1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 980. 火星の水はあるモノによ..
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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、昔はジャブジャブに水があった火星から、水がなくなった理由は何なのか。
これは実は、砂嵐に答えがあった。そんなお話をしていきたいと思っております。 火星って砂漠のイメージないですか?
けど、実は昔は地球みたいに水で潤った星だった、そういうふうに言われています。 ただし、巨大な砂嵐のせいで、まるで地球上から宇宙にモノが捨てられるかのように、
水がどんどん失われていった。そんなところが、実際の観測で明らかになった。 そういう研究を紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ささき寮の宇宙話。
2023年6月17日、始まりました、ささき寮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の寮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。 本日でエピソードが980話目を迎えました。
980、これはもうね、なかなかすごい数字になってきたなぁと思うんですけど、 まあでも、ずーっと続いてお話ししてるっていうわけではなくて、基本的には1話簡潔でお話ししておりますので、
気になるトピックだったり、気になるタイトルだったり、っていうところから聞いていただけたら嬉しいなと思っております。
そんな感じで、例えば前回だったら、宇宙安全保障構想っていうような、 まあ日本が国として提案していくような、こういうふうな宇宙開発の方針でやっていくぞ、
っていうような話を紹介してたりとか、 あとはその前だと、日本が今後月の開発っていうところで、どういうような役割を担っていくのかな、
みたいな、そういったところのお話を結構メインでさせていただいてたんですね。 で、そういう感じで話していたんですけど、まあまあまあ、
例えばブラックホールの話だったりっていうのを頻繁にするときもあるし、 もうちょっと宇宙ビジネスみたいな話をするときもあるし、っていう感じでいろいろお話ししているので、
気になるところから是非聞いてください。で、面白いなと思ったら是非フォローよろしくお願い致します。 そんな感じで、今回お話しするのは、火星。
お隣の火星のお話しです。 火星の表面には昔、水がたくさんあったはずなのに、なぜ今ないのか、
そんなお話をしていきたいと思います。 これ今、ポッドキャスト聞いてて、あれ?ってなった人いるんじゃないかなと思います。
先にちょっと説明しておくと、この今日のエピソードで、宇宙の、世の中は11次元である、みたいな話だとか、
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多元宇宙論の話、みたいな話をしていこうか、っていう話してたんですよ。 直近でリスナーの方からも、こういうのあると思うんですけど、
なんか説明してほしいです、みたいな話があって、僕も息を撒いて、よし、説明してみようと思ってたんですけど、
宇宙は宇宙なんですけど、ちょっとやっぱ分野が全然違うんですよね。 で、これ、
僕には、すいません、もう正直言うと、面白く話せる自信がマジでなかったです。 納得してる度合いっていうのも、なんかまぁ半々ぐらいというか、
まぁこういうものがあるんだなっていうのは分かるんですけど、 それをめちゃめちゃ噛み砕いて、みんなが分かるように超ひも理論を話す、
11次元の宇宙を話すっていうところは、多分無理なんだろうなぁと思って、 これも正直に話しますね。
なので、ちょっと、ごめんなさい。 質問たくさんいただいてたんですけど、ちょっとここは、
一旦説明とかはしばらくしないことにしようかなと思います。 申し訳ないです。
これはやっぱり宇宙話聞いているみんなには、 ちゃんとした宇宙の話届けたいし、なるべく面白く噛み砕かれた話っていうところでお届けしていきたいなと思ってるんですね。
やっぱ20分ぐらい話すってなると、みんなが分かるように話していこうかなって思ったりするので、
そういう時に、調べたことそのまま文章でバーって喋るっていう感じは、 ちょっと違うかなっていうところで、申し訳ないです。
そんな感じで、代わりに今日は結構面白い火星の話をね、 持ってきたので、よろしくお願いいたします。
ということで、本題に戻っていこうかなと思うんですけど、 でもみんなからいただいたコメントとかっていうのは、ちゃんと全部明答してますし、
そこでいただいた質問とかも、 ちゃんとなるべくピックアップしていこうかなというふうに思っておりますので、 ぜひですね、よろしくお願いいたします。
そんな感じで、じゃあ今回お話ししていくのは火星の話ですね。 火星っていうのは、実は昔めちゃめちゃ住みやすい環境だったっていうふうに言われてるんですよ。
温暖湿潤な気候で、大量の水が存在していたっていうふうに考えられています。 これは実際にこれまでの観測だったりとかね、例えばその火星の岩とかを見るみたいな話もそうだし、
