この世界中の文学作品の中で英語訳されたものですね、からイギリスですかね、イギリスエルランドかな?の中でその賞になるんですけども、このラジオでも何作かね、この国際物価賞受賞作品、候補作品まで紹介してきて、
で、日本の作品でこの国際物価賞の候補になるっていうのも、ちょっと珍しいんですが、たまにあるんですよね。この今までだと、あ、そうか小川陽子さんのひそやかな結晶も2020年の最終候補に選ばれていたし、あと川上美恵子さんのヘブンですね、これも2022年の最終候補になってきてと。
で、2025年は今回の川上博美さん、この大きな鳥にさらわれないようが入ってきているというので、こう見るとなんか結構2,3年おきにこの日本の女性作家が最終候補に入ってきているという、なんかそんなちょっとトレンドがあるのかなという。
トレンドというか、日本の翻訳出版が割と進んできてるんでしょうね。だから結構取り上げられているのかなと思いますね。
ちなみに今年国際物価賞の大賞かな、受賞したのはインドの女性作家のバヌー・ムシュタクさんという方ですね。の短編集が選ばれたというので、ちょっと川上博美さんの作品は大賞には至らなかったんですけど、でもこの最終候補に残るというのが本当にすごいことで、ちょっと海外から非常に評価されているということで。
なんかね、賞って受賞した作品ばっか注目されちゃうけどね、やっぱ候補作やっぱすごいもの多いもんね。あの日本翻訳大賞もそうだしさ、結局ここまでで候補に上がってるっていうのはもう相当すごい作品なんで、それは読んだらまあ大体もう当たりだっていう間違いないですよね。
この作品なんですけどもともとあれなんですよね、翻訳者の岸本幸子さんが編集した短編集に収録された作品から始まってるっていうか、川上博美さんが続きを書いているというか、そういう作品になってるんで、きっかけは岸本さんの依頼なんですよね。
偏愛かな?偏愛について。 偏愛小説集日本作家編ですね。 そこに片見という短編が収録されていたんですけど、この大きな鳥居にさらわれないようの一番最初を飾る短編ですね。
始まりはねそこだったみたいで、そこから話が膨らんでいってるっていう。 そうですよね。なんか変な愛を書いてくださいっていうオーダーで書かれた作品がこの片見っていう一番最初作品がそうですね。
そこからもうとんでもない作品に仕上がってしまってるわけなんですけど、ちょっとね、読んだ感想に入っていきたいんですけど、これもともとそうなんだよね、確か私が
ひそやかな炎を久しぶりにミステリー読んで、面白かったなぁと思ったんで、SF読みたいなって話をちょっとしたら、みんさんがこれがいいんじゃないかって出てきたのが
大きな鳥居にさらわれないようでした。で、SFかいいねと思って読み出したんですけど、これねなんかSFなんですけど、ジャンルで言うとSFになっちゃうのかな?
