言語学の基本概念
Re Normal Radio、パーソナリティーのけいです。 パーソナリティーのしんぺーです。
この番組では、周りからちょっと普通じゃないよね、と言われがちな言語学研究者で大学教員のけいと、車椅子ユーザーで元上場企業の管理職しんぺーの2人が、世の中に溢れる普通という言葉に突っ込みを入れながら、本当にこれって普通なの?と問い直し解体して楽しんでいく雑談ラジオです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、ということで、しんぺいさん、今回のテーマは何ですか?
今回ですね、ずっとけいちゃんが言語学やってるということを言いながら、言語学について触れてなかったので、
とはいえ、ゆる言語ラジオとか有名だし、言語学って結構表に出てたりするけど、実際に接する機会ってみんな超少ないから、普通じゃあんまり触れることないじゃん?
なんか普段使ってるようなことなんだろうけど、普通じゃあんまり触れることない研究っていうか、学問的なことに触れることがあんまりないからさ、だから言語学って何ですかっていうところをちょっと今日聞いてみようかなと思ってて、僕もちゃんと理解してないんで、いろいろ聞いていこうかなというふうに思っていたんですが、
やろうと思えばね、一つのテーマで多分30本ぐらい動画を撮ることになると思うので、
そうだよね。
そうそう。なので今回はちょっとしんぺーにも提案して、Q&A方式というか、質問をもらってそれについて答えていくみたいな形でお話をしていこうかなと思います。
はい。ということで言語学の触りみたいな部分になると思いますけど、
そうですね。
これを機にちょっとね、僕もすごく簡単にどういうものがあるのかみたいなこと調べようと思ったんだけど、思ったより種類あるんだね、言語学って。
あります。
めちゃくちゃあるんだね。
言葉に関する分野っていうとすごく幅広いから、本当に細分化が進んでいる学問、どの学問も基本的には細分化っていうのはされてるんだけど、やっぱり言語学もいろいろ分類されてるっていうのが実態かな。
大きく分けると2つなのかなって見てみて思ったんだけど、内的言語学っていうのと外的言語学っていうのがある。
そうね、内的言語学、外的言語学っていう風に言うこともあるけど、いわゆる一般的な言語学って言われてるやつが内的言語学の方になるのかなと認識してます。
あ、そうなんだ。
言語学を分類するとどうなりますかっていう風なのが、いろんな入門書とか外説書みたいなのを見ると、基本的に内的言語学のことについて触れることが多くて。
音を研究する音韻論、あるいは音声学っていうやつ。で、次に単語の構想とか言葉の成り立ちを分析する形態論。
言語学の分野と応用
要は例えば、ある言語においてどういう語構成があり得るのかとか、そういうことをやるのが形態論ってやつだね。
で、ちょっとサクッと説明すると、統語論っていうのは言葉の順番、例えば、「話、今日が言語学した、について」とかって言うと、全然意味わかんないじゃん。
でも、「今日は言語学について話をした」っていうような語順っていうのがあるよね。
で、それがそのどうなってるんでしょうみたいなのを扱うのが統語論っていうやつ。
文法的なこと?
そうそうそうそう。言って、簡単に言っちゃえばまあそうだね。
大統領の統に言語の語だね。
そうです、統語論。英語で言うとシンタックスって言ってちょっとかっこいいんだよね。
かっこいいね。
ちなみに全部かっこいいっす。
そうなんだ。
全部バンド名とかにしたら売れそう。
じゃあ、バンドを今から始める人調べてもらおう。
だから、文法好きだなっていう人もザ・シンタックスみたいなバンドを始めればいいと思う。
かっこいいね、確かに。
かっこいいでしょ。
で、あと2つ。今、音韻論、形態論、統語論っていうのを話をして、で、あと意味論、語用論っていうのがあります。
意味論っていうのは言語の意味を扱う分野って言っていいと思うんだけど、意味論も本当に様々な、意味論も意味論の中ですごい分類されてるというか、
論理的な部分に焦点を当てたり、論理とか集合の考えで言葉の意味を計算しようっていう形式意味論っていう立場を取る人もいれば、
もっと言葉の変化とか、認知能力との関わりから言葉の意味を説明しようとする認知言語学とか認知意味論っていう立場もあったりして、
僕はどちらかというとそっちの立場を取ってるので、言葉の変化とか意味が変わる様とかね、
あとその言葉が1たす1は2にならない部分みたいなところを結構扱ってるのが僕の意味論の分野になります。
けいちゃんは意味論をやってるのね。
そう、だから僕は意味論、意味論。
内的言語学側の人なんだ。
そうだね。
で、語用論っていうのが何かっていうと、言葉を使ってコミュニケーションにより側面を当てたと思っていいと思うんだけど、
例えば、すごく有名なところで行くと、ちょっと暑いねって言ったらさ、
例えばね、誰かの友達に聞いて、ちょっとこの部屋暑くない?とかって言ったら、窓開けるなり、エアコンつけるなりしてくれよっていうリクエストだってわかるじゃん。
そういう言葉が伝達され、それによって伝わる意味ってどういうものがあるよねとか。
なんでそういうふうにリクエストになるんだろうねみたいなことを分析したり研究したり、
あとはその会話において絶対言わないこと、自然に守ってるそのルールとかっていうのを扱うのが結構語用論っていう分野になるね。
結構もうちんぷんかんぷんの人はちんぷんかんぷんだろうね。
そうだろうね。
内的言語学ってやつの方が結構こう、なんて言うんだろう、専門的って言い方おかしいけど、
全部専門的だけどね。
全部専門的だけど、なんて言うんだろうね、あんまり身近じゃない感じはするわ、今聞いてて。
確かに。でもなんかこう、言葉って何かしらの法則とか理由があって今の形をしてるって思うじゃん。
うん。
まあそれは何でもそうだよね、こう生物とかもその環境に適応する形で今の姿になっているわけじゃん。
いろいろな各種の生物が。それと同じような形で、例えば今言葉の並びとか音の並びとかもやっぱり何かしらの理由があるわけよ。
うんうん。
例えばさ、日本語はもう基本的に子音+母音⇨子音+母音っていうのが基本的なセットだよね。
うんうん。
で、英語になると一応子音⇨子音⇨母音⇨子音みたいな音の並びとかもあるわけじゃん。
うん。
でもその子音が連続する時にもどういう規則が働いているのかなとか、そういうのを研究してるのが音韻論って感じなんですよ。
へえ。
なんでこう、今ある言葉の形だったり音だったり意味だったり使われ方、どこに焦点を当てようかってなった時に、
僕は意味に興味があったから意味論。音に興味ある人は音韻論に行くし、
言葉のその形式そのものの成り立ちとか興味があれば形態論に行くし、
文法とか語の並びだよね。そういうのに興味があれば統語論に行くっていう感じですね。
なるほどね。
うん。
前言ってたさ、話し言葉と書き言葉に加えて打ち言葉が増えたんだみたいな言ってたのはこの中のどれかな?
