2023-11-12 38:47

#19 Chatworkをシリコンバレーから撤退させた判断基準とは

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今回のテーマは「#19 ****Chatworkをシリコンバレーから撤退させた判断基準とは」です!

番組への感想は、「#RoadToIPO」でtweetしていただけると、番組パーソナリティが喜んで読まさせていただきます!

番組へのご要望・ご相談は、古野光太朗(twitter:https://twitter.com/koutarou_furuno)までお願いします。

▼今回のトーク内容:

生成AIのブームが地方で過ぎ去った/シリコンバレー進出に踏み切った理由/適切な経営リソースの分配/挑戦できるために、社長は余白を残しておくべき/不必要な執着が撤退を遅らせる/日常でリスクテイクの経験が土壇場で役に立つ

▼パーソナリティ紹介 山本敏行(https://twitter.com/Power_Angels7)

  • Chatwork創業者
  • Power Angels CEO
  • 2000年ロサンゼルスでEC studio(2012年ChatWork株式会社に社名変更)を創業
  • 2018年Chatwork株式会社のCEOを共同創業者の弟に譲り、翌2019年東証グロースへ550億円超の時価総額で上場
  • 現在はエンジェル投資家&スタートアップ起業家コミュニティの「Power Angels」(https://power-angels.com/)に注力

古野光太朗 (twitter:https://twitter.com/koutarou_furuno)

  • 早稲田大学商学部3年生
  • ビジコン審査員賞受賞・VCアクセラレーションプログラム採択
  • HRSaaSで3度目の起業を準備
  • 150名参加している起業サークルの代表


サマリー

このエピソードでは、チャットワークを創業した山本敏行さんから、挑戦と撤退の基準について話があります。そして、チャットワークのシリコンバレーからの撤退についても取り上げられます。シリコンバレーからの撤退を判断した基準は、保守的なマイクロソフトユーザーがチャットワークを導入する可能性が低いことであり、また競合企業からの脅威となっていました。撤退の判断基準は、マーケティングにおける競争力とユーザーの信頼性に関連しています。シリコンバレーから撤退させた判断基準とは、地銀や自治体といったネットバンキングがWindowsからしかアクセスできないなど影響力があり、チャットワークの撤退を決めた理由や再チャレンジのための準備について語ります。

チャットワークの創業と挑戦
スピーカー 2
この番組は、チャットワークを創業したパワーエンジェルスの山本敏行さんから、
起業3回目の古ちゃんが山本さんのIPOまでの知識や経験を引き出し、
自ら上々へとチャレンジしていくポッドキャストです。
こんにちは、チャットワーク創業者で、パワーエンジェルスCEOの山本です。よろしくお願いします。
スピーカー 1
お願いします。パーソナリティを務めます3度目の起業家、古野光太朗です。
ロードトゥIPO第19回目となりました。山本さん、よろしくお願いします。
スピーカー 2
はい、お願いします。
じゃあ、恒例のこの1週間についての振り返りをしていきましょう。
古ちゃん、じゃあ、この1週間どうでしたか?
