1. サイエンマニア
  2. 科学が詰まった弦楽器の世界!..

弦楽器職人をお招きして、そもそもどんなことをやっているのか、ヴァイオリンの調整法、音色は味覚と一緒?、ストラディバリウスの希少性など、多くの科学と交差する点も交えつつ語っていただきました。

【ゲスト】

アサヒ トムさん(Twitter:https://twitter.com/asahisoundnote)

ポッドキャスト:アサヒの音ノート Apple, Spotify, その他→Anchor

【トピック】

・ヴァイオリンの音が出る仕組み

・弦楽器職人の種類

・格付けチェックのヴァイオリン

・音色は味覚と一緒

・「イタリアの楽器=いい」は正しいのか?

・ストラディバリウスをスキャンする研究:Materials Engineering of Violin Soundboards by Stradivari and Guarneri, Angew.Chem.Int.Ed.2021,60,19144–19154

・希少性と時代が求める音

・同じ楽器でも弾き方で変わる。

・「松やに」と天然物化学

・プロセス化学の共通点

・サイエントークの攪拌の歴史:シーズン1「かき混ぜること」の歴史とスターラーチップ【推し科学アイテム紹介】 #77

・「いいもの」は残る

・楽器職人は因数分解している感じ


【Twitter】

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【サイエンマニアについて】

あらゆる分野のゲストを招き、サイエンスの話題を中心にディープでマニアな話を届けるポッドキャスト。

研究に夢中な大学院生や趣味を突き詰めている方まで、好きな事を好きなだけ語りたい人が集まる番組です。

第3回 Japan Podcast Awards 2021 推薦作品

【プロフィール】

研究者レン from サイエントーク

化学と生命科学が専門のおしゃべり好き研究者。サイエンスをエンタメっぽく発信するために様々な形で活動中。ポッドキャスト「サイエントーク」ではOLエマと共に番組を制作中。