実はですね、今すごくいいこと言っていて、その言葉の使われ方とか言葉のあり方っていうのが、
この内的言語学って人っていう生き物が能力として持っている言語を覆うっていう感じなんだけど、
外的言語学っていうのは歴史だったり社会だったり、あとは教育の場面でどう生かせるかなとか、
そういうことを考えての外的言語学っていうふうに言ってもいいと思うんだけどね。
なので、そっちになる。
そういうことなんだ。
うん。言葉が人と人との間、つまり社会で使われていく中で、
社会が変容するわけだよね。技術が発展しました。
伝達方法っていうものもバリエーションがどんどん増えていって、
今スマホみたいになって、いろんな人がスマホのチャットとかでいっぱいコミュニケーション取るようになったわけじゃん。
っていうことは、これは社会言語学の分野っていうふうに言ったりできるわけですよ。
これちょっと外的言語学そのままいこっか。どんなものがあるか。
まず歴史言語学っていうのがある?
歴史言語学は結構内的言語学と無関係ってことはないのよ、全部ね。
基本的には。なんだけど、言葉が縦の時間軸で見たときにどういうふうな変化をしてきたかみたいなものを見るのが歴史言語学っていうことになる。
で、これね、全部の分野がクリアカットに分かれてるかというとそうじゃなくて、
例えば歴史言語学で例えば1世紀ぐらいの時間をかけて言葉が変貌した様を見るってなったら社会の影響だってもちろんあるし。
なので、すごくこの辺は難しいけど、ただやっぱり歴史言語学者って言ったら古英語と16世紀の英語と現代の英語はどう違うのかとかそういうのを分析したりしてる。
社会言語学は?
社会言語学はさっき言ったみたいな、人と人の間で使われる言葉とか、社会的に言葉がどう変容しているかとか、いいのは多分ら抜き言葉とかどうかなっていう。
例えば、ら抜き言葉みたいなものが社会の集団において、例えば10代だったら8割ぐらいが容認する。
20代だったら7割、30代だったら65%みたいな感じで、その需要率とかね、そういうものを調べたりとか、
あとは、方言もある意味、社会言語学とも言えるし、歴史的変性を見れば歴史言語学みたいな感じではあるんだけど、
言葉が社会によってどう変わっていってるのかとか、社会にどう影響を与えてるのかっていうものを見るのもある意味、社会言語学かなと思います。
あと、そうね、なんかあるかな。
比較言語学とかもあるんだ。
比較言語学。
うん、ただ比較言語学も、そのさっき言ったように、意味論の部分で比較言語学をしたりすることがあるわけよ。
例えば、英語ではこういう言葉が使われる、日本語ではこういう言葉が使われるみたいなね。
あ、言語ごとにそうやって比較する。
そうそうそうそう、言語と言語で比較するみたいな感じ。
Languageごとの、みたいな感じってことね。
そうそう。
応用言語学ってのもあるよね。
あります。
応用?
そうこれ、アプライドリングイスティックス、英語だとアプライドリングイスティックスって言うんだけど、
応用言語学って言うと何で応用できるのかなって思うんだけど、結構なんか教育とか社会、言語政策とか、
そういう部分に結構注力してることが多いかな、イメージとしては。
そうなんだ、なるほどね。
だからね。
すごい汎用的そうな名前してるもんね。
そうだよね。
そういうわけじゃないんだね、別に。
まあそうだな、第二言語習得とかもその界分野って言ったりしてもいいのかもしれないんだけど、
言葉がどういうふうに習得されるかっていう学問をしたい人たちも、ここの応用言語学側の人って言ったらいいのかな。
なるほどね。
社会における言語学の役割
ちょっと言うとなんか言語教育学的な側面がすごく強くて、
そうだね、それを批判する人たちってのもいたりはするんだけど、
言語学の知見を教育とかそういう分野に生かしていきましょうみたいなのが応用言語学って思ってもらっても、今はそんなに問題ないかなと思います。
次が心理言語学?
心理言語学は結構なんか心理学の手法を用いて、言葉の理解のプロセスとかそういったものを分析するようなやつだね。
だから結構これは本当に実験をする人を被験体として実験するっていう感じ。
例えば、比喩が含まれない文と比喩が含まれる文をやったときに、目線を追ったり、あるいは単語を読んだっていうことで、
キーボードを押してもらってどんどん順次的に言葉が出てって、どこでどれぐらい止まってしまったかとか、
っていうことを測定したりとかしていて、結構実験をデザインして、そこから得られた定量的データを分析したりとかっていうことを結構してる。
最後が計算言語学。これはあれか、プログラミングとかそういうこと?
