Evernoteの変更とワークチャットの統合
スピーカー 1
うちあわせCast第百三十二回ということで、今回もゲストにたくさんお迎えしております。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
簡単なニュースなんですが、どこから行こうかな。
Evernoteが、いろいろ最近変わってるよ、みたいな連絡があって。
そのシステム自体を結構、HTMLを使ったバージョンから新しいバージョンへと移行する作業をずっとしてますということをアナウンスされたんですけど、それが完了したということで。
だいぶノートの読み込みとかが高速になったのと、念願だったノートを共有している人たちの同時更新、同時編集化がそこまでストレスなくできるようになったということらしく、僕は実際体験はしてないんですけど。
それまでのEvernoteは、誰かが編集してるとロックがかかってしまって触れないとかやったんですけど、それが自由に、ある程度自由に、多分Googleドキュメントぐらいの速度ではできるようになっているんだろうなとは予想するんですけど。
それに伴って、知らない人もいるかもしれないけど、ワークチャットっていう機能があったんですね。Evernote上で行えるチャットみたいなものだったんですけど、そのサービスがもうなくなるということで。
スピーカー 1
考えてみたら、ノートを同時編集できるのであれば、ワークチャットいらないんですね。ノートでチャットしたらいいわけですから。
だから、一つ機能がより工事に統合化されたというふうに僕は見てるんですけども、多分難しい決断だったと思うんですね。
実装した機能をなくすっていうのは、当然使ってる人からしたらくれんものなんで経営判断するのは難しいんですけども、機能が重複しているっていうのと、多分ほとんど使われていない。
どういうシチュエーションで使うものなのかよくわかんないですけど。
昔はEvernoteっていうのは、マイクロソフトのオフィスになろうと、妥当マイクロソフトになろうと、つまりこのツール上で全ての仕事が完結しますよってことを目指していて、その一環としてチャットツールみたいなのも導入されたと思うんですけど、
まあさすがに今例えばスラックとかディスコとかがあるわけで、窮屈なあんまり機能の多くないEvernoteでチャットするかっていうところはしないわけですから。
だからチャットはチャットでお任せして、僕らはノートでできる方に行きますっていうある種のスリム化というか、コンセプトをよりクリアにしていく展開になってるんではないかなと。
個人的にはちょっとこれは良いことだなと思ってます。
スピーカー 2
そうですね。個人的にはノートの同時編集をEvernoteでするっていうのもあんまり正直わからない。
スピーカー 1
会社のドキュメントとかを共有してたり、議事録を取ってるときに参加してる人が全員に同じノートを共有して、みんな書きましょうみたいなことは多分あるとは思うんですけど、
だからどっちかというとオフィスワークよりの運用用途でしょうね、それはきっと。
スピーカー 2
だからそれこそGoogleドキュメントとかオフィスとかでやったほうがいいんじゃないか。
オフィスはそんなに同時編集っていうことに関してはあれですかね。
スピーカー 1
でもこの同時編集はね、実を言うと同一アカウントで、例えばMacとiPhoneで編集してるときも結局その同一編集の効果があるわけですね、結局。
2つのアカウントじゃないけど、2つのピンが打たれてくるわけで、それを適切に処理してくれるから、実は端末を2つとか開く状況のときにも便利なんで、これは普通に使ってる人も効果とか効能みたいなのはあると思うんですね。
スピーカー 2
そうかそうか、自分で使う、一人で複数の端末から使うときも競合が発生し抜けるとか。
スピーカー 1
昔はしかねがなかったんですけど、今はもう多分ほとんどないという意味で、素晴らしいではないかな。地味で全然ネットニュースになってないですけど、そういうふうにエヴァノートにとってエヴァノートの価値とは何かみたいなことを再検討されてるんではないかなというところを思った次第ですね。
PythonをExcel上で使える
スピーカー 1
もう1個、これは話題になかったかな。PythonがExcel上で使えるという話で、これは一部の人にはごく刺さったんですけど、今までPythonからExcelを操作するってことは普通にできてたんですけどね、スタブライブラリのライブラリ。今回できるのはExcelの中にPythonのコードを埋め込めるということで、Excelのセルの中にPythonのコードを入れることができると。そうすると便利だよねっていう話なんですけど。
スピーカー 2
おだしょー これはVBA代わりにPythonが使えるっていう意味なんですね。
スピーカー 1
三沢 使えるっていうようなニュアンスもありつつ、もっといいのは、Pythonってある情報処理をする機能群がまとまったものをライブラリって言うんですけど、データ処理の分析とかのライブラリがすごい豊富なんですね。このPython in Excelに入ってるのは、単独のExcel Pythonじゃなくて、アナコンダっていうライブラリが結構パッケージングされたものが入ってて、
ユーザーはこのExcelを使うだけで、自分が何の環境もセットアップせずに、そういう分析ツールを瞬時に使えてしまうというメリットがあると。
スピーカー 2
おだしょー なるほど。
スピーカー 1
三沢 Windows向けベータ版でテスト開始と書いてあるので、まだ本格運用ではないんですけど、Pythonは一応自分で環境をインストールしないと、そのプログラムが使えないわけですが、これがあればちょっとしたPythonの練習とかもできますし、その先言った大規模なライブラリを使って、Excelに集めたデータをゾーッと処理するっていうことも結構簡単にできるようになるということで、
これも結構嬉しい変化じゃないですかね。
スピーカー 2
三沢 逆にPythonで処理するデータの入力元として、もともとExcelに入ってたデータを使っちゃうとか。
スピーカー 1
おだしょー ということも全然できちゃうし。これは結構実用的な変化で、最近マイクロソフトはいい表情をしているなというと上から見せるんですが、以前Pythonの開発の親の一人の方をマイクロソフト社内に迎え入れたらしく、その性格がこういう形で現れているのではないかみたいなニュースを見ましたけども、なかなか実用的な変化が起きているなというところです。
おだしょー 前回も紹介しましたが、新刊のロギング仕事術っていうのがAmazonのページに省略が入りましたので、リンクを載せておきますので、暇な方はチェックしてください。
おだしょー 実はAmazonの書類を見たら、おびがと言ってあるんですけど、独生座さんにおびがを頂いておりまして。
おだしょー 表紙めっちゃかっこいいんですよ、デザイナーさんすごいなと思ったんですけど、ちょっと個人的には嬉しいなというところで。
スピーカー 2
おだしょー 独生座さん推薦じゃないですか。
スピーカー 1
おだしょー お願いしたら心よく引き受けていただきまして、感謝、多分めちゃめちゃお忙しいと思うんですけど、書いていただけたんで嬉しいなというところでございます。
一応Amazonでは914発売となってますが、僕はまだ全然見本とかも見てないんで、本当に発売されるかわかりませんが、そういう段取りになっております。
おだしょー 今のかつてこれほどビジネスショップっぽい見た目の独生座さんの本はあっただろうか。
おだしょー おそらくはないですね。変な話、僕例えば書店でこの表紙の本を見たら手に取らない可能性がありますね。
おだしょー そんなこと言っちゃダメ。
おだしょー そんなこと言っちゃダメ。
おだしょー 雰囲気、逆にいいと思うんですよ。
おだしょー 今まで僕は自分が読むだろうっていう本を作ってきたと。だからある種マーケットが偏ってたってことですから。
おだしょー この本はあまり理屈をこね回すんじゃなくて、もっと脳がおよりに言ったら、僕らみたいな探究が好きな人もいれば、とりあえずもっとプラクティスなものであればいいっていう人もいるわけで、そういう人に記録するっていうことを届けられたらいいなと思ってこの本を書いておりますね。
ワークフローリー、ログシーク、バイクなどのノートツールの比較
スピーカー 1
おだしょー そんなところで、早速本題なんですけども、話の発端というか流れとしてワークフローリーでいいよねっていうことを僕はノートかなんかに書いたんですね。
おだしょー それを結構そうだよねという人が多くて、僕の中で一応自作のテキストボックスっていうのを除いて、現状をメインで運用しているのがワークフローリーとスクラップボックスなんですね。
エヴァノートは今のところ7番出したぐらいの場所にいるんですけど、このワークフローリーとスクラップボックスは両者両方とも使っていると。
おだしょー 特にワークフローリーはワークフローリーが出てからダイナリストが出て、オブシリアも出て、ログシークも出てって言って、結構競合というか代替先というかが出て、ツールが出てきて、僕自身もそれを一旦試して。
特にログシークはこいつはいけるんじゃないかと思ったこともたびたびあって、結構本格的に使ったんですけど、やっぱり帰ってくる、ワークフローリーに。他のツールではないものがあるなということで、これって何やろうというのもいろいろ考えてたわけですけど。
一つ、僕じゃなくて他の方が書いた感想で、ログシークっていうのはデイリーベースで非常に便利だと。あれは確かに便利なんですけど、でも日付より上に上がることができないというような旨のことを書かれてまして、これはアウトライナー使っている方にはそうだよっていう感じはあると思うんですけど、最上位概念がなくて日付がただ毎日繰り返されていくっていうだけの感覚がある。
そこがある種の不安定さとか不満を呼び込んでしまうんだろうなと僕は思ってたんですけども、トンネルチャンネルという共同ニュースレターでTKSさんという方が、むしろ僕はワークフローリーを上手く使えなくてログシークの方が上手く使えるということが書かれていて、まさにそのログシークの日付が移り変わっていくのがいいんだと。
新しい日付になったときに過去のものが目に入らないことが良いんだと言われてまして、だから同じ機能がある人にとってはメリットにもなる、ある人にとってはデメリットにもなっているというこの環境が面白いなということを最近考えているんですけど。
ワークフローリーでもログシークでもアウトライナーとしてはほぼ一緒とは言いませんけど似たような機能を有しているわけじゃないですか。
でも決定的とまでは分からないけど、その2つから受けるツールの印象というのは違いますよね、これは。
スピーカー 2
そうですね、違いますね。何が違うかというと表現するのが難しいんですけど。
スピーカー 1
ログシークは軽くでも触られましたっけ?