Twitter: https://twitter.com/REN_SciEnTALK

Note: https://note.com/ren_scientalk/

【サイエントーク】

おしゃべりな研究者レンと普通のOLエマが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。

人類の科学の歩みと2人の人生を重ね合わせるシリーズ「科学史と人生史」を更新中。

https://scientalkclub.wixsite.com/scientalk

【BGM】

DOVA-SYNDROME

00:00
こんにちは、レンです。サイエンマニアは、あらゆる分野のゲストを招き、ディープでマニアの話を届けるポッドキャストです。
今回のゲストは、弦楽器職人のアサヒさんです。よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
アサヒさんは弦楽器職人、これ主にバイオリンだそうですけども、その職人として働きながら弦楽器やバイオリンについて語るポッドキャスト
アサヒの音の音の配信もされているということではいはいじゃあ最初に自己紹介の方お願いします はい今日はお招きいただきましてありがとうございます
えっと朝日トムと言いますもうそんな感じですねあの ポッドキャストの番組をやってるんですけれども
弦楽器バイオリンを中心に仕事であったこととか あとは弦楽器バイオリンって結構
センシティブな楽器ではあるので そんなイメージはありますねですよねなのでその辺の調整とかチェックの仕方とか
あとはこういうトラブルがあったので皆さん気をつけてくださいねみたいな話をしたりとか 自分でも楽器を作ったりはしてるのでその辺のこととか
そんな私の周りで起こっていることをただ話してるっていう感じなんですけど まあ仕事はバイオリンの修理と調整を主になっています
いやーこれすごいですよねこのバイオリン職人の話聞けるって結構ポッドキャストならでは かなぁと思って
なんか作業の音とか配信されたりするじゃないですか 結構聞かれてますね
ちょこちょこなんかあのサイエントークの方でコメントをいただいたりもしてたので でも作業音聞いても結構想像つかないけどどんなことやってんだろうみたいなのを
なんとなく想像しながらとか 最近面白いなと思ったのが松屋に
電子顕微鏡で見たみたいな話なんかされてて しましたねはいでそれ油の粒の大きさがいろいろあってみたいな話してて
うわめちゃくちゃ科学じゃんって思ったんですよね あそうですよ本当なので僕松屋にのことを話しその回話してるとき
このレンさんにちょっとその構想式とかちょっと教えてもらいたいなぁとか いやめちゃくちゃ気になるなぁと思って
はい だから多分材料科学みたいなところもいろいろ絡んでくるような感じなのかなと思って
なのでちょっとまあとはいえ僕全然バイオリンとか弦楽器のこと マジで何も知らないんで
はい大丈夫 いろいろと今日は教えてもらいつつ話を深めていければなと思います
よろしくお願いします じゃあ僕からいろいろ質問していく形っていうことなんで
03:03
質問したいんですけど最初に そのバイオリン職人ってことですけど具体的にどんなことしてるんですか
そうですねバイオリン職人といってもそのいろいろ種類みたいのはやっぱりあって そのバイオリンを作る人もいれば
できているバイオリンを調整する 僕はまあ調整したり修理したりが専門なんですけど調整をメインでやっている人もいれば
修理をメインでやっている人もいたり 調整と修理はやっぱ厳密には違う調整は壊れる前にやるみたいな感じですか
このバイオリンの音を作るっていうところでその弦とかコマっていうのが立ってたり
あとなんか聞いたことあるかもしれないですけど昆虫って言って魂の柱って書く あの辺を動かしたりとか
すると音が変わっていくんですね若干 動かす昆虫ってあの真ん中の弦の下にあるやつであってます
大まかに言うとそんな感じでいいと思います 柱みたいなものです そうですそうですはい
楽器の内部に1本柱が立っているんですけどあれを動かすと 弓で弾くじゃないですか
はい で弓で弾いた時のそのレスポンスっていうかその音としてどれくらい立ち上がってくるかのスピードとか
あとは音の… 立ち上がってるスピード
腰っていうかこう粒立ちというか まあなんかあるんですけどそういったのが若干こう変わってきたりするんですよね
それってなんか弦の反り方とかがその柱を変えると変わるみたいな感じですか
えーと… どういう調整なんだ
そうですね昆虫の調整っていうとまず昆虫って大体この辺に立てましょうっていう場所があって
でそこにまず立ってない場合は立て直すっていうか動かしてあげたりとか
あとは昆虫そうだな音が出る仕組みを簡単にざっくり言うと
はい 弦が張ってあってで駒がこう乗っかって 駒の上に弦が乗っかってて
で弦が震えるじゃないですか弓で弾くと そうすると駒が震えるんですよね
駒っていうのは… ああそうか
えーと… 何て言うんだろう
ブリッジって英語では言うんですよねなので このイメージ合ってるのかな 合ってるかな
ヴァイオリンってそうか今ここにある ちょっと皆さんポッドキャストっていうか番組聞いてる人ごめんなさいね
多分見えないと思うんですけど ここになんか白っぽいのいるの見えます?
あー あの… えっと弾くところの真下ぐらいにある 支える
06:01
あれですよねギターで言うところのあの音 エレキギターの音キャッチするところ
あーそうですそうです あのピックアップ あそこのところあたりに
そうです あの辺になんか一本柱が立って 柱っていうか板が立ってるんですよね
あーいやなんかちょっと見るまで そんなのあったの全然思い出せてなかった
あ それが駒って言うんですね
そうですね でそこに今弦がその駒っていう ブリッジに乗っかってるんですよ
でブリッジ駒は表板の上に立ってるわけですよね なので弦を弓で弾くと弦が震えます
で震えた弦の振動が駒に伝わります
あ 駒に伝わるんだ はい
で駒が震えるってことは 駒は表板の上に立ってるので表板が震えます
ふんふんふん
で表板のその振動がざっくり言うと横の板とか あと昆虫を伝わって裏側の板に伝わるんですよね
あーなるほど なんかボディというか本体に伝わっていくっていう
そうです でそこで増幅されて音がボワッと出てくるんですけど
なるほどなるほど
なのでその昆虫を動かしてあげると その伝わり方がちょっとずつ変わるんですよね 位置が変わるので
あーだから弦にだけ影響するってよりかは もう板全体の響き方が変わるみたいな
そんな感じですか? そうですね はい
へー
やっぱり横板ってその表板と裏板ともう接着されちゃってるので 動かせないじゃないですか
はいはいそうですね
で何で条件変えるかっていうと やっぱり昆虫を変えてあげたりとか
ふんふんふんふん
あとは変えられるっていうところで言うと そのブリッジっていうのはもう表板の上にただ立ってるだけなんで
駒の圧力でこう抑えつけられてるだけなんで 駒の位置をちょっと動かすとか
あーなるほど
