思いますけどね。
そのタイタンに出会ったのは、高校時代に宇宙の図鑑みたいなのを読んでて、なんか名前かわいいのがあるなと思って、読んでたら、生命ですか?ってなって、マニアになりました。
いいですね。
最初は、名前かわいいなだったんですよね。
タイタン。
まあ、確かにタイタン。
巨人って意味なんですけど。
そうっすよね。
僕の中で今、進撃の巨人しか、アタックオンタイタンしか出てこなかったですけど。
人によって全然、イメージが。
タンがいいのかな。なんちゃらタンみたいな。
だめだ、ショコタンがすごい。
あ、ショコタンか。
ショコタンみたいな、そんなかわいい名前の響きだなと思って、そこから好きになって。
名前大事っすよね。
はい。
巨人だけど。
巨人だけど。
タイタン自体が太陽系の衛星の中で、2番目に大きいっていうことで、
水星くらい大きい星なので。
水星と同じぐらいなのか。
水星はわりとちっちゃいんですけどね。
衛星の中では大きいです。
いや、その感覚がスケールでかすぎて、全然わかんないっすもん。
そうですよね。
こんぐらいかみたいな、月とどんぐらいみたいな、だったらなんとなくイメージできますけど。
月はわりとちっちゃいので、衛星の中で言ったら、真ん中ぐらいなのかなっていう感じではあるんですけど。
そうですね、タイタンとか、あと木星の衛星のガニメデとかは、もうめちゃめちゃ大きいですね。
惑星かってぐらい大きいので。
なるほど。
なんか、普段あんまり衛星なんて全然気にしないんで。
木星、めっちゃ衛星あるイメージありますね。
たくさんありますね。
木星、土星もたくさんありますね。
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で、まだ承認されてない衛星がたくさんあって、木星も土星も。
えー、承認。
はい。
なんか、やっぱりあれ、新しい衛星かなってなったら、それをたしかめたりとか、名前つけたりとか、いろいろたぶん、承認まで過程があると思う。
まあ、私はそういうふうに思ってるんですけど。
で、まだまだこれから増える可能性がありますね。
なんかもう、すでに数えきれないぐらいありそうだなって思いますけど。
えー、木星が79個、土星が61個。
あー、まあ、でも、まあ、数えられるぐらいですね。
まあ、そうですね。まあ、これ2018年なので、プラスアルファあると思います。
どんどん承認されてってる最中ってことですね、今。
はい。望遠鏡の精度も上がっていって、解像度というか、上がっていって、見つかってきているって感じですね。
やっぱ、遠ければ遠いほど、当たり前ですけど、解析というか、観測がしんどいですよね、きっと。
はい。
なんか聞いたことあるのが、大学のときの友達に、なんだっけな、海洋星とか、冥王星とか、結構遠めのところをちょっと研究してる。
へー、面白そう。
みたいな人が、確かいたんですけど、なんだっけな、その、好天する周期みたいなのが、もうあまりに長いじゃないですか、外側に行けば行くほど。
そうですね、外側だから。
なんで、その観測がちゃんとできる期間みたいなのが、結構限られてるみたいな話を聞いたことがあって、
その観測できるシーズンが終わったら、次来るのに、なんか30年ぐらいかかるみたいな、聞いたことあって。
それ、大学の先生、その間何すんの?みたいな。
もちろん、他のこともやるんでしょうけど。
全然研究進まないですね。
ですよね。30年って、もうキャリア終わっちゃいますよね。
ほんとに。
それにかけてたら、論文全く書けねーってなって、引退しますよね、そのまま。
論文書けないのは、もう引退せざるを得ませんね。
せざるを得ません。
さすがに。
もう、しゃあないから、違う惑星やるか、みたいな感じになりそうですよね。
観測方法でも、地球上の天体望遠鏡とか、電波望遠鏡とか、
可視光で見る望遠鏡か、見えない光の周波数帯で見る望遠鏡か、っていうのでも違ってくるし、
地球からだと、地球の大気が1個フィルターになってしまって、
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そこで見えなくなるものがあったりとか、
あとは、地球だと、周りの明かりの問題があったりとか、
で、周りが明るすぎて見えないとか、そんなところには望遠鏡作らないけど、
でも、昼間は見えなかったりとか。
なんか、遠い中に作るイメージですね、望遠鏡は。
そうですね。ハワイの観光に行かないほうの島に。
何でしたっけ?なんちゃら天文台みたいな、なんかあった気がするな。
なんだっけ?
