ゲストの自己紹介とカミングアウトのきっかけ
ということで、私、hisacomがですね、色々なゲイの人に自分の知らない体験の話を聞いていこうというラジオをやっておりまして、その中でちょうどいい方がいらっしゃいましたので、その方にお話を聞いていこうかなと思います。
ぺぇさんです。自己紹介をお願いします。
初めまして、ぺぇと申します。東京住み、ゲイです。よろしくお願いします。
なんでぺぇさんを呼んで話を聞きたいなって思ったかというと、たまたま2、3ヶ月前ですかね、一緒に飲みに行ったときに、最近実はカミングアウトしたんだっていう話をされてて、
しかも実家の両親にカミングアウトしましたみたいな話をされてて、それってどうなんだろうってずっと思ってたところだったので、そこでもう話聞いちゃったんですけど、さらに深掘りしてどんなふうに感じたのかなっていうのを聞けたらいいなと思って、
今日来ていただきました。
緊張しますね。
これだけはラジオの聞いてる人に言っておきたいんですけど、別に僕的にはカミングアウトを推奨するとかそういう話じゃなくて、
ぺぇさんがカミングアウトしたときにどんなふうに思ったのかなとか、どういう状況でやったのかなみたいな話を聞けたらいいなと思って、話に来ていただいております。
それぞれ関係ありますからね。
一人の芸の意見として参考までに聞いてもらえればと思います。
ということで、ぺえさんが両親にカミングアウトしたっていう話までは話してると思うんですけど、
そのときの状況というか、どんな状況でカミングアウトしたかっていうのを教えてもよろしいですか。
はい、そうですね。もともと、
親に対するカミングアウトっていうのは本当に全く考えてなくて、むしろ死ぬまで墓場まで持っていくっていうふうに考えてました。
そういう考え方が自分の中で変わることがあるとはっていうのも、
自分自身すごく意外な結末というか、
もともと3年前ぐらいまでは考えたこともなかったかなと、そういう感じだったんですよね。
なぜそれが急に話すことになったかっていうと、
ある種ちょっと強制的にというか、話さざるを得ないというか、話さないと自分の問題が解決しないかなっていうような、
そういう状況になったっていうのが一番大きいかなと思います。
その問題とはっていうところですよね。
簡単に言うと、自分がお仕事ができなくなってしまったっていうのがあって、
休職したんですよね、簡単に言うと。
自分の中で休職するっていうことも、それまで想像してなかったというか。
何なら結構仕事って自分の人生の中心にあったし、ずっと頑張りたいと思っていたことだったので、
まさか自分が休むことになるとはっていうことも、自分の人生の中で驚きの現象だったんですけども。
なぜ休職に至ったかっていうところが、精神的な部分だったんだろうなと今結論としては感じてるんですけど、
もともとそういう体力とか気力っていうところには自信があったんですね、自分的には。
というのも、今2社目だったんですけど、全職がかなりハードなタフな業界だったので、
映像制作関係だったんですけども。
タフそうですね。
大変そう。
いわゆるブラックってやつだったんです。
休みが月に2日あればいいっていう環境だったし、昼夜逆転生活。
普通にあるような業界で19年間働いていたので、そういう厳しい環境には耐えられる自信があった。
そういうふうに思っていたので、それでも休まなかったし、
その辺には自信があったんですよね、もともとは。
人間関係の悩みとその影響
体力とかそういうところの問題ではなかったんですよね、今回休んだ理由っていうのが。
なぜそういう状態になったかっていうと、
簡単に言えば人間関係のあり方、構築の仕方っていうところに対する疑問。
自分の中の。
自分の中の疑問。
実際何か問題が発生したわけではないんですよ。
社内の人間関係も別に悪くないし、
こういう嫌な人がいてその人に精神的に追い詰められたとか、
クライアントが厳しくて毎日がストレスだったとか、
そういう話ではなくて、
どちらかというと完全に自分の中の自己完結型というか、
自分で沼にはまっていったっていうような、
そういう悩みだったのかなというところがあって、
ただそれでも完全に自分の中だけで起こったことというよりは、
人と関わっていくことに対する悩みっていうところから、
それは始まっていて、
そのきっかけになったことで、
自分の中で印象的に残っているのは、
もともと会社にいた上司の方が転職されて、
出ていった方がいたんですけども、
結構その方に、チームは違うんですけども、
目をかけていただいた時期があって、