音程とかも変わりそうですよね その直接接してるところって 弦に
そうですね 駒をやっぱり動かすと音程はやっぱり若干変わりますよね 弦長 その振動をする弦長 弦の長さ
弦長が若干変わるので やっぱり厳密に言うと変わるんですけど
へー とはいえ33センチぐらいなんですよ 330ミリぐらいがその有効振動弦長っていって
なので0.1ミリとか 1ミリぐらい変えたぐらいだったら そこまで感知 人間
ん?
認知できるような感じまではならないと思うんですけど
じゃあその1ミリぐらいを調整してるっていうのが 調整師というか
そうですね
そんな感じ それって測るんですか? なんか感覚なんですか?
僕は結構測る方なんですよ やっぱりこう数値的なところでいろいろしっかり厳密に測ってみたりとか
09:06
でもその感性というか感覚でやってる人もやっぱりいますね
へーすご
でも一応その人たちもきっとその一応寸法というか これぐらいこれ以上動かすと
寸法的というかサイズ的に良くないっていうのは多分 学校行ったりとかして習ってるんで
極端なことはしないと思うんですけど 最終的なそのスパイスというか味付けみたいなところとか
感覚で…
味付け? 味付けられるんですか?
そうですね やっぱりそのそれぞれの職人さんで やっぱり自分のスタイルみたいなの持ってるので
へー
結構せめたセッティングをする人もいれば セオリー通り優等生な感じにする人もいるし
はいはいはい
車っていうかF1とかオートレースみたいな感じも あれもエンジンのチューンアップって若干違うじゃないですか
はいはいはいそういう…
ああいう感じですね
個性出るって言いますもんね ああいう設定も
そうですね
へー面白いな
僕はなるべく数値的なところはしっかりと担保しながら
あとは楽器とか あと弾いてる人? その楽器を弾く人がどういう音を求めてるのかとか
うんうんうん
その辺をやっぱりコミュニケーションとって そっちの音を実現するようなセッティングにするように頑張ってるっていうところですね
セッティングする性質ってどんなのがあるんですか?
例えばめちゃくちゃ響くとか倍音がすごい出ますっていうのなのか
ちょっと抑え目なのかとかそういう感じじゃないですか
そうですね
どういう要望がお客さんから出てくるんだろうと思って
この辺もやっぱり私番組をやってる理由がその辺にもあるんですけど
そのバイオリンってほんといろんなセッティングとかセットアップができるし
いろんな音がまあ言うてもバイオリンの音なんですけど
いろんなこう音色みたいのは一応持ってるには持ってるんですよ
で、でも弾いてる方ってなんだろう
そこまでこうどんな音が出したいとか
明確に持ってないっていうか
買そうですか?
そうなんですよ、買った時の状態が一番いいと思ってるっていうか
何でしょうね
なるほど、それでちょっとずつ使ってたら音変わってきちゃったから
元に戻してくださいみたいな
とかそうですね
あとはその買った時の音っていうのは
その買ったとこのお店の職人さんが
これでいいんじゃないかなっていうことで作ったセッティングなんですよね
ただその人その作ったセッティングは
12:03
例えばその買われた人とは演奏スタイルが違ってるから
実は違う感じのセッティングになってるとかいうことはあるので
なかなか耳越えてないと気づかなそうだなって思いましたけど
そうなんですよね
だから弾いてる人たちもまあ趣味で弾かれてる人たちも
自分がどういう音が好きなのかっていうのはあんまり知らないっていうか
好きな演奏家さんはいるけど
でも好きな演奏家さんっていうのはすっごい高い楽器を使ってるわけじゃないですか
ああいう音は出ないよな私の楽器じゃとかって言って
特にああいう音は出したいけどなーとか言ってるだけっていうか
なんかそういう感じで終わってたりとかすることがあるんですよ
いやなんか僕もすごいあのテレビでよくこっちが何十万円の楽器で
こっちが5億円の楽器ですみたいなあるじゃないですか
聞き比べみたいな
でも全然当たらないんですよねいつもあれ
これ何億円のバイオリンの音と聞き分けられねえよなーって思いながら
いつも聞いてるんですけど
それでもやっぱり違います職人目線で言うと
あのテレビのやつ
はいテレビの格付けみたいなやつとか
はいありますよね
あと実際にそのめちゃくちゃ高級なバイオリンを調整することとかってあるのかなーとか
あーありますよやっぱり
あります?
うん一応まず最初のその格付けみたいな形でどっちの音があるっていう
あれはやっぱりテレビはどうしてもこうマイクで録音をして
それが電波に乗ってテレビの前からスピーカーから出てくるものになっちゃうんで
あれはなかなか難しいと思います
あーそうなんだちょっと安心しました
なんとなくわかるっていうところはあるんですけど
とはいえっていう感じですよね
あーそうなんだ
多分でも実際にその場にいて聞けばわかる部分もあるとは思うんですけど
ただねこれ音って本当に抽象的じゃないですか
いやアナログですよねやっぱ音って
あとはもう好みがあるので
あー
本当その音色って味覚と一緒で
はい
なんだろう
甘いのが好きな人がそこそこ甘いものを食べても
甘いとは感じないけど
あんまり甘いの食べない人がちょっと甘いものを食べたらもうすっげー甘いって思うじゃないですか
はいはい
ああいう感じで結構どれくらい辛いのが食べられるかっていうのとかと似ていて
へー
音って結構本当その人のなんだろう好き嫌いみたいなのがあるので
15:00
例えばストラディバリウスっていうまあねよく名前を聞く
はいありますね有名な
あの人の楽器も好きな人もいれば多分嫌いな人もいていいと思うんですよ
なるほど
うん実際のところ
その良いっていうのも抽象的だから
はい
なんか言語化するの難しいですよね
そこがそうなんですよね
その良いっていうのが音色が良いっていうことなのもあると思うんですけど
はい
演奏者がそのプロの人たちとかが
自分が表現をしたい音とか
自分の表現したいような音色を出してくれるって言ったら
それはそのものっていうか
道具として良いっていうことになるわけじゃないですか
うんうんうん
でも安い楽器っていうか普通の楽器でも
そういう性能は持ってるけど音が好みじゃないとか
うん
逆に音は好みだけどすごいジャジャ馬な楽器もあったりとかするんで
おー
いやでもなんか金額聞いてから聞いちゃうとやっぱよく聞こえちゃうみたいなのありますよね
絶対あると思います
もはや心理学だと思うんですけど
間違いないと思いますね
ですよね
あとはそのイタリアの楽器が良いっていう風に言われてはいるんですよ
おー
世間一般的には
なんかクレモナっていう街の名前とか聞いたことはあるかもしれないんですけど
それが良いっていうのはなんか作る材料が良いとか職人が良いとかですか
そんな感じですかね
そのストラディバリウスっていう人と
あとガルネリっていう人もいるんですけど
ガルネリはいはい
どっちもいい
ガルネリ
ガルネリ
はい
でその二人がまあいわゆる二大巨頭みたいな感じになっていて
うんうんうん
はい
でその人たち二人ともイタリアのクレモナで活躍してたんですよ