そうそうそう。それこそ今やってる計算言語学とか自然言語処理って言ったりするんだけど、今世間を騒がせてるというか、
みんなが使ってるチャットGPTとかもある意味この計算言語学の知見をめちゃくちゃもらってる部分はあると思うね。
結構熱い分野じゃん。
計算言語学だけでAIができたかって、チャットGPTとかができたかってそうじゃなくて、
統計処理だとか、そういったものとの組み合わせではあるんだけど、計算言語学の人ももちろん統計とかをよく使ってやるので。
ただね、計算言語学もめっちゃ幅広くて、パソコンでどう処理をさせるかっていう自然言語処理っていうのもあれば、
パソコンだとか統計手法だとか、そういったものを使って言語のあり方みたいなものをちゃんと定量的データに基づいて分析するみたいなのが計算言語学っていう感じ。
だから計算言語学もすごく理解っぽいかな。
言語学の基本概念
さっき言ったように、工学的にAIみたいにパソコンでも自然言語を扱えるようにしようかっていうふうに頑張ってる人たちが自然言語処理で、
いわゆる統計とかを使って、こういう統計処法を使って分析すると、このデータからこういうことが言えますよねっていうふうにやるのが計算言語学みたいな感じで、
ちょっと言葉の使われ方が違うかもしれないですね。
自然言語ってのは何?
自然言語っていう、ごめん、今めちゃめちゃ普通に自然言語って言ってたけど、要は人が使う言葉。
なるほどね。
パソコンっていうのは人工言語なわけでね、プログラミングみたいなやつとかあって、なのでそれと対比させるためにも自然言語っていうふうに使われてる。
なるほどね、そういうことね。
そんな感じでございます。
って感じなんですね。じゃああれだね、結構その内的外的っていうのは本当に、内的はこうなんだろうな、本当に人間の中っていうかさ、その頭の中とかでやられてるのが何かみたいな話と、
外的は本当に外的要因でどういうふうにそれが影響してるかみたいな感じで分けられてるように勝手に解釈したけど。
合ってる合ってる合ってる。
その計算とか分析の手法に心理学の要素とかパソコンとか統計の要素を使ってみようぜってなったのが心理言語学とか計算言語学だから目的は一致してる。
内的言語学と外的要因
今の特に見てる心理言語学計算言語学とかっていうのは確かに内的言語学の目的と別に大きくぶれてはいないんだよね。
うん、確かにね。
うん、比較、あと比較言語学歴史言語学とか社会言語学っていうのももちろんその例えば社会言語学だったら語用論の分野ともすごく相性が良かったりして。
あ、そうなの、文法とかも。
文法とかも。
あれか、暑くないって言ったら窓を開けるみたいなのが語用論か。
だけどじゃあ暑くないみたいな喋り方を例えば上司に向かってするかっていう。
しないね。
でしょ、じゃあどういう言い方するみたいな。
要はその人と人との間で今、しんぺー個人をとってもさ、言葉の使い方変わったじゃん今。
そういう風にスイッチするっていう風によく言うんだけど、モードの切り替えとかって言ったりするんだけど、今変わったでしょ。
変わった。
でもそう僕と今喋ってるような喋り方はきっと、例えばお客さんの前でしないとか上司の前でしないっていうのがあると思うんだけど、それがどういう風に切り替わるのかとか。
もしくはそれを切り替えない世代がいるのかなみたいなことをやればまさに社会言語学じゃん。
あ、そういうことね。
あ、そうそうそうそう。ちょっとお分かりいただけたでしょうか。
僕はね。
え、なんかそれぞれさ、こう学部みたいなのがあるもんなの?基本的には。
いや、そこまで。
そんな大学があったら行きたいけどね。
あ、その、あ、そうなんだ。言語学部とかになるってこと?
ないな。基本的にやっぱ人文学部の中の言語学科っていうのもあるところってほとんどないんじゃないのかな。
文学部文学科の中の先生によって持ってる専門が違って文学の人もいれば言語学の人もいるみたいなことが一番多い気がするね。
そういう感じなんだね。
そう、だからまあ、大学がボカーンってあって工学部、宇宙工学科みたいなのがあるとかそういうレベルで言語学科があるところっていうのはやっぱ少ないと思う。
結構じゃあ大きい大学とかじゃないとないんだ。
いや、言語学の教える先生がいない大学っていうのもザラにあると思うよ。
あ、そうなんだね。
うん。
で、けいちゃんは内的言語学の意味論をやってると。
まあ言ってしまえばそうなるかな。
へえ。なんでそれにしたの?
なんでなんだろうね。
めっちゃそれ難しい質問でさ。
まあ、あの前あの好きなことの話の時にね、たぶんちょっと話したけど、その感情とかそういったものに結構興味があって。
で、それで言語学っていうものに興味を持って掛け合わせたらなんか、あれ感情とかって結構形容詞で言うこと多くない?って思って。
やってみっかって言って形容詞。
あ、形容詞が意味論に入る。まあ意味論の中で形容詞を扱うみたいな。
あ、そっかそっかごめん。そうだね。僕はたぶんその形容詞面白いなーっていうのを漠然と思っていて。
で、それでいて弟があの「やばい」をすごいいろんなものに使ってたのよ。
悪いものにもいい意味にもなんでもやべえとか強いって使ってて。高校生の頃ね、弟が。
で、結構なんか親とかがあのなんでも強いって言うやんとかやばいって言うやんみたいな感じで言ってたわけだよ。
面白えなこれってなったね。
すごい入り口だね。すごい入り口から入ってるね、それ。
今さすごいって言ってるじゃん。うん。
すごいってあのまあこれちょっと歴史輪郭的になりますけど、そのあのまあ元々の語源は過ごしだよね。
で、その過ごしっていう言葉の意味はゾッとするほど恐ろしいのよ。
えーそうなんだ。
凄惨な事件って書くときすごいのすごって使うじゃん。
うんうんうんうんうん。
あまりにも惨たらしいその事件のことを凄惨な事件ってゾッとするほど恐ろしいわけやん。
うん。
そこでまだあのすご、凄しの大元の意味のすごの使われ方はしてるけど、
残ってはいるんだね一応じゃあ。
あとすごんで見せるとかは?
すごんで見せる?