スピーカー 1
はい。そうですね。僕は、今週は、たまたま地方のDXを主にやっている人たちとのご飯会みたいな、
スピーカー 2
のがあって、そこに参加してきて、ちょっとなんか地方の課題感みたいなところについて触れたんですけど、
まあそこで、結構ありがちなところなんですけど、地方はやっぱり一番人手不足が課題であるっていうところについて、
まあちょいちょい深掘って聞けたのと、あとは意外に地方だと、なんかチャットGPTとか、
そういうのがあったりとか、そういうのがあったりとか、
そういうのがあったりとか、そういうのがあったりとか、
なんか、やっぱりそんなにブームになったけど、あんまり定着せずに過ぎたんだなっていうところの、なんかリアルみたいなところを聞けて、結構楽しかったなと思いました。
スピーカー 1
そうね、チャットGPT、わーってね、2月3月くらいわーってきたけど、ね、使い道ちゃんと使いこなせ続けてる人ってだいぶ減ったよね。
スピーカー 2
そうですね、確かにあんまり、やっぱり意外にビジネスに組み込むのが難しかったのかなっていう。
スピーカー 1
だから僕が前もチャットGPTとPowerPlexityの違い、チャットGPTは考えさせて、PowerPlexityは調べ物みたいな、
まあそれで僕もいまだに使い続けながら、あのダーリースリーって知ってる?チャットGPTの。
ああ、その画像生成のチャットGPTですね。
そうそう、で僕も、前はミッドジャーニーと連携して画像生成するとか、そんな僕はプラグイン使って何とかとか、他のプログラムをミッドジャーニー使ってやるとか、
そうなったら僕ちょっとITそんな得意じゃないんで苦手なんだけど、チャットGPTの中でね、こんな絵描いてって言ったら描いてくれるってなったらちょっと話が変わってくるんで。
すごい。しかも今全部オールインワンになるアップデートが来るらしいね。
スピーカー 2
ああ、そうですね。あれほんとすごい昨日って結構周りで賑わってました。
スピーカー 1
それが来たらすごいよね。だから地方の人はそういうところまでちゃんと追えてる人が少なかったりするんだろうね。
スピーカー 2
そうですね、意外に。やっぱり情報収集だけでいっぱいいっぱいになってしまって、もう結構情報量、しかも先生屋ってめっちゃ情報量多かったりするんでいろいろアップデートが早くて、それでもう追いつけなくなって諦めるパターンがめっちゃ多いらしいです。
スピーカー 1
だから地方のキーマンと繋がって、キーマンに教えたりキーマン経由で教えるっていうのが地方は良いと思うけどね。人権関係重視なんでね。オンラインじゃないな。届かないんで、地方の人って。
スピーカー 2
なるほどです。そこも考えながら。もしかしたら地方展開のビジネスも考えたりするんで。ちょっとリサーチだけしておきます。
スピーカー 1
分かりました。
スピーカー 2
山本さんは先週1週間の振り返りどうでしたか。
スピーカー 1
先週そうですね。ちょっと飲み会が2、3あったんだけども、1つはパパアンジェルスの投資先企業会50社前後あるけれども、それの投資先で2年半ぶりぐらいにちょっとなかなか開催できてなかったコロナあったんで、すっかりやってなかったんだけど、それの飲み会やって。
それをそこで久々に企業会と会って。やっぱり企業会って合わせるだけで勝手にコラボして勝手に情報交換するんで、その場を作ってあげるだけで一気に個別でメンタリングするより効果的だったりするなと思うんで。
やっぱりもうちょっと定期的にそういうのを作りたいなっていうのを思ったのと、あとはユニコーン企業部の今井くんがSFCに合格したんで、ちょっと合格祝いに焼肉に連れて行ったっていうのがあって。
やっぱり今後ネタに入れようと思っているのは、企業で失敗しても就職で成功するんですって言って、いつも親とか安心してもらうように言ってたけど、高校生で企業したら受験もうまくいくということで。
圧倒的に経験量が違うし人脈も違うし、テストじゃなくて栄養入試みたいなところだったらボランティアやってましたとかバイトやってましたとか部活頑張ってましたとかありがちなアピールポイントじゃなく全然変わるから。
企業をしたら受験勉強なしで慶応を受かるんやみたいな。