そもそも地形を見た時に、水とかが流れていないと、 あり得ないような、まあ言っちゃえばその川みたいな溝ができていたりだとか、
なんか流れによって浸食されたような跡があるとか、 そういったところから火星には昔、水があるっていうふうに思われていたと。
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ただ、今みんな頭の中に想像している火星、 地球の隣の火星ですね、水ないですよね。
水ないんですよ、今。もうカラッカラの大地で荒れ果てているような、 まあそういう印象を受けるのが実際の今の火星環境だったりするんですよね。
だから例えば地球の第二の地球みたいな形で、 人類の移住先として火星っていうのが言われていたとしても、やっぱりみんなピンとこないのは、
いやでも全然地球と違うじゃん。 カラカラだし、みたいなそういうところを思うんですよね。
あとは、火星って重力もめちゃめちゃ低いと。 地球のだいたい半分から3分の1ぐらいっていうところの重力なんですよ。
まあそうなってくると、月って6分の1だからもっとちっちゃいんですけど、 そんな感じで火星っていうのはやっぱ重力っていう面でも、
地球とは結構違うような姿なんじゃないかな、みたいな。 そういったところも考えられていると。
し、空気もないっていうところがあって、 じゃあその大気がちゃんとしっかりないっていうところの理由だったりとか、
そもそも昔水がたくさんあったって言うは言うけど、 本当にあったの?みたいな。そういったところをちょっと考えていければなというふうに思っている。
そんな感じになっております。
でですね、これ本当に研究の、しっかりとした論文の研究によって明らかになったところになっていて、
火星の表面の水は、火星表面で起こる砂嵐によって、 宇宙空間に撒き散らされていったんじゃないかっていう説があるんですよね。
これ結構面白いなぁと思ってて、 いろいろ多分地球で考えるとあんまりピンとこない部分があると思うんですよ。
例えば、 そんな大きい砂嵐が起こる、みたいなね。
それに関しては火星っていうのは、そこの砂嵐とかっていうような気候の特徴が結構あって、
火星の地表から出てくる、 塵とかダストとかって呼ばれるものを巻き込んだ、ダストストームって呼ばれるものが、
すごい小っちゃい規模からもそうだし、惑星規模のものまで、 つまり火星全体を巻き込むようなものすごい大きな砂嵐っていうのを発生させたりするっていう、
実はそういう特徴があったりするんですよ。
これは、火星が周りの天体から受ける重力の影響だったりとか、 あとは火星が回ってる軌道ですね。
火星って結構楕円型で回ってるんですよ、太陽の周りを。 っていうような感じで、そういういろんなものが合体することによって、
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火星の表面っていうのに対して力がグニャグニャ加わるというところで、 こういう砂嵐みたいなのを発生させる、させうると。
あとは、昔その水があった頃に、超巨大な巨大観覧車ぐらいの津波を起こしていたっていう説も実はあったりして、
そういうような巨大な災害みたいな現象っていうのを結構引き起こすんですよね。
そういったところがある。で、その砂嵐が起こった上で、 宇宙空間に、とにかく強い砂嵐が起きてると。
あとは、ものが宇宙空間に吹き飛ばされるってどういうことなのか。 今の話で言うと、この研究の大前提の話として、
火星の水は、砂嵐によって宇宙空間に吹き飛ばされた。 っていうような話。
アニメとかの、バコーンってぶっ飛ばしたら、キラーンみたいな、 あるじゃないですか、宇宙の果てまで飛んでったみたいな描写。
これあれ、平成のアニメだけなのかな?いや、昭和か。 なんか最近のアニメでそういうのってないような気がするな。
アンパンマンとかもでも結構キラーンですよね。 バイキンマンにアンパンチを食らわせたら、バーンって飛んでって、最後、星になる。
キラーンっていうね。 でまぁ、そういう状態を作り出すっていうところなんですけど、
地球上でそんなことできそうですか? そこはまぁ実際結構、その宇宙空間に出ていっているものとかっていうのもあるはあるんですけど、
やっぱり重力によって大気とかっていうのも、地球の周りに捕捉されている状態なんですよね。
なので、大気が地球の重力があるからグーッと引き寄せられて、地球の表面に滞在し続けられると。
その一方で、火星っていうのはさっき話したみたいに、重力が3分の1とか半分とかっていうような、そのぐらいなんですよ、地球に比べて。
そうなってくると、大気を保持する力っていうのも弱くて、なんとなく宇宙空間にものが飛んでいってしまうっていうことも一定あり得るというような、
そういう環境は揃っているんですが、あくまでその表面の水分が宇宙に飛ばされたっていうのは、説として残ってただけなんですよね。
で、それに対して、じゃあ本当に宇宙空間に水を飛ばすぐらいの能力が砂嵐にあるのかないのか、
そういった目線で研究が行われました。どういうふうにやったかっていうと、NASAが打ち上げた火星探査機、MROと呼ばれる衛星と、
Mavenと呼ばれる衛星、衛星というか探査機ですね。で、これはMRO、Mars Reconnaissance Orbiter、なんか聞き覚えないですか?