色々飲みに連れて行っていただいたりとか、
社内の他のチームの方々を紹介してもらったりとか、
そういう形でいろいろ小売の場を作ってくださっている方がいて、
表面上はいい関係性をずっと作っていこうという努力をするタイプなので、
最初のお誘いとかも、ぜひぜひみたいな感じで、
いろいろ参加してたんですね。
ただ本質的なところを言うと、
本当に掘り下げられるプライベートのこととか、
仕事上の話をするのは全然いいんですよ。
プライベートのことを掘り下げられることが、
やっぱり30代、特に後半とかになってくると、
普通は結婚してるよねみたいなところの話もあったりする前提の中で、
その辺の話することが結構めんどくさいし、
まあ嫌ですよね。
突っ込まれたときに、結婚興味ないんですよみたいなことを言い続けるのも、
苦痛まではいかないけど、チリも積もればというか、
ちょっとしたストレスが溜まっていくじゃないですか。
でもそれでもいい歳なんだしみたいな話が、
この30代後半になればなるほど。
逆に言うと40歳過ぎたら触れられなくなるのかもしれないけど、
一番そういうのが話題になりやすいというか、
なんで結婚しないの系の話とか、プライベートない視点の系が、
まあやっぱり飲み会とかそういう場合になると、
前半は仕事の話してても、
まあやっぱそれぞれ、自分だって確かに気になるし、
相手の人がどんな感じでプライベートやってるのかとか、
それもあるし、必ずそういう話も出てくるなっていうところで、
ちょっと職場の飲み会のそういう集まりが、
ちょっとずつ苦痛になっていくような時期があって、
それでもちょっとその場合は合わせて盛り上がるんだけど、
なんか疲れてるなみたいな、終わった後っていうのがあったりして、
ちょっとそうなると、誘われてもいろいろ理由をつけて、
実際忙しかったりもあるけど、頑張ればいけるんだけど、
ちょっと今忙しくてみたいな感じで、
断ったりとかもしたりはしてたんです。
でもそれでも別に毎回断るとかじゃなくて、
ちゃんとタイミングごとに、いいタイミングの時には、
というか断りようがないタイミングの時とかは言ってたんですね。
そういう部分以外は、もちろんその人のお世話になってた部分もあったし、
いろいろ目にかけてもらってるっていうところもあったから、
自分もなんかそういうふうに、
上の人から目をかけて慕ってもらってるというか、
慕ってもらってて、下から言うのが。
和えがってもらってる。
和えがってもらってる。
あの人だったってことですよね、先輩と。
そう、そういうような人がいたんですけども、
その人が転職されて外に行かれて、
結構それでいい感じの企業の、
いい感じのポジションに入ったんですね。
っていうのが聞いていたんで、
ある日その人と、今その時一緒に会社に、
自分と同僚だった人が飲むという話があって、
自分は誘われなかったんですけども、
飲むっていう話だったから、
その人の会社にポジションの空きがあったら、
ぜひ自分ちょっと推薦してもらうように言っといて。
冗談半分で言ったんですよ。
あくまで冗談で、
別に本気でその人の下で働きたいかっていうと別にそうでもないけど、
そういうふうに会話をしてもらったのもあったし、
その企業的には魅力的だったから、
そういう話をしたんですね。
その見会が終わった翌週の時に、
またその人に話を聞いていったら、
その時に話もしてくれて、
その反応が、その人からは、
ペイ君は付き合いが表面的だからね、
上っ面だからね、みたいな。
っていう話をされたよ、みたいな感じで言ってたんですね。
そういうのをさらっと言われたんで、
その場の飲み会のシチュエーションはどういうテンションだったかはわからないけど、
冗談半分の、
あっちも冗談的にそういう感じで言ったのかもしれない。
それは現場にないからわからないんだけど、
その言葉だけ聞いたら、
結構グサッときたの。
表面的、薄っぺらい、
上っ面みたいなふうに思われてたんだ、みたいな。
でもそれは自分の中の自覚というか、
確かに本音、ちゃんとした本音を話せてないなっていうところはもちろんあったから、
いろいろ普通に感じたところもあったし、
その自覚はもともとあったけど、
自分としてはうまく人間関係を作れていけてるっていうふうに思っていたから、
それがショックだったんですよね。
そういう言葉を直接的に聞いたことが、
多分初めてだったのかな、自分的には。
もちろん友達同士でいじり合いとかで、
なんていうんだろう。
ないかな。
やっぱりそういうふうに、
本質をつかれた感じが、