あーなるほど
なのでバイオリンっていうとイタリアだし
はい
イタリアで言ってもまたそのクレモナっていう街がやっぱりこう
フューチャーされるっていうか
実際彼らがそこで制作活動していて
彼らの楽器はその良いっていう風に言われているので
でもそれでイタリアが良いまで行っちゃうのすごいですね
この辺はまあそれもビジネスなんで
あービジネスだから
まああんまりあれかもしれないですけど
いや関係者が聞いてたらやばいみたいな
でも僕その辺は何でしょうね結構そういう
確かにイタリアのクレモナ
あとはイタリアの楽器ってすごく古いものに関しては
すごく良いと思うんですよ
でも他にもフランスとかドイツとかの楽器でも
古い楽器すごい良いのもありますし
逆に日本でも制作家さんたくさんいて
彼らが今作ってる楽器もすごい良いものはあるんですよ
はいはい
で逆の意味で言うと今はやっぱり資本主義っていうか
18:01
ビジネスとくっついちゃってるんで
楽器の制作もイタリアのクレモナで
なんか知らないような人がとりあえず作った楽器も
イタリアのクレモナ製ですになっちゃうんですよ
なるほどなるほど
もうブランドみたいなもんすもんね
そうですそうです
でそこを盲目
だから盲目的にイタリアの楽器とか
クレモナの楽器が良いっていうふうに思ってしまうと
もしかしたらその変なもの捕まされてしまったりとか
あーそっか
確かにヴァイオリンとか買うってなったら
ものすごい高い買い物ですもんね
そうですよね7桁とかね普通に8桁ぐらいな
いなくなってくるので
いやそれをミスったら相当いられないから
いやもうこれ気をつけようがあるのかわかんないですけど
そうやって言われて見分けられる
素人はなかなか多分見分けられないですよねきっと
そうですよね
なので一応鑑定士さんっていうのがいるんですよね
ヴァイオリン鑑定士がいるんですか
はいとかあと今作られている楽器については
製作者が私がこの楽器を作りましたっていう
製作証明書っていうのを一緒につけて
販売するっていうような形になってたりとか
なんかもう骨董品みたいなもんですよね
掛け軸とか壺とか
あれもなんか古いと良さそうに見えたりとか
いやそうですよね
ストラディバリウスとかがじゃあ何が良いのかみたいなのを
すごい追求してるみたいな研究者とか確かいて
それなんか見たことあるんですよね
その材質調べて3Dでスキャンして形調べたけど
でも形からは何が良いのかあんまりわからんみたいなのとか
じゃあ材質が良いのかっていうので
材質の木材のなんていうんですかね
細胞の構造というかそれを見てみたいな
なんかやってる人いますよねそういうの
いますいます
あとはニスに秘密があるんじゃないかとか
いやそれめちゃめちゃ気になるんですけど
ニスで結構変わるもんすか
結構は変わんないと思います
実際に僕そういうなんでしょう
そっち方面には明るくないんですよ
でそっち方面を専門にやってる人とかもいるんで
なかなか正確性を求めるってなると難しいところではあるんですけど
私が今から言うことに関してっていう意味ではあるんで
やっぱりニスに特に秘密があったとか
特別な加工物を使ってたとか
そういったものはやっぱ出てきてはないですよね
まだそれはよくわかってないみたいな
今っていうか当時手に入れることができる材料を使って
当時普通にセオリーと言われるような配合とか
材料で普通に作ってたっていう感じだったんじゃないの
21:06
っていう風な感じにはなってるんですけど
それが結構長い月日が経って本当に骨董品ですよね
そうですそうです
でその経年劣化がいい感じだったから
今も今なかなか新しいものには出ない音がしますよとか
そうですよね
やっぱり木も何百年じゃないけど何十年とか経ってくると
やっぱ細胞を結晶化してきたりとかして
そういう変化はするので
それってやっぱすぐ人工的にはやっぱ難しいっていうことですよね
僕どうしても何億円もするバイオリンって
今の技術だったら作れんじゃねって思っちゃうんですよ
でもそのブラインドテストみたいのはやっぱやるんですよ
やってるんですよね
そのストラディバリウスの楽器と
現代の名工と言われる人の作った楽器をカーテンの向こう側でホールで弾いて
でコンクールとかの審査員とか
音楽大学の教授さんとか聞いてもらって
どっちがいいですかってやると
見分けつかないっていう結果が出ることの方が多いんですよ
ああそうなんですね
それやっぱりさっき言ったように
値段聞いたらよく聞こえてしまうとか
本当心理的なところっていうのもやっぱりあるとは思います
えーでもそんな専門で研究してる教授とかでも
見分けつかないって
まあ教授は悔しいでしょうけど
でもこれはもう最初に最初っていうか前半というかね
話をした通り音って好みの問題なんで
その音が好きであれば
それがストラディバリウスじゃなくても
それが例えば30万円ぐらいの楽器から出てきてるものであっても
その人にとっては正解なんですよね
うん確かにそうですね
そこをやっぱり僕は
だってどう頑張ってもストラディバリウス使えるなんて
ほんと一握りなわけじゃないですか
はい
で一握りってだいたい600超
数え方としては超って言うんですけど
あー超って言うんだ
600超ぐらいストラディバリウスの楽器は今現存してるんですけど
600しかないですね
そうなんですよ600人しか弾けないんですよ
って考えると
それすごいなやっぱ
そう考えると
音ってよりかは希少性に値段がついてるみたいな
その認識でいいと思います
うーんなるほど
なんかすごい高価な仏像があって
それを使えるっていう
なってみたらやっぱりそれなりのお値段で
その人には使ってもらわないといけないし
そうですね
そんな感じなのかなと僕は思ってるんですけど
楽器の希少性みたいな話はやっぱすごく面白いですねやっぱり
そうですね
やっぱりその音がいい
音に対して何億円っていう値段がついてるっていうよりは
24:03
その希少性っていうところと
あとはそうですよね
あと文化財的な価値
それこそさっき言ったように
仏像だったりとか掛け軸とか壺とか
そういったものではあるのにもかかわらず
演奏として使えるので
でちゃんと
なんかもう楽器っていうか作品みたいな感じですよね
それ自体が
そうですねはい
そんな感じですよね
これってちなみに
やっぱ木材とか
そのヌルニスとか
そういうやつはやっぱ高いのを使ったら結構
いい音出るっていうのはあるんですか
木材に関してはやっぱり高いっていうか
良い材を使うっていうのはやっぱり
いいと思いますねやっぱりね
どういう材料がいいみたいなのあります?
これちょっと作る側の話になっちゃうかもしれないですけど
やっぱり材料で言うと
まず楽器の
どこがどういう木材が使われてるかっていう話を
ちょっと簡単にしておくと
楽器あるじゃないですか
想像してもらって
で表板っていう先ほど言ったその
楽器持った時に正面側に来てるやつですよね
F字項っていってなんかアルファベットのFみたいのが
真ん中あたりに空いてる
要正面ですね
そうですね
あそこは一応スプルースっていう
針葉樹ですよね
