2025-06-11 11:47

7. 22億年前のタンパク質を再現して最古の体内時計の正体を探る

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最古の体内時計が日の出を知らせた約22億年前のある日https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2025/05/22.html


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サマリー

このエピソードでは、シアノバクテリアの体内時計の進化を探求し、22億年前に形成された時計タンパク質が24時間のリズムを持つことが明らかになる研究を紹介しています。また、体内時計が生物進化において重要な役割を果たした可能性についても考察されています。

体内時計の概念
今日は、生き物の体内時計っていつからあるのかっていう研究をちょっと紹介したいなと思います。
サイエンスポットは、最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。ホストサイエントークのレンです。
ということで、今日は最古の体内時計を調べるっていう研究で、これすごい個人的にはめちゃくちゃ面白いなと思ったので、紹介したいと思います。
まず、体内時計ですね。これについては、皆さん想像の通り、大体24時間周期のリズムで、生き物って体の中の変化とか、要するにリズムがあるということですね。
これはあんまりブレがなくて、太陽の光の環境変化に合わせて微妙に調整できるとか、あとは体調管理に重要ですとか、体内時計っていうと結構身近な言葉ですし、イメージしやすいかなと思います。
今日主役になるのはシアノバクテリアという菌です。僕たちみんな菌みたいなものから進化してきてるんですけど、この菌も体内時計みたいなシステムを持ってますね。
このシアノバクテリアっていうやつは、特に酸素を作る光合成を行う菌ですね。何十億年前くらいから、このシアノバクテリアっていうやつに僕たちって結構支えられてるところがあって、地球の生態系の本当に昔からあるもので、しかも二酸化炭素と水から有機物と酸素を作ってくれるっていう、これがないと生き物発展してきてないなっていうやつですね。
光合成するってことは、やっぱり太陽が出てる時間っていうのはものすごい大事なんですよ。太陽が出てない時も体内時計なしで同じように活動してると、エネルギーがめちゃくちゃ無駄になっちゃうっていう面があるんですよね。
なので、このシアノバクテリアにとっていつ日が昇っていつ日が沈むか。だからこの体内時計のシステムっていうのが、こんな菌の時から僕たちって備わってるっていうことがまずあります。
これびっくりなんですけど、現代のシアノバクテリアでたった3つのタンパク質で体内時計が形作られてるっていうのが分かってる種類があるんですよね。
この3つの種類っていうのはKAIって書いてカイかな。カイのABCっていう3種類の時計タンパク質っていうやつで、これ何してるかっていうとこの3種類のタンパク質さえあれば約24時間のリズムで反応するっていうそういうものなんですね。
しかもこれ菌の中だけじゃなくて、この3つのタンパク質を菌から取り出してきて試験管の中に入れても24時間のサイクルでお互いがくっついたり離れたりっていうそういうサイクルをするっていう面白いタンパク質なんですよね。
ってことはこれ体内時計の始まりに何か関与してそうだよねっていうのがこの研究のきっかけですね。
今回紹介するのはこれは名古屋大と大阪大とあとは総合研究大学院大学の研究グループですかね。
あと福井県立大学もかかってるかな。
の研究グループによって行われてるもので、タイトルがもう時計タンパク質のこの約30億年ぐらいの進化のプロセスを実験室の中で再現してみようっていうことですね。
これどういうことかっていうと、今生きてるシアナバクテリアはもう今手に入るものですけど、昔のやつはじゃあどうやって入手するのかっていうと、このさっき言ったカイタンパク質ABCっていうやつのアミノ酸の配列データを使ってやってます。
この配列データっていうのは大昔から今に至るまでちょっとずつ変化して多様化していってるっていうのがわかってるんですね。
これをコンピューター使ってこのアミノ酸配列が変化してくるっていうのを逆算することができるんですよね、情報として。
要は掛け図たどるみたいな感じですね。
そういう祖先配列復元法っていう方法があって、これを使うと大体何億年前ぐらいこのタンパク質はこういう形だったんじゃないかっていう、そういうアミノ酸配列の特定することができるそうです。
やってるのが今のものと、あと1億年前、13億年前、22億年前、26億年前、31億年前ってどんどん遡っていっているあるタイミングのアミノ酸配列っていうのをまず推定しました。
で、実際にそしてその回タンパク質AとBとCっていうものをこの祖先型のものを人工的に作って試験管の中で混ぜて、
どの段階でさっき言った24時間のリズムを刻み始めるかっていうのをやってみたと。
