映画の脚本作りに行き詰まったミランダは、現実逃避をするように、地元のフリーペーパーに広告を出す人たちに会いに行くことにする。
その出会いが彼女を思いも言わぬ場所へと導いていく、ミランダ・ジュライのあなたを選んでくれるものをご紹介します。
どうも皆さんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、
文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするポッドキャストです。パーソナリティは私大地と三枝の二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、お互いに好きな作品を時には熱く、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、ミランダ・ジュライのあなたを選んでくれるものです。岸本幸子さん役で、新庁舎から新庁クレストブックスから出ている本になります。
はい、これ前回時間動くせずにいた本ですけれども、201回目ということでですね、ちょっと私の方がご利用しの一冊を紹介したいなと思います。
間違いなく人生の本の中のトップ5には入る一冊ですね、私は。めちゃくちゃいい本ですと。
これね、小説ではないんですよね、まず。クレストの裏表紙にはフォトドキュメンタリーって書いてあるんですけど、これ結構写真も入ってて、
これミランダ・ジュライがインタビューしてたりというか、ドキュメンタリーか、いろんな人に会っていろんな話を聞いて、その人たちの写真とかを撮ったりして、一冊の本になっているっていう感じなんですけれども。
小説ではないけれども、なんかすごくいい、なんかエッセイともまた違う、ちょっとね独特の本だなと思ってますね。
これは私自体はですね、これ、なんかすごい疲れちゃってた時期に、もう本当よく覚えてるんですけど、夏の8月、本当にこれぐらいの時期ですよね。
今収録してる8月なんですけど、8月に夏休みをどうにか1日撮れた日があって、ちょっといろいろ仕事忙しくて、
あの、書き休暇がなんかこの期間にこれだけ撮ってねみたいなシステムだったんですけど、なかなかうまく撮れずに、繋いで撮ることもできずに、でももうとにかく休みたいと思ったので、
あの1日休みを撮った日に、朝からかな、午前中からもうちょっとどっかで本を読もうと思って、まあ何冊か入れてったのか、これだけだったかちょっと忘れちゃったんですけど、
何せこのあなたを選んでくれるものを本棚から、つんどくの山から、ちょっとこれもね、なぜこれを選んだか全然よく覚えてないですけど、たまたまちょっと多分読みやすそうだなって思ったのとか、
まあちょっと読んでみようかなみたいな気持ちで、ちょっと手に取って読み出したんですけど、いやこれはなんか出だしからすごい良くて、あっという間に引き込まれちゃって、その日、
あのまあ具体的に言うとちょっとあのご存知の方も、東京に住まれている方だったらご存知の方もいるかもしれないですけど、あのふずくえっていう本を読むためだけのお店があるんですよね。
会話はできない、パソコンとかなんだろうノートとか書き物を持っちゃいけない、ただ本を読むためだけのお店があって、そこに行って、たぶん昼前に着いて、あの昼そこで食べて、あそこのちょっとご飯美味しいんですよ、
あのすごく美味しいんですけど、そこのご飯食べて、ビールが結構あるんですけど、あのビール飲みながら、たぶん小江戸ビールとかだったかなと思いますけど、あのビール飲んでですね、ちょっとふわふわしながら読み進めてたんですけど、いやなんか気づいたらもう引き込まれて止まらなくて、
まあその日の、そのお店の中で読み終えましたね。で、ちょっともうラスト結構泣いちゃってて、今回はねやっぱね、来ちゃいましたね、すごい。ちょっと具体的にちょっとここすごくいいっていうのはちょっと話したいんですけど、いや本当すごいいい、あれですね、うん。で、っていうちょっと本なので、ぜひちょっとこれはいろんな人に読んでもらいたいなと未だに思うし。
大地さんが読んだときって何年くらい前の話だったんですか?
あーたぶんね、3、4年くらい前じゃないかな。
結構意外と最近の、コロナの時とか。
そうですね、コロナの後だったと思いますね。
うん、だからもしかしたら3年前、2022とか、21とか、その辺りだと思いますね、うん。
この本自体2015年に出ていて、まあもう、
あ、そうなんですよね。
出版から10年経ってたんですけど、じゃあ結構長いこと、寸読になってたんですか?