何だかなって一瞬思ったけど。だって面白かったのは、今井くんって私立高校だから、京都聖書高校って私立高校は全日制の週5日か6日ぐらい通う普通の一般的な授業を受けるコースと、通信コースもあって。
ユニコーン企業部に入るから企業に集中したいから通信コースに変えたんよね。
変えたからある意味週1回だけ学校行けばいいんよ。土曜日か何か。
それなりの受験校らしいんだけど、新学校か。周りの人からしたらあいつは終わったって思われてたらしいのね。
あいつは通信系やがった。終わったみたいな感じでみんなから見下されてたのに、2年半、8年半間ずっと企業の活動ばっかりやってて。週1回学校行って。
SFCの先生、一人だけ目当てない人がいたからその先生のためだけに受験するって言って。
栄養融資対策ってみんな塾とか結構やるらしいんだけど、塾とか行くとワンパターンだいたいこうやった方がいいみたいな対策方法って多分いっぱいあるから、向こうも分かるやん。
だいたい栄養塾行ったなみたいな。だからそこで差別化できなくなる。逆に何もしなかったです。何もせずに。
それで例えば10種類の提出物を出せって言われたら普通みんなマックス10種類出すと思うけど、僕はこれだと思うものを7つだけ出しましたとか。
普通はみんなどんどんPRすると思うけど、面接の時もあんまり自己PRせずに、でも答えた一言一言が、地域おこし協力隊やってましたみたいな。
高校生がやれるの?そんな。みたいな、そういうぐらいのブスって刺すような。なんかこの子持ってるかもしれへんみたいな。思わせるように面接をしたって言って、それで通った。
そしたらもう高校2年生からあいつ終わったって思ってた子たちはこれから受験やからね。やってられへんよね。
スピーカー 2
確かに。確かにしかも最近栄養入試の数もどんどん増えてきてるし、まだまだ高校生起業家ってほとんどいない印象なので確かにそれは受かるわなっていう。
スピーカー 1
起業したらいいだけじゃなくて本当に会社の社長になってて、かつユーグレナのCFO、チーフフューチャーオフィサーにもなったりとか、資格事業受けたりとか本当にやってるから。
しかも週6日起業のことできるからそれは有利だねみたいな。
スピーカー 2
確かに。それでしっかり卒業できるんですね。
スピーカー 1
卒業できるし、来月から中国3週間行ってきますみたいな。
父親が中国に駐在になったから、ちょっと中国も見とけって言われてるんで行ってきますみたいな。
学校は?あ、そうかそうか、通信で週1回やったなみたいな。2回休んだら3週間行けるっていう通信生。
大学受かったし、3週間中国行っても欠席日出2日みたいな。最強やなみたいな話をしてましたけど。
スピーカー 2
確かにそれは結構いい大学進学ルートの一つですね。
スピーカー 1
これ言ってこうかな。栄養入試に起業せよみたいな。もし栄養入試やろうとしてたらみんな起業すると。
でも栄養入試でSFCに行くってことは起業したい人が多いわけじゃない?SFCって。
いや、めっちゃ多いですね。
勉強するな。起業せ。そしたらSFCに行けるのだみたいな。こんな理論提唱しようかな。
そうしたら起業率めっちゃ増えたら、栄養入試の対策めっちゃやってくるより、めっちゃ起業増えた方が絶対日本のためにいいよね。
スピーカー 2
確かに。それいいじゃないですか。成功例ももう一つ既にあるんで。
9つの事業の撤退
スピーカー 1
これあれしようかな。成功事例。もちろん伊藤くんシリコンバレーみたいな。フルちゃんのWITの企業部部長とかもちろんそれもそうやけど。
栄養入試成功事例出ましたみたいな。フル活用してるから。
スピーカー 2
それいいですね。
スピーカー 1
これウェブのコンテンツにしたろうかな。ユニコーン企業部成功事例みたいな。
スピーカー 2
ユニコーン企業部のウェブを作ろうかな。
本とかにも書く?本はそんな本ないか。前の高校生企業家とかの本があったじゃないですか。
スピーカー 1
あれの本に追加コンテンツ入れてもいいかもしれない。
オッケー。ちょっと予断が長くなったんで。本題行きましょう。
スピーカー 2
本題に入ります。今回は完全にツイッターからのお便りという形でお便りいただきました。
ラジオネームを呼んでほしいということなので。
ラジオネームが朝ドラ大好きお兄さんという方からメッセージいただいたんですけど。
スピーカー 1
朝ドラ大好きお兄さん?