うん。
え、その。
やばいぞ、俺の学のなさがバレるぞこれ。笑
おい俺何、何抜かしとんねんこらーみたいな感じで、あの、何、怖い雰囲気を出すみたいな、すごむっていうじゃん。
えー。
そういう動詞があるんだけどさ。
うん。
そういうとこにも生きてるかな。
すごいだとやっぱみんな結構いい意味で捉えるんじゃないかな。
そうだね。
でしょ?そっちの方が今マジョリティーになってるじゃん。
うん。
という、まあ逆転してるんだよね意味というか評価性が。
うーん。
そういうことなんだ。
はい。だから意味が移りゆく様っていうのに僕はすごく興味を持っていて、
うん。
で、それで認知理論っていうのがそれをメインに扱ってる分野だったから、そこに入ってしまったという感じですね。
ちょっと前に話してた全然とかも一緒ってこと?
あ、全然、全然ないみたいなやつでしょ?
あ、そうそう。
全然いいよみたいな。
あれもね、そうそうそう、あ、全然いいか。ごめんないわ普通か。
うん。
だから全然いいよみたいなポジティブな使い方するのって別に夏目漱石も実は使ってるんだよねっていう。
えー。
そう、だから別にあれはなんかあの、なんていうんだろう。
あ、そうそう。めちゃくちゃ重要なことを言うの忘れてたんだけど。
うん。
この言葉使いって合ってますか間違ってますかって言ったらしんぺーどう思う?
え?
この全然いいよとか全然かっこいいじゃんとかっていう言葉の使い方って合ってる?合ってない?
え?不安なんだけど。
え、もう全然自由に答えてください。
合ってる、合ってる、合ってる。
合ってる?
合ってるとか通じるし、普通に。
言語学者にその質問をすると、
うん。
我々はそれを合ってるとか合ってないみたいな言葉の正しさってものは判断しない。
あ、え、そうなの?
うん。
例えば全然いいっていう言葉が使われ始めたのだとしたらこれを変化と捉えて、
そこにどういう理由があってこういう変化が生まれたんだろうみたいなことを考えるのが言語学の人たちがやることだね。
それも歴史言語学とかに一応入ったりするってこと?
そうだね。だから歴史言語学っていうのが、だから言葉っていうのは間違って、この言葉っていうのは間違ってるんだみたいな主張する人はほとんどいなくて、
うん。
要はその言葉の正しさみたいなことっていうのは規範性っていうのね。
規則の規に、師範の範みたいな範囲の範ね。
規範的なその言葉の考え方っていうのをする人、するのが今言ったような言葉の正しさとか、
わがままの言葉は乱れてるみたいな感じの人たちの規範的な立場ですよね。
一方言語学、一般的に言語学者っていうのは言葉の、その例えば、いわゆるその言葉のズレみたいに言われるものは言葉の変化として捉えて、
それがまあそのどういう形式になっているのかとか変化する理由は何だろうみたいなことを記述する立場。
要は記述的な立場とかって言ったりするんだけど、そのありさまを記録したり、分析したり、研究したりするっていう立場を取ります。
言葉の変化と政策
そうなんだ。
これスーパー大事なことだった。
そうなんだね。
でもそれはさ、当然過去のことを調べることもあるけどさ、未来に残すためにこういうことをやっておかないといけないみたいなこともある。
えっとね、それはね、それこそまさに記述言語学っていう分野っていうのももちろんあったり、あとフィールド言語学とかって言ったりするんだけど、
そのどんどんこう民族の数が減っていって、民族の数が減ればその民族で使われていた言葉も消えていくわけだよね。
なのでその要は生物と同じように絶滅する言語っていうのもあるわけよ。
確かにね。
例えば日本にももちろんそういう言語とか、まあ方言レベルでいけばいっぱいあると思うんだけど、
例えばそのアイヌ語とか琉球語とかね。
なるほどね。
なくなったんだ。なくなったっていうかまあ記録としてはあるけど。
もちろん今交渉というか、若い世代にもどんどん引き継がれてアイヌ語を喋られる方とかそういうのももちろんいるんだけれども、
やっぱりその日本の言語政策によってアイヌの人たちが使っていた言葉っていうのがそのまま残らないで日本語に統一されたりしたわけじゃん。
それって政策なんだ、国の。
そうそうそうそう。
言語政策っていうのがまあ要は行われたわけでね。
ちょっと詳しくは忘れてしまったけど、都道府県にしましょうとかっていう時だとか、そういう時に、廃藩置県の時なのかな。
ちょっとあの定かではないんだけど。
教育として平準化しましょうみたいな。
そうそうそう。
なるほどね。
全員この国ではこの言葉を公用語とするから、君たちの言葉ではなくて日本語、標準的な日本語を使ってくださいねっていうことはやっぱりやってるんだよね。
すごいね。
それも結構歴史言語学だし社会言語学でもあるよねみたいなことなんだ。
そうだね。
内容によっては。
さっき話そうとしていた記述言語学、フィールド言語学っていうのは、それがなくなる前にどういう言語があったっていうことを書くために文法だったり使われている語彙だったりそういったものを記述していくっていう感じになります。
なんか大事な仕事だね、それ。
本当だね、そうだね。
知り合いの人だったら、どこどこ諸島に行ってその機器に品している言語の記述のために行ったんだけど、行って数週間でめちゃめちゃずっと下痢してたとかっていう。
そういう参与観察みたいなことも結構するんだ。文化人類学っぽいね。
そうだね、それは確かにすごく似てる。中に入り込んでその言語を学んだり記述したりってことするからね。
すごいね。なんかさ、すごいくだらない質問かもしれないけどさ。
はい、どうぞ。
言語に関するさ、博物館とかさ、そういうのってあんの?
言語に関する博物館、調べたことなかったな。
歴史的に残さないといけないものってさ、結構残ってたりするじゃん。
例えば平安時代の書物が出てきたら博物館に入れるとかさ、そういうことするけど、言語に特化したそういうのってあんのかなと思って。
いやー、あんまり聞いたことないけど、例えばロゼッタストーンって世界最古のパラレルコーパスなんじゃないっていう。
パラレルコーパスって何?