そうですね、ミランダ・ジュライは実は結構、ちょっと問いながらこれしかちゃんと読んでないんですけど、
あ、そうなんですね。
本は小説を持っているんですけど、気になっているというか、あの注目してた作家だったので、で、もともと私あれなんですよね、あのマイク・ミルズっていう映画監督の作品がすごい好きで、
はいはいはい。
有名なとこで言うとなんだろうな、あのホワキンフェニックスが主演であった、これも2023だったかな、のカモンカモンっていう映画があるんですけど、
多分直近で撮ったのがそれで、で、人生はビギナーズとか、20センチュリー・ウーマンとか、あとなんだろう、まあ大体その3作ぐらいがあれかな、結構この、あ、あんまり撮らない人なんですね、そもそも。
あの映画監督以外の仕事を持っている方なので、あんまりこの映画をたくさん作る人ではないんですけど、でも作った時はもうすごい良い映画が出来上がるっていうものがあって、で、えっとそのマイク・ミルズっていう人がすごく好きで追いかけていて、で、ある何かのきっかけで、このマイク・ミルズの奥さんがミランダ・ジュライだってのを知って、すごく興味を持ったのを覚えてますね。
で、なのでちょっと読んでみようと思って。で、実際にこれ、あの当時、あ、これミランダがいくつの時なんだっけ、30、40なる手前ぐらいかな。
あれ、どうだったっけな、35ぐらいの時でしたね、確か。
35ぐらいだったっけな、ちょっと今、結構ね、その年特有のなんか、自分の人生のなんか残り時間みたいなのをちょっと意識し始めた。あ、そうです、35年間ずっと自分とみっちり向き合ってきたけれど、みたいなところですね。うん、そうなんですよね。ここがちょっと面白いんだよな。
そう、お酒を飲んで、こう夫と話すとこがあるんですよね。でもお酒を飲まないと、なんかちょっと夫とこううまく話せないみたいなところもあったりとかして、こうちょっとあるんですけど。そうですね、私はそのマイク・ミルズから入って、ミランダ・ジュライをしたんですけれども、ミランダ・ジュライ自体もね、映画を撮っていて、デビュー長編かな、が、君と僕の虹色の世界っていう、これ2005年に、これすごいですね、脚本監督主演を務めたっていう。
奴があるんですけど、これ私見てるんですよね。これね。でも、その時ちょっとね、結構いろんな映画たくさん見てたんで、なんかちょっと記憶がもうごっちゃになってますね。で、ちょっとこのなんかもうどんどん話が長くなっちゃうけど、そう、このThe Futureっていうのを映画が長編2作目、2011年撮ってるんですけど、この作品はFutureを撮れるようになるまで、あなたを選んでくれるものという作品は、
ミランダがちょっとFutureを撮れるようになるまでの話でもあるので、まあそのあたりもちょっと話していけたらなと思っております。
最初ね、このあなたを選んでくれるもの、出だしはその脚本に行き詰まっててっていうミランダ時代が、そう、まあそういうところから、じゃあちょっと脚本じゃなくて、違うことに目を向けようかなっていうので、なんかフリーペーパーですよね。なんか新聞広告に入ってるような。
どの家庭に送られてくる。そのフリーペーパーに出てる広告を見て、で、その広告はなんか一般の人が、なんかね、ジャケットをいくらで売りますとか、スーツケースいくらで売りますとか、まあそういうのを出してる広告欄見て、それ出す人ってどういう人なんだろうって言ってね。
あいにく話っていうのを読んでいくとだんだん分かってきてっていうので、ただすごい思いもよらないドラマが入れてですね。だからすごい僕はミランダ時代の作品読んだの初めてだったんですけども、すごい面白かったんですよね。なんかまさかこんな展開になるなんてっていうですね。
ミランダ時代の本当、何気ない日常の一コマからこの本は始まってくるんですけど、フリーペーパーのこのペニーセイバーっていう、そこの広告欄を通すと一気に別世界にアクセスするような、なんかそんな感覚があって、なんか小説ではないんですけど、本当なんか別世界に誘われるような感覚があって、すごいなんかね、楽しく読んでいきましたね。