スピーカー 2
触りました。
スピーカー 1
でも、たくさんの視点から言ってログシークは使いやすい、使いにくい度合いで言うとどちら側なんですかね。
スピーカー 2
アウトライナーとして見たときと、総合的なノートツールとして見たときとは違うんですけど、アウトライナーとして見るとさほど使いやすくはないと思いますね。
スピーカー 1
例えばアウトライナーとして見たときにやったら、バイクのほうとかが全然使いやすいですか。
スピーカー 2
純粋なアウトライナーとして今最高のものはたぶんバイクだと思います。
ただ使ってないんですけど、なぜならその他の要素がいろいろあるので。
スピーカー 1
今はまだ継続的にダイナリストなんですかね、シュア、ホームというか。
スピーカー 2
そうですね、ダイナリストを使いつつ、それこそここのところワークフローイの話がいろいろ出てきてたんで、
今のワークフローイをちゃんと使ったことがなかったので、ちょっと久しぶりに、
でも1年くらい前にもそれをやったんですけど、ちょっと久しぶりに今ワークフローイをメインにしつつ、
でも今のところはまだワークフローイで作ったものをダイナリストに戻しているというか、
一応ばらけないように全部そこに集約するようにはしてるんですけど、
ちょっとダイナリストの開発の止まり具合がさすがにちょっと厳しいんじゃないかなという感じもしてきたので。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
なのでワークフローイとバイクとオムニアウトライナーを3つぐらい。
スピーカー 1
やっぱり3つぐらい使ってても混乱はしないんでしょうね、それはやっぱり。
要するにその時に作るアウトラインをどれで使うかというだけなので、
作ったもので取っておくものを全部ダイナリストに戻しちゃってるんですよね、今のところ。
そうか、その辺がポイントやな、たぶんその辺がポイントなんですか。
先ほど純粋にアウトライナーとして見ればっていうのと、他の用途があってみた総合的なノートツールっていうような表現がありましたけど、
情報整理ツールの役割とアウトライン・ダイナリストの違い
スピーカー 1
だからね、僕が考えたいのはそこなんですね。その際というかそこにあるのは何なのかということなんで、
タイトルを情報整理ツールとしたわけですが、
スピーカー 2
総合的なノートツールっていうのは簡単に言うと情報整理ツールっていう位置づきだと思うんですが、これまでの表現をそのまま拝借したら。
スピーカー 1
でも、間違ってはいないけど曖昧すぎるというか、情報整理ツールって結局それ何してんねやろうなということなんですね。
で、例えば個別のアウトラインは例えばワークホリとかオムリで作る、でダイナリストに戻すということをされているわけですか。
そうするとその2つの役割は何か名付けるとしたら異なることを知るわけですよね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
で、たぶん前者はリスト作りとかリスト操作って言ったときに、
ダイナリストはむしろさっき言ったノートツールというか情報整理ツールというか、
情報の置き場所的なニュアンスが強いんかなという印象を受けたんですけども。
スピーカー 2
そうですね。置き場所検索ツールになっちゃってるかもしれないですね。
スピーカー 1
例えば料理で言うと、料理というかキッチンで言うと台所、冷蔵庫みたいな感じですかね。
冷蔵庫とか冷凍庫とかそういう置いておく場所的な。
スピーカー 2
そうですね。行ってみればそうかもしれないですね。
スピーカー 1
そうするとそういうときに最初にアウトラインを作るっていうときのワークホリとかオムリはまな板みたいな感じのニュアンスが近いんですかね。
まあ調理をそこでやって、できたものをフリーザーバッグとかジップロックコンテナとかに入れて冷蔵庫にしまってやるのがダイナリストみたいな。
なるほどなるほど。もっと雑に言うと、調理する場所っていうのは考える場所と言い換えても問題なさそうですか。
要はデイリーのその日の分です。
デイリーのその日の分はそこにある。
極端なこと言えばどこで作ってもいいし、オムリの場合はファイルごとに分かれると思うんですけど、
今日はオムリで作ろうって場合は新規ファイルを作るんですかね。それとも既存のファイルに追加する形になるんですかね。
スピーカー 2
既存のスクラッチっていうファイルが作ってあるんですね。
置いてあるんですよ、デスクトップに。
だからそれを開いて、その中でアウトライン作って出来上がって用済みのものは消しちゃうし、取っておくものはパカッとコピーしてダイナリストに貼り付けちゃう。
スピーカー 1
今日の作業終わりましたってなった時に、処理も終わりましたってなった時に、そのスクラッチはカラーなんですかね。
スピーカー 2
カラーですね。
スピーカー 1
だから基本的に新規ファイルを開くのとほとんど変わらないということですね。
スピーカー 2
だからそのファイルしか使ってないんですよね。
スピーカー 1
だからその運用だけで言えば、ログシークの毎日出てくるページとほとんど同じってことですよね、そこは。
そうですね。だからだったら全部主にアウトライナーでやればいいじゃないかと思うんですけど、スピードが遅くなるんですよね、ファイルが巨大化してくる。
スピーカー 2
そうかそうかそうか。
で、あとやっぱり、バイクの方が速いんですよ。
なおかつ使用感、使用使う感覚としては主に結構近いものがあるので、バイクは。
気に入ってるんですけど、検索をするときに、いわゆるワークプロの検索みたいな、ポンポンって飛んでくことしかできない。
スピーカー 2
ダイナリストとかワークフローイみたいに、そのラインを抜き出すっていう形の検索ができないのが、自分としては過去のものを取り出すという目的ではちょっと弱い感じがしてしまって。
そこはお世話の者にもそうなんですよね。
スピーカー 1
イマジネーションの話なんですけど、例えば、その速度とか検索の問題がまるっと解決するとしたら、一箇所にまとめても問題なさそうな感じがします?