それが30億年ぐらいの進化のプロセスを実験室で再現するっていうことですね。
で、それで分かったのが今言ったうちの22億年前の時計タンパク質になって初めてこの24時間のリズムを刻み始めたっていうことが分かりました。
なので26億年前から22億年前のどっかのタイミングでこのリズムを刻み始める、少なくともこのタンパク質の配列においてはですけど、
そういう進化を遂げた時期があったというところが分かりました。
進化と光合成の関係
ちなみになんですけど、この24時間って今言ったんですけど、
どっちかというと最古の体内時計が刻んだリズムっていうのは正確に24時間っていうよりかは18時間から20時間ぐらいの周期だったっていうこともこれから分かっていますね。
で、実際にこの22億年前っていうのが今よりも地球の時点が早かったらしくて、
もうちょっと前すぎて想像ができないですけど22億年前って。
1日が約20時間ぐらいだったということなんですよね。
それは化石とかの地質の資料から分かってたことで、なのでそこがぴったり一致してるという結果になってます。
なのでこのシアノバクテリアの体内時計の進化プロセスを追って、ちゃんと時点の速度ともあってて、
なのでここが体内時計の始まりなんじゃないっていうことと、
あとはこの22億年前っていうのは大三化イベントっていうんですかね。
これ日本語としてちょっと分かりにくいかもしれないですけど、
要はシアノバクテリアの抗合性によって空気中の酸素濃度が一気に上がった出来事がありました。
それがちょうどこの時期に重なりますと。
なのでこのイベントの時に抗合性の効率化がものすごい起きて、
そのタイミングで体内時計っていうシステムを得て、最近はよりエネルギー効率がよくどんどんどんどん増えると。
そういう環境に適応したんじゃないかっていう推測がここから出来ますね。
あともう少し細かいことを言うと、この3つのタンパク質のうちの1つ、
カイシーっていうタンパク質の分子構造を詳細に調べて、
エネルギーの通貨とも呼ばれるATPですね。
そのATPを分解することで形が変わって、それがリズムを作っていくっていう重要な役割をしてるんですけど、
そこの内部にある原子の配置っていうやつがすごい極めて高い精度で維持されてると。
要はその特定の形を取ることでこの時計の歯車が回るみたいなイメージですかね。
っていう重要なパーツがここだっていうのも分かってきたみたいです。
なので、そういった原子レベルでめちゃくちゃ精密な体内時計を使って、
この最近は時計としてそのタンパク質を使ってたと。
で、24年前にそれが起きたと。めちゃくちゃスケールがでかい話ですね。
でもなんかすごいこの高剛性の話とも辻褄があってて、
これめっちゃ面白いなっていうふうに僕は思いましたね。
なんか地学ともつながってるし、
あの考古学みたいな話ですね。これ生物を使った。
なのでこういったことがまずこの体内時計の期限の一端が分かったかもねっていう感じの研究ではあるんですけど、
あの実際昔の地球を直接見ることはできないわけで、
それを今の金から特定する非常にこれロマンあふれる研究だなと思いました。
はい、ということで今回の論文とか、あとは元情報もURLの方を貼っておきたいと思いますので、
興味持った方はこれぜひチェックしてみてください。
で、まあ僕らも体内時計っていうの持ってますけど、
で、まあ他の動物も大体みんな体内時計持ってますよねやっぱり。
で、まあなんかそういうのを考えると金からあってもおかしくないなっていう感じ。
もしかしたら僕らの体内時計の始まり、光合成みたいなものからだったのかもしれないっていうのも面白いですよね。
僕ら光合成できないですけど。
はい、まあそういう、なんか何て言うんだろうな、
自然に適応して僕たち進化してきたんだなっていうのはすごくこれを見て感じました。
はい、ということで今回紹介したのは世界最古の、地球最古のですかね、体内時計のもしかしたら証拠になるようなものが金の中にあったよという話でした。
はい、このポッドキャストサイエンスポットは平日毎日朝に日本語と英語で配信をしております。
このポッドキャストを聞いて是非皆さんの感想ですとか、そういったものはSNSでハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらえると嬉しいです。
あの番組のフォローとあとは星評価とかつけてもらえるとものすごく嬉しいですね。
ありがたいことに日本のニュースランキングですかね、
ポッドキャストのニュースランキングでも結構上位の方にこの番組いきなり入っていて非常に嬉しいなというふうに思っております。
まあ継続が大事ですし、僕のためにも結構やってる部分はあるので、僕がこう科学の話題をずっと摂取し続けるため、
そしてアウトプットの練習をするためっていう面でもこのポッドキャストはあるんですけど、
ぜひ日々のお供に使ってもらえたらなというふうには思っています。
それではまたお会いしましょう。
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