ですけどだいぶ文学的だし。 どうなんですかね。なんかSF要素入ってるけど、なんかSFっていうジャンルにしていいのかどうかっていう、ちょっと悩むような感じですよね。
ただなんかこの、なんかハードSFっていうか、結構設定とかが凝ったりしてて、その世界を読み解くのに結構時間がかかるタイプのSF、タイプのSFが苦手な人って結構いると思うんですよ。
でもこれはですね、あの結構その世界観はすごいんくて、この世界に入っていくにはそれなりにこう読んでいくと、ちょっともしかしたら苦労する部分はあるかもしれないんですけど、ただなんかもう
そんなん、なんかこの世界観っていうよりも、なんかこの文章の雰囲気とか、世界の雰囲気とかを味わう方がなんか、こう前に出てくるので、結構そのハードSF苦手な人にはめちゃめちゃおすすめですね。
で、SFっぽいのちょっと読みたいなっていうか、そういう世界観ちょっと浸りたいなみたいな人には、かなりおすすめですね。
これちなみに、泉教科文学賞受賞しているんですね。全然なんかその、ジャンルで言うと本当、SFっていう漢字はスルッチャするし、全然SFのところを取っ払っても、文学作品としてすごく楽しめるところが多いと思うので、
本当そうですよね。なんかSFあんまり読んでこなかったとか、苦手っていう人でも全然問題なく読んでいけるかなと。むしろその文学的な側面ですかね。だからそっちをすごくなんかね、楽しんでいけるんじゃないかなと思いますね。
なんかね、これ文庫の後ろのあらすじだけ読むと、ちょっとかなりSFっぽい印象を持つかもしれないですけど、まあどっちかというと確かに文学な感じですね。
個人的にあと、この本を読んだ時に結構驚いたというか、こういう感覚を持ってたっていうのがあって、割とこういう壮大な話、SFが分かりやすいから例えちゃうと3体とかを読んじゃうと、なんかもう話がでかすぎて、これもねだいぶ話がでかいんですけど、話が大きすぎて、自分のこの人生とかもう本当ちっぽけだなみたいな感じに思えて、日々の悩みとかどうでもいいやみたいな感じになる本が多いと思うんですけど、
この本は逆になんか目の前の小さな暮らしっていうか、自分の暮らしってすごく大切なんだなって思えるような作品で、大きな話を読んでるのに、この自分の感覚とか、なんていうんですかね、この周りの暮らしっていうのをすごく大切にしたくなるような感覚に陥った作品で、
ちょっとこれはおそらく川上博美さんの文体がゆえなのか、優しさに満ちた文体って言っていいのか、なんて言っていいのかちょっとあれなんですけど、なんかすごい大きな話を読まされてるのに、なんかこの自分の周りのことをすごく大切にしたくなるような本だったので、これはなんかそういう意味でめちゃめちゃすごい本だなって思いましたね
そんな話があって、遺伝子っていうワードがありましたけど、この遺伝子っていうのかな。人間なのにネズミ由来とか馬由来とかカンガル由来ってどういうことなんだみたいなですね。そんなことが突然パッパッと入ってきてですね。
でもなんかその人の内面の部分かな。その営みの部分、人同士のとかはいかにも普通の人間同士のね。そんなのが書かれているので、普通に読んでいけるんですけど、でも何かね、この本当にちょっと違和感のあるワードがパッパって出てきてっていうですね。
そんなちょっと何か異様な社会が形成されてるんじゃないかと思わせるですね。そんなものがあると。それは他の短編もそうで読んでいくと、極端に男性が少ないその社会であるっていうのがわかってきたり。
あとは何か反人間のような存在ですね。目が3つあって鼻がないとかですね。緑の皮膚とかですね。とかあと超能力を持つ人間とかですね。他にもたくさんのキーワードあるんですけども、出てくる人間の感覚は何か普通の人間みたいなんですけど、出てくるワードというか存在というか、そこがちょっとなかなか異様なものがポツポツ入ってくるっていう。
そんなですね、なかなかこのちょっと異様な社会が結構ね、この小説の世界なのかなというところが一つですね。
そうですね。何かそう、違和感っていうか、この小説基本的には全部ではないんですけど、基本的には何か日常生活が描かれることが多くて。
この片見も普通の生活が描かれるんですけども、その中で何か我々が知っている生活とは違うぞというか、世界とは違うぞみたいなポイントが部分部分出てくると。
その中で何かこの世界ってもしかしてこういう世界なのかなみたいなのを考えていくことが独占に求められるというか、そういうふうに強いてくる部分はあると思うので。