スピーカー 2
僕は問題なさそうな感じがします。
そうかそうかそうか。
スピーカー 1
そこかな、そこかな、そこなのかな、どうなのかな。
考える作業をするときに、過去の構造が目に入ることが邪魔なのではないかなという仮説みたいなのがありまして。
考えるっていうのは基本的にもちろん過去からの引き継ぎもありますけど、新しい気持ちで考えたいなっていうときに、過去の情報が目に入ると邪魔というか悪影響があると。
だから僕たちはノートとかリーガルパッドとかでピリピリって破って新しいのを書き込むのが好きなようにデイリーじゃないデジタルノートでも、過去の情報にとらわない形で新しく書き始められるツールがよろしいのではないかと。
アウトライン・ダイナリストの使い方と運用方法の差異
スピーカー 1
基本的にスクラップボックスもそれができるんですね。そもそも構造がないからなんですけど。
新しいページを使ったら過去のページの情報とは構造とは関係なく書き始められる。
ワークフローリーはそれが若干難しいというか不可能では全然ないんですけども若干難しいと。
これも運用の仕方なんですけど、ログシークの場合は強制的に1日ごとに新しくなるから特別な操作が必要なくまるっと始められると。
この観点でいうと新規ページがいいんですけど、
たくさんがダイナリストを使われているように、情報を探すとか引き出す時の情報ツールの使い方もあって、
この場合、まっさらやと使えないんですけど、構造がないと引き出しにくい。
結局どこがどこにあるのかのヒントがなさすぎるからなんですけど。
つまり図書館に入ったら、区分けされてなくて本がただ並んでいるところから歴史の本を探しましょうって言われても難しいっていうのと同じ感覚で、
その構造が保存されていることによって引き出すのが容易になるというメリットがあると。
これがだから構造が固定的に残る情報ツールの魅力で、逆にログシークとかオブジェリアもそうですけど、
構造とは関係なくページ始めるのは、逆に考えるために適してるんじゃないかと。
スピーカー 2
考えるのと引き出すのの情報整理って言っても、行われていることは少なくともその2つぐらいはまず分離できるんではないかなとちょっと考えているわけです。
そうですね。例えばオブジェリアンとかロームリサーチがやっていたみたいに、強制的に日付を変えていく。
それだと逆に全部日付の下に入ってしまうことになるわけですよね。特別に何かをしない限りは。
スピーカー 1
そうすると、倉下さん言われたみたいに、どこに何があるのかが分からなくなると。
スピーカー 2
だけれども、逆にどこに入れるべきか分からないものを入れておくという非常に重要な機能を持っているわけですよね。
日付を更新して全部デイリーを並べていくという。
だけど、どこに入れるべきか分かっているものもあるわけですよね。
スピーカー 1
分かっているものはどこかに入れておくというわけですよね。
その気持ちは間違いなくあって、気持ちがあるだけじゃなくて、たぶんそのほうが手早さがある場合が多いでしょうね、きっと。
スピーカー 2
だから、検索でラインを抜き出すのが必要だというのは、例の三角印を検索して、まだ整理していないメモを日付の中から拾い出すためにだけ必要なんですね、個人的には。
それを位置づけることができたものについては、それはしかるべき場所に入ってるわけですよね。
だけれども、それはしかるべき場所を開かないとそれは見えなくて、基本的には日付が並んでいるところしか見えていないと。
だから、そういう意味ではログシークが自動的にやっていることと同じことを手動でやっているんだと思うんですけど。
そうですね。
プロジェクトリストの流度と変動性の問題
スピーカー 2
ただ、何が目に入って何が目に入らないかを自分でコントロールできるっていうところはありますよね。
スピーカー 1
そこをですね、毎日手動でやらなあかんテーマとコントロールしたいというニーズのバランスのどちらかを取るのか、あるいはコントロールするという気持ちを持ちたくないみたいなこともあるかもしれないですね、人によっては。
でも、TKSさんはその方がやりやすいと言われていて、実際に使っておられるわけで、全体のコントロールが必ずしも必要ではないかもしれない。
スピーカー 2
まあ、そこは何を入れるかによるんですね。
スピーカー 1
そうですね。何を入れてそこで何をするのかというところで、考えるによればよるほど、昔、過去の構造が残り続けるのは邪魔だというのは確かだと思うんですね。
スピーカー 2
確かですね。それは確かだと思います。
スピーカー 1
これは結局、スクリブナーが左にバインダーが出ているおかげで本文が書けないというのは、僕は全く同じ構造だと形をしていると思うんですけど。
だから、情報を日々扱っていく情報運用ツールにおいても多分言えて、その点で過去を捨てていけるログシグが便利なのは確かなんですけど。
だから、ワークプローリーの場合、本来はZoomを使えばまっきり新しいページができるわけで、そこの使い方が多分鍵を握るかなと思うんですけど。
たくさんがダイナリストを使われている時って、デイリー的なページを保存するものと、いわゆるプロジェクト的なものを保存する項目があると思うんですけど。
プロジェクト的な項目の並びって頻繁に変わってます?その中身って。
スピーカー 2
頻繁に変わりますね。
スピーカー 1
頻繁に変わるんやね、やっぱりそこは。
スピーカー 2
やっぱりいじったものを上に持ってくる。
スピーカー 1
それもやっぱり全て手動で行うと。
スピーカー 2
手動ですね。
スピーカー 1
そこないだろうな。そこを手をつけるかつけないかで多分変わってくる。
順番を変えないとどうなるかっていうと、過去の自分の優先順位とか重要度とかが残ってしまうわけね、構造が。
それを目にするとなんか違うなという感じにどうしてもなってしまう。
だからそこをどれだけ操作するかによって、情報運用ツールとしての長く使い続けられるかどうかが多分決まってくるんではないかなと思います。
スピーカー 2
あともう一つは、さっきのスクリブナーで考えられない問題と多分関係するんですけど、やっぱり流度の問題っていうのがあって、
プロジェクトリストを作っちゃうとダメなんですよ。
プロジェクトリストにした瞬間に、プロジェクトリストの下に並ぶ項目の流度が決まっちゃうわけですよね。
スピーカー 1
それはプロジェクト名になってしまう。
だけど、そこに入れたいのは多分プロジェクトとして成立しているものだけじゃないんですよね。
スピーカー 2
だから要するにバラバラな流度が並んでないといけないという。
スピーカー 1
それはでも変な話、別にプロジェクトリストっていう項目名であっても別にそれはいいですよね。
スピーカー 2
まあそういう項目名であってももちろんいいですね。
スピーカー 1
本当人がそれをどう理解しているかというところがポイントということですね、この場合は。
スピーカー 2
たとえば定期孤独マガジンのなんとかアウトライナーライフみたいなプロジェクト名が並んでいる。
スピーカー 1
その上に豆腐を買うって書いてあったりするわけですよね。
スピーカー 2
豆腐を買うっていうのはたまたまそこに入っちゃってるけど、もちろん例ですけど、
あるタイミングで買い物リストっていう項目の下にまた入っちゃうかもしれないんですけど。
定期孤独マガジンアウトライナーライフっていうレベルのプロジェクト名をそこに並べようとした瞬間にすごく縛られる感じがあるんですよね。
だからそこも、たとえばノートに連載する原稿のタイトルがそこに入るかもしれないんですけど、
それが進展していくうちにアウトライナーライフの下にそれは移動するかもしれないし、
ずっとその外に分かれた状態のまんまになってるかもしれないし。
スピーカー 1
だからその中身の流度とか順番とかが変わっていく形のリストがそこにあったらいいということだと思うんですけど、
そのプロジェクト的なものが入っている項目っていう、一応ここにプロジェクトリストって仮に呼んでおきますけど、
の項目自体は変わらないと思うんですよ。
プロジェクトリストって大項目自体はフィックスされてると思うんですね。
これは一応ある種固い構造がそこにあるわけじゃないですか。
これが必要な人は扱う情報と、そうじゃない情報があるのか。
これは人の問題なのか扱ってる情報か、あるいはそこで行われてる操作なのかどうかは知らないですけど、
ある種パッと開いたときに規定のフィックスされた項目が並んでいるのか、
あるいはもうそういうのは全くいらないのか、毎日新しいページの方がいいのかっていう、
これは向き不向き好き嫌いの問題だと思うんですけど、
この2つの運用方法は確かに両方とも可能であって、
しかもそれぞれちゃんとメリットがあるような気がするんですよね。
ログシークはもう完全に新しい方式で、一応項目の構造は作れますけども、
ワークフローリとログシークの違い
スピーカー 1
それは全体としてじゃなくて、1つのページの項目として作られるだけなんで、
毎回開いたらここという、まあでもフォームを開いたそうなのかな。
この辺、ワークフローリとログシークを使っていると、
どっちも似たようなことはできるんですけど、
全く同じかと言われると、なんか違うなという気がするんですよね。
スピーカー 2
結構違いますよね。ログシークはアウトライナーのUIが似ているだけであって、
多分全然アウトライナーとしては似ていないような気がしますよね。
日付っていう構造があって、それと別に独立したアウトラインをつけて、