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宇宙話好きのみんなはもしかしたら、あれ?なんか聞いたことあるなっていう人いるんじゃないかなと思うんですけど、これ、LROと呼ばれるものもありましたね。
Lunar Reconnaissance Orbiter、今回はMRO、Mars Reconnaissance Orbiter。
もうね、まさにこれ、NASA、適当に名前つけてんなみたいな感じに感じる部分があって、
で、そのNASAによる火星探査機ですね。火星の表面を高解像度の画像だったりとかっていうので撮影を行う、観測を行うためのもの。
月面の周りを回っていたのがLROで、火星用がMRO。LかMの違いで、MarsかLunarの違いですね。
これ思ったけど、Mars、Lunarって月ってMoonじゃないですか?Lunarは月の?になるのかな?
だからなんかあれですね、日本語にするときになんかMarsはMartianとかじゃないとダメなんじゃないかなってちょっと勝手に思っただけですね。
まあいいや、こういうこと言うとね、理系の変なところ出てるよみたいな言われちゃうんで。
で、もう一つがNASAが打ち上げた火星探査機Maven。これがMars Atmosphere and Volatile Evolutionの略でMavenですね。
これは火星大気の宇宙への流出過程を探るために、火星の上空の大気を観測するために打ち上げられたもの。これがMavenです。
そしてもう一つ使われたのが、これExoMars Trace Gas Orbiter。これはもうね、イーサって呼ばれる欧州宇宙機関、ヨーロッパの宇宙機関が打ち上げたものなんですけど、
あれですね、NASAは略すけど、イーサは略さないんですね。ExoMars Trace Gas Orbiter。
そのまま。だからそうすると、なんかEMTGOで、なんかね、イムッドゥズオー、イムッドゥゴーみたいなのをつけてもいいかなと思うんですけど、
まあ、つけないのがイギリスの紳士らしさなのかな。全然知らないですけど、まあこれも火星探査機ですね。
火星の生命や地学の活動の痕跡となる機体だったりとか、あとは火星の気圧、大気の分布みたいなところを見ていくっていうような、そういうことを行える、この3つを使って、
火星の表面で2019年に発生した、小規模な砂嵐っていうのを観測してあげたと。
で、砂嵐が発生したときの地表面から宇宙空間までのダスト、温度、
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で、あと氷の量、氷とかがあるんですよね。あと水蒸気、水素っていうところを調べました。
まあその大気っていう部分に対しての注目度ですね。で、そうすると、面白いのが、上空に氷の粒みたいになって固まっている部分っていうのが、
そもそも火星ってめっちゃ寒いんですよね。知ってました?
火星ってめっちゃ寒くて、で、それ、なんでかっていうと、地球が暖かい理由は、火星に比べて太陽に近いっていうところの性質も一つある。
っていうところに加えて、温室効果って、
地球温暖化の話とか、最近のSDGsとかの話とかでよく聞くと思うんですけど、温室効果。
あれは、中に入ってきた気温を、温かい空気っていうのを逃さないようにする機能のことを温室効果って言うんですけど、
大気がたくさんあるおかげで、そういうのがなって、いい感じの温度にキープされているのが、実は地球なんですよ。
ただ、十分に大気もないようなこの火星においては、どうしてもそこがうまく成り立たないというような感じで、火星は寒くなると。
火星の平均温度はマイナス55度とかなので、まあまあ寒いですよね。
だから、めっちゃ寒い時とか、火星にも冬とか夏とかあるけど、冬とかだともうマイナス133度とか。
摂氏ですよ、摂氏。だから、度C、度C。
で、夏とかだと27度ぐらいっていうような、かなり広範囲、1年間の気温差っていうのがだいたい150度から160度ぐらいあると。
すごいね、すごい話だなと思うんですけど、そういった感じで火星めっちゃ寒いから、表面に氷とかがあるんですよね。
ただその氷っていうのが、砂嵐が発生すると大気が加熱されて、雲の氷が溶かされて、
水蒸気は宇宙へ行き、そのまま消えていくというような、水素の酸溢っていうのが発生していることが観測によって明らかになったと。
で、これが普段起こっている水素の酸溢のだいたい5倍から10倍ぐらいになっている、小規模な砂嵐で。
けど、火星の表面では、惑星全体を覆うような超巨大な砂嵐っていうのが発生するときもあるので、そういったところと考えると、やっぱりこの
火星っていうのの砂嵐がどれだけ水蒸気を宇宙空間に吹き飛ばす能力を持っていたか、なんかハンマー投げの選手みたいな人が地球にあるものをどんどんどんどん宇宙に飛ばしちゃうんですよ。