パラレルコーパスって同じ文をそれぞれ異なる言語で並べて書くっていうのがパラレルコーパスって。
コーパスって言葉のバーってまとめたものみたいなイメージを
持ってもらっていいと思うんだけど。
その、なんていうんだろうな、ロゼッタストーンって、あれは何語が書いてあったんだっけな。
ヒエログリフとギリシャ語、あとクサビ型文字だったかな。
3種類やってる。ちょっと定かじゃないので大変申し訳ないんだけど、3つの言語で書かれてるわけじゃん。
すごいよねっていう。
それはその書いた人がトリリンガルだったってこと?
いやどうなんだろう、でも紀元前なんだよこれ。
え、そうなの?
あ、待って、たぶん、確かそうじゃなかったっけ。
言語学の歴史と変化
すでに異文化交流がある程度あったってことか。
まあそうそうそうそう。
その歴史というか、それがこう。
すごいね、なんかもう歴史学だね、そこまでいくと。
かっこいいよね。
なんか考古学とか歴史学みたいな分野にも近いね。
そうだね、なんかあれで、えっとなんだっけ、その昔の言語の解読につながったわけだよね。
分かりやすいことをヒントにして、
ヒエログリフが何て書いてあるのかなとか、クサビ型文字どういう意味なのかなとかっていうね。
いうのを分析したわけだ。
あ、ごめん、間違えた。クサビ型文字じゃなかったね。
ヒエログリフと民衆文字、デモティックってやつとギリシャ文字だ。
エジプトで使われてたその位の高い人のこと、単語とか文字と、民衆で使われてた文字と、あとギリシャ文字の3種類っていうことですね。
もうすでに、あの、付近では、エジプト、ギリシャ付近では、違う言語が混ざって生活してた可能性があるってことだ。
あるってことだね。だからもしかしたらその時点でギリシャ語とその古代の古代エジプト語を喋れた人っていうのがいたのかもしれないよね。
言葉の生成と面白い研究
いたんだろうね。
まあそういうことだよね。
まあでもある意味そういうのが残ってるっちゃ残ってるのか。
そうだね、残ってるわけだね。
まあでもそういうのか、一番古いレコード残ったりとかはするもんね、これから多分。
そうだね。
CD残ったりとかね。
こうやって聞くと結構もうなんか言語学も本当に幅広いからあれなんだけど、ただ、
幅広いわ。
あの、興味を持った分野についてちょっと知っていくっていうのはすごくお勧めしたいかな。
なんかその、今そのけいちゃんがやってるさ意味論とさ、意味論じゃないジャンルとさ、まあなんか1個ぐらいでいいんだけどさ、
なんかすごい、自分がやった研究の話でもいいし、
うんうんうん。
なんかこういう面白い研究あったみたいな話とかある。
しますか、その話を。
ぜひ。
えーどうしようか。
面白い研究、
まあ僕自身が面白いかなって思ってるのはやっぱり言葉の変化もだし、
えーとそうだな、何にしようかな。
それいっぱいありすぎて迷ったけど。
うーん、いや言葉、例えばさ、きもかわいいって面白くない?
あーあったね、そんな言葉。きもいのにかわいいだもんね。
そうそうそうそう、形容詞と形容詞を合体させるみたいなやつですよ。
あーきもいかわいいを合体したってことか、なるほどね。
うんうんうん。
なんかこう、そうやって聞くとうわなんか変だねっていう風に思うんだけど、
例えばうすぐらいは?
えー全然違和感ないけど確かにそうだね。
一緒なんだよね、語構成として。
甘じょっぱいとか。
うんうんうん。
ね、甘辛いとか言わない?
言う。それなんかその相反するものが一緒になるとかそういう話なの?
僕がそうまず興味を持ったのは、
相反するものが合体するっていうパターンも結構あるよねっていう、
そういうパターンも記述しないといけないやつってあって、
あのーまあそのきもかわいいみたいなパターン他にもあるのかなみたいな感じで調べたら
ふるあたらしいとかも結構使われてる。
ふるあたらしいって何?使うもんなの?
ミスターチルドレンの音楽はいつもふるあたらしいみたいな。
あーへー。
でもさ、なんとなく言わない?
言いたいことはわかるね。
あとはじゃあ、例えばドクターペッパーはまずうまい。
あーうんうん。まずいけどなあれは。
ははははは。
待って、リスナーさんの中にドクターペッパーの愛好家がいるかもしれないから謝っておいたほうがいいかもしれない。
ごめんなさい。あの僕の口には合わないってだけなんで。
ははははは。
なんでこう、なんかそこにどういう規則があるのかなとか、まあそういったのを僕は研究したり。
へー。え、それなんかすごい簡単にさどういう規則があるって結論づけたというか。
まあどっちかというとその記述の方をその時は結構重視していて、前の要素が後ろの要素を修飾しているやつとか並列されているようなものとか、なんかあったかな。
ちょっとそこに本があるといえばあるんだけど。
あとはまあその相反するものがくっつくものとかっていうそのパターンがね4つぐらいあったのかな。
うーん。
っていうことを研究しましたね。
心理言語学の視点
あーその形容詞プラス形容詞でできる言葉の種類として。
そうそうそうそう。その意味、意味同士の組み合わせにどういう規則があるのかな。で、何個ぐらいパターンがあるのかなっていうのをやりました。
へー。それはでも本当になんかあれだもんね。
社会言語学というか社会的な外的要因あって生まれる言葉を内的言語として扱い始めるみたいな。
そうだね。まあその今の結構重要な点として歴史的に変化するっていうのはそうなんだけど、僕らは記述する立場ってなると今この時点の言語っていうものを見ましょうっていうことになるよね。
うーん、なるほどね。横軸はあんまり見ないで。
うん、横軸というのかな。
この点の言葉見るのかな。
そうこの点っていうかそうそうそう今の時点。
それを境地言語学って言ったりするんだけど、今の時間軸でその縦の、そうそう時間軸が度外視してその時点の言語学、あーごめんなさい言葉のあり方とかを見るっていうのが結構共時的な見方。
へー。
一方、通時的な見方っていうのもあって対義概念で通時的って通るっていう字を書きます。
うんうん。
さっき共時的っていうのは、共にっていう字を書くんだけど。
うん。
要はその通時的言語学はそのさっき言ったような歴史言語学みたいな感じ、縦の変化とかを見るっていう。
うーん。
まあ要はスパーンって切って今のあり方を見ましょうっていうのに僕は割とやってるかな。
うーん。
そうなんかあれは外的言語学の中でこれめっちゃ面白かったみたいなやつがあんの?