サイドバーみたいなところに溶けるじゃないですか。
あれは結局それぞれがファイルなわけですよね。
スピーカー 1
エキストファイルに。
スピーカー 2
エキストファイル、あれはMDファイルなんですかね。
だから、それがなんとなく自由に構造を作れているように思えるんですけど、
スピーカー 1
ファイル同士を入れ子にするとか、
スピーカー 2
っていうことを考えだすと、できるかもしれないけど、
あんまりそういうことをやろうと思いつかなくなるような気がするんですよね。
スピーカー 1
だから難しい話なんですよね。
一応、ログスティックには2つモードがありまして、
デイリーモード、日誌モードになったかな。
ジャーナルか。
ジャーナルモードがオンになってるかオフになってるかで、
ちょっと挙動が違うんですね。
スピーカー 2
それもあるんだ。
スピーカー 1
オンになってると、いわゆる毎日新しいページが出てくるっていう、
ロームリサーチと全く同じことになって、
それをオフにすると、自分が指定したMDファイル、
例えば、home.mdってなったら、
home.mdがオープン時に必ず開くようになるんですね。
このやり方をすると、ほとんどワークフルっていう感じになるんですけど、
僕もその方法でしばらくやってたんですけど、
なんか違うなっていう感じになるんですね。不思議なことに。
毎回同じ構造がそこにあって、ページを送って、
対象のものを開いていくっていう操作を同じことをやってるはずなんですけど、
なんかね、やっぱりそれが簡単的に不自由さがあるという感じかな。
でも、自由度でいうと、どんなページでもトップに持ってこれるという方が自由な気がするんですけど、
なんか違うんですね。これが不思議なことに。
聞いてる人には全然わからないんですけども、
ワークフローリの使い方
スピーカー 2
画面が共有されましたね。
スピーカー 1
ワークフローリーの、最近僕が試している方式、インク方式というのを。
スピーカー 2
作別ですね。
スピーカー 1
基本的には、3つの項目だけでやると、
インボックスという項目とノートブックという項目とキャビネットという大項目は3つしかないと。
インボックスというのは、最近ワークフローリーに追加された機能で、
iOS 版からワークフローリーに共有すると選ぶと、
インボックスという項目下に入るんですね、自動的に。
そのための項目が一番上にあって、真ん中がノートブックで、3つ目がキャビネット。
一応この大項目が最上位にあるんですけど、
そのノートブックと呼ばれる項目には、いわゆる先ほど言われたプロジェクトリストものキーが入ってるんですね。
流度はバラバラで、いわゆるプロジェクト的なことが入っていると。
これまでの僕の当たり前の使い方であれば、
この状態で項目を開く、ないしはズームして作業するという感じだったんですけど、
取り出すと、アンインデントするか。
例えば今日はTHの最高性をやろうぜと思ったら、その項目を見つけ出してアンインデントしてしまうと。
ホーム直下に持ち上げる。
開いたノートブックが閉まってしまうと。
それまでは3つしかなかった大項目に、その日着手するプロジェクトとかの項目が上がってくると。
今現在それで5つになっていると。
ここで作業をして、作業が終わったなと思ったらインデントするわけですね。
そうすると、再びノートブックの項目に格納されると。
同じように別の作業をやり終えたら、インデントボタンを一発押せば、再びノートブックという項目に格納されると。
こうすると、必然的に最後に触った作業ほど下にきますよね。
これによって、たくさんがやっている手動で移動を最近やっているわけですね。
上に行かそうという作業をやると面倒に感じるんですけど、
出したものをしまおうと、もうちょっとやる気になるわけですね、この場合は。
だからある種押し出しファイリングのデジタル版をやっていると。
スピーカー 2
逆さまになっているわけですね。
スピーカー 1
下から上に、古いものほど上に行くという処理になっていると。
スピーカー 2
これいいですね。これ思いつかなかったですよ。
スピーカー 1
だってここで開いたらいいやんって思っちゃいますけど。
だってそれがアウトラインだよとか思うんですけど。
一回出すことによって、いわゆる今日のリストをここに作ってしまうと。
今日の項目をここに作ってしまって。
ドラッグで移動しなくても、タブだけで格納できるというのが革命的で。
スピーカー 1
出し入れが非常に簡単なんですね。
インデントするというだけ。
スピーカー 1
おっしゃられたように、流度がバラバラやからこそ全部一列に並んでいるんです。
すべての項目が。
スピーカー 1
メルマガがあって、メルマガ第何号みたいな深い構造になっていないから出し入れが簡単。
これ複雑になってしまうと出し入れがめんどくさいんですけど。
それもしなくていいから入れて出すだけでいい。
これで結構便利で。
唯一の問題は、閉めた状態でタブを押して格納すると開けちゃうんですね。
スピーカー 1
開いたら閉じたいんで、自分でスクリプトを書きまして、ショートカットキー一発で閉じられるようにしたんですけど。
これできるだけでめちゃくちゃ便利ですね。
スピーカー 1
ドマ式っていう一つのやり方も考えてましたけど。
ダイナリストとの比較
スピーカー 1
あれは最上位項目に最近着手しているプロジェクト群が残る形なんですね。
さっき言ったフィックスされるものが一番上に来ていると。
この場合は1日が終わったらものすごい綺麗な、いわゆる片付いた机のみたいになって。
しかもさっき言ったように片付けることが押し出しファイリングの効果になっていて重要なものが下に来ているという。
ディセントリーのものが下に来ているという情報的政治にもなっているという。
なかなか自分の中では良い発明だなと思っているんですけど。
スピーカー 2
これは面白いですね。
スピーカー 1
フィックスするものと入れ替わるフローをしていくものっていうもので、
やっぱり両方必要だなっていう発見と、両方運用するにはどうしたらいいかなっていう風に考えてやっている方法で。
これはしかもワークフローリー的な感じが僕は。
スピーカー 2
ワークフローリー特有の挙動を利用したものですよね。
スピーカー 1
だからやっぱり僕は今までドマ式が一番だなと思ったんですけど、
いろいろ人の話を聞くとこういう使い方もできるし案外いいなと発見したんですが、
特にデジタルの場合はどういう挙動が自分にとって嬉しい、どういう挙動が自分にとって嬉しいのかっていうのが直感的にはわからにくいところがあって。
しかもさっき言ったように似たようなことはしてるけど、受ける印象は違うみたいなことがあるので。
だから最適な手法というかやり方を見つけるのって結構時間がかかりますね、アナログに比べると。
正直ワークフローリーとダイナリストとログシークどれがいいですかって質問あるとして答えられないですよね。
スピーカー 2
そうですね。
だから初めてだったらじゃあお金がかからないで、
フル機能が使えるダイナリストがいいですよっていうぐらいの基準しかないですよね。
ワークフローリーと言いたいところだけど、ちょっとお金かかっちゃうね。
スピーカー 1
ノートブックって項目の中身は順番が入れ替わってほしいけど、だから順番が入れ替わってほしいからといったって全ての項目がノンフィックスであればいいかっていうとやっぱり違うよなっていう。
なんかそのフィックスされる構造があってもいいし、ある方が見つけやすくていい。
ただし、中身が自由度が高ければいいってことかな。
ここの中にはこれを入れなければいけない、あるいはこういう形で入れなければいけないという形で要請される大項目は多分運用の邪魔になってきますけど、
もうちょっとフレキシブルに入れるものを変えられるのであればそんなに邪魔にはならない。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
これ半年くらい経ってどうなってるかわからないですけど。
押し出しファイリングも、変な話、固定された棚が必要じゃないですか。
当たり前ですけど、宇宙空間ではできないですよね、おそらくは。
だからなんかフィックスするものが、フィックスしてやらないと整理っていうのは成り立たないのかな。
プレイスホルダーって説明すると、あれはなんて日本語で訳したらいいのかわからない。
たぶんあれ、プレイスホルダーは、はいはいはい。作業。
スピーカー 2
あのー、そうですよね。机がないとできないですよね。
スピーカー 1
そうそうそういうことですね。そういうことです。
スピーカー 2
できないことはないんだけど机欲しい。
スピーカー 1
なんかある種の安定的な、固定的な、しかもちょっと広め、空間がある場所っていうものが必要で、それが担保された上での自由度があればいい。
ログシークは便利に使えてるって話はわかるんですけど、その他のツールがどう位置付けられているのかっていうところも合わせて気になるんですよね。
ログシークだけ使ってて、その日付だけで日付が入れ替わっていくだけでいけてるのか、やっぱりちょっとプロジェクトリストみたいなのが別にあって、それはそれで必要としているのかみたいなところがちょっと合わせて気になりますね、これは。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
まあそうか。これは何もないですけど。
情報整理ツールって言って、とりあえず試行を行う場と保存して取り出す場が違うっていうのと、試行する場では確かに過去の構造は邪魔だったような、邪魔というか影響がある。