スピーカー 2
ちょっと僕も理由はよく分かってない。また個人的に聞いておきます。
本内容がこれから事業に限らず挑戦をしていく中でどういった基準で撤退を考えるのかという。
完全に挑戦の基準と撤退の基準の2つを聞きたくて。
その中でチャットワークのシリコンバレーからの撤退の事例も含めてお話をお伺いできれば嬉しいですというお便りが届きました。
スピーカー 1
分かりました。挑戦する基準、撤退する基準みたいな両方大切ですよね。
スピーカー 2
はい、間違いないです。
スピーカー 1
なぜ大切かというと、その基準の線引きをミスすると死ぬからですよね。
人生死ぬのではなく企業でいうと会社が倒産する、そのまま継続できなくなるという死ぬという意味で死ぬという言葉を使っています。
だから挑戦するとき、撤退するとき、死ぬ基準を自分の中でしっかり明確に持っておく。
その基準が甘かったら基準を持って行っても死んでしまうので。
自分一人の企業だったら最悪バイトすればいいけれども、社員がいたら死ぬわけにはいかないので、そこの基準をしっかり明確に持たないといけません。
じゃあその基準で死ぬのが怖いから新しいチャレンジしませんってなったら、ゆで返るじゃないけれどもどんどん危ない状況になっていくので、挑戦はしないといけないし、挑戦しすぎていきなり沸騰に入ってしまっても死んでしまうし、挑戦しなかったらぬるま湯からだんだん熱くなってきてゆで返るなって死んでしまう。
どちらにしても死んでしまうから、そういうのをしっかりと線引き基準を設けていくということですね。
チャットワークへの絞り込み
スピーカー 1
じゃあまず僕の方でシリコンバレーにチャレンジするとか、チャットワーク事業に絞るとか、そういったところであんまり外に話してない話をしましょうか。
そしてどうやってシリコンバレーが撤退基準を決めたのかとか。
これをちょっとお話ししていこうと思うんですけど、まずチャットワークを始める前に10個ぐらい事業あったんですね。
はいはいはい。
10個ぐらい事業あって、それでDXみたいな働き方改革で当時言ってたけど働き方改革でGoogleワークスペースを売ったり、動画キャプチャーソフトを売ったり、あとはマインドマップソフト売ったり、セキュリティソフト売ったり、オフィスソフト売ったり、とにかく生産性が上がるようなソフトを我々は売っていましたと。
他にもオンラインのコミュニティの事業もあったりとか、そういうのもマニュアルとかの事業もやってたりとか、他のソフトも販売する事業もやってたんですけど。
でもやっぱり人のものを売ってると面白くないから、やっぱり自社プロダクト作るぞみたいなチャットワークをやるぞってなって、チャットワークがだんだん出来上がってきて、よしもうこれにシャンをかけようかっていう風に思って、
社名も変えて、そしてシリコンバレーに社長自ら行くんだというようなチャレンジをすると。で、10個やってたうちの事業の9個を辞めると。チャットワークを除いて。チャットワークは新しい事業だから。
もともとやってた10個の事業のうちの9個を辞めるか上げるみたいな感じで、1つだけ。やっぱりご飯食べていかないといけないから、1つだけ事業を残してチャットワークにぶっ込むんだという風に外に見せたのね。
スピーカー 2
見せたんだけど、みんな外から見たら、なんであの事業辞めちゃったんですか?なんであの事業をただで上げちゃったんですか?って言われた。上としたら事業で売却したらよかったじゃないですか?別会社として残したらよかったじゃないですか?って言われたんだけど。
スピーカー 1
10個のうち9個の売上げの割合と、1の事業の残したやつの売上げの割合が、実は1つの事業の売上げが90%超えてた。
だから9個の事業を捨てたんだけど、売上げ比率的に言うと1割以下やった。だから外から見たら、僕はこんだけチャットワークにぶっ込んでるよっていう意味でPRにもなるわけね。
思いっきりチャットワークに本業で思いっきりやるんだって言ってやったわけ。そして、そこまで捨てれるなんてすげえって勝手に勘違いしてくれてるわけね。売上比率まで見せてやってるわけじゃないから。
それはそこも狙ってやってる。そういうのも見せ方経営者は考えないといけないけど。それで、僕からしたら売上げ1割で9個の事業って邪魔でしかなかったよ、本当は。
それぞれに人置いて、それぞれにお客さんやり取りして、利益も出ない事業にあれやったよ。だから、切りたかったよ、もともと。
そういうのを一石二鳥、三鳥。一石三鳥っていうのを意識してもらいたいなと思ってて。一石二鳥じゃダメ。最低一石三鳥以上っていうのが経営者として同じ位置、時間使う。同じ位置のお金使うんだったら、結果が3も5も12もなるようなやり方をしないといけない。