イーロンマスクがロケットに乗せて物を飛ばしているのとはわけが違って、もう投げまくるみたいな。
うりゃーって言って。っていうような感じで、どんどん火星の表面のものがなくなって、火星さんもなんか、
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僕も寂しい感じになってますみたいな感じで、今の姿を迎えているというような、そういう感じですね。
だから、昔、水がたくさんあって、地球みたいな環境があったかもしれないが、それによって、地理的な要因とかにもよって、
どんどんどんどん、本体の水分量が下がっていって、今の砂漠みたいな状態を作り上げてしまっているというような状況になっているのが火星の実際の今の姿と過去の姿の違いっていうところが明らかになってみたいですね。
ということで今回は、昔、潤沢にあった火星の水は一体どこに行ってしまったのか、ヒントは砂嵐にありましたという、そういうお話をさせていただきました。
いや面白いですね、火星。火星って結局アルテミス計画、月面に行った後に次は火星を目指そうっていうの、イーロン・マスクも言ってるぐらい、
スペースXもね、っていうぐらいの話だったりもするので、まぁちょっと厚い部分なんじゃないかなと思って、今回お話しさせていただきました。ありがとうございます。
最後まで聞いていただいて本当に嬉しいなと思いつつ、最後お便りだけ紹介させていただければというふうに思っております。
リスナーネームゆうへい渡辺さんからいただきました。最近聞き始めて電車や車で移動中に楽しく聞いています。
ありがとうございます。僕の地元にはカミオカンデがあって、子供の頃に中を見学した思い出があります。
そこでカミオカンデをはじめ、日本の宇宙開発の今後について機会があればお聞きしたいですというところで、ありがとうございます。
すごいですね、カミオカンデあるんだよ、地元に。かっこいいな。
えーと、ギフだったっけな、確かそこら辺だったと思うんですけど、いいですね、僕もちょっと中見てみたいな、あれしか見たことなくて、教科書とかそういうところに載ってる写真とかしか見たことないからちょっとね、気になりますよね。
しかもあそこの近くには、そのノーベル賞にも関わった重力波望遠鏡っていうのが実は埋め込まれていて、かなり厚い地域ではあるんですよね、宇宙を見るための施設として。
なので、ちょっと羨ましいなと思いましたね、お便り聞いて。
で、カミオカンデをはじめ、日本の宇宙開発の今後について機会があればお話し聞きたいですというところだったんですけど、ありがとうございます。
それで言うと、まあその、宇宙開発の今後についてっていう意味合いだけで言うと、やっぱり前回のエピソードがちょうどいいんじゃないかなと実は思ったりするんですよね。
前回のエピソードは、今後宇宙開発をどうやって進めていくかみたいな、そういったところの話になっていたので、まあちょっといい感じにマッチするんじゃないかなっていうところだったりとか、
あとは、今後の宇宙開発その中で、民間の力が超大事って話してたじゃないですか。
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って言ったところで、カミオカンデとかは政府の組織の機関だったりするんですけど、民間がどうやって宇宙開発していくかっていうところは、近いうちに
スペースタイドっていう宇宙ビジネスカンファレンスで偉い人をやっているヒロですね、このポッドキャスト久しぶりに登場してくれます。
実は、明日収録するんですよね。なので、ちょっとそのあたりの宇宙開発の今後っていうのを聞けたら面白いかなと思っています。
カミオカンデについては、実はポッドキャストであんま紹介してなかったような気はするけど、宇宙に関する研究、本当にね、いろいろ関連してるはずなんですよ。
なので、ちょっと、どんぐらいかな?1週間以内には絶対に、数日以内にしよう。決めました約束しましょう。
数日以内には、このカミオカンデに関するエピソードをちょっと探してみようかなと思うので、ぜひですね、楽しみにしておいてください。
カミオカンデって何?って思ってる人もどっかにいると思うので、そこからしっかり話していきたいと思います。
ということで、今回のお話は以上にしていきたいと思います。お便りありがとうございました。
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それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
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