影響が生まれてしまうっていう。その影響を剥ぎ取りたい場合は新規ページの方がいいし、それを支えてくれる、特に無条件で支えてくれるページは確かに便利だなぁと思う。
逆にさ、ログシークも最初は良かったんですね。で、なんか2、3ヶ月してなんとなくこれでいいのかなみたいな感じになってきたのかな。
私こう言ったらフワフワしすぎているというか。どこかで人の心の中で構造を求めてしまうんですかね、これは。
スピーカー 2
うーん、でもわからないですけど、例えば自由、じゃあワークフローの何が自由なのかって言ったときに、例えば1年前にはこの構造じゃなかったわけじゃないですか、倉下さんのワークフローが。
2週間前は違いましたね、とりあえず。
スピーカー 1
だから同じワークフローを使い続けているけれども、その時々で構造が変わっていく。自由ですよね。
自由ってのは変化の許容度、変化のやりやすさとして認識される。
スピーカー 2
ですよね。だから例えばワークフローを初めて使い始めたときに、登録して初めてそのページを開きましたと。
という時にこのinbox notebook cabinetってこの今の倉下さんの構造がデフォルトで出てきたら、やっぱなんかちょっと嫌ですね。
それがいくら便利だったとしても。
スピーカー 1
自由ではない感じがする。
スピーカー 2
自由ではないというか、いや俺はnotebookじゃ嫌なんだとか。
スピーカー 1
でも例えば変えられたらいいわけですね、結局。
スピーカー 2
変えられたらいい。
スピーカー 1
だからそれが固定、ツールが強制的に固定するものじゃなくて、ファーストステップというか叩き台として示されたら別にいいけど、その通り使わなければならないとなると不自由だと。
そうですね。
でもダイナリストも別にそういう意味ではほとんど一緒ですよね。
スピーカー 2
ほとんど一緒ですけど、あれはファイルじゃなくて、ドキュメントじゃなくてフォルダーとファイルの概念を持ってるわけですよね。
スピーカー 1
でもあれを分けてしまうと、ワークフローにこのように大規模な構造の手術が難しくなる。
スピーカー 2
難しくなります。
スピーカー 1
やっぱりそうか。
ツールの使い方と構造への抵抗感
スピーカー 1
一変分かれてしまうと大規模な統合が難しくなるから、ある程度も過去作ったやり方でやっていきましょうっていう風になりやすいですかね、ということは。
そうですね。
スピーカー 2
ただしあれは使ってるうちに分かるんですけど、実はファイルに見えているものをピッとドラッグしてこちらのアウトラインにドラッグすると実はちゃんとアウトラインの項目にそれはなっちゃう。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
そういう意味では見た目上そう見せてるだけなんですけど、ただその見た目が結局頭を縛ってくるんですよね。
スピーカー 1
それはありますね。ファイルとかフォルダーみたいな切り方をしてしまうと、もう自分の中ではややフィックス寄りになってしまいますからね、それは。
スピーカー 2
そうだと思いますね。あと多分、アウトライナー、外からアウトライナーユーザーじゃない人が入ってきた、今日本語が変でしたね。アウトライナーに慣れてない人ほど多分たくさんファイルを作っちゃうと思うんですよね。
スピーカー 1
そうですね、間違いないと思います。
スピーカー 2
目的ごとにたくさんファイルを作っちゃう。
スピーカー 1
わかりますわかります。
スピーカー 2
多分それをやればやるほど、アウトライナーとしてのポテンシャルを発揮しづらくなってしまうような気がしますね。
スピーカー 1
自由さっていった時にツールとか何かしらがユーザーの選択肢を狭めてくるっていう不自由さっていうのもありますけど、自分が作った構造が変えられないという意味の不自由さもあるわけで。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
で、ワークホルダー案外校舎の自由度が高いわけですね。
ワークホルダーのどこが自由、自分で自由だと思いながらどこが自由だか分かってなかったんですけど、確かにでもここまで2週間前とここの構造ってだいぶ変わってるんですけど、そんな構造が変化がぴょぴょっとできてしまうという、あるいはやろうと思う気持ちになる時点で確かに自由ですね、これは。
スピーカー 2
ただそこもやっぱりその人によってその認知の、なんて言うんでしょうね。認知の仕方っていう日本語があるのかどうか知らないですけど、やっぱ違いますよね。一度作った構造を壊すことに対する抵抗って僕そんなにないんですけど、それにものすごく抵抗を感じる人っていうのはいるでしょうね。
いますよね。
スピーカー 1
いると思います。
そこは、なんやろな。
いわゆる参加コストって言われるものがあって、自分が関わったとかコストを支払ったものを壊すのがいらんっていう非常にわかりやすい心理と、あともう1個はやっぱりこういう分類とか情報整理とかっていうのは、例えば図書館の分類を考えているのとはちょっと違って、ある人の事故管理というか事故に関する情報を扱ってるわけで、
ちょっと事故が投影されるわけで、その構造の中に自分の中の認識的な構造が投影されてしまって、だからこそ壊すことができない。事故をそのものを自分で損壊することができないというのがあって、後者の場合はだいぶ厄介なんですけど、
自分自身の変化を拒んでる人ってことですから、要するに。
スピーカー 2
だからそこが、なんでしょうね、緻密な人ほど緻密な構造を作っちゃって、緻密であるがゆえに動かせなくなるという。
難しいですよね、こういうふうにもっと緩くするのがいいんですよといったところで、その緩さを心地よく感じない人もいるわけですね、たぶん。
スピーカー 1
そうですね、それはいると思います。
スピーカー 2
ただ自由というところで言うと、じゃあガチガチの構造を作ることももちろんオートライナーはできるし、
スピーカー 1
そうですね、確かに。
スピーカー 2
この今の倉下さんのワークフローみたいに、ホームレベルに3項目しかない、非常にゆったりした構造。構造というか単なる区切りかもしれないですよね、これは。
スピーカー 1
うーん、だからそこをどう言うかはちょっと悩むんですけど、だから一次元の構造と言うべきか、もはやそれは構造じゃなくて区切りとか並びと言うべきなのか、
だからその構造の立体感をどこまで許容するかということなんですが、一応話が分かりやすくて、一応構造、一番弱い構造かな、一番弱い形の構造ではあるんですね。
スピーカー 2
だからやっぱりそこを、ただ僕はやっぱりオートライナーについて書いたり言ったりするようになって初めて、オートラインに限らないんですけど、構造に対する感覚がこれほど人によって違うんだっていうことを知らされた感じはしますよね。
スピーカー 1
それはでも例えば、変な話、構造とは何かっていう児童的な定義の違いではなく、むしろこう、もっとなんか世界観的な感じがするんですけど。
スピーカー 2
そうだと思います。もっと生理的なものに近いですよ。
ノウハウの受け入れ方と自由度
スピーカー 1
そうですね、そういう感じですね。
スピーカー 2
バレットが行頭にあるとどうしても文章が書けないっていう人いますよね。
スピーカー 1
いますね、はい。
スピーカー 2
だから全然気になりませんよっていう人もいますよね。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
あと僕がよく言う、ものすごい短く、文節ごとに開業するぐらいの勢いで短く行を区切りながら書いていくといいんですよって僕はよく言うんですけど、
絶対そんなのやらっていう人はいるはずなんですよ。
スピーカー 1
どう思います、それは。
スピーカー 2
そんな気持ちの悪いことはできないっていう。
そういうことについて何かノウハウとか方法を提示するということがいかに難しいかというか。
スピーカー 1
汎用論として語ることは難しいですが、しかしかといって、例えばある人が抱く気持ちそのものは別に本当じゃない、嘘じゃないですか、虚構じゃないというか、
まさにそうやって感じている人がいて、自分はそのためにノウハウを提示しているというところがあって。
あとはやってみてください。
強制じゃなければいいんじゃないですかね。
ノウハウっていうのが強制じゃなくて、あくまでこういう方法もありますよという形でゆるく提示。
ゆるく提示したらいいって言いかけましたけど、人によってノウハウをどれぐらいの強度で受け取るかが多分違うんですね、きっと。
方法を示されたら先ほどの構造を固く感じるのと同じで、これが正解だと思う人ももちろんいらっしゃって、その場合は合うか合わへんかが結構深刻な問題になるんですけど、
ゆるく構造を作る人はノウハウもゆるく捉えて、こんなもんかとして受け取れるっていう、情報処理そのものの態度にも関わってくるんですけど、
ただでも万人をケアすることができない以上、ゆるく作りましょうということ自体はそれはいいんじゃないですかね。
スピーカー 2
結局、自分の提示する最適な方法はこれですよっていうものをいろんな人が書いていて、それぞれ見方が違うと。
それを取り入れようとする人は結局、これはもしかしたら自分に合ってるのかもしれないっていうのを選んで取り入れてみて、
フィットすればもちろんそれは幸せなことだし、フィットしないなって思ったらまた違うのを試してみるっていうことでしかないですよね。