トーヒーだったかな
トーヒー何だろうトーヒーって言うんですけど
トーヒーっていう木が使われていて
それ決まってるんですかもう
そうですね
で横と裏側裏板
そしてあとネックがありますよね
あそこはメイプル楓です
じゃあ結構違うのも組み合わせるみたいな
そのパターンが決まってるってことなんですね
それも知らなかった
なので表板だけスプルースっていう
その柔らかくて弾力のある木なんですけど
それは要は振動してくる欲しいんですよ
なるほど響きやすいから使われてる
なので柔らかくて弾力のある木を使って
横とか裏とかネックは曲がってきちゃ
まずいとかっていうのもあるんですけど
横裏は固くないと音を増幅できないので
なるほど
全部柔らかいと全部揺れちゃって
そっかもうただただ振動しまくって
そうなんですよ
まとまりない音になっちゃうみたいな感じなんですかね
そうですね
スピーカーみたいな感じで思い出を呼べてもらうと
そのスピーカーってコーンって言って
丸い部分あるじゃないですか
あれが前後に動いて音を作って
振動として音波として出してくると思うんですけど
27:01
あれも横とか箱になってる部分は
ちゃんとした箱じゃないですか
柔らかくないし
ああいう風な形でやっぱり後ろ側っていうか
そういうところは硬い
ある程度硬くないと音が大きくならないというか
いうところがあるんで
要はなんか音反射してるみたいな感じですよね
方向が決まるというか
ヴァイオリンって弾いたらだから表面で音が出て
それ1回内側に振動が行って
そこからまた跳ね返って表面から音出るみたいな
もうそんな感じでざっくり言うとそれでいいと思います
ざっくりそんな感じなんですね
はいなので表板はやっぱりなんだろうな
柔らかすぎてもダメだし
逆に硬くちゃまずいし
確かにその材質はめちゃくちゃ影響受けそうですね
はい
で横と裏側も硬くないといけないんで
ただあとは装飾性っていうか
やっぱり硬けりゃいいってことであれば
鉄というか金属使ってもいいんですけど
やっぱり
金属使うこともあるんですか
金属使って作られたヴァイオリンとかもやっぱありますね
昔やっぱ研究されたりとか
確かに硬かったらって考えたら別に鉄でもいいってなるのか
そうなんですよ
でもやっぱり音がちょっととか
演奏性が良くなかった
プレイアビリティが良くなかったとかっていうのはあると思うんですけど
別に重そうですよね
あとはそういうのもあると思うんですよね
なので表板も最高品質のものが取れる
産地っていうのがやっぱあって
横板裏板もここの木っていうのがやっぱいいよねみたいな
うーん
やっぱ一応決まってるっていうか
産地はありますね
やっぱそうなんだ
その産地ごとにやっぱ木の性質とか
どんだけ隙間空いてるかとか
違いますもんね絶対
そうなんですよね
面白いな
めちゃくちゃ林業が絡んでる感じの業界だと思いますけど
あとこれ弦も多分特徴ありますよねきっと
弦もそうですね
あれって馬のしっぽで作られてるんですか
えっと馬のしっぽが使われてるのは弓の方ですね
あ弓か弓の方
はい弓の方は弦を擦るところのやつは
馬の毛を使っていてしっぽの毛を使っていて
弦の方は昔はガット弦って言って羊の蝶をよって作った弦が使われていて
今はもうだいたいシンセティックナイロンの
それも多分メーカーさんによってその編み込み方が違ったりとか
使ってる素材が違うとかいろいろあると思うんですけど
基本的にはシンセティックナイロンの芯
芯っていうのは鉛筆の芯とかの芯なんですけど
芯に外側をアルミとか銅とか銀とか金を使ったりとか
30:07
ああそんな合金みたいな感じになってるんですね
そうですねあとはタングステンのものもあれば
クロムメッキしてる
クロムって何ですか僕その辺分かんないんですけど
あ金属ですねメッキですね
クロムで巻いてるとか
そうなんだ
はいその金属もやっぱり僕はちょっと金属さっぱり本当分かんないんであれなんですけど
硬さとか粘っこさとか違うじゃないですか
全然違うと思います
あと密度っていうか質量単位質量あたりのその重さとかも違ってくると思うんで
その辺で音が音っていうか反応の仕方
音の出方とかも変わってくるのでっていうことで
へー面白い
じゃあ本当にその金属の比率とかを
その弦作る人たちはいろいろ試してみて
どれが一番いい音出るかみたいなのやってるってことですよね
そうですね
作ってる人たち面白いなそうなんだ全然金属に見えないですけどね
そうなんだ
そうなんですよでも昔は本当に羊の腸をただ寄って作っただけで
周り外側表面にも特に金属を薄く伸ばすっていう技術がなかったので当時は
はいはいはい
はい昔は本当に裸ガット弦って言うんですけどそういう弦でやってましたね
え弓の方はそういう剛性樹脂みたいなやつではないんですか
えっと馬の毛のところですか
いやなんかの弓の方に使われてる
あ竿の方ってことですよね
はい
あれも基本はペルナンブコザイっていう木があって
ブラジルでしか取れないっていうかブラジルの豆花の植物だったと思うんですけど
あまた別な植物
はい
へー
その木を使って作った弓がやっぱり一番いいっていう風な感じにはなってますね
はーそうなんだ
そうなんですよ絶滅器具種になってしまっていて
器具種なのかなもうなってるのかあれなんですけど結構やっぱり伐採されまくっちゃってて
そうかいっぱい楽器とかそういうのに使われすぎちゃった
そうなんですよ
まあ木とかそうですよね
はいなので今最近は本当取引すごい厳しくて多分輸出できないのかなもうとか
うーん
いろいろなので最近はカーボンの竿で作ってみたりとか
カーボンになってるんだ
はいとか他のファイバー製のものとかいろいろ他に素材ないかね
代替えにできるものないかねっていうことで
うーん
みなさん研究をされてたりとか結構科学が入ってきてますね
確かにもうその辺の材料とか似たような形のポリマーみたいな
はい
樹脂みたいなやつで作るとか結構できちゃいそうだけどどうなんだやっぱ音悪いんですかね
33:05
いやこの辺はもうその音って抽象的なので
うーん
あとは時代が求める音っていうのもやっぱり僕はあると思っていて
時代が求める音
はいまあ簡単に言うと80年代の音とかなんか2000年代2000年代のこうJ-POPもそうかもしれないし洋楽もなんかなんとなくあるじゃないですか
J-POPとかはありますね
ありますよね
はい
あれああいう感じでやっぱりクラシック業界もその昔例えばバッハが生きてた1600年代1700年代のその演奏スタイルとか
はい
演奏する場所
昔はやっぱり貴族のお家でお抱えの作曲家さんが作って演奏するっていうと
大きなホールで弾くっていうよりは貴族のまあ店長高いとは思いますけどそういうお家で弾ければいいとか
ホールが整ってきてちょっとまあお客さんも何百人入るようなホールになってくるとやっぱ音量が欲しくなってくるわけじゃないですか
そうすると音量が出るようなあの弦を作ろうとか
なんか音量出るためにはどうしたらいいかっていうことでなんかこう弓もいろいろ変わってきたりとか
えーまあ確かに全然用途が違いますもんね
そうなんですよね
で今はもうあの何千人入るようなところとかでやらないといけないってなるとやっぱり音量がさらに求められてるし
うーん
なんかしかも今だったら結構それこそ録音とか
はい
そのマイク通して聞こえるとかが多いじゃないですか
はい
オーケストラでも多分
そうなんですよ
それを一回マイクとか通した時によく聞こえるものとか
なんかそういう求められ方もするんですかね
あ、それもありますね
やっぱり僕から相手をしているお客さんクライアントさんとかは
はい
やっぱりクラシック畑の人もいれば
スタジオミュージシャンって言ってマイクで録音するレコーディングするっていう人もやっぱりいるので
うーん
そこで先ほど一番初めに話したその昆虫とかコマとかそういった楽器のセッティングっていうのはやっぱり変わるんですよね
はいはいはい
やっぱりクラシックって要因があったりとかこう大きなところで弾くので残響がとか音の広がりがとか
そういったところを強調してあげた方がいいっていうところはあるし
逆にスタジオミュージシャンとか例えばそれこそゲーム音楽とか
はいはいはい
やっぱりストリングスって使うじゃないですか
そうですね結構パキッとした音を求められそうですよね
そうなんですよ
でしかもそういう何だろうなレコーディングするような曲
レコーディングクラシックもレコーディングするか
レコーディングするようなスタジオミュージシャンの場合ってクリックを聞きながらテンポっていうのがもう決まってるじゃないですか
36:01
クリックってメトロノームみたいな
そうですカチッカチっていうかピッチってあれに合わせて
チのところで音がマックスで出てこないといけないわけですよね波形として
はいはい
っていうともうタイムラグなしなセッティングとか
タイムラグも結構調整できるってことですよねその音の立ち上がりって言ってましたけど最初に
はいクラシックの場合ってやっぱりそういう何だろう拍っていうかリズムのテンポ感っていうのは
結構こうちょっと後乗りとかちょっと食い気味になったりとか
あとはこう曲の終わりになるとなんかゆっくりになって終わるみたいななんかイメージできると思うんですけど結構テンポ感でこう遅くなったり早くなったりって結構あるんですよね
いやなんか指揮者次第みたいな感じで
なので結構こう音としてこういかにこう何だろうな
広がりがあるかとか残響音が響いていくかとかそういうところにこう置くんですけどそれをマイクで拾うとこでやったらちょっとクリックと合わないじゃんってなるとそれ使い物にならないんで
あーなるほどなだから全然違うんだセッティングが
なので演奏家さん同士でも多分見たらわかると思いますあの人クラシック畑の人だなとか
えーすごいですね音の立ち上がりだけで
はい弾き方もやっぱりだから違うんですよねその
弾き方
テンポにしっかりとクリックに合わせて演奏しないといけない人はそういうふうになるような弾き方をしますし
クラシックの人はクラシックといってもソロで頑張る人もいれば
はい
室内楽とか4人とか5人とかでやる小さなやつとかもあればオーケストラっていう集団でやるものもあってそれでもやっぱりセッティングちょっと変わってくるので
それこそ好みとか結構出そうですよね
そうなんですよね
うん弾く人の好みもあるしなんか割とそうだな調整する人の好みもあるし
でその辺をいかに私は聞き出せるかというかどういう音を求めてるとかとかどういう演奏なんだろう
どういう性能というかどういう感じで音が出てきて欲しいのかっていうのが聞き出せるかっていうのが鍵かなとは思って仕事はしてますね
いやそれがすごいそれが職人だなってすごい僕は思いますねやっぱ数値化できないものじゃないですか
はい
なんか僕とか結構数値で言ってくれよみたいな思っちゃうんですよ理系能というかこれがこれぐらいでみたいなあのイコライザーみたいなだったら数値化できたりするじゃないですか
そうですね
イコライザーとかあと
オシロスコープとか
そうそうリバーブをこれぐらいにしてみたいなのだったら調整とかって結構それこそ電子音みたいなやつとかしやすいのかなって思いますけど
バイオリンとかって多分チューモンも結構ふわっとしてるしそのチューニングのやり方も割と訂正できというか
39:03
だからそれがすごいなって思いますねやっぱ
そうですね
はっきりわかってればいいですけどその人がどういう音にしたいっていうのがそれもわかんない場合ありますもんね絶対
そうなんですよその辺ですよねなんか弾いてる人もなんか趣味でやられてる人は特に自分がどういう音を出したいのかとか
とか楽器をその調整することによって弾きやすさとか逆に言うと弾きづらさとかっていうのが結構変わるっていうことを知らずにその今買ったままの状態で弾いてるっていうことがやっぱりあって
そうするとあの人みたいな演奏したいのにやっぱ私の楽器安いから出ないのかなって思ってる人が例えばいたとして
でもそのセッティングはその憧れてるというかそういう音が出したい人の楽器のセッティングとはまるで違うセッティングされたらどう頑張っても出ないわけですよ
でも逆にこの人みたいな音が出るようにセッティングしてくださいとか言われないですか
でもあるっちゃありますかね
でもそういう場合は楽器のポテンシャルっていうのもあるので
なるほどなんか頑張るけどみたいな
頑張るけどちょっと音が一つ違うんだよねとか
まあそりゃそうか限界ありますよね
でもそういう場合はでもあの人ですねって言ったらあの人はこの弦を使っています
あの人はこの松柳を使っていますよとか
あの人この肩当てっていうアクセサリーがあるんですけど
肩は楽器の裏側にガチャってつけるアクセサリーがあるんですけど
こういう肩当てを使ってますよって言うとそこには近づけるので
なるほど
そこで満足するっていうかでも一緒にあの人が使ってるものと一緒のものを使ってる
例えばケースとかもそうじゃないですか
ケース
はいあばゆりのケースですね入れとくケースもあるというか
ケースとかもあの人が使ってるケースと同じケースが欲しいとかいうことは言われたりしますし
ああなるほどまあ確かにそれはあるかギターとかでもよくありますよねそういうの
そうですよシグネーチャーモデルがあるような感じ
補定のギターが欲しいみたいなそういう話ですね
そうですそうです
バイオリンで松柳みたいな
そもそも使い方ってどんな感じですかオイル的なものとかいろいろあると思うんですけど
僕多分あんま分かってないんですよそれ
えっと今までこう話をしてきた中で弦を楽器に貼られた弦をその弓に貼られた
尻尾の毛で擦って音を出すんですよね
うんうんうん
なので摩擦の殺に弦ストリングで殺弦楽器っていう風に言うんですけど
ああなるほど
はいでギターとかはあれは弾くじゃないですか
はい
なのでちょっと音の出し方が違うんですよね
うんうん確かに
はいギターは発弦楽器って言うんですけど
42:02
まあ初の字はちょっと覚えてないんですけど
まあちょっと出し方が違って
なので音を出すっていうところだけで一点でちょっと考えると
いかにその松柳がないとやっぱ音出ないんですよ
あそもそも出ないんですか
そうなんですなので新しい弦を貼りました