そうですよね。そうなんですよね。で、何だっけな。あ、そう。で、なんか思いもよらない世界っていうのは本当これ、その偶然の出会いがどんどん重なっていく話でもあるので、なんかすごくこれは本当なんか、もう本当これノンフィクションだし、あの本当、嘘のような本当みたいな。なんつーのかな。面白いよね。
インタビューしに行く人がことごとくなんかね、背景に色々抱えていて、でもそこがすごい面白いですよね。
これはもう本当なんか、人生に、人生に悩んでない人なんていないと思うんですけど、みんないろんなものを抱えていると思うんで、なんかそのいろんな人がいろんなものを抱えていることがですね、ちょっと垣間見える絶対作品なので、こう読むとですね、自分の何か気持ちが軽くなったりすると思うので、
まあ考え込んじゃうこともあるかもしれないですけど、気持ちを軽くしたい人はですね、ぜひ読んでいただきたい作品ですね。
このインタビューをした時にその人たちの話を聞いてものすごく心は揺れるんだけれども、でも彼女っていう軸はなんかブレないような感じがして、すごくそこは感動したというか。
そことその前に言っていたストーリー性みたいなところが上手く融合されてると思ってて、例えばある男性と話したとき、その男性があれでしたね、ちょっと学校教育通常についていくの難しくて、
特殊教育っていうのを受けていた人で、将来自然が好きなんで、そういう自然に関わる仕事とかしたいなっていうんですけど、
で、ミランダ地雷がそこでちょっと思うんですよね。こういうアドバイスしたいなと、実際お兄さんがそういう仕事をミランダ地雷のお兄さんがしてるんで、
見習いで入ってみないみたいなアドバイスをすごいしたいけども、その衝動に駆られるけど、やっぱそこを踏みとどまってちょっといろいろ考えてっていうのがそのインタビューの合間の、
その会話と会話の間にうまいこと入ってて、もしかするとその会話だけで言ったら、まあそれはそれで面白いんですけど、その間にミランダ地雷のこの葛藤というか、
その会話の間にこんなことを思っていたみたいなものがうまく差し込まれていて、そこがやっぱり引き込まれるところかなと思いましたね。
そうですよね。なんかすごくアーティスティック、アートって言っていいのかなんて言っていいのか、なんかすごく普通ノンフィクションでも絶対ないし、すごい独特のものを作り上げている感じはすごくしますね。
そういった、ただのそのインタビューでストーリー性があるものは、プラスでやっぱりアーティストとしての側面、ミランダ地雷のそことかもね、なんか自分がその最初に創作したものはこういうもので、とかっていうのがインタビューの後にそれが触れられて、
そこと、ミランダ地雷がしようとしている創作と、インタビューしているという現実がちょっとずつ重なっていくような、そんな感じがあるんですよね。
そうだよね。これはすごい、なんか本当独特の一冊だなと思うので、もうほんと他にはない本だなと思いますね。
で、あとこの本でやっぱり感じたのは、インタビューしている側の人たちの背景の話もあるんですけど、やっぱりミランダがね、このスランプに陥ってしまった状態、プラスちょっと人生の行き詰まりをなんとなく感じている時期で、そこからこのいろんな人の話を聞くことによって彼女がね、なんかどんどん解放されていっていくというか、少しずつこう、多分自分のありたい姿みたいなのに向かっていっている感覚があって、
で、それがラストね、しっかりと肌開くというか、あの感じがあって、それをもう、自分はもうちょっとそこで泣いてしまったんですけど、ちょっとそこだけ、ちょっとね、これね、別にネタバレも何もないので、読み上げちゃうと、210ページですね、210ページの真ん中ぐらいからなんですけど、
彼の62年分のロマンチックでひわいなカードのことを考えていたら、胸の中で何かが緩やかに解けていくのがわかった。自分の残りの人生について、もしかしたら私は計算違いをしていたのかもしれない。もしかしたら残りの人生は小銭なんかじゃないのかもしれない。いや、あるいは最初から最後までが全部小銭だったのかもしれない。数え切れないくらい、たくさんの小さな瞬間の寄せ集め。