それでやっぱり読んでいくと見えてくる世界があるし、あと自分が勝手にこういう世界なんじゃないかって推測していく世界が出来上がっていくっていう感じがあって。
ここはやっぱりすごい面白い作りだなって思ったところですね。
あとやっぱりこれ何ていうのかな、結構キーワード的なものが多くて、独特な言葉がこの作品の中で、この短編小説を通して描かれていて。
片身には子供がたくさんいるってのは間違いないですよね。
なぜか自分たちで産んでないのは間違いないなっていうところで、育てるという役割だけになっているんだなっていうのがちょっと分かったです。
他の話になってくると母とか見守りっていうのが単語が出てきて、クローン技術は間違いなく存在しているというか、クローンの話は出てくる。
実際に直接に出てくるんですけど、でもただこのクローン技術がおそらく一つではなさそうだなっていう。
いくつものやり方があって、それによっていろんな増え方をしているみたいな印象を途中で持ったりするようになるんですけど。
なので結構この、描かれているのは一個一個、最初の方は特に世界世界の日常生活なんですけど、そこにある我々の世界とは何かが違うみたいなのがあるんですけど、それが一個一個違うみたいな感じなんですよね。
なんかこれはちょっと読んでいくとめちゃめちゃ面白いし、徐々に見えてくる世界っていうのはすごくあって面白かったですね。
そうですね、なんかそういったので、まあでもそのクローンとかですね、そういったのも作り出すのには背景があって、作品読んでいくとそういったヒントというか背景みたいなところもですね、徐々に見えてくるところがあるんですけども。
なのでこの作品読んでいくと特徴的なところとしては、やっぱり神話的な世界観とSFが融合しているという点かなと思いますね。
なんかそういった日常生活人々のっていうところが結構序盤とかは描かれるんですけど、とはいえですね、やっぱりそのそれぞれの社会ではやっぱり人類は今こういう状況でとかですね。
っていうので、本当に人も少なくなっていて、逆にも人がめちゃめちゃ少なくなっていくと、本当にこの人類の始まりみたいなですね、そんなところをですね、ちょっと連想させるような世界観もあったりっていう。
そんなすごく読んでいくとちょっと神話を読んでいるかのような感じもあったり、でもクローンとかですね、そういった技術もあるのでSF要素もあるっていうですね、そこがうまく融合されているっていう。
そうですね、確かにね。神話とSFの融合みたいなのはすごく感じるんですけど、この14本の作品全部バラバラに見えるんですけど、読んでいくと一つの世界なんですね。
目がかれている状況とか世界観とか結構異なっていて、なんか最初読んだ時に、これなんか違う世界を描いてるのかみたいなのは絶対感じると思うんですけど、でも実は読んでいくと、一つの世界の時系列とか場所が違ったりとか文化っていうか状況が違ったりとかしてるだけで、切り取ってる場所が違うだけで、一つの世界だったっていうのが見えてくるっていう。
これが見えてきた時に、本当物語のラストの方ですけど、最後の2本ぐらいでだいぶ繋がってくるんですけど、その時に、やっぱりすごい読んでいて興奮するっていうか、すごい楽しいなって思える、高揚すると思うので、ここは新しさ味わえる部分だなって思いますね。
たしかにね。そこ面白い点ですよね。これ特徴のちょっと3つ目で言おうと思ってたんですけども、人間とはとか、愛とはみたいなところが問われていると思っていてですね。今の話でその短編でバラバラな視点で描かれてるんですけども、でも一つの世界を描いているというところはあって、視点が違うと見え方が違うみたいなところがやっぱりあって。
で、ある短編ではですね、人と人のすごく純粋な恋愛みたいなものが描かれていたとしたら、じゃあ次の短編ではですね、また別の人物の視点で、実はその前の短編の人の純粋な恋愛っていうその人がですね、やっぱりちょっと異様な社会とか、クローンとかいろんなそういうのがあるんで、人間にもいろんな種類があってですね。
なんかそのある人間から見たら、別の人間はものすごく汚く見えるとかですね。そういうところもあって、なんで本当作品読んでると、なんかそのすごく人の純粋さとか優しさとかですね、そういう綺麗なところを見えたらまた別の視点ではですね、人が持つ汚さとか醜さとかですね。
なんかそんなