作品名:あきあはせ
著者:樋口一葉
図書カード:https://www.aozora.gr.jp/cards/000064/card4095.html
青空文庫:https://www.aozora.gr.jp/index.html
BGMタイトル: そりのこし
作者: もっぴーさうんど
作者ページ: https://dova-s.jp/_mobile/_contents/author/profile060.html
DOVA - SYNDROME楽曲リンク: https://dova-s.jp/_mobile/bgm/play17520.html
7・15・23・31日更新予定
#青空文庫 #朗読 #podcast
【活動まとめ】 https://lit.link/azekura
【文庫関連商品】 https://amzn.to/4hmvye0
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作者: もっぴーさうんど
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サマリー
樋口一葉の作品「あきあはせ」では、秋の情景と人々の心情が切ない雨の夜に表現されています。
秋の雨の情景
雨の夜、庭の芭蕉の糸高やかに伸びて、 葉は垣根の上やがて五尺も越えつべし、
今年はいかなれば、かくいつまでも 竹のひく木などを言いてしよう。
夏の末姿、極めて厚かりしに、ただひとい二日、 三日とも数えずして、驚くばかりになりぬ。
秋風少しそよそよとすれば、 橋の肩よりはかなげに破れて、
風情次第に寂しくなるほど、 雨の夜の音ないこれこそは哀れなれ。
細かき雨はハラハラと落として、 草むらがくれなくコオロギの不死をも乱さず、
風ひとしきりさっとふりくるは、 あの葉にばかりかかるかと痛まし、
雨はいつも哀れなる中に、 秋はまして身にしむこと多かり。
吹けゆくままに灯火の影などうらさびしく、 寝られぬ夜なれば不死土にいらんもせんなしとて、
こぎれ入れたる畳紙取り出し、 何とはなしに針よもとられぬ。
まだいとけなくて、おばなる人に 縫い物ならいつる頃、
おくみさき、 妻のなりなど難しう言われし、
いと恥ずかしうて、これなら言えざらんほどはと、 家に近きそれのやしろに、
日産ということをなしける。 思えばそれも昔なりけり、
おしへし人は苔の下になりて、 習い取りしみは大方物忘れしつ、
かく玉坂に取りいずるにも、 指の先こわきようにて、
はかばかしうは絵も縫いがたきよ、 かの人あらば、いかばかりゆうかいなく、
浅ましと思うらん、など打ち返し、 その昔の恋しゅうて、
そぞろに袖もぬれそう心地す、 遠くより落して歩みくるようなる雨。
近きいたどに打ちつけの騒がしさ、 いずれも淋しからぬかは、
老いたる親の痩せたる肩もむとて、 骨の手に当たりたるも、
かかる弱人ど心細さのやる方なし。
03:32
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