おしゃれの呪いについて
はい、ということで始まりました、おしゃれの呪いを解くラジオ。今回で818回目の配信でございます。この番組では、あなたに巻き付くファッションへの思い込み、イコールおしゃれの呪いをバザバザと解いていきます。
服装心理学をベースに、おしゃれをもっと楽しみ、自分を変えるコツをお届けしています。お相手はパーソナルスタリストで、公認心理師の久野梨沙です。本日もよろしくお願いします。
今日は、最近、いろんなお客様のカウンセリングとか、パーソナルスタイリングをやらせていただく機会が多くて、こういうお客様が結構増えているなって、すごい実感した共通点があったので、まさに今日はおしゃれの呪いを解く的な内容なんですけど、ちょっとお話ししていこうかなと思うんですけど。
ここ数日に限ったことはないかな、ここ数年多いんですけど、二案服の診断を受けたことがある人ってすごく増えていて、特にうちに最終的に私のところとか、私がやっているメンバーシップの服装心理ラボとかに入会して情報を得ようとしたり、私のスタリングを受けようとしたりする方って、
いろんないわゆるイメコン診断って言われるような、パーソナルカラー診断とか診断というのを受けて、何かいまいちしっくりこないなって思ってくる方が多いんですよね。
私のもとにスタイリングにいらっしゃったりとか、うちの所属しているスタイリストのもとに来てくださった中には、もちろん残念なことに、前回受けたサロンでの診断がおそらく間違えていて、それで混乱しちゃったのかなっていう方ももちろん多かった。
これまでのサロンでは似合わないものを勧められていたから、それはしっくりこなかったよね。そういう単純明快な理由で診断を受けてもよくしっくりこなかったっていう方ももちろんいらっしゃるんですけど、でもそうじゃない方も多くて、最近多いのはこういう人なんですよ。
自分はオシャレも苦手だし、好きな服とか着たい服っていうのが全然あるわけじゃない。こだわりがあるわけじゃない。何かこのブランドがいいとかも全然わからないし、むしろオシャレは全然わからない。だからその似合う服を診断してもらえば、それで解決する。着たい服がないわけだから、似合う服を診断してもらえれば、その服を着たらそれで解決すると思っていたのに、
何個サロンを回って、何回似合う服を診断してもらっても、何回おかまどこを受けても、どうもピンとこないまま終わっちゃうっていう方多いんですよね。
そういう方がおっしゃる理屈ってすごい理解できて、例えば好きな服とか、自分に似合う服はよくわからないんだけど、こういう服が着たいっていうのがすごい固まってるとか、服にはこういう条件が必要だってこだわりがすごいある人の場合には、逆にその似合う服を診断してしまうことで、似合うものと好きなものが一致しなかった場合に、余計悩みそうじゃないですか。
だから、好きな服とか、服のこだわりがあるんだったら、似合う服の診断を受けることが、おしゃれがうまくいかないときに第一選択肢として上がってこないとか、これ似合う服診断してもいいのかみたいな気持ちになっちゃうっていうのはすごいわかる。
だから、私はそういうタイプではないから、似合う服を診断すればおしゃれなのが解決できるだろうっていう、そういう考えになるのも、理屈としてはすごい通ってるんですよ。
だけど、そう思ってね、似合う服の診断を受けてるのに、全然しっくりこない。
これどういうことかっていうと、結構そういう方にいろいろ心理カウンセリング的なアプローチで、深く診断1回置いといて、服についてどう思ってるかとか、自分についてどう思ってるかとかっていうのをいろいろ伺っていくと、ある共通項が見えてくるんですよ。
それは、好きな服はない。確かにそうなの。好きな服ありますかって聞いても特に着たいものないですっておっしゃるんだけど、でも着たくない服がとても多いってことなんですよ。着たくないものの条件っていうのがとてもたくさんある。
こういう服は着たくないとか、こういう服は苦手だっていう条件がたくさんある状態っていうのは、これはもう好きな服がしっかり決まってるとか、服に対してこだわりがあるのと同じことなんですよね。