それをいろいろ試しているうちに、いろんなもののエッセンスがちょっとずつ自分の中に残っていって、
いつの間にか独自の方法、誰それの要素が強めに入った独自の方法みたいなものがまたさらにできていくっていう。
スピーカー 1
ノウハウの歴史って基本的にはそういうもんですよね、きっと。
スピーカー 2
そうだと思いますよね。
スピーカー 1
そういう歴史を仮に肯定するのであれば、いろんなやり方をやりましょうっていうことは全体的な一般的なメッセージとして多分言えると思いますね。
言ってはいけないのはこの方法しかやってはいけませんというメッセージだけがタブーであって、
それ以外のやつは、やり方を選択する自由が開かれている限り、人々がどんなノウハウを提唱しようも別に何も問題はないどころかその方が良い。
だからさっきワークホールで言いましたけど、変えられる自由があると言いましたけど、ノウハウもそうですよね。
だから選んだものを捨てられる自由があれば別にいいわけで。
そこの、こういう構造を作りましょうと言ってでも変えてもいいですよって言って変えられるもの。
ワークホールはそれが一番根源的ですよね。だからこの構造を作りましょう、変えましょうが簡単にできる。
で、一番難しいのが多分ノーションなんですよね。
定義された構造を作り変えるぐらいならアカウントを始めから作った方がいいぐらいの勢いがあるんですね。
僕が感じる不自由さはそっちかなきっとね。
ツールそのものがこう使いなさいと言っているよりも、作ってしまったものを変えられないというものに対する不自由さが多分、
ワークホールとノーションで対極に言えるところがあって、そこが多分一番の違いかな。
でも結局変えられないっていうのは致命的にまずいんですよね。
なぜなら一番最初にうまいこといく方法を知っている人なんて誰もいないわけですから。
構造の変更と残存性
スピーカー 1
絶対にちょっとずつなり中規模に変わっていく、その変化を支えてもらえるものであれば何でもいいし。
だからログシークも、いわゆる大構造を作らないが故に明日から使い方を変えることができるわけですね。
スピーカー 2
まあ確かにね。
スピーカー 1
デイリー自体は変わらないけど、そこにどんなものを作っていくか変えていけるからそこに一定の自由さがあって、
そこがユーザーを引きつけている面はあるんでしょうね、きっと。
スピーカー 2
そうでしょうね。
それこそ例えばワークフローイであっても、ワークフローイはものすごく自由に構造を変えられるけど、
それでも変えることに抵抗があるっていう人がもしいたら、今入っているものを全部エクスポートして消しちゃえばいいんですよね。
スピーカー 1
そうですね。
それは思います。
目に入ったものが影響を与えるというか、人間はむしろ目に入ったものをヒントとか土台にして試行するっていうところがあるんで、
残っているとダメですね。
スピーカー 2
そうでしょうね。
スピーカー 1
残っているとダメ問題は、新しいツールを試すじゃないですか、仮に。
今使っているツールがあって別のツールを試すと。
試したところ非常に良かったと。
だから昔の情報ツールからこっちのツールに情報をインポートします。
こうするとその構造が残ってしまって、何かまだ上手く使えないみたいなことになってしまうという現象があるんですけど、
これ結局構造の残存性なんですね。
だからいつでも上手くいっていなかった状況を変えたかったら、引っ越しした方がいいっていうのと似てるアドバイスですけど、
スピーカー 2
まっさらな状態から始めた方がいいですね、これはね。
あとあれですよね、文章を書くときのアウトラインでものすごい考えて複雑なアウトラインを作っちゃったときに、
これを、例えばこれで5万字ぐらいあるアウトラインを作っちゃったと。
ここから1万字の文章にしなきゃいけないときに、一旦まっさらにして1万字分のアウトラインを作り直した方がいいっていうのと同じですよね。
新しく作ったアウトラインに元ある5万字のアウトラインから必要なところをはめていくっていう。
スピーカー 1
っていう方がはるかにいいですね。
4万字削るみたいなのが間違いなく苦痛で。
5万字からエッセンスだけを抜き取る4万字を削りましょうっていうのは、まず削るのが苦しい上に、たぶん削る判断間違いますね、きっと。
スピーカー 2
削っちゃいけないものを削っちゃったり。
スピーカー 1
削らなくていいものが残ってるってことがよくありますね。
結局自分が一番手をかけたところが苦労したところを残すんですね。
でもね、たぶんそこが一番出来上がるところなんですよね。
スピーカー 2
そうなんですよ。きれいなことにそうなんですよね。
スピーカー 1
そういう過去のものに縛られるっていう、自分が作った構造に縛られるっていうのは文章においても情報ツールにおいても例においても何もかも言えることなんですね、これは。
スピーカー 2
だから結局煮詰まったらリセットするということですね、なんでもね。
スピーカー 1
そうですね。リセットするのがいいんですけど、デジタルは保存性が高いから残ってしまうんですね、やっぱり。
アナログのようにペリペリっと新ページっていうわけにはいかないからこそ、強制的にやってくれるシークは多分いいんですよ、きっと。
人生と同じですね。煮詰まったら引っ越すと。
そうですね。煮詰まったら引っ越すとか、煮詰まったら本棚を整理して丸々一個開けるとか、そういうリストラクチャリングみたいなところが多分いいですね。
スピーカー 2
そうですね。もっと本棚に煮詰まったら名前も変えると。
スピーカー 1
いやでもそれぐらいのことだと思いますよ。
顔も変えると。
国を変えるだけで多分風景、その人の世界観って変わってくると思いますけどね。
スピーカー 2
別の人になると。
そうですね。
環境の変化と核の見えなさ
スピーカー 2
誰も自分を知る人のいない土地に行って別の人になってやり直すというのが。
スピーカー 1
そうであっても残るものがその人のものですし、そうじゃなくて変わっていくものってああそういうもんだなって割り切り方もできますけど、
一つの環境に居続けてると何がコアで何がコアじゃないのかって見えてこないですから。
これもさっきの原稿の書き直しの話と一緒ですけど。
全然自分の中では大したことがないことでも自分にとって大切っていうふうに勘違いしてしまうことが起こり得るんで。
起こりますね。
場所を変える、名前を変えるほど大きなことをしなくても割と何かを変えることで風景は変わってきますね。
スピーカー 2
そうですね。変える。一旦まっさらにするというか。
まっさらにする。
逆にデジタルのいいとこってまっさらにしても逆に捨てなくてもいいというか、どっか別の場所に置いとくことはできるんでしょうね。
スピーカー 1
常にそうやって見えなくしたり。隠すってことが得意ですね。デジタルっていうのは。
アナログは隠すことに限界があって、厚みっていうのが目に見えてしまうから。
そこに何かあんねんなーってわかってしまいますけど、デジタルは本当にきれいにまっさらに始められるし、コストもほぼゼロに近いですからね。
スピーカー 2
だからまっさらにするコストが限りなくゼロに近いというのがフロイの自由さかもしれないですよね。フロイに限らず。
スピーカー 1
アカウントを別に作れるとか、デジタルツールならではのリセット感、リフレッシュ感っていうのはありますね。
僕の本なら目に見える本、これを1000とか2000とかわからないですけど、これを目に見えなくしようと思ったらまずすごいことになります。しかももう取り戻せないですからね、そうしてしまうと。
スピーカー 2
だからノーションも使えるシステムにするためには結構なコストと時間がかかるわけで、それをまっさらにするっていうのは結構。
スピーカー 1
難しい。勇気がいるし、決断がかなりいりますね。
スピーカー 2
ですよね。その代わりにノーションで作る業務システムみたいなものをフロイでやろうとするのはまた全く別問題というか。
スピーカー 1
業務システムの場合はメリットの方が多いんじゃないですかね、きっと。
スピーカー 2
変えられないことの。
スピーカー 1
みんながそれを使わなければならない以上、細かく割ってしまうとわからなくなってしまうわけで、図書館分類が動かないのと同じように、複数人が使うある種のちょっと公共性を帯びたものはあんまりフレキシブルじゃない方がいいっていう側面はあるでしょうね。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
リセットとか変身の話なんだな、これは。
行き詰まったら、バカンスに出かけよ、バイセシモさんなんですけど。
スピーカー 2
ああいう感じでしょうね。コンテキストそのものを1回キャラにしてしまうっていうところ。
スピーカー 1
ある種の無責任さとして評価されてしまうのが現代ですし、特に情報でいうと置いておくほどいいっていう情報保存原理主義みたいなのがあって、それがリセットを妨げるところもあって、それは多分使う人を自由にしていくでしょうね。
スピーカー 2
そうですね。だけどここもやっぱり長年のアウトラインを何十回もリセットして、そういう屍が膨大に溜まってるわけですよね。
でもそれも結局テキストガイルに落としてあれば最悪グレップすれば、
見つけることができる。
中身を抜き出すことは不可能ではない。
スピーカー 1
中身を抜き出せればいいわけで、その時作った構造が残っているか残っていないかあまり関係ないですよね。
