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2022-08-06 11:58

515.他人の権利と自分の権利がトレードオフの関係とは限らない from Radiotalk

前々回配信した「ユニクロの女性用ジャケットにポケットがないのは女性差別か?」の続編です。「ポケットがつけられないのがコストの問題なら、他のコストを削るべき」という論は果たして正当性があるのでしょうか?権利の主張が、他の人の権利の侵害にならないよう、考えた回です。

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#ひとり語り #心理学 #ファッション #服 #おしゃれ #スタイリスト #パーソナルスタイリスト #カウンセラー #イメコン
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おしゃれの呪いトークラジオ、本日で515回目の配信でございます。
この番組では、あなたに巻きつくファッションへの思い込み
イコールおしゃれの呪いをバーサバラと解いていきます。
服装心理学をベースに、おしゃれを持って楽しみ、自分を変えるコツをお届けしています。
お相手はパーソナルスタリストで、公認心理師の久野梨沙です。
どうぞよろしくお願いいたします。
なんかね、ちょっとエアコンで声がやられてるのがちょっとね、しゃがれ気味ですけれどもね、
すいません、お聞き苦しかったらどうぞよろしくお願いいたします。
さてさて、前々回の配信で、まだまだね、SNS上では、主にツイッターですけどね、上では結構話題になっている
ユニクロのジャケットにポケットがなかったよっていうことを起点とした
女性物にポケットがない問題、機能性が低いんじゃないか問題っていうのがね、結構話題になっていて
私もね、513回目、前々回の配信で、その内容について、
そのメーカー側からの理由、必ずしも女性差別ってことだけでもないよねっていう理由と、
そうはいってもちゃんとリクエストを上げることは大事だし、
あとはリクエストを上げると同時に、自分にとってね、素晴らしいものづくりだなって感じるようなブランドがあったら
ぜひ買って応援していこうねみたいな話もね、させていただいたんですけども、
その内容をコンパクトにまとめて、改めてツイートをしてみたところ、結構たくさん反応をいただきまして、ありがとうございます。
ラジオにもね、ラジオを聞いた方からも反応をいただいたりとか、
あとは私がやっているオンラインサロン、服装心理学のメンバーさんからも、
そのメンバー内だけのチャットだから聞けるようなご意見なんかも、ご自身の体験談とかね、
いろいろ聞かれて、非常に考えていきたい問題だなというふうに思ったんですけど、
その中でちょっと一個ね、こういうご意見をいただいたんですよね。
私が女性ものに関しては、女性の服に関しては、どうしても型数といって、
型数っていうのはデザインのバリエーション数のことを型数って言うんですが、
例えばTシャツ、スカート、パンツだったら3型ってことになるんですけども、
男性の場合には、ボトムがそもそもパンツしかないケースがほとんどなんですけど、
女性の場合にはボトムにスカートもあったり、あとはキュロット的なものもあったり、
パンツもあったりってことで、どうしても女性の方が型数が多くなるので、
その分その一型あたり、たくさん作ってコスト圧縮する。
大量生産の方がコストが下げられるので、それをしづらくなる。
どうしても作る生産数が型数が多いと分散してしまうので、
その分女性の方がコストがかさみやすい。
高額ポケットとはいえ、ポケットをつけることって結構コストがかさむので、
その辺つらくなるよねっていう話をしたんですけども、
それに対してこんなご意見をいただいたんですよね。
女性の服の型数が多いっていうことは、バリエーションが多いっていうのは、
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そもそも世間が女性に見た目を求める風潮のせいだろうと。
だとすれば、その風潮のせいで、
その風潮というのはそもそも女性は見た目が良い方がいいという差別構造が原因だから、
その差別構造の結果の風潮、それが生むコストを女性自身に思わせるのはおかしいだろう。
という意見があったんですよ。
ちょっと私はじめこのご意見を見たときに、一瞬理解が追いつかなくて、
よくよく考えて、あれなんでこういう話になっちゃうんだろうなっていうことをすごく考えて、
思い当たったのは、私の中では型数が多いっていうことは、
女性の服のバリエーションが多いっていうことは、選択肢が多いっていう観点で見てて、
それはだからイコール良いことだって思っていたんですけど、
その意見を言うような人の中には、
型数っていうのは女性のルキズム、女性を見た目で重視で見ることが原因だって思っている人の中には、
服にたくさんバリエーションがあったら嬉しいとか、
他者目線を意識しているんじゃなくて、
自分が好きな自分でありたいからオシャレをするっていう感覚がない人もいるんだなっていう。
私はその感覚が本当の意味で理解できてなかったので、
一瞬その意見を読んで止まっちゃったんですよね。
何を言いたいんだろうなっていうことが一瞬理解できなかった。
理解が止まっちゃったんですよね。
なので、型数が多いっていうのは、私からしたらとか、選択肢が多いイコール良いことだと思うし、
女性の中にもいろんな服を着たいっていう人が結構いるので、
そういう人のために型数が多いっていう理由だと思うんですけども、
そうではなくて、型数が多いっていうのは女性に見た目を求めるからだと思う人もいるんだなっていうことに気が付いた。
なるほど、そういうことかと思ったんですよね。
で、アパレル業界にどっぷり使っていると、型数の多さは選択肢の多さだから、わーい!やった!っていう人ばっかりなので、
その型数が多いことは、女性の見た目を重視する風潮のせいだ、だから差別だっていう考え方に出会うことはまずないんですよね。
アパレル業界にいると。
だから、メーカーとしてはまずこういう視点を持ちづらいですよね。
だけど、私の場合はこの仕事をメーカー時代は全然理解できなかったと思うんですけど、
この仕事をやるようになって、かつてはそのご意見をくださった人のような意見を持っていた。
つまり、そのオシャレはさせられるものであると。
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周りが見た目を気にしろと言われるからするものであるって思っていた。
かつてはそう思ってたけど、でもオシャレを楽しみたくなったっていうお客さんにも出会うようになって、
昔はこう思ったんですよって話を聞くようになったから、
だいぶそのメーカー時代にいる頃に比べると、自分の視野もちょっと広がったのかなとは思うんですけど。
そういうお客様から聞いた話だと、このご意見をくださった方はそうかわかんないでしょう?
わかんないですけど、かつてはオシャレをさせられるものだと思ってたっていうお客様から聞いた話だと、
やっぱり過去の人生の中でそういう考えに至ってしまった原因としては、
自分から能動的にオシャレを楽しむ前に、何らかの形で見た目を気にすることを強制されているケースが結構多かったんですよね。
例えば親御さんからとか周囲の先生だったりとか、自分よりも力が強い人から
あれを着るな、これを着ろって言われてきたとかね。
オシャレを楽しいって自分が感じる前に言われてきたとか、
あとはその周囲から見た目をバカにされたりとかですね。
あとは自分でオシャレをし始めた時に、何その不可可思議みたいなことを言われてすごく傷ついたとか、
何かそういう経験があって、そうすると自分からオシャレを能動的に楽しむ前に、
そういう強制されたりバカにされたりした経験があると、
オシャレは人から言われてやるものだと、人の言う通りにやるものだっていう考えが植え付けられてしまうので、
そうするとオシャレっていうのが能動的に楽しむべきものじゃないんだ。
だからオシャレをしろっていうのは圧力だ、みたいなふうに思ってしまうっていう考えになっちゃうならっていうのは、
そのお客様から覚えたことでもあったんですよね。
ただね、やっぱり服のパターン数が多いっていうのは、
決してそのオシャレを強制するためのものではやっぱりないですよね。
その、じゃあ服のバリエーション数が男性に比べて多いから、
これは不公平だと、女性に対するルキズムだから、
じゃあ女性も男性と同等の型数にしましょうと。
つまり、来年から女性にスカートを履かせるのやめましょう、スカート作るのやめましょうって言ったら、
それはそれで、ちょっと待ってちょっと待って、私スカート履きたいんだけどって言う人もたくさんいると思うんですよね。
つまり型数が多いってこと自体は差別にはならないですよね。
むしろその逆で、女性だけスカート履くのおかしいよねって言うんだったら、
男性も履けばいいんじゃないっていう方向に行った方がいいんじゃないかなって思うんですよ。
むしろそういう方向に、今世の中は向かっていますよね。
なので、バリエーションが多いこと自体を、そんなの求めてない。
私は求めてないから、それでコストが増えるのおかしいっていうのは、
ちょっとそれは主張として悪手なんじゃないかなっていうふうには思うんですよね。
例えば明らかに女性がそうになることを、男性と全く同じにしようっていうなら、
わかるんですよ。
例えば、全く同じ業務内容なのに、女性の方が給料が安い。
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これは明らかに改善した方がいいですよね。
女性と男性と全く同じにした方がいいですよね。
この状況で、得が生まれる女性っていないですよね。
財産、資産化とか、そんなの仕事しなきゃいけない。
資産化で税金が増えるとか、そんなの仕事しなきゃいけない。
やっぱり同じ業務量で女性の方が給料が安いっていうのは、
どう考えても男性と同等にすべきですよね。
あとは、入試で同じ点数を取ったのに、女性が落とされるとか、
これもおかしい。これはわかるんだけど、
でも女性物の方が服のバリエーションが多い。
その結果コストがかさむんだったら、
女性の服のバリエーションを減らそうとか、
そのコストを女性に転嫁するのはおかしいっていうのは、
ちょっと微妙かなって思うんですよね。
男性の方が服のバリエーションが少なくて悲しいって
嘆いてる男性のお客さんも結構多いので、
ちょっと違うかなって私は思ったんですよね。
ただ、私はこうしたいって主張するのは全然いいと思うんですよ。
これはもうツイッターでも、この間のラジオでも、
ブログでも散々言ってるんですけど、
でもその代わりに、その主張を他の人の権利を制限するようになるまで
拡張して主張しちゃうのはやっぱりなしかなって思います。
単純に私はこれが欲しい、私はこうしたいと、
自分を守護にして主張すればいいだけで、
その主張を強化したいと思っちゃうんですよね。
その主張を強化したいと思うから、
これはこういう差別構造があるんだまで、
幅を広げすぎて言及しちゃうと、
それはまた別の誰かの権利を侵害することにもなってしまうっていうところに、
その線引きにすごく主張するときは敏感になった方がいいし、
何にせよ私はこれが欲しいって、私の守護にして主張する分には、
他人の権利侵害にはならないので、
そういう意識をしていった方がいいんじゃないかなというふうには思いました。
いずれにせよ今後、男性も結局は型数が増えていくと思います。
選択肢を増やそうっていう方向性になっているので、
そうすると消費金もなりますし、
結局は洋服のコストって全般的にかさむんですよね。
そのコストっていうのは、
特定の誰かを知りたげるためのコストではなくて、
みんなの権利を確保するために必要なコストなので、
このコストっていうのは、誰かに不当に搾取されていくんじゃなくて、
巡り巡ってその権利を確保するために動いた人、
服を作った人に回っていくわけですから、
それは払っていくべきコストであって、
不当に奪われているコストではないと思います。
自分の権利と誰かの権利がトレードオフで、
自分の権利を主張するためには、
誰かの権利を奪わなきゃっていう意識が根底にあると、
すごく危険だなっていうふうには思うので、
単純に主張するときはシンプルに、
私はお守護で主張していくっていうことを心がけたいなと、
私としては思いました。
ということで、また次回の配信で。
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