人間関係の作り方の上での、
使われたことが今まで多分なかったし。
自分の中では、もしかしたら、
ちょっと上辺で付き合ってるな、みたいな思ってたかもしれない。
もちろんもちろん。
自覚はあったんだよ。
あったんだけど、
そこを突っ込まれたっていうのが、
まあそうか、プライベート謎だねとか、
誰と遊びに行ってんのとか、
そういうのはあるんだけど、
それはもうそう言われてもしょうがないよな、
とか思いながらやってたんだけど、
結構その言葉が自分的には刺さって、
ちょっと考え始める形になっちゃったんだよね。
その言葉を受けてから、
ああ、そっか。
自分ってやっぱそう思われてるのかな、みたいな。
周りの人に。
別に問題はないんだけど、
人間関係上。
でもやっぱり、
人間関係。
問題はないけど、
本当にこの先も一緒に繋がっていきたいって思われるような、
人間関係がこの会社というこの場において、
作れてないのかもしれない。
それは多分もともと、
自分の中でも、
もちろん本音が出せてないところがあったから、
やっぱそこに対する奥底で、
結果的に、
自分自身も多分そういうところに対する
心配な気持ちとか、
多分奥底にはあったんだろうなっていうことに、
改めて気づかされたっていうか、
そこから生まれ、その後展開したのが、
そんな人間関係しか作れてない環境に、
1日の大半の時間を
使ってしまっている今の状況ってどうなんだろう。
仕事ですもんね。
8時間以上かかってるかもって考えると。
かかってるじゃないですか。
それがこの先も続いていくんだとか、
もともとちょっと自分、
その会社のことだけ考えていると、
もともと自分は転職意識がすごいあったので、
その会社も長いするつもりはなかったんだけど、
それを考えたとしても、
次の環境に行ったとしても、
そんな人間関係しか、
職場の中で作れてないんだとしたら、
すごく人生、
気迫なものになっちゃうんじゃないか。
休職の原因と影響
っていうところがどんどん膨らむと、
じゃあ何のために働くんだろう。
こんな関係しか作れないような環境の中で、
何のために働く。
それがさらに、
もっと悪化してっていうか、
何のために働くんだろうが、
じゃあ何のために生きてるのみたいな。
そういうところに、
どんどん思考がマイナスになっていってしまって、
それでもう止められなかったんですよね。
多分打つとか、
そういうものって多分そういうものなんだと思うんですよね。
自分では止められないんですよ。
スイッチが入っちゃうというか。
そうそう、スイッチが入っちゃって、
いろんなものに対して、
思考がもうマイナスだし、
自分の自信も失うし、
何してても楽しくないし、
人に会いたくないし、
ってなんかなってった。
びっくりするぐらい。
自分がそうなると思ってなかったけど。
思ってなかった。
それは本当に、
その人がトリガーではあったんだけど、
ちょうどその時、会社の環境、
自分の働いているチームが解体されるとか、
それこそその人じゃなくて、
その人よりもっと身近にいた、
信頼していた上司の人が、
もう50代後半だったから、
本当に驚きなんです。
その50代後半にして転職してて、
それは結構自分の中では、
それも結構ショックな出来事。
その人すごい信頼してて、
一応定年退職までいるんだろうなと思ってたし、
そういう存在の人もちょうど、
ポンと身近なところからいなくなっていってとか、
いろんな複数の要因があって
よりそういう考え方がマイナスになっていった
っていう時だったんだよね。
そうなったっていうのもあるんですかね。
それはすごいあると思う。
多分そういう意味での、
そういう人もいなくなっちゃったし、
チームも変わるし、
そういう面での心配みたいなものもあった。
一つ一つは多分そんなドーンって大きくないんだけど、
細かいものが多分蓄積されていって、
溢れちゃったのかなみたいな風には今になって考えると思うんだけど、
だから当時は何が原因か正直わからなかったんだよ。
最初。
なんでこんな状態になってんだろう、俺みたいな。
けど冷静になって、
今考えるとトリガーになったのは、
転職していった上司、言葉だったりとか、
そういえばその時信頼してた直属の上司も転職してたなとか、
今になって思うと、
そういう要素が冷静に考えられるんだけど、
当時は一つ一つそんなに大きくなくて、
ちょっとずつ蝕まれていったのが、
表面化するのは一瞬っていうか、
じわじわじわじわ来てて、
その時は自分はよくわかって、別にそんなに感じないんだけど、
ある多分花粉症とかと一緒で、
ある一定内容を超えちゃったら、