そうなんですよね。
スピーカー 2
15年ぐらい前に作ったアウトラインとか今たまたま出てきてみると、ものすごい複雑なことをやろうとしてるんですよね。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
僕も自分のアウトライナーに対する感覚は変わっていないと思ってるんですけど、実はものすごい変わってるんですよね。
スピーカー 1
やっぱりすごい構造を作ろうとしていたし、なんか深く階層が掘ってあるし。
浅ければ浅い方がいいって昔から言ってたような気持ちに今なってますけど、たぶん全然そんなことないんですよね。
アウトラインと学び
スピーカー 1
この8年の話だと思うんですよね。
変な話、親切心で構造を浅くした方がいいですって言ってますけど、深く作る体験もたぶん重要なんですよね。
自分のアウトラインを1回深く作ってしまうという体験から得られるものって結構あって。
だからその道行きを作らない方がいいよって言うことは別にいいんですけど、作ることで見えてくることもありはずし、
個人的には自分の好きなようにやりましょうとは言いたいわけですが、
でもそうすると迷走が生まれやすい。
その人が元々やってる方法に固執してしまうから、自由にやりましょうと言っても変わらないことが多いんで。
1回騙されたと思ってこの方法でやってみましょうと言ってみるぐらいでたぶんちょうどいい。
人はそこまで言われて初めてちょっと変えるぐらいの生き物なのではないかという気がしますが。
スピーカー 2
アウトライナーに触れてインデントして構造を表現できるっていうことを知ったときに、
これだって思ってしまう人ほど使いやすいアウトライナーになるんですよね。
スピーカー 1
わかります。
スピーカー 2
それはさがみたいなもので。
スピーカー 1
そうですね。でもやっぱりそうやって失敗して、じゃあどうしたらいいですか。
じゃあ浅くしたらどうですかっていうある種のやりとりというか、
その中で生まれる学びの方が多分深いんじゃないですかね、きっと。
スピーカー 2
だと思いますね。やっぱりものすごい複雑な深いアウトラインを作っちゃったんだけど、
実は役に立たなかったっていうことが何度もあって。
アウトライン作ってうまくいったときのことを考えると実はみんな浅かったみたいなことがあるとき気づいたりするんですよね。
もしくはその深く作りすぎちゃったアウトラインを文章化しようとしてうまくいかないで必死にやっているうちに
スピーカー 1
最終的に出来上がった文章のアウトラインは実は2回数ぐらいしかなかったとか。
スピーカー 2
っていうのを繰り返しているうちにあれもしかして文章のアウトラインって浅くなきゃいけないんじゃないのって気づくわけですよね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
そう思ってみると当たり前なんですよね、文章って。そんなに実は深くなりようがないというか。
そうですね、確かに。
だけどアウトラインで思考整理するぞって、それで燃えてしまう人ほど、ものすごく7回数ぐらい作っちゃうっていう。
スピーカー 1
まあ、するでしょうね。特にワークフローの場合は無限の再規制みたいなのが一つのポイントで。
だったらもう10回数でも12回数でもみたいなところになるんですが。
ちなみに5回数以上になるとiPhoneでは全然使えなくなりますけどね、インデットが。
左が開かない。
それも買ったらわかることですし、一回その体験したらわかることですって、自分のことを思い返してみても、例えば知的精査の技術書を読むじゃないですか。
おーと思うじゃないですか。で、自分なりにいろいろやって。で、あるとき急に、これがあの本が書いてたことかって。
そこまでの期間は実は全然言われたことわかってなかったっていうところがあって。
で、本ってもうそれぐらいの時間軸で聞くもんじゃないですかね、きっと。
だから読んだ人が読んでその通りしなかったとしても、もうそれはもうしゃーないことですし。
で、後から振り返ったときに、あ、その腑に落ちて理解するという、未来への雑用ができてたら、なんかそれでいい気がしますけどね、ノウハウって。
スピーカー 2
いや、ほんとそうですよね。
いや、やっぱり10年ぶりぐらいに読み返したときに、あ、書いてるんですよ。
スピーカー 1
そういうもんじゃない。だから、ある種の、僕は各人間として一時的に真剣に書いてますけど、読む方はそこまで真剣に受け取ってないんですね、やっぱり。
いや、やっぱり各方並みの真剣さで読んでる人いないですよね。
だから、そこまで自分の発言の重みにはあんまりケアしなくても、軽く相談に乗ってるぐらいのニュアンスで返しておいて。
で、やっぱり本って何度も読まれるからこそ本なんですから。
本の形で3年後とかに読み返して、あ、こういうことなんで、こういうことなんだっていう理解ができたのは、やっぱりちょっと読んでたからだと思うんですね。
その理解の下地みたいなのが惹かれてたからだと思うんで。
そういうので、まあいいんじゃないかなと。最近はちょっと1回軽く、ゆるく捉えるようにはしてますけど。
ノウハウ本と挫折感
スピーカー 1
確かにそうですよね。
そう、やっぱりノウハウ本って、すぐにどうこうってやっぱりならなかった。
でもやっぱり読んだことは確実に地肉にはなってるんで、そういう直線的じゃない役立ち方するもんじゃないですかね、きっと。
スピーカー 2
そうですよね。
あとその本で書いてあったことをベースに自分でいろいろ工夫して、自分の中でやり方を育ててきたと思っていたら、実はその本に書いてあったっていう。
読み返したらちゃんと書いてあったみたいなことって結構ありますね。
スピーカー 1
それぐらいの感じ。ある種のちょっとチャランポランな感じで人は学んでいくんじゃないですかね、やっぱり。
スピーカー 2
そうだと思いますよ。
スピーカー 1
実践するためとか実践するとかっていう気持ちを阻害しないであれば、どんなノウハウ書だって多分役に立ってると言えると思うんですね。
小難しそうに構えるのが多分一番まずくて。
特に先回りして説教すると、こういうことを知らない方がいいですって言うと、なんかテンション上がらないと思うんですよ、実践する人って。
スピーカー 2
だからある程度こういうノウハウでいいですよという緩く方向性だけ示して、著者が自分で実際に困ったことなんだかを添えておいて、あんまり説教にならない形で書いていくとよろしいんではないかなと思いますけども。
スピーカー 1
この速攻性が求められる時代では難しいニュアンスなのかもしれないですが。
スピーカー 2
そうですね。でもやっぱり改めて、でもそういう本って10年ぶりに読んで何か、読んでみても何か思う本ってやっぱりいい本だなと思いますよね。
スピーカー 1
そうですね。それがどのように生成されてるか、どんなメッセージがあるからその他の本と違うのかっていう分析はなかなか難しくはありますけど、読んでよかったなーって素直に思いますね、なんとなく。
そうですね。あんまり一般化しようとしすぎてないことが多いですよね。
だから自分がやってることを説明してそこにある原理性を取り出そうとはしてますけど、万人に有効ですよというような踏み込んだとこまではなかったですね。
万人に役立つということによってそのプロモーションの幅というかマーケティングの舞台が広くなるわけですけど、いかんせん嘘が真面目というか、嘘というかそうじゃない人はどうしたらいいんだろうという問題が生じてしまうところがあって。
無用な挫折感を呼びますよね、結局。
でも知的生産の技術ですらカード法ができなくて悩んだみたいな報告を多数見かけたので、別の本とかで。
だから生まれるんですね、きっと。ノーアップルっていうのは挫折感を少なからず生んでしまう。
スピーカー 2
でもあれだって、梅沙夫さんの書いたとおりにやってうまくいきましたって言っている人があんまり見たことないですね。
スピーカー 1
見たことはない。そもそも見たことはないですね。
スピーカー 2
ないですよね。ただあれを読んですごい若い頃に影響を受けましたってある世代の人はみんな言ってるんですけど。
そうですね。
でも典型的なのは山根一馬さんみたいに、やばくはありに梅沙夫先生がカードを1万枚買いって書いてあったから1万枚買ったんですよね。
スピーカー 1
そうですね。そうやって挫折してそこから自分なりの方法を立ち上げられた。
ほぼだからあの世代の後の世代の人たちはみんなカードは1回試したけどダメだったんで自分の方法にたどり着いたという、そういう累計とも呼べるような書き方を多数見かけましたけど。
スピーカー 2
見かけましたね、ある時期に。
スピーカー 1
だから挫折というか、うまくいかなくてもいいというか、まあそれうまくいかなくて当然というかね。
梅沙夫が考えた方法論であり、梅沙夫が自分の仕事環境とかに適切に読み出した方法であって、
その兄弟サークルの中ではもしかしたら結構有用性が高かったのかもしれないですけど、
たぶんそれがジャーナリストにうまいこと言うかというと、それはもういきなり無理な話ですよね、きっと。
スピーカー 2
そうですよね。
カード法と情報の扱い方
スピーカー 2
だから兄弟のある集まりというか、あの人たちの中のフィールドワークの方法論として行われていたことを多分応用したということですよね。
これほどあの本通りやって自分は大成功しましたって人がいないのに、
もう何十年も名著として読み継がれているって何なんだろうと思うんですけど、読むと確かに名著じゃないですか。