はい
でその弓の毛馬の尻尾ですよね
あれもあの交換することができるので
まああれも消耗品といえば消耗品なんで
定期的に交換はしないといけないんですけど
毛替えって僕らは言うんですけど毛替えをして弦も交換して
要は松柳が両方どっち側にもついてない状態で
うんうんうん
弾くと音出ないんですよ
えーそうか
はい使い方としてはまあ音を出すっていうことで行くとやっぱり松柳って結構大事で
だからむしろ摩擦を生み出すってことですもんね
そうですねそれこそ摩擦弦楽器の摩擦の部分を作らないといけないんで
うんうんうんまあ確かにそれ何使うかによって全然音変わりそうですね確かに
はい
それの成分はめちゃくちゃ気になりますねそのなんか
そうですこれはねもうれんさんとかといろいろ松柳にいっぱいあるので
はい
成分ちょっと取り出すことってできないのかなとか思うんですよね
取り出す
どういう加合物なのかっていうこととか
あー分離はできるんじゃないですかね
言っても多分オイルですよね大体
どうなんだどういうものなんだ松柳の
僕もさっぱりわからなくて一応レシピみたいなのあるみたいなんですよねやっぱり
はい
で一応やっぱ松柳なので松柳あとは乾性オイルかな
乾燥するっていうか硬化する方のオイル不乾性オイルとかじゃなくて乾性するオイルと
あと何かこうオイル系のものですよね混ぜて固めてっていうことだと思うんですけど
まあでも多分こういう松柳とか何だろう天然のものから加合物を短離しますみたいなそれこそ天然物化学みたいなジャンルありますけど
おー
やってることって本当に一緒ですね木の樹皮とかを削って
はい
でそれを最初って何に溶けるかで分離するんですよね
あーなるほど
その例えば水と油だったらどっちに溶けますかみたいなでオイルだったら当然油に溶けるし
はい親友性がとかってことですよね
あーそうですそうですでその時の油を何使うか例えばヘキ酸みたいな
うーん
炭素6個のやつ使うとかあとクロロフォルムに溶けますかとかエタノールに溶けますかとかでそういう分液みたいな
なるほど
ことをやって分けてからそれぞれのやつを最初はあでも今だったらあの質量分析を極性で分けながら質量分析みたいなやる方法あるんですよね
すごいな
それを打てば勝手にどれぐらいの極性になるか分かれた上で分子量が出せるんでだいたいこれ入ってるみたいなのは多分分かりそうな気がしますけど
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全然僕の分からない世界ですねそこはね
そういうのがあれば
あーでも今やられてるでしょうね僕全然知らないですけどそれでおそらくこの成分がいいんだろうとか
はい
まあでもこういうのってなんか混ざり合っている割合とかが重要そうだからなんかこの成分入れれば ok じゃなくてバランスなんでしょうけど
これもやっぱり面白いあの松柳の話としては昔とあるメーカーが作っていた松柳っていうのがあって
多分35年40年ぐらい前にその会社が潰れたのかもうやっていけないんで廃業したのかわかんないですけど
終わっちゃうっていうことで違うメーカーの人がその松柳の作り方レシピとあとそのメーカーっていうかその商品の表彰みたいのを買い取ったのか譲り受けたのかして
同じ製法で作ってで同じ名前で松柳出してるんですけど今それは今現在も買うことができるんですね
ででもその当時作られてた松柳と同じ作り方で作った松柳今も買える松柳で引き比べするとやっぱ違うんですよ
あーやっぱ変わっちゃうんだ何かが
何かがもしかしたらそれは経年劣化っていうところもあるのかもしれないし酸化してるとか
あーそれありそうだなありそうですね
でもやっぱりあとは1回で作るその量30リットルで1回で作ってた当時は1回で30リットルで作ってたのが今はもっと大きな工場で大きな機械で作れるので50リットルで作れるようになったけど
その攪拌の度合いが違うとか温度のその温まり方冷めていき方の時間が違うとかでちょっと違っちゃうとか
いやめっちゃ面白いですねそれもう完全にプロセスケミストリーですね
そうですよね
もう工場にスケールアップする時の攪拌の仕方とかもう全く一緒ですね
やっぱその辺は考えないといけない部分ではあるんですよねきっとね
多分変わっちゃうしその混ぜ方でも多分物によってそれだけで特許とか出たりしてると思うので
そうなんですね
混ぜる時の例えばなんか羽の形がこういうやつだとより効率よく混ざるからみたいな
でそれがもうライセンスされてますとか
マジかすごい世界だな
化学系だとめちゃくちゃ細かいその辺の制限というかあると思うんで
多分一緒ですよねそれも
3円トークでしたよね確かあの攪拌するやつの
あー
すごくれんさんが熱く語ってた回あったじゃないですか
はいスターラーチップの話した回ありましたね
ああいうことですよね
そうですねまさしく
そうか
48:00
だから面白いなこの辺繋がってる気がしますねもうすごい
いやほんと繋がってると思いますね
それこそ先ほど言ったニースのこととか
その木材のその経年による変化とか
うんうんうん
あとは本当にその弦に巻かれてる金属のこととか
結構最近は本当昔の人は本当にただ今まで作ってきたものを
女師匠が言われた通りの寸法とか
あの感じで作るっていうことだけでやってたけど
今はいろんなところ結構本当細分化してると思うんですよね
あーこれなんかすごい漢方みたいですね
まあそうですね確かにそうですね
なんか漢方もやっぱりあれすごく昔の歴史の積み重ねがあって
こういう成分がまあ減熱作用があるでしょうとかもいろいろ言われてますけど
最近とかも漢方を調べられまくって
これにはこの成分が入ってるからみたいな
多分最近でもその漢方の中の成分をなんか単理して取り出しましたみたいな論文とか結構あるんで
へー
要は西洋医学の方にこう取り入れようっていう意識ですか
そうですねそうですねまさにそうですね
でじゃあその成分を今度は人工的にいっぱい作ったら
その漢方の役割果たしますかみたいなのをやってみるとか
でそれって漢方みたいなものがやっぱり完成されてるからなんすよね多分
多分ものすごい長い歴史の中で何か理由があって化合物って生き残ってきてるはずなんで
それって人が考えるやつよりすげえっていう場合のほうがまあほとんど
って考えるとまあでも倍よりの倍はあれですけどね
まあ人間のエゴで作ってるから良い悪いはちょっとわかんないですけど
でもやっぱり残ってきてる楽器っていうのは良いって言われてきているから残っているわけで
確かに確かに楽器の歴史の中で言ったらそうですよね
そうなんですよね当時としてはその当たり前すぎて特に文面として残さないとか
こっちの時代に伝えようという意識がなくてやってたことっていうのは多分あると思うんですよ
はいはいはい
僕らも今その僕らの価値観で今生きてるじゃないですか
そうですね
それこそもう40年ぐらい前とか半世紀ぐらい前、中戦後ぐらいまでって
まだ本当に女性が社会に出ることとかいうのは日本ではそうだったじゃないですか
江戸時代なんて言ったらもっともう身分社会だったわけで
でも当時の中でそのやられてたことっていうのはあって