日本のためにチャットワークをやるんだ、シリコンバレーに行くんだっていうPR面。そして、1つの売上げ9割以上上がってるセキュリティ事業。この事業に集中した方が、もっと売上げが伸びるでしょ。
スピーカー 1
残りの9個の事業は上げたら上げたで、もらった人は嬉しいでしょ、外の人に。え、もらっていいんですか?ただでいいんですか?みたいな。うちと今後まだいろいろあると思うから、事業もただで上げるよって言って、事業どんどん上げていったわけ。向こうはめっちゃ感謝してるけど、こっちも感謝してるわけ。引き受けてくれてありがとう。
一石何鳥にもなってるでしょ。10鳥くらいになってるわけよ。それでチャットワークに集中するって言って、さらにそこからセキュリティソフトの事業だけで社員の飯食ってるみたいなところがあったんで、チャットワークに思いっきりぶっ込んでも死なない。
資金調達もしてないし、VCから資金調達もしてないし、銀行借りもしていない。なぜならセキュリティソフトの売上だけで10億以上あったから。それで30人加わしながら、どんどんどんどんセキュリティソフトから事業からチャットワーク事業に社員を移していく。
社長はチャットワークの話しかしてない。社名もチャットワーク。取材も全部チャットワークみたいな。そんな状態になっていき、最終3人で33人加わしてたかな。3人のセキュリティ事業部が33人の社員を加わしていて、超効率化して。
30人がチャットワークだけやってる。そっちは赤字だらけ。でもセキュリティ事業部で見えている。だからある意味よく言われるのは、キャッシュ買う。お金を作るような事業を持ってからスタートアップをやるケースみたいな感じかなと。それでやってましたと。
スピーカー 2
ここがシリコンバレーのチャレンジなんだけど、普通で考えたら無謀なわけよ。
スピーカー 1
30人の日本人チームで資金調達もせず、Google、Facebook、Appleに戦いに行くアホなわけですよ。
一石何鳥の考え方。このまま新しいプロダクトとして広げていくマーケティングみたいなことをやっていくんだけど、さっきのセキュリティソフトじゃないけれども、最低2本マーケットを抑えれば何とかなるわけ。
結果そうなったけど。
最低2本マーケットを抑えるにしても、僕が2本でワーッと動いて2本に広げるのもいいけれども、2010年11年の頃はシリコンバレーでチャレンジしている日本人って本当に少なかったから、これは使えるなというのもあった。
実際僕が創業者自らシリコンバレーに飛び込んでいったら、そういうPRストーリーにもなるし、そしてスラックがない時代に僕がシリコンバレーに来ているので、どうなるか分からないけど、やっぱり僕も、これはもう一つ僕の思いのところだけど、
アメリカに学生時代に留学して1年間いてから日本に戻ってきて起業しているので、やっぱりアメリカでのチャレンジって何かどうしても一生のうちに絶対したいっていうのはあったんで、それはもう自分の個人的なパーソナルな欲望を実現させるっていうのも一つあったし、
スピーカー 2
やっぱりもうどう考えても開発費用は日本の方が安いんで、シリコンバレーを脳みそにして、シリコンバレーの中にいる僕が脳みそとなって、日本のいるメンバーに開発してエンジニアはオフショア開発、日本をオフショア開発みたいな感じでやっていくと。
スピーカー 1
あとはもちろんね、日本の競合とかにも差別化になるでしょ。タイムマシン系じゃないけど圧倒的に向こうのプロダクトの方がデザインとかプロダクトマネジメントとかそういったところが進んでるんで、日本で競合でできても絶対勝てるでしょ。
なので、シリコンバレーに挑戦することが僕らにとってリスクももちろんあるけど、リスクって言ったら社長がいないとか、社長の向こうのリビングコストが高いからコストがかかるとか、普通VCはシリコンバレーに社長が行くのは嫌がるのね。
どうせVCからしたら勝てないと思ってるところに、すごい高いお金を社長自ら使ってやるっていうのはVCは嫌がるんだけど、僕らは自己資金でやってたから、僕の自治決定で行く。
僕がお金使うだけなんで、自分が稼いだお金で使うだけなんで、誰にも文句言われないっていう状態で行ったと。
ここまで何か質問ある?
スピーカー 2
そうですね。それで言うと、セキュリティ事業がしっかり売り上げとか利益も出てたから、そこまでシリコンバレー進出は意外に大きな、客観的に見たらめちゃくちゃでかいリスクを負ってるように見えるけど、そこまで大きなリスクを背負ってなかったみたいな感じなんですか。
それとも、ほんまにシリコンバレー進出、うまくいかなかったら失敗なのか。
スピーカー 1
リスクをどういう意味で売ってる?
スピーカー 2
会社においてのリスクは、僕のイメージだと結構キャッシュアウトするみたいな感じで、持ってるお金がなくなって会社が倒産になってしまうのがリスクですか。
スピーカー 1
それは売り上げはセキュリティ事業上がってるけど、セキュリティ事業も競合が強いから、もちろん大変なんだけど、そのキャッシュアウトは、単月黒字でたら採用して、単月赤字でたら耐えてみたいな、そういうスピード感だったから途中から資金調達するっていう風に切り替えたけど、
のんびりというかね、ゆるゆるやるんやったら死なない状態ではあった。
それは2000年からずっと蓄積した事業とかチームとかがあったんで、稼げる事業を作ってたからね。
スピーカー 2
なるほど、それがまたキャッシュ買うみたいな。
スピーカー 1
とはいえ今からゼロから起業してそれ作ってからってのが結構時間かかるからまた戦い方は考えないといけないけど、僕はだってVCから資金調達せずにずっと15年ぐらい、10何年やってきてからチャットワークやってるんで。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
っていうのはあったかな。
なるほど。
だからチャレンジする時も、このチャットワークの事業は長くやってたからですやんっていう話になって、私と僕とは関係ないわって話になっても困るわけで、
僕もゼロイチで今パワーエンジェルスとかオジレ投資家協会とかやってるけど、資金また全然銀行借り入れもせずに、そして資金調達VCからもせずにゼロイチでやってるんで、皆さんと同じ状況からゼロイチでもう一回スタートしたみたいな感じなんで。
資金何か突っ込んでたわけじゃなくて、今できる範囲の中でコツコツ作り上げて、3年ぐらいで大分大きくなってきてるけど。
そうね。なので、挑戦する時にまずは死なないけど、死なないギリギリのライン。よくアメリカとかコレジオ行ったらレッドラインだよみたいな。よく言うけど、そのレッドラインがどこなのかっていうのを、それのちょっと手前ぐらいはどこなのかみたいな。
予定外のことが起こるかもしれないから、ここまでは行けるなっていうところまでは攻めれるという安心感。例えば崖があってもガードレールを置いといたら、ガードレールがあったらちょっと安心感が増すでしょ。
確かに。そういう感覚で僕はいつもチャレンジするかな。
おーなるほどです。
スピーカー 2
そういうと、このチャットワークがアメリカに、今朝鮮までして、どういう基準で最後撤退まで至ったのかみたいな。
スピーカー 1
最初は自己資本で2,3年くらいやったかな。黒字が出たら採用して赤字が出たら入る。3年くらい経ったらスラックが出てきたり、ラインワークスが出てきたり、
フェイスブックもワークプレイスとか出してきたり、マイクロソフトがその後また出してきたりするんだけど、自家装甲のトップ10のうちの7社くらいが競合ツールを出してきたので、本当にめちゃくちゃ怖かったというか。
でも日本の大手企業とか日本のスタートアップがパクってきたりとかしたけど、全く怖くなかったね。
だからそれはやっぱりシリコンバレーを目線で、シリコンバレー企業にいかに勝つかっていうところで見てたから、パクってきてるなと思ったけど、
ちょっと目の前にハエが飛んでるなぐらいの感じ?そしたら消えていくみたいな。
だからそこの目線で戦ってたら目くそ鼻くそで、ちょっとあっちはこんなことやってきたぞ、そっちはこんな風に戦ってきてるよどうしようって振り回されるけど、
そもそも目指してる視線が違うんで。
全然日本の企業は怖くなかったな。
結果だから上場する時には日本の中のユーザーの売り上げで上場したわけなんで、本当はもっとグローバルにガンガンやっていくぞって感じだったんだけど、
実際シリコンバレー行って焼け石に水っていう言葉があるやん?
はいはいはい。
焼け石に水って焼けてる石に水かけても無駄っていうぐらいのことだと思うけど、
焼け石に水やけどもかけ続けていつか冷やしてやるぜぐらいの感じでずっとお金を突っ込みつまくったからね。
とにかくガンガン突っ込んで、そして資金調達、VCから18億円調達するけども、
そもそも社長がシリコンバレーに行ったんで、シリコンバレーに突っ込みますよっていうのは、
社長がそもそもいるから、向こうもOKせざるを得ないっていう状態に通って行って説得してるから、
シリコンバレーの視察来たりとかして、実際ちゃんとやってるでしょっていうのを見てもらって、
いいですね、チャットワークさん本気で応援したいんでっていう感じで答申してくれたわけなんだけど、
でも2016年だったかな、とにかくやり続けるんですよみたいな感じで、
頑固、諦めの悪さってよく言うけれども、諦めの悪さもめちゃくちゃ大切。
最後勝ち残った人は諦めなかった人っていう考え方もあるわけで、諦めの悪さも重要なんだけど、
諦めの悪さと無茶は違うっていう基準があって、これがすごい難しいんだけど判断が。
諦めすぐ諦めたらそれって勝てたかもしれないのに、だから諦めの悪さはすごい重要なんだけど、
諦め、無茶、無謀な、今から検索エンジン大学生が作って勝つんですみたいな、Googleに。
それが無茶だとすると、諦めの悪さと無茶って違うっていうのは、
僕たちが西海岸にいながら、アメリカの西海岸はMacスラック派、東海岸はWindowsスカイプ派だったのね。
アメリカって2カ国が共存してるような国なんで、日本みたいに1つじゃないんで、
僕らは西海岸にいながら、東海岸のWindowsスカイプユーザーを狙っていた。
で、そこで東海岸のフロリダの展示会に出展したりとか、東海岸へのマーケティングをやってたんだけど、
マイクロソフトがチームズを出してくると。しかも無料だったなと。
無料で出してくるみたいな話になった時に、先進的な人たちが西海岸にいて、東海岸は保守的な人たちがいるから、
普通に考えたら、絶対それでも戦い続けるんだって意固地になるような、
アメリカにいる日本人企業家で、とにかくアメリカから帰りたくないとか、ビバアメリカみたいな人たちって結構いて、
僕それナンセンスだなと思ってて。いくらアメリカが好きだからといって、自分の事業をないがしろにしたりとか、
社員をないがしろにするっておかしな話で、今は社長がアメリカにいるべきだから僕はアメリカに行ってたけども、
そうじゃないんだったら、撤退すべきなのは撤退すべきなんだけど、
保守的なマイクロソフトユーザー
スピーカー 1
その時の判断基準として、やっぱりマイクロソフトのユーザーは保守的。保守的なユーザーが日本からのチャットワークを
スカイプの代わりに導入するかっていうと、それ普通に考えたらあり得ない。
チームズが出てくる時に新聞広告で、スラックがウェルカムみたいな感じで一面広告をニューヨークタイムズに売ったのね。
今まで競合いっぱい入ってきてたけど、スラックが初めてそういう競合に対して意識してるような広告を売った。
なぜかというとそれぐらいやっぱり脅威的。エンタープライズユーザーのシェアが圧倒的に多い。
僕らみたいなスタートアップからすると、Windows?マイクロソフト?え?みたいな感じの感覚?
ちょっと最近変わってきてるけどね、チャットGPTとか、なでらになってから変わってきてるけど、
僕らの10年前ぐらいは、マイクロソフトを使っている人を見たら、今ガラケーを使っている人を見るような目で見てたからね。
え?みたいな。あの人Windows使ってるよ。二度見するみたいな。そんなぐらいの西海岸だったらね。
なんで、そういうんだけど、でもやっぱりエンタープライズ大手企業の昔からのWindows95からの使ってきた顧客基盤。
それの信頼。銀行の中で未だに大手企業だったらWindowsでしかアクセスできませんみたいな。
地銀とかのネットバンキングはWindowsからしかアクセスできませんみたいな。そういうところが自治体とかもWindowsですみたいな。
それぐらいやっぱ影響力あるんで、ストラックも一瞬で抜かれたからね、Teamsで。
そのリリースされる前に、僕はコラボが悪すぎるということで、諦めの悪さともちろん違うという判断をして、もう変えるって決めて。
みんなびっくりしたもんね。あんだけ社長、何言ってもシリコンバレーでやるんや、グローバルで戦うんや、絶対それがいいからやらへんねやぐらいの感じだったのに。
一瞬で、やべ、これは一旦仕切り直し、一旦まずは上司させるぞということで、じゃあ撤退って言って、みんなええ?みたいな。
普通やったらもっと撤退し、それまでも何回も把握縛りながらギリギリやりながらずっとやってきてたんやけど、それはまだ可能性があるというアレがあったから。
別にVCも帰ってきてなんて言ってない。自ら、ちょっともう違うんで帰りますって。諦めたんじゃなくて、再チャレンジするぞぐらい。
まずは上司させて資金力とか知名度つけて、もう一回再チャレンジするぞみたいな感じの感覚で、2017年に帰ってきたと。そういう感じ。
スピーカー 2
結構感情的にどういうかは合理的に考えて巨大な競合ができたから、チャットワークが生き残るのが厳しそうだから帰るっていう合理的な選択。
再チャレンジのための準備
スピーカー 1
厳しそうというか突破できないのが見えたんで、それまでいけると思ってたからずっと。
僕は結構、経営者はリスクアンテナって言ってるんやけど、リスクアンテナはめっちゃ敏感なのね。ギリギリまで攻めるんやけど、これ以上いったら絶対死ぬっていうリスクアンテナが超敏感なんで、だから死なない。でもギリギリまで攻めるけどね。
そのリスクアンテナをどうやって磨くんですか?
磨く?どうなんやろ。それは、いつも僕ギリギリまで攻めるからね。ギリギリまで攻めるから。普段あんまり攻めてへん人からしたらそんな感覚絶対磨かれへんけど、本当にギリギリまで攻めるんやけど絶対死なないように最後なんとかしてきたから。
まあ本当は普通の人だったら死んでたかもしれないような危機はもちろんいっぱいあったんやけど、死なずに乗り越えてきたから、そこのアンテナはこれ以上いったらまたあの危機が絶対ギリギリ乗り越えられないやりが来るなっていうのがピコーンって反応するんやね。
はいはいはい。
ごめん、どうやったらできるんですか?って言われたら答えにはなってないかもしれないけど。
スピーカー 2
まあ確かに、経験を積むみたいなところですよね。
スピーカー 1
経験を積むときにしっかりやっぱり攻めてないと、やっぱりだから今のイスラエル見ててもわかると思うけど、イスラエルはそりゃ軍事とかセキュリティとかサイバーセキュリティとか伸びるのわかるよね。危機感だよね危機感。危機感がないとサウジアラビアからテクノロジー生まれてけえへんやん。
はいはいはい。
だって石油勝手に湧いてくるんやもん。ハワイからテクノロジー生まれへんやん。だって寝てても死なへんもん。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
日本がんばれるのはやっぱり資源がないからじゃないかなと思うし、やっぱりそういう環境に追い込む、そういう環境だから生まれるっていう、だからイスラエルからあんなアイアンドームみたいなものが生まれるよねって思うよね。
なるほど。
確かに。
スピーカー 2
この意思決定の、リスク取った上での意思決定の回数とかいろいろ増やしていくごとに、確かに感覚的なところは、経営センス的なところをだんだん身についていくのかなっていうのは。
スピーカー 1
だから危機感を感じるっていうことがすごい重要だと思うんで、危機感を感じるようなチャレンジをしてるかってことだよね。いつも僕は冷や汗かけって言ってると思うけど。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
冷や汗かくっていうのは危機感を感じるようなチャレンジをしているから、そのチャレンジをすればするほどそのセンサーは磨かれるよね。
スピーカー 2
なるほど。だから冷や汗なんですね。
スピーカー 1
だから冷や汗です。
スピーカー 2
確かに。
そうですね、これからも冷や汗経験つめてなかった気がしたので、絶対1ヶ月に1回ぐらいの頻度では冷や汗経験つめるように頑張ります。
スピーカー 1
回数というよりも隙あらばっていう感じがいいと思う。
スピーカー 2
確かに。常に冷や汗チャンスを探っとく。
スピーカー 1
冷や汗チャンスみたいな。
スピーカー 2
チャンスなんかちょっとわかんないですけど、探っとくように頑張っていこうと思います。
スピーカー 1
迷ったらやるみたいな。迷ったらチャレンジしてくれ。死なないようであればやってみるみたいな。
スピーカー 2
そうですね、確かに迷ったら厳しい道を選んでみてピンチに直面していこうと思います。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
じゃあそろそろお時間が来たのでエンディングの方に入ります。
ロードトゥーIPO企業3回目でIPOを目指すフルチャンに山本俊幸がぶっちゃけメンタリング。ここまでお聞きいただきありがとうございます。
番組への感想はハッシュタグロードトゥーIPOでツイートいただけると嬉しいです。
ロードトゥーIPOに関してご意見ある方は概要欄にフルノのXのリンクがございますのでそちらからご連絡お願いいたします。
それではまた来週。
38:47

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