スピーカー 1
結局だからカード法って実はどうでもいい意味ですね。
そうじゃなくて、カードは忘れるために書くんだよっていうことを言ってるっていう。
だからカードにまつわる情報の扱い方そのものがあの本の一番のメインテーマで。
だから例えばワープロがどうのこうのって書かれてても、あの本の有用性は全然失われないですよね、結局。
だからさっきも言った、自分がやってることの中にある原理性に目を向けているというところが多分ポイントで。
その分析は多分時代を越えて役立ちますよね、きっと。
スピーカー 2
そうですよね。
我々はあの本から一体何を得ているのだという。
スピーカー 1
そうですね、そこはでも。
スピーカー 2
でも何か得てるんですかね。
スピーカー 1
得てる。それはもう間違いない話ですけど。
得てるものが技術であるのやったら、まさに梅澤がやろうとしたことなんですけど、
技術って何かの可能性が。マインドセットの可能性があって。
その場合は技術は教えられない。
ノウハウの形で直接広めることはできないという残念な結論になるのですが。
スピーカー 2
でもそこを言うと堀さんが態度っていう言葉を使ったのはすごいと思います。
スピーカー 1
なるほど、なるほど。
スピーカー 2
そうだよな。
そうだよな。
スピーカー 1
でもそうじゃないですかね。どう向き合うのか。
例えば知的な態度って言われたときに、引用はちゃんと書きましょうとかって基本的なことがあるわけですけど。
でもその態度ってノウハウじゃないじゃないですか。
だからノウハウ書に書かれてないんですね。
知的生産の現代的な本とか書き方で、引用をこう扱いましょうみたいなことを書いてる本って多分皆無で、論文の書き方やったら当然書いてあるんですけど。
だからビジネスノウハウになると論文を書かないからっていうこともあるんですけど。
でも知的生産において過去の文献にどのような経緯を払うのかって重要な態度なんですけど。
だから態度が無視されている。
スピーカー 2
態度って何なんでしょうね。
スピーカー 1
姿勢。
スピーカー 2
向き合うときの心の持ち方。
アティチュード。
スピーカー 1
それは例えば哲学とは違うんですかね。人生哲学っていう意味での哲学ですけど。
スピーカー 2
いやすごく広い意味ではそうですよね。
そういうものを含んだものか。
他人の営みについてどういう態度で望むか。
はいはいはいはいはい。
スピーカー 1
でも態度は多分、態度として書かれてるわけじゃなくて、読み手がここから汲み取るものですよね、きっと。
スピーカー 2
ああいうノウハウ書から。
スピーカー 1
そこがあれか。
ノウハウしか書かれてないと汲み取りにくいというのがあるのかな。
ああ。
この辺がだからさっきこの前から言ってそのエッセイとかヒストリーとかに含まれる要素。
態度的なものがあるのか読み取れるのかどうかっていうところの違いがあるのかな。
スピーカー 2
まあでもそのヒストリー的なところもしくはその随筆的なところの方がむしろなんか自分の中に残ってたりしますよね、あの種の。
少なくともある時代の。
スピーカー 1
ああいう本で。
でも確かにそうですね。
だからそういう本を読んでテクニックも学んできたけども、やっぱり情報をどう作ったらいいのかとか。
例えば新しい物事を生むっていうことを心がけるとかっていう態度性は、いわゆるその行間から受け取ってるようなことがあって。
つまりウメさんは新しい情報を作りましょうみたいな、情報は新しくなければ意味がないんですみたいなことは言わないわけじゃないですか。
てかむしろそれはもう彼にとっては自明のことであって、論文っていうのは他の人が言ってないことを書くから論文として意味があるわけですから。
でも明言しないけども伝わってくるものっていうのがあって。
そういうものが、それはやっぱり何か実践するときの違いとして現れてくるのかな、そういうのがインストールされてるかどうかによって。
そんなのあろうがなかろうが共通のノウハウがあればいいでしょみたいな言い方もできると思うんですよ。
態度の重要性
スピーカー 1
例えば寿司職人なんか3年弟子入りしなくてもロボットに人形がいいんですよっていうことを言う人がいますけど。
それアティテュードを無視する態度じゃないですか。
それで成立するんだらいいだろっていう論法もあると思うんですが。
スピーカー 2
難しいですよね、そういうのも前回の気合と根性の話につながるかもしれないですけど。
たぶん3ヶ月で一通りのことはできるようになるのかもしれないですね。
スピーカー 1
一通りのこと自体はできると思いますね。
スピーカー 2
でもじゃあその一通り以上の何かって何なのかっていうと、なかなか言葉にはできなかったりしますよね。
スピーカー 1
そこにある種の違いがあるとして、そこにバリューを見出せるかどうかっていうところは、
そこにバリューを見出すこと自体が一つの姿勢であって、それを持っているかどうかによって変わってくるのかな。
これ難しいですよね。
たぶんチェキシーさんの技術書関連を読んでて、どれを通して読んでも読者をバカにしましょうみたいなことは学べない。
学びようがない。むしろ読み手にどう還元するかみたいな姿勢は、何も書かれてないですけど、そんなふうに学びますよね、その本の書かれ方自体から。
だから知らん間に学んで。
農家少女の時でも学んでるのかな。わからないなりに。
スピーカー 2
でもその人の書いてある内容とか文体からその人の態度みたいなものは滲み出てきますよね。
スピーカー 1
だから無視することはできないからやっぱり学んでるんでしょうね。
ただ、学んだものがそんなに役に立っていない場合が多くてっていうことなのかな。
人はぶんなりですからね、これはもう酒がたく。
別に人はゼロからノウハウを構築するのはまず難しいので、どうしたってその梅竿1万枚方式と同じようにマネから入ると思うんですね、フレームワークの典容から入ると思うんですよ。
結局行き詰まるんですね。これはもう100と言っていいと思うんですけど、行き詰まると思うんですね。
行き詰まった時にさっき出てきた、やっぱり1回ゼロからやってみるっていう。
その段階ならゼロからできると思うんですよ。
スピーカー 2
何も道具を持ってないわけじゃないから。
スピーカー 1
そっから別の自分なりの方法が少しずつ芽生えてくるっていう。
いわゆる手張りと呼ばれているものも近いんですけど、もっと学ぶ、リセット、学ぶ、リセット、学ぶ、リセットの繰り返しで、
一見何も進んでないように見えて実は何か蓄積しているものがあって、
どっか行き地を超えたら自分のやり方ってこういうもんだよねっていうところに行くんじゃないかな。
ワークロリと環境の自由度
スピーカー 1
なんかノウハウを試してみると言った時に、僕が書いたノウハウでも沢山書いたノウハウでも、かつての古典のノウハウでもいいんですけど、やってみると、
でもまあうまくいかないと。
なんか違和感があるっていうところを感じた時に、そこが挫折じゃなくてむしろそこが出発点だと。
そっから何か変えていくとか、1回むしって新しいやり方やるとかっていうことを続けていくのが多分ノウハウ道なのではないかなというのをちょっと思いましたね。
話の発端がワークロリだったんですけど、千葉雅也さんがワークロリをよく使っておられるというツイートをされてまして、
道具というか環境だっておっしゃってたんですね。
環境だってよくEmacsとかオーブモードに、道具と環境がどう違うのかっていうのが僕の中でははっきりしなかったんですけど、
今回出てきた話をそうすると、環境の内部って入れ替えられるじゃないですか、机の配置を変えたりとか。
道具そのものは道具として完結するから中身入れ替えられないですよね。
だから環境って言ったときに配置の変更が可能な作業場、空間みたいな印象として捉えたら、ワークロリとかEmacsがそのように呼ばれるのも納得できるなと思ったんですけど。
自由な変更可能性っていうのはツールそのものとかノウハウそのものとかにおいても言えることなんじゃないかなというのがなんとなく今回の結論でございます。
スピーカー 2
机の配置を自由に変えられるのと同じですよね。
スピーカー 1
変えられないと気持ち悪いっていう人もいますから実際に。
だからそういう配置可能性の自由度の高さっていう点でツールの評価は別軸でできるんで、便利とか便利じゃない以前にその自由度っていうところからできるんじゃないかなというところですね。
ワークロリはあと3ヶ月だけ自由に項目無限に使えますよ、3ヶ月からは有料にしてくださいねっていうプランの方が新規ユーザーが獲得しやすいかずっと思ってるんですけども。
それは余計なお正解なので。
250やったかな1ヶ月。250ではちょっとねーという。
スピーカー 2
節約しながらだとダメですよね。
スピーカー 1
それは思います。
だからそこだけ変えたらいいかなと思うんですけど。
その辺は現状彼らの企業の運営方針でやってるんでそこはそれで良いのですが。
基本的にワークロリは良いツールです。
何かたくさんご連絡したいこととかございますでしょうかね。
情報ツールはどんな構造を作って使っているのかそんな構造なしに毎日デイリーで使っているのかみたいな話があれば
ハッシュタグ打ち合わせキャスト、ひらがなで打ち合わせアルファベットキャストまでいただければクラスターがチェックしたいと思います。
はい、ではこれまでにしたいと思います。お疲れ様でした。
スピーカー 2
お疲れ様でした。