いやー、外的言語学。
あんまり触れない?
いや、触れる触れる。てかもちろん触れるんだけど。
外的言語学になっちゃうよねみたいなやつもあんのか。内的で一応やってるけどみたいな。
まあそうですね。よくその外的内的とかって分類されたりはするけど言語学者はそこまでなんかそこの区分はあんまり意識しないかな。
うーん。
なんかその意味論以外でこういう面白いことやってる人いたみたいな。
いっぱいあるんだよね。どうしようかな。ちょっと待ってね。
まあまあもう喋ってる。
えー。
まああの心理言語学ってさっき今しんぺー言いかけてたからそれで例をとると脳波測定をしましょうっていうFMRIを使って脳波測定をして
まあ言葉の、、、言葉をある言葉を聞いてまあ理解してるっていう時にどういうどのどの部分が活性化するかなみたいなのを調べてる研究があって
例えばRoughっていう英単語。ザラザラとしたみたいな。
だからこう何かの正面がRoughっていうザラザラしてるっていうのがまあ字義通りの意味なわけでしょ。
でそれがToday was a rough dayって言える。
今日はなんかもう本当に散々な1日だったよみたいな時にラフって使えるわけよ。
つまりその辞儀通りのなんか表面のザラザラ感はないことに対しても抽象的なものでそれのなんか良くなかったみたいな意味でラフって使えるんだけど
その表現を聞いた時にそのテクスチャーを感じる時のそのザラザラしたものを触ったときと感じあの時に活性化する脳の箇所も同じように活性化されたらしい。
へー。
おもろくね。
おもろいね。
しんぺー好きそうなやつっていうことで使ってました。
そんなことあんだ。
その触覚と使ってる言語が連動してるってことね。
そうだから脳の中で同じ場所もその言語を聞くときに肌とかにその触覚に関する部分をね、同じように活性化したっていうのはちょっと面白い事例ですね。
結構いっぱいありそうだね。
そういうおもろいやつ。
めちゃくちゃあるんですよ。
そうだよね。
だからこういうのをなんかゆる言語学ラジオさんやってくれないかなっていっぱいいろんな思った意見。
それはでも重いんじゃない?今聞いてる限り確かに大衆向けではないよなと思う。笑
ガチ言語学ラジオってあった気がしてて。
いやーでもなんか結構一個一個その分野の人来て喋りたいぐらいの感じだね。
社会言語学やってる人来てもらって喋るとかでもなんか普通に面白そうだね。
めちゃくちゃ面白いだと。
なんかその結構前にさ、会った時に言ってたさ、
言語能力みたいなものが先天性なのか後天性なのかみたいな話してたのはどれに値するの?
これはですね、今の言語の能力とか文法っていうものが生まれながらにして備わってる。
つまり蜂さんたちが何も習わないでも蜂の巣を作れるとか蜘蛛がうまく蜘蛛の巣作れるとか、
子供のなんだろうね、子供だってこう歩く赤ちゃんだったら歩き方を知ってないけど立ったり歩いたりっていうのをするわけでしょ?
ってことは言葉っていうものも同じ。
遺伝子レベルで組み込まれてるんじゃないかみたいな話?
入ってるんじゃないかっていう。
要はその生得的に生まれながらにして得ているっていう立場を取ってるのが、
その生成言語学って言ったりするんだけど、生成文法とか、なんでまさに統語論のところで
それは内的言語学になるね。
そうですね、内的言語学でまさに言語学っていう感じのところをやってるかな。
で、それの大ボスがチョムスキーという人になりますが、この話を仕出したらあと多分
そうだよね
半年くらいしゃべっても多分足りないんじゃないかな
そうだよね。
僕は
この話僕もちょっと前にけいちゃんとして
言っときちゃってたよね
半分納得し半分納得してないんだけど
皆さんは研究が云々とかじゃなくて単純に
どう思います?っていう言語ってだってどう考えても
ホモサピエンスが進化する前に取得できてたかって言ったら別にしてないし
そうだね
僕らも学校で習って覚えてるし
ただまあその学校で習って覚えられること自体が先天的なんですって言われたら
そうだなーみたいな
いや、てか要はその
いい?しんぺー、これが主語でね、これが動詞だよ
まず2語分から始めてみようね
あれ、欲しい、はい、どうぞ、リピートアフターミーみたいな感じで
習ってないじゃん日本語
うんうんうん
じゃあどうやってその日本語、しんぺーが今流暢に喋っている言葉を身につけたの?って言ったら
ちょっと説明難しいよね
うーん
なるとなんか割となんか生成派を信じたくなるっちゃなるんだけど
一応派閥はあるんだね、でもそういう
そうそうそうそう派閥はありますね
派閥っていうのかな、まあその信じてる仮説というのかな
大事に思ってる仮説が違うっていう感じで
うん
まあ割と若手の言語学者とかいろんな先生聞くと
説明したい現象の違いで理論を選んでるところはあるよねっていう
どっちも正しくてどっちも間違ってる部分はあって
うんうん
そんななんか簡単にこれは生得的です、これは後天的ですなんて
簡単には言い切れないよねっていう人の方が多い気はする
うーん
うん、実際のところ
まあでもさ、その、例えばさ、えっと
遺伝子の研究ってすごい進んでるじゃないな、そのゲノム解析の研究が
なんかその遺伝子の中にそのなんか言語学的な
言語学的なって言い方おかしいけど
言語能力みたいなのって見つかったりしてない?