一つ一つの祝日も、バレンタインも、新年も、うんざりするほど同じことの繰り返しで、なのにどれ一つとして同じものはない。それで何かを買うことはできないし、もっと意味のあるものや、もっとまとまったものと引き換えることもできない。すべてはただなんということのない日々で、それが一人の人間の、運が良ければ二人の、不確かな記憶力で一つに繋ぎ止められている。だからこそ、そこに固有の意味も価値もないからこそ、それは奇跡のように美しい。
っていうね。もうちょっと続くんですけれども、ここでちょっと私は、1回目も2回目も泣きました。
すごい、もう、まあちょっと1回目はね、マジでビール飲んで累戦に緩んでたんで、ちょっと結構な量泣いた記憶があるんですけど。
もうね、号泣に近いみたいな感じだったんですけど、あのちょっと先週かな、冒頭で10代が選ぶ海外文学大賞で、審査員の野崎寛さんが何だっけな、何かの本を読んで泣いたっていう話をしたんですけど。
あ、少年の君。
少年の君だっけ、したんですけど、その時に、なんかおじさんが泣いてるなんて、もう畑見岡さん見たら気持ち悪いと思うんですけどみたいな話をしたんですけど、まあ多分相当ちょっと気持ち悪い状態ではあったと思うんですけど、泣いてしまいましたね。
まあまあ確かにね。
でもめちゃめちゃこれは、ここに辿り着いた時のね、このちょっともう積み重ねはもうかなり来ましたね。
この最後、嬢というこの老人ですよね。
そう、嬢なんですよね。
これはすごいやっぱり、最後のもう本当ハイライトとしてね、やっぱ残りましたし。
うんうん。
ねえ。
いやいや、確かにね。
ところが。
いや僕も本当、まさかこういう話になっていくとはっていう、だから全然思わなかったんですよね。
最初から読んでいって、途中まで読んでいって、まあ単純に面白いインタビュー集ではあったので、まさか最後このミランダ・ジライのその何か行き詰まっているところに対してのそこの救いであったりね、
ミランダ・ジライが出会ってきた人へのその見方であったりっていうのがすごくね、なんか心打ちもありましたね。
あとというのもですね、ちょっとこのペニーセーバーっていうフリーペーパー出してる人が、これは59ページでミランダ・ジライも言ってるんですけど、パソコン持っていない人たち。
そうだよね、そうそうそうそう。
ペニーセーバーっていうのにね、その広告出していて。
やっぱそこでミランダ・ジライも思うんですよ。
なんか、いや今のときパソコンみんな持ってるでしょうと。
で、パソコン持ってたら、ペニーセーバーじゃなくてもっとこういうところに何か出したり、ネット上で。
なんかね、ウェルカリみたいなね。
ちょっと便利にできるでしょうって思うんですけど、でもやっぱパソコンを持ってない、使えない、そういう人たちがペニーセーバーを利用していて。
で、そういう人たちと出会うっていうのがロサンゼルスに住んであるんですけど、同じロサンゼルスとかに住んでても出会うことのない人たちっていう。
で、そこの人たちとのやっぱり何かね、その通じ合うものが出てきたりするっていうね。
なんか尊敬ですよね。っていうのがね、出てきたりするっていう。
うん。ね。いいよね。
っていうところですね。
で、そうなんですよね。
本当にこれちょっとストーリーでも話そうと思ったけど、要はフリーペーパーになんかウェルカリみたいに何か出せるんですよね。
私のこれ買えませんかみたいな。
だからわざわざそこに出してる人たちってもうパソコンとか、この時代に携帯がどれくらい進化したかあれだけど、
いわゆるスマホのようなものは持ってなくてみたいな感じで、すごいアナログでこうやってるっていう感じですよね。
じゃあちょっとそんな感じなんですけど、ちょっとストーリー紹介ちょっと入っていきたいと思います。
この話はちょっと再三ちょっといろいろ出てますが、映画の制作、フューチャーという映画を作ろうとしているミランダ・ジョライが脚本、特にもう最終版のところですね。
