作品名:サルト サムライ
著者:新美南吉
図書カード:https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/card43398.html
青空文庫:https://www.aozora.gr.jp/index.html
ブンゴウサーチ for Kids:https://bungo-search.com/juvenile
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サマリー
五人の侍が旅をして、山道を通りかかると、木の下に一匹の猿がいます。五人の侍は猿を連れて行き、その後、食べ物がなくなり猿を殺さなくてよいことを喜んでいます。
サルト、サムライ。
サルト、サムライ。
新美南吉、五人の侍が旅をして、
ある日、山道を通りかかると、
木の下に一匹の猿がいました。
あの猿を斬ろう。
そうだ、私が斬る。
私はもう一月余り刀を抜かないので、腕がむずむずする。
いや、私が斬る。
私の刀はよく斬れる。
だめだ、だめだ。
君らの腕では猿を取り逃してしまう。
私が斬る。
お願いだ、私に斬らせてくれ。
けれど、よく見ると、
その猿は病気にかかって動けなくなっていました。
病気の猿を斬っても仕方ないというので、
五人の侍はその猿を連れて行きました。
やがて猿は病気も治って、
五人の侍によくなれました。
食べ物がなくなる
ところが、毎日行っても行っても、
広い野原で食べ物がないので、
猿を殺して食べなくてはならなくなりました。
お前斬れ。斬りたいのだろう。
いや、お前斬れ。
俺の刀は刃がこぼれている。
お前はどうだ。腕がむずむずしてるんだろう。
うーん、だめだ。お腹が痛いから。
そのうちに、野原の向こうに村が見えてきました。
あ、村だ。
あそこへ行けば食べ物はある。
猿は殺さなくてよい。
五人の侍は猿を斬らなくてよかったことを、
目に涙をためて喜びました。
03:22
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