ちょっとずつその時代の価値観とかそういうのに変化しながらも今まで続いてきているものっていうのはやっぱり
何か意味があって続いてきているもので
やっぱり楽器も例えばそのストラディバリとかガルヘリっていう人が作った楽器が何か知らないけど良かった
そうですねだから残ってるっていう
そうなんですよね
でダメな楽器とか作りが適当で壊れちゃうような楽器っていうのはまあその300年ぐらい経っちゃいますけど
51:05
300年の中で淘汰されてきているので
考えるとやっぱり残ってきている楽器っていうのは何か意味があるからっていうことで
やっぱりみんな研究するし追跡したりとかもするし
多分その辺は科学とか他のこととやっぱり同じだと思うんですよね
いやそうですよね
その最初の方に言ったストラディバリウス研究してますみたいな人たちも
その何か秘密があるんじゃないかで
確かに今ちょっと見たらその金属が何か入っている割合が重要そうとか
まあいろいろで結局当時やったらどういう科学的な処置をしたのかみたいな記録は残ってないんで分からないらしいんですけど
でもその割合とかって言ったら秘伝の方法だったかもしれないじゃないですか
いろいろ試してこれが良かったみたいな記録ないけど
みたいなところがやっぱ人間ってすげえなってすごく思うところでここは
そうですよね
ちゃんとトライアンドエラーが詰まってる気しますよね
はいなんか僕ちょっと前にツイートはしたんですけどツイートしたのかな
あのなんか因数分解している感じなんですよね僕の中ではね
研究ワイリングに関してで言うと
なんかこう作り方の方法とかもそうだしニスの方法とかもそうだし
楽器のデザインをするところも今そのストラディバリウスっていうのがすごく良いって言ってその楽器のアウトライン
あの楽器の形ですよね
それをそのいろんな複雑な演算とか機械製図みたいなのとかプログラミングして
ストラディバリウスっていう楽器のアウトラインを分析するとこういう円とこういう楕円曲線と
こういうなんていうか黄金比とか白金比とかいろいろな比率の中にこうちゃんと収まりますっていうふうにやるのを研究したりとかそういうふうに
デザインをする人とかっていうのはやっぱり製作家でもいるんですよね
あー面白い
でもそれって出来上がってるものを本当に因数分解してるっていうか後付けでこの理論に当てはめると辻褄が合うって言ってるだけじゃないですか
いや昔の人黄金比とか考えてないですよねきっと
パソコンないし
そこまでの分析できないから
そうなんですよね
なので昔の人は昔の人でそういう方法で作って
本当にそれが当たり前で
それが残ってきてるから後からの時代の人が振り返ってみるとさっぱりわけわからないみたいな
いや面白いなでもそれが面白いな
今も本当それこそデジタルになってしまってるので
例えば僕らがこうスマホとかでこうなんでしょうねこうコミュニケーション取るじゃないですか今もこういうふうにやってますけど
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で例えばこれが100年200年後の人たちがこの時代のことを見た時に何も紙として残ってないとか
あの時代の空白は一体何なんだみたいな
そうっすね
でも僕らは僕らで普通に生活してて
僕らが使えるものを使っていて
で今の僕らがじゃあ200年後の人たちに向けて
こういうスマートフォンっていうのがあって
半導体とかこんなのがあって
それで通信をするためにはこれぐらいの波長の電波を使ってとか
そんなの残さないじゃないですか
残さないっすね
でも当時っていうか僕らはそれで生きてても
後の時代の人が見るとあの時代空白になってるって
それこそ頑張って探さないといけなくなるわけですよね
なんか僕らはそれしてるんじゃないのかなみたいな感じはしますけどね
いや面白いななんか
僕サイエントークでもその1000年後に情報を残そうとして北極に
やってましたね
コードみたいなのに書いて
北極の倉庫みたいなやつに人間の歴史どんどん溜め込んでるみたいな
そういう研究者実際にいるんですけど
それも掘り起こされなかったらわからんし
読み方わかんなかったら未来の人解読できないし
そうですよね
どうなんみたいな話もしましたけど
それと一緒ちゃ一緒ですよね
今の方が残し方みたいなパターンは電子化されてたら多いですけど昔よりは
だから残る量も多いと思うんですけど
それでも感覚的なものを残すこと自体ってやっぱ難しいですよねそもそもが
それで僕の世界というか僕の業界で言うと
物としては楽器は残るんですけど音って残らないので
瞬間芸術とかいったりしますけど
なんかオシャレだな
楽譜には残ってたとしても
当時の演奏で出てた音なのかっていうのはわからないし
なんか本当正解はないなっていうふうには思うんですよね
いやそれこそそうですよね
昔の1970年とか80年とか音残ってはいるけど
当時の録音環境のちょっとガサついた音みたいな感じじゃないですか
ビートルズとかディープパープルとか僕好きなんですけど
あの辺の音ってあれだからいいみたいなのってあるじゃないですか
で今僕ら結構電子音とか聞いてますけど
100年後になったらなんか古臭く聞こえるのかなとか考えることやっぱありますしね
そうですよね
そういくら残るとはいえ
そう多分それが時代が求めてるというか
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科学技術と並行してできることっていうのが広がるので
それはバイオリンとかでも同じで
そのガットを使わなくてもいいとか
金属を弦に巻けるようになったとか
複雑な加工物を松柳で作れるようになったとか
確かに確かに身まで作れなかったもの作れますもんね
はいでそれでいいんじゃないってなれば
それがそっちでこう発展していくし
逆にそれは残らないものは残らずに淘汰されていってしまう
でもう残ってきたものっていうのがやっぱり
ストラディバリとかガルネリの楽器ってなると
なんかやっぱりすごいんだよねって言って調べたくなるみたいな
ことなのかなっていう感じをします
でもちょっと気になるのが
これって昔だからストラディバリウスみたいなの残りましたけど
今の時代にそういう楽器って生まれると思います?
みんな頑張って作ってると思いますよ
いやですよねなんか第二のそういう
やっぱ歴史に名を残す楽器みたいな
みんな作りたいじゃないですか多分
それって現代残るとしたらどんな形で残るのかなというか
そもそも生まれるのかなって結構思うんですけど
ここまでお聞きいただきありがとうございます
サイエンマニアはあらゆる分野のゲストを招き
サイエンスの話題を中心にディープでマニアな話を届けるポッドキャストです
番組に関する情報はツイッターを中心に発信しています
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またポッドキャストのレビューもよろしくお願いします
次回もまたお楽しみに
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