もう描けなくなってしまって、何度も机に向かったりとかベッドで描こうとしたりとか、いろいろ描こうとするんですけれども全然描けないというスランプに陥っているところから始まります。
このスランプはですね、実はミランダ・ジョライがこの35年間生きてきて、結婚もしたってところで、子供を産むのか産まないのかとかそういうところですね。
いろんな人生の軌道に達されていて、自分の残り時間っていうのをすごく意識しているようなところから話が始まっていきます。
現実逃避をするようにですね、このペニーセイバーというのが、アメリカ中のいろんなところで発行されているみたいで、ミランダ・ジョライはロサンゼルスに住んでいるので、ロサンゼルス版のペニーセイバーというものが投函されるらしいんですね。
それを読むんですけれども、それをですね、本当に現実逃避するように端から端まで読んでいくっていうことをし始めます。
そういうのをやっているうちに、毎回毎回、さっき話したメルカリみたいに、私のこれを買いませんかっていう広告が載っているんですよ。
それが載り続けていたりする時もあれば、途中で消えちゃったりすることもあって、これ自体がルールが一個あって、いくら以下はタタで載せられるんですよね。
だから広告を載せる側のコストがあまりなかったりするタイプなんで、いつまでも残ったりするやつもあったりするみたいなんですけど、
メランダはですね、それを見るたびにこれを売りに出している人たちが気になっていくわけですね。
思い切って電話してみて、最初はインタビューじゃなくて、ちょっと物を見せてもらいたいんですけどっていう形でちょっと話をして、
行ったらその人の話を聞くっていうことをし始めますね。
途中からも正直にちょっと売っている物を見せてもらいたいんだけれども、インタビューもさせてもらっていいですかっていう形になっていきます。
もうひたすらライフワークのように繰り返して、写真も撮っていくっていう感じですね。
基本は断られるんですけど、たまにOKしてくれる人がいると。
やっぱりこれをOKする人はちょっと変わっている人ですよね。
そうですよね。
おそらく。それでちょっと古い岩かけられていたんだと思うんですけれども、でもOKが出たらですね、
メランダはですね、ロサンゼルスもすごく広い町だと思うんですけども、どこまでも行きますね。
どこにでも行きますね。で、写真も撮ったりとかしていくという形です。
このインタビューを受ける人たちがですね、自分の話を結構してくれるんですよね。
なぜ今こういうところに住んでいて、どういう生活をしていてとか、どういう思いを今抱えているとか。
それに対してメランダは自分の思いとかを重ねたりとか、もしくはもう重ねられなかったらかなりシビアに見たりするときもあったりしたかな。
本当これ自分の感覚でその人たちの話と付き合っていって、結果ですね、メランダは自分と向き合うことになっていきます。
で、その中を通していろんな気づきと考えが変わったり揺れたりしながら、この映画の最後こういうふうにしてこうというのがちょっと見えてくるという話になってますね。
最終的にはこの脚本ができて、映画を撮るというところまで行くんですけれども、
これだけ聞くとすごいフィクションっぽい、できすぎた話だなみたいな感じにちょっと聞こえるかもしれないんですけれども、
これ要所要所インタビューが噛み合わなかったりとか、急にメランダが違う話を聞きたくなったのか、質問の角度がだいぶ変わったりとかするのが、
もう本当そのまま描かれているので、多分テープ回してるのかな。
なので、多分あんまりその辺はフィクション要素、創作要素を入れてないと思うので、話自体はなんかすごくフィクションっぽい展開を見せるんですけど、
もう細部はすごくリアリティがあるっていうか、っていう作品になっていて、なんかやっぱりこの辺りもすごく独特で、すごく面白い作品だなと思いますね。
で、どんな人たちが広告主だったかっていうと、物を出していたかっていうと、一番最初ね、結構やっぱり、