マウナルワ山みたいなところに、マウナケア山にスバル望遠鏡があります。
あ、スバル望遠鏡か。
望遠鏡も、コロナでなかなかハワイ行けたり、できてないと思いますね、日本の研究者は。
望遠鏡、やっぱ直接行かないと操作できないもんなんですかね。
そうですね。
なんか遠隔操作とかしてんのかなって、勝手にイメージしてましたけど、そういうわけではないかな。
そうですね、現地に行って、現地に行ったら、わりと別の部屋からデータ取ってるとかって、よく聞くんですけど。
それ、ハワイ行きたいだけ説ないですかね。
まあ、いいじゃないですか。
知らんけど、たぶん現地行かないとダメなんですよ、きっと。
ですよね、さすがに。
ちょっと研究、観測行ってきますって言って、バリバリのアロハシャツ着て、サングラスかけて行ったら、けっこうおもしろいですけど。
本当に研究?みたいな。
大丈夫?海入らない?絶対入るでしょみたいな。
データ取るのそこそこにして、海入りに行っただろうみたいな。
そんなことはないと信じたいです。
まあ、あれですね、帰ってきたときに日焼けしてるかどうかでバレますね。
そこバロメーターだな、確かに。
まあ、でも確かに夜しか見えないですよね。
だから昼間はバカンスしてますね、間違いなく。
いや、いい仕事だな。
いや、いい仕事だな、その天文台を見に行くっていうのだけやりたいですね。
でも、研究室選びで、南極行きたいんでこの研究室がいいですとか、ハワイ行きたいんでこの研究室がいいですとか、ありますよ。
あるんですね。
ありますあります。南極行きたいから私はここがいいとかありますね。
え、それほんとに南極行けるんですかね?
行けるんです、行けるんです。
え、すご。
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もちろん研究ですよ、研究とか研究のお手伝いとかで、半年とか、まあそんなに行かないか。
学生とかだったら半年とか、あと先生とかだったら1年とか、行って研究とかしたり。
すごいな、南極。
1回ぐらい行ってみたいですけどね。
そうですね。
夏に行ったら、わりと快適らしいですよ。
あ、そうなんですか?
向こうでも、1桁ぐらいの気温にはなるらしいので。
え、あ、意外に、意外に行けるな。
ちなみに時差は、たしかロシアの、ロシアのどっかと一緒だって聞いたんですけど、それじゃわかんないか。
まったく。
まあでもたいして、時差はそんなに大きくないですね、ヨーロッパとかよりは。
ですよね、一応、経度はそんなだから。
そうですね。
あ、でもどうなんだろう、昭和基地。
どうなんだろう、時差。
時差。
考えたことない、南極の時差。
あ、昭和基地、結構時差ありました。
あ、あります?
6時間ですって。
あ、そこそこありますね。6時間か。
やっぱり、極に行くほど、地図は拡大されちゃうから。
ちょっと行ったら、結構変わっちゃいますよね。
そうですね。
望遠鏡の話してたんだった。
あ、そうだ、望遠鏡の話してた。
地上の望遠鏡と、あと宇宙の地球軌道を回ってる望遠鏡があって、
それだと、地球の大気の影響とか、光の影響とかを受けずに、遠くまで見られたりしますね。
ハップルとか、ヨーロッパに聞きますね。
有名ですね、ハップル望遠鏡ってやつですね。
なんかまた、ハップルに次ぐ、新しい天体、宇宙望遠鏡が作られているとか、なんとかって噂を耳にしたことがあります。
サイエンマニア、お聞きいただきありがとうございました。
この番組では、幅広い専門知識を一つの番組に集め、聞くだけで。