ないのかな
どうなんだろうね、僕もそこまでもあんまり知らなかった
聞かないけど、なんか、なんていうんだろうな
人体的なことは結構聞くけどさ
多分それを本当にやりたかったらば
多分その言語がある
言語以前言語以降みたいなものの人のDNAを取ってきて
人あるいは類人猿のDNAを取ってきて
比較しなきゃいけないんじゃないのかなって思う
確かにそうか
やるともできんのかな、ちょっとわかんないけど
でもなんかその全く、例えばさ、その英語とかだったらさ
文法の構造とか違うわけじゃない?
英語とかと
なんかそれで、なんかこういうここの遺伝子のここ違いますみたいだったら
おもろいよね
おもろいね
遺伝子レベルでこの構造を理解してたんだみたいな話だったら超おもろいけどね
これ超おもしろいな
言語の基本と発音
さすがどこに乗ってくるんだろうね、そういう情報って
まあもちろん脳も分野とかだと
ウェルニッケ野とかブローカ野みたいな感じで
どの部分がその言語に関わってくるかみたいなことまではわかってる
うんうんうん
でもその部分をどう動かすかみたいな
プログラミングがそのDNAの中に入ってるのかとかはちょっとまだわかんないよね
そうだよね、いやでもあったら超おもろいよね
だってゲノムいじってさ
生まれながらにトリリンガルですみたいな子たちもさ
作れなくないってこともあるとしたら
あれはどうなんだろうね
まあでもそれが多分なんとなく不可能じゃないのかなっていうふうに感じるのは
言葉っていうのはその要は一つの言葉があったらば
その例えば表記、表される形式と音
そしてそれによって指し示す対象っていうものがあるわけじゃん
生まれながらにしてそれまでインプットされてたらもうそれはもうすげーやって思うけど
赤ちゃんを考えた時に赤ちゃんが出せない音って結構あるのよ
これは発音としてってこと?
そうそう例えば歯が生えてないから
ああそういうことか
とかね
でじゃあその赤ちゃんが出しやすい音っていうのはさ
両唇はまあもちろんその口唇口蓋裂とかいろいろな症状でない方もいるけど
ないというかその形がねちょっと違っているパターンとかもあるとは思うけど
まあ一般的にはこう両唇は持って生まれてくる
ってなると両唇音って出しやすいわけ
だからママが母親を指すでしょ
中国語でもお母さんってマーになるらしいんだ
マーの音を使うのよ
でその子供が一番その
唇をつけて発音する言葉がしやすいからってことね
そう例えば子供だけど生物だからご飯食べないと生きていけないじゃん
幼児語で食べ物でママって言ったりするわけよ
だから両親音と幼児語って結構結びつきがあったりとかお母さんを示す単語には両唇音が多いとかね
なるほどね
っていうとことかを考えるとその生まれながらにして数言語をまずパーフェクトにしゃべれるっていうのは
発音っていう人体の工学上難しいっていうのと
その経験をしてない物事の意味を理解したって言えるのかっていうパターン
部分も言えるのでその
言語は多分その生まれながらにしてできない
マスターしてるとは言えないんじゃないだろうかっていう
普遍文法の探求
今の話聞くとなんかすごい先天的な感じするね
そう、で、チョムスキーがよく言ってるのは
例えば日本語っていうものがその生まれながらにして備わっているのではなく
日本語の能力になる前の超純粋な言語の種みたいなのがあって
それぞれいろんなパラメーターみたいなものがあってそれのオンオフとか
例えば主要部が右側にきます左側にきますとか
SVOにするとかSOVにするとかっていうのが言語ごとに違うわけじゃん
なのでそのそれが確定していないひな形みたいな能力が備わっているんじゃないかっていうことを言ってるね
これを普遍文法って言ったりユニバーサルグラマーって言ったりするんだけど
これは僕の入っている理論というか僕がやっている理論とは反対側にはなるんだけど
一応説明はできるけど
これをやりだすとまじで大変だし間違った
ことを言っちゃうとね
間違ったことを言ってしまったらもう多分ね
もう袋叩きですよそれは
よし来いってお前って 笑
いやこれちょっと流石にあれだね何にもなしにさ触りだけみたいな感じ言ったけど
ちょっと深掘ろう今後もうちょっとジャンルごとに
お手隙会を見つけてね
めっちゃ面白いわ多分これ掘り下げていったら
面白いよやっぱ十何年やってるけど飽きないね
ちなみにさごめんちょっと障害とつなげちゃうけどさ
耳聞こえないとかさあと吃音とかさ
そういうのに関する研究もあったりする
あると思うそれを例えば心理言語学のところでFMRIとかで
例えばその失語症だったりするとどこの部分の働きが弱いとか
どこに損傷があった時に
どういう症状が出るとかっていうのはやってるけど
割とでもちょっと医学に近い部分もあったりするので
言語学でそれを豊かっていうのはないかな
ただそのやっぱりその言語学で記述をする立場なので
例えば手話サインランゲージを使う人たちは
どういう風な言葉を使ってるのかっていうのは
その手話を言葉として捉えるので
どういう風な特徴があるかとかっていうのをやってる
手話もね習ってみたい
面白そうだよね
めっちゃ面白そう
なんか文法とかじゃないレベルの会話してるなって感じするし
前多分しんぺーと個人的な話をした時に言ったと思うけど
モノレールっていう手話の形が
地方とかよく目にするモノレールによって
手の動かし方が逆になるっていう
どっちかの手をチョップみたいに出して
その上を覆うような形で手を動かすっていうのが
要はモノレールの上に列車が走る
モノレールが走るようなタイプ
跨座型っていうらしいんだけど
そういうタイプのモノレールを知ってる人たちは
そういう手形を使うらしいんだ
だけどぶら下がってるモノレールあるじゃん
あれは懸垂型っていうらしいんだけど
そうすると添える手を下側にして動かすっていう
コミュニティとか目にするモノとかによって
手の形が同じ単語なんだけど
手の形が違うんだよっていうことを教えてくれた人がいました
おもろいね
好きんよ本当にマジでこれは
吃音もちょっと興味あってさ
前東京科学大学の伊藤亜紗先生と話したって言ってたじゃん
先生がインタビューしてる人の中に何人か吃音の人がいてさ
出るタイミングと出ないタイミングの違いとか
こうしたら出るとかみたいなこと
すごい当事者研究みんなしてて
こういうシチュエーションだと吃音になりやすいとか
なんかここの研究してる人とかいるのかなって
すごい気になってはいたんだけど
なんかあったら面白いなと思って見てた
まあそうね
僕まだ見てないんだけど
英国王のスピーチも吃音症を抱えてる王様が
感動的なスピーチをできるようになるまで
言語学者と二人三脚で頑張ったみたいなね
まあ多分今あれ一応言語学者となってるけど
基本的には言語聴覚士だと思うんだよ
なるほどね
うん
なのでただその言語聴覚士の人たちっていうのは
例えば高音障害どういうエラーを生んでるのかとか
そういうことを分析するときには
その言語学で培ったどの単位で落ちてるのか
どの音素これ音声学の知識だったりっていうのを使ったりするので
生きてるよその吃音の人たちを扱う
治療するというのかな
障害を克服していくための取り組みをしてる人たちは
みんな言語学の知識を持ってる
言語学の社会的意義
持ってるんだ
言語聴覚士になるための専門学校
単大の言語学
勉強する上で言語学必要ってことね
やってる
だからそこに教えに行ってます
教えに行ってた
今でも遠隔で非常勤やってるんだけど
頑張ってくれと思って
言語学は別に文系学問だろ
社会に役に立たないじゃないかっていう人は
ちょっと待ってくれと僕は言いたい
そうだよね
言語学ってものすごい近い
身近なものを対象としてるはずなのに
遠い存在だなみたいな感覚を
多分結構みんな持ってるから
落とし込んでって説明してたら多分面白いだろうね
みんなね
わかりやすいし
あるよね
話しすると面白いっていう
面白がってくれる人すごく多くて
工学部の学生なんだけど
最近授業で自己紹介で自分の言語学のこと話したら
先生の研究興味ありますと言って
週に1回ぐらい僕の研究室に来て
言語学の話をしてるやついるよ
かわいいよね
かわいいね
かわいい
いやーこれはでも面白いよ
事例見てたら
なんかちょっと長くなっちゃったけどさ
けいちゃんの論文とか読んだことあるけどさ
確かに普通に読むには難しいかなって感じもあるから
こういうところ見たら
どういう研究されてるかわかるよとか
サイトとか
そういうのは別に図書館とか行くって感じ
Wikipediaで言語学って調べても
たぶんピンとこないかなとは思うんだよね
何がいいかな
なんか触れる機会をさ
増やしてもらうために
こういうの見てみたらみたいなのがあれば
ちょっと待って
進めておきたいなと思って
一瞬お待ちください
ありました
認知言語学をやってる西村 義樹先生という人と
論理学とかそういったものにすごく詳しい野矢 茂樹さん
野矢 茂樹先生が言語学の教室っていう
ちょっと対談形式で
哲学者と言った方がいいのかな野矢 茂樹先生は
対談形式で言語学についてお話をしてるようなものを
新書として出てるのがあります
これ結構ベストセラーになった本の一つで
ちなみにこの西村先生は僕の博士論文の
副査って言って
いいですよとかだめですよを判断する
審査員の一人だった
それは本?
はい新書
言語学の教室
っていう本
副題は哲学者と学ぶ認知言語学っていう本ですね
雨に降られたは良くて財布に落ちられたがおかしいのは何でだろうとか
確かに
西村さんが公園の猫に話しかけてきたっていうのの
違和感の正体は何なんだろうとか
西村さんが公園の猫に話しかけてきた
違和感がね
こういう言葉のちょっと違和感みたいなものとかに
いろいろな例文とかを用いて議論してるんで
ぜひ
しかも僕の分野に近い
認知言語学っていうものに触れやすい本をちょっと紹介させてもらいました
でもなんか
そういう音声コンテンツとしてもできたらいいね
そうだね
けいちゃんは研究者だけど
ちゃんと研究者だしエンタメにも触れそうだからさ
そうだね確かにそれは自信はあるので
ある程度準備してやるみたいなのはいいかもしれないね
確かに
ゆる哲学ラジオだっけ
ゆる哲学ラジオ
まだ見てない、言ってたやつね
すごい分かりやすいしなんか勉強のある構成をしてたので
なんかそういうのできたらいいなと思う
ねなんかそういうことできたらいいよね
はい
って感じですかね
なんか
すいません本当に僕の
僕がこう
FAQ形式にしたばっかりに
あのかなり
なんて言うんでしょう映像もないままに音声だけで
難しい話が
中にはあったかもしれませんが
あのね分かんないこととか知りたいことはもう
常にコメントしてもらえれば絶対触れるんで
うんそうですね
これってどうなんなんて聞いてもらえれば
全然僕も全部説明しきれたとは思ってないので
ここ興味あるわっていうのとかをね触れてもらえれば全然
まあでもちょっとあの本当に終盤
中盤から終盤ぐらいに話した
こう分かりやすくピックしたところを
興味ある範囲で
見てもらえればって感じだね
まあですね
今ね
めちゃくちゃあの
後悔してるんだけど
これって普通だよね
を解体すればよかった
あー
この言語学としてってことね
はいだから例えば
いい天気って言ったときに
うん
思い浮かべる天気って皆さん晴れですか?
あー確かに確かに
みんな晴れでしょ
それやろ今度
なんであの今の足掛かりに今度ちゃんと
これって言葉の普通ってこれ本当っていうのやりますね
そうしましょう
はい
いやーでも面白かった
なんかもっと知りたいって思う
ありがとうございます
ぜひやりましょう
ぜひお話しさせてください
今回そんなところにします
ありがとうございました