これ写真も入ってるんで結構印象的なんですけど、マイケルって人がLサイズの黒革ジャケットを10ドルで売ってました。
この人はですね、体は男性なんですけれども、もう心は女性なんですね。
もう女装というか、性転換手術に近いものを受けていて、もうかなり女性らしくいたいっていう感じになってます。
なのでもうこの革ジャケットとかいらないわけなんですけども、っていう方と会って、で、なんでこういう人生をみたいなのをちょっと紐解いていくと、
ミランダが少しその子でこれをちょっといろいろやってみたいっていう気持ちに目覚めてしまうと。
マイケル60代後半ですもんね。
そうですね。
60代後半の人が半年前に性転換のあれを始めたっていうので、いきなりまず衝撃だったんですよね。
革ジャンどころじゃないやんっていうね。
人生としてももう20年ぐらいその後まだあるのかもしれないんですけど、
でもいわゆる周りの目を気にするたりとかする年代ではもうなくなっているけれども、やっぱりでも自分らしくいたいんだなっていうね。
自分のアイデンティティーというものを守りたいんだなっていうのはすごく感じましたけどね。
あとそこからいろんなとこに行きますね。
ちょっと絨毯、インドの衣装かっていう話があったりとか、あとはスーツケースを売りに出してる人とか。
結構私最初の印象的なのはウシガイルですね、オタマジャクシ。
オタマジャクシたくさん育ててそれを売ってる男の子とか。
これ一番若い子だったかな。未成年ですもんね。
猫とか。いろいろあるんですけど。
その中で結構ロンっていうですね、ちょっと結構キャラが濃い人が出てきて。
最初はね、自分会社の社長で金融投資の会社を経営してるっていうふうに言ってて、
そういう社長もこういう便利スーパーに広告出すんかなと思ってたら、そんな話じゃ全然なくなってくるんですよね。
これはちょっと怖くなってきますよね。
そう、ロンが足にGPSつけてて、元捕まって釈放されたっていう人で。
だいぶ孤独も抱えてるのか、精神的な疾患もあるのか、ちょっと怖い感じでしたよね。
その話があって、いろんな葛藤があって、最後にもうこれでやめようって思って。
ちょっと映画にこの会った人たちを出そうとしちゃうんですよ、ミランダは一回。
でも全然うまくいかないようになって。そんなことじゃ全然うまく映画なんか撮れないと思って。
でも最後にこれで最後にしようかなと思って、ジョーっていうですね、結構ご高齢の男性のお家に行くんですけど。
彼のインタビューを通してですね、もう彼女といろいろ気づいていくんですよね。
時間の大切さみたいなの。結果ですね、この後フューチャーの撮影シーンに入っていくんですけど。
ここはいろいろあるんで、ぜひここまで語ったので、これは読んでもらいたいので。
ラストのショーになるんですけど、そこはちょっと語らずに言いますが、このすごくいい話が展開してきます。
このジョーっていう人がやっぱりすごい語ることがいっぱい持っている人で、
あと規定も聞くというかね、ミランダ・ジライの質問に対してちょっと予想を超えるような語りで返してくれるっていうので、
そこは本当に読んでて、すごい良かったところですよね。
そこでミランダ・ジライもこの人はちょっと映画のフューチャーに出てほしいなって思うようになりますし。
っていうところで話が進んでいって、最終的にはフューチャーの撮影に入っていくっていう感じですね。
っていうところがざっくりなんですけど、でもちょっとあらすじを話しながらいろいろ話したところなんですけれども、
これは本当に読むと多分すごく読みやすいですし、そんなにつかかるところもないと思うので、
本当にだっと読める一冊だと思うので、何かに悩んだりとかちょっと行き詰まっているような人はぜひ読んでもらいたいなと思いますね。
そうですね。僕はやっぱ好きなのはミランダ・ジライのインタビューで、たまにちょっと急にこの質問をするんだっていうのがパッと差し込まれたりするのが好きでしたね。
結構最初の方とかでも、その人の人生について聞いていくじゃないですか。時系列みたいな感じで。