もう一気にそれが表に出てくるみたいな。
っていう感じだったの。
だから結構急にいろんなことができない状態になっちゃったっていうか、
仕事の中でのミスとかが、
属質とまでは言わないけど、
抜けとか抜け漏れとか、
発生というか。
そう、メールってどう返したっけみたいな状態になっちゃったりとか、
もう溜めちゃう感じになっちゃったの。
パパパって仕事ができなくなっちゃった。
すごい嫌なのね。
もう溜めるのがすごい嫌な人間なんだけど。
溜めるのもストレスですからね。
溜まっていくのを見るしかないみたいな。
あ、溜まっていってる、どうしようみたいな。
でも動けないみたいな。
そう、なんかそんな感じになっちゃって、
え、この返し方で合ってたっけみたいになっちゃうんですよね。
なんか前は何も考えずにバーってやったのが、
なんか誰かに確認して、これで間違ってないか確認したいみたいな。
何だったんだろうね。
本当に不思議なんだけど、今冷静になると。
っていう感じだったから、
本当になんかその、色がなくなるってこういうことみたいな。
世界の。
よく言いますよね。
本当にこういうことなんだ。
音楽とか聴いててもうるせぇって思う。
なんか元気出そうと思って、
そういう時に音楽聴くとか、
なんかちょっとした悩んだ時とかあると思うんだけど、
その時聴くと、
ただのうるさい音にしか聞こえないみたいな。
何を聴いても心躍らないみたいな。
ってなってたから、
ちょっといよいよやばいなみたいになって、
YouTubeで打つ症状どんなのみたいなのとか調べ始めたら、
そういうのあんま調べない方がいいんだろうけど、
調べれば調べるほど、
この言ってる、こういう症状にあたる人って、
打つ症状になっている可能性がありますみたいな項目。
これそうじゃん、これそうじゃん、これそうじゃん、
この症状、夜寝れないし。
チェックリストしたら全部どんどん当てはまっちゃうなみたいになって、
より多分そのマインドが、
これ結構打つなのかもみたいな。
なればなるほど、
悪循環だよね。
自分で自分もまたそういうマインドをそうしちゃったみたいな感じで、
気づけばちょっとそういう状態になっていたので、
なってたんですね。
じゃあこれどうしたら、
マインドから抜け出せるんだろうみたいなことを結構悩んだんです。
実はちょっと休職、結果2回するんですけど、
1回目と2回目で、
1回目した時に、
一瞬良くなったんでまた復帰してみたいなところなんですけど、
結果2回目の休職があって、
その時に本当にもう根本的にこれ本当に、
悩みの原因になっているものをちゃんと突き止めて、
解決しないと、
もうやばいなっていうことになったので、
その時、突き詰めたんですね。
自分のこの悩みの原因何かって。
そこまでは実際あんまりわからなかったってことですよね。
なんでこんな苦しいんだろうみたいなのがわからなかったんですかね。
明確には。
そうだね。
わからなかったわけではないかもね。
なんとなくこれかなはあったけど、
それでも1回目の休職の時は、
そこに突っ込まなくても一体状態が良くなったから、
とりあえず休んで、
本当に仕事っていうものから一切隔離されるのね。
休職するとパソコンも携帯も返却して、
一切の情報に触れない状態になって。
それは会社がしてくれたんですか。
会社がしてくれて、でも基本多分休職すると、
大体の会社はそういう対応を取ると思うんだけど、
会社に関して一切関わらない情報をシャットアウトするっていう状態のところに
持って行ってくれる対応を多分、
普通の会社だったら多分してくれるので、
そういう中で本当に自分がやりたいこととか、
リフレッシュするっていう期間を設けたら、
心が回復していくっていうのがあって、
それで1回目は戻ったけど、
なんかまたなっちゃったので、
これなんか根本はちょっと違うんだ。
リフレッシュして気持ち持ち上がるところまで行ったけど、
根本が回復しなかったなっていうことに
行き着いたので、
で、なんだろう。でも分かってた。
多分自分の中では、もちろんそれはゲイとしてずっと生きてきたわけで、
それが多分いろんな意味で自分の精神に影響してたことは、
もちろんゲイの当事者の皆さんは感じてる部分は絶対あるはずだし、
絶対どっかの時期で、それぞれの時代で悩んでた時が絶対にあってっていうはずだから、
まあそこだろうな。そこだよな。
だろうなっていうか、もう分かってたけど、
解決策を探る
やっぱそこにメスを入れないと、
もうこれはダメなんだなって思ったんだよね。
自分の中でそういう結論に至ったんです。