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2024-05-26 05:05

カヘルサント、コホロギサン/村山籌子

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作品名:カヘルサント、コホロギサン
著者:村山籌子

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#青空文庫 #朗読 #児童文学

サマリー

山籌子さんはもう秋で、着物を縫っていますが自分で縫うことができないため、縫ってくれそうな人を探しています。カヘルさんはそれを聞いて赤くなり、コオロギさんに着物を縫ってもらうことになります。カエルさんは着物を着て記念の写真を撮り、見たい人は山籌子さんの家に遊びに行くように誘っています。

カヘルサント、コホロギサン
カヘルサント、コホロギサン
村山籌子 あるところに
学者で 金岩で
そそっかしいカヘルサンがありました。 毎日、高い木の枝に腰掛けて
四方を見回して 何かを探している様子です。
それを 草の葉の陰で
せっせと縫い物をしていたコオロギさんが見つけました。
カヘルサン、毎日お暑いですね。
そんなに高いところにいらっしゃらないで この涼しい草の葉の陰へいらっしゃい
とコオロギさんが言いました。
コオロギさん ありがとう
けれども、私はここにいなければなりません。 なぜと言えば、もう秋でしょ
もう着物をこしらえなければなりません。 けれども私は自分で縫うことができません。
それで毎日誰か縫ってくれそうな人が通らないかと見ているのです。
これを聞いてコオロギさんは大笑いしました。
まあ、あなたはなんという金眼でしょう。 私は仕立て屋で毎日ここで着物を縫っていましたのに
カヘルサンは生まれつき色が青かったのですが この時ばかりは赤くなりました。
そして まあ
それは良かった。 何という嬉しいことだろう
と言って そそっかしいカエルさんは高い木の枝から
ポンと土の上へ飛び降りました。
ところが大変なことになりました。
肝心の端物を 木の枝の穴の中へ置いてきましたから
カエルさんは慌てて木に登ろうとしましたので つるつる
つるつると滑って どうしても登ることができません。
するとそれを見て 親切なコオロギさんは言いました
カエルさん 私の足に綱をつけて上へ引っ張り上げてください
すぐ取ってきておあげしますから そこでカエルさんはコオロギさんの足に綱をつけて
木に登ってもらいました コオロギさんはこうして端物を取ってきて
早速立派に縫ってあげました カエルさんはどんなに嬉しかったでしょう
それを着て記念のために コオロギさんと一緒に写真を写しました
それを私は持っています 見たい方は私の家へ遊びにおいでなさい
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