最初はどうで、だんだんこうなっていってみたいな。で、そしたら急に今までの人生で一番幸せだったのはいつですかっていう質問をね、急に差し込んだりしてね。
そうするとまたそのいい答えが返ってくるんですよね。なんかその質問をされて。
この最初、マイケルっていうこの静天館をした老人の人だったら、毎日をエンジョイしてるっていうふうに言ってて。
だからいつも幸せだっていうふうに言ってて。で、そこが結構ね、またミランダ・ジライの確かにそうだなってね、
ふうになっていったりするっていう。この書き合いのところとかね、好きなところですね。
そうよね。で、その彼の迷いのなさに、ミランダは目が覚める思いがしたみたいな形で。
確実にスランプにあったミランダがちょっと刺激を受けてるっていう姿も描かれますもんね。
そうですよね。あとなんかミランダ・ジライの勘っていうのかな。そこもね、すごいこれやっぱ面白いところでやったというのもですね、
このフェニーセイバーに広告を出している人に会いに行くじゃないですか。で、例えばスーツケースを出しているお婆さんに会いに行って、
いろいろ話するんですけど、ふとちょっとその家族がやっぱり住んでて、息子がちょっと口挟むんですね。
じゃあミランダが息子にちょっと質問して、そしたらその息子が会社のドライバーでマネキン配達してるって言ってですね。
で、そこからもうマネキンの話になっていくんですね。裸のマネキンですかって裸のって。
そしたら実はその息子が、実はそう大事に抱えているマネキンが家にあってとかですね。
なかなかそんな人がいるのって思うようなですね。なんかその思いもよらない人物、人隣りみたいなものがですね、見えてきたりっていうのが、
最初に出会った人じゃなくて家族にも身をつけたりして。それがね、そのマネキンを抱えている息子だけじゃなくて、
いくつかのインタビュー先でそういうのがあったので、この意外な広がりというか、意外な方向転換というか、そこも面白いところでしたね。
急に息子に言って、息子のキャラがすごい濃いっていうか、面白いですよね。
私ちょっとやっぱり独特の孤独を抱えている感じもするし。
あとは写真もやっぱりいいですよね。このカラーの写真でね。
いっぱい所々挟まれているんですけど、やっぱりこの文章を読んでいって、パッて次のページとかに写真があったりすると、
これが現物なのかっていう。こういう人なのかっていう。結構人もはっきりとインタビューした人が写っていて、中には結構外見のインパクトある人が何人かいて、
そこでちょっとこんな人がいるんだっていうね。ちょっとした驚きもあったりし、ありましたし。
そうですね。やっぱりこの写真の力は本当にすごいよね。
見開きでこうバーンって出る写真もあれば、小さく出す写真もあったりして、その辺のバランスもすごく考えられている気がするし。
僕はちなみにこの大地さんが泣いたところの近いんですけど、226ページ、7ページが、2ページ写真が入ってるんですけど、そこはね、かなりもう泣けてきたところですね。写真で。
このジョーっていうね、老人の人の関する写真がね、何枚か撮っていて。
結構表情がね、いい表情撮れてますよね。
そうですね。
人の写真もね。
ジョーっていうこの老人の若い時の写真がね、それがめちゃくちゃいいんですよね。
ああね。若い時の写真が飾ってあるとこね。
モノクロの写真なんですけど、それがすごくいい。
このジョーも最初出会った時、奥さんに手紙書いてるんですけど、下ネタしか書いてない手紙を書いてて。
全部下ネタっていうですね。それを奥さんに書いてて。
始まりそこやったんでね。まさかそのジョーがこうなっていくとはっていう。
終盤までそこの驚きがすごいありましたね。
じゃあちょっと今回はですね、ミランダジョライのあなたを選んでくれるものをご紹介しました。
だいぶこれ何度読んでも絶対いい本なんで、ぜひ。
ちょっとね、2015年に出てるからもしかしたらなかなか手に入りにくくなってるのかもしれないですけども。
18とかされてると思うんで。
されてる?