分かりますかね。結局似合う服をそういう方は提示されても、好きな服はないんだけど、これは着たくないっていうのはなんとなくあるから、ちょっとこれはちょっとこれはってなって結局着られないんですよね。
だけど、ご本人にはファッション的な知識があるなしって、これは関係ないんですよね。特に着心地の問題だったりすると、ファッション的な知識がなくても着心地が自分の好みに合わないっていうのはもちろん判断できるわけで、そうするとこれはだなっていう判断できるじゃないですか。
でも自分はファッションの知識はないし、っていう自覚はすごく強いから、だからこだわりはないっていうふうに診断者さんに言っちゃうんですよね。そうするとそれを言われた診断者さんは、じゃあどんな服を提示しても大丈夫なんだって思うから、何も手加減なくこれが似合いますよっていう服をストレートにお勧めするじゃないですか。
お勧めしてみたら、これはダメです、これはダメですって言われたらびっくりした。でも結局心理カウンセリング的なアプローチが取れないと、あれこれ似合うのになんでだろう、なんでだめなんだろうって多分サービス時間終わっちゃう。おそらくそういうお客様の似合う服の診断した人って多分結構びっくりしたんじゃないかなと思うんですね、みんな。なんでだろう、なんでだろうって終わっちゃったと思うんですよ。
じゃあ何が着たいんですかって言っても、確かに着たい服はないわけなので、お答えが返ってくるわけでもないし、じゃあこれはって言ったらこれはだって言われちゃうし、多分打つ手がない感じでサービス時間終わっちゃったんじゃないかなって、その気持ちは想像できるので、すごく大変だったというか、無力な感じがしただろうなって胸がキュってなる。お互いに悪くないんですよね、それって。
好きな服と似合う服の不一致
ただ知らなかっただけっていう感じで、だからこそ胸がキュってなるんだけど、想像しただけでね。
やっぱりそれって本人に自覚を持ってもらうことは難しいんですよ。お客様ご本人が人と比べて自分は着たくない服の条件が多いんだってことに気づくのは結構難しいです。
だからそれは客観的な目で服の知識もあって、そういう心理的な特性に気づける人が指摘してあげないと本人は気づけないわけで、そういう人がやっぱりなかなかうちとか私とかうちの卒業生以外いないので、
ここに来るまで、うちに来るまで、あるいはうちのスタイリストにサービスを受けるまで気づかなかったって人すごい多いんですよね。
でもこのあたりに気づけないと、結局そういう人には似合う服の診断だけ受けても意味がなくて、着たくない服の条件をバーッと挙げて、
それを除いた着られる服の中からどれが似合うのかとか、着られる服をどう着こなしたら似合うようになるのか、よりよく見えるのかっていうアプローチをお伝えしていかなきゃいけないのでね。
結局はこのアプローチって好きなテイストががっちり決まってて、それを何としても着たいんだっていうニーズのあるお客様と結局ほぼ同じようなアプローチになるわけなんですね。
だからそういう意味では、洋服って本当に客観的に見たら外見だけで選べるんだけど、着るのは人間なので、その人の内面のアプローチっていうのが絶対欠かせなくて、やっぱりそれがないと中途半端なサービス提供になっちゃうんですよね。
なので、なんかちょっと洋服の診断を受けてもうまくいかないって人は、ぜひFPSSの卒業生に相談してもらうとか、あとはノートのメンバーシップに移行しましたけれども、服装シニラボのメンバーシップでは、そういう内面にもしっくりくる服選びっていうののコンテンツをどんどん配信していきますので、ぜひそちらで色々知識を得てもらいたいですし、
また、そういうサービスを提供していきたいとか、今現在提供してるけどなんかうまくいかないなという人は、FPSSで心理的アプローチを学ぶと、本当にできることが増えますから、いろんな悩みを抱えている方に対応できるようになるので、それはすごくやりがいがあるし、楽しいお仕事なので、ぜひFPSSの方、8月下旬に開校します。
今年の開校はこれ1回のみになりますので、既に結構席が盛り始めてますので、ぜひぜひお申し込みいただければと思います。それではまた次回の配信でお会いしましょう。おやすみなさい。