普通に買いましたね。
さすがですね。いいですね。ぜひちょっと皆さんも探してみてください。
The Futureっていう映画なんですけど、以前ね、自分がこれ読み終わった直後の時はアマプラにあったんですよね。
だから見れたんですけど、今もうないかな。
そうですね。僕もね、映画見たいと思ったんですけど、ちょっと今配信はされてなかったですね。
課金仕様が見えないよね、きっとね。
どうだろう。DVDでしか見れなさそうな気がしたんですよね。
そうですよね。ですよね。なんでちょっと申し訳ないんですけど。
私はちょっとその時見て、こうなったんだっていう変な感動もあって。
映画自体はですね、ちょっと今日映画の内容は触れなかったんですけど、
この本の中でもどういうストーリーが展開されるかみたいなのが書かれてはいるんですけど、
結構猫がキーマンになってるんですけど、その猫がね、たぶんちょっと作り物っぽい猫で、
全身出てこなくてね、手足だけ出てくるんですよ。
声も当てられてて、猫の思いみたいなのが語られたりするところもあったりした記憶があるんですけど、
そんな映画だったんですけど、なんかもう一回見たいなって思ってたものがまたもう見れないっていうのが、
なんかね、なかなか寂しいというか、やっぱりお店とかもそうなんだけど、やっぱり行けるときに行っておかないとなかなかっていうのは、
配信もそうなんですよね。なんか配信始まったなと思って、後で見ようと思って。
ウォッチリストに入れてると、気づいたら配信終了してるっていう。
なんかこれ、行きたかった店も、いつかいつかここでご飯食べようと思ってたら、気づいたらなくなってるみたいなの。
すごい寝てて、やっぱりこういう、ほんと一瞬一瞬の出会いだなって。
この本のテーマにもつながっていくんですけど、その一瞬一瞬の出会いっていうのは、見逃したいけないなってちょっと思ったり、
もうちょっと改めて今回配信ないのかよと思いながら、思ったところでもあるんですけど。
なので、本は買えば積んどけばいつか読めたりはするっていう思いはあるんですけど、
映画とか、頑張れば見れたりすると思うんですけど、どうしても見れなくなってしまった作品とかあるなーとか思ったり、
お店もね、あの味も一回食べたいと思ってても、いつの間にかなくなっていて食べれなかったりとか、
いつか行こうと思っていて訪れないとかってあると思うんですけど、そういうものをちゃんとその瞬間その瞬間大切しなきゃなって、
なんか思うことができる本でもあると思うので、ぜひね、ちょっとそういうことにも思いをかせながら、
ちょっとこの本をまた多分読みたいなってちょっと私は思いますね。
そんな感じでちょっと私の人生のおそらくトップ5に入るような一冊を今日はちょっと紹介させていただきました。
読めてよかったですね。やっぱなんか確かにね、疲れてる時とか、なんかね、自分が行き詰まってる時とか、
この本をすごく、なんかちょっと心を軽くしてくれるような、そんな力を感じましたね。
そうですよね。そんなわけでちょっと次回予告をしたいと思いますが、次回はこれもあれかな、伏せとく?一応。
一応伏せておきましょうか。まあレターには書いてるんですけどね。
そうですよね。レターには書いてるんですけど。
三重さんの方のちょっとね、とっておきの一冊をちょっと行こうと思ってますので、お楽しみに。
番組の最後になりますが、メラマン会員募集しております。
こちら無料版、有料版でございます。
無料版はですね、海外文学ニュースというのを毎週配信しておりますので、気になる方は無料ですのでぜひご登録ください。
我々の最新動向なんかも知れたりすると思います。
で、有料版はちょっと我々をですね、ちょっと応援したいという方がいらっしゃいまして、
本当にありがたいことでですね、ちょっと応援するためにしていただくために設けている仕組みになっております。
月月500円でですね、我々のちょっと支援できますので、もしよろしければこの番組気に入っていただけましたら支援をお願いします。
おかわりにですね、ちょっと我々の日記のような編集工具を毎週お届けしておりますので、
ぜひこちらも登録されている方はお楽しみにしてみてください。
詳しいことは番組概要欄に記載しております。ご確認ください。
番組の感想やリクエスト、またこの番組を受け入れて紹介された本を読みました。
読み返しましたがございましたら、ハッシュタグそのためにこたちをつけて教えていただけると大変嬉しいです。
Xやインスタの投稿などでお待ちしております。お便り本は番組情報欄に載せております。
ぜひ何かあればお便りをお寄せください。
この番組気に入っていただけましたら積極的に拡散共有してあげるとお助かります。
ではまた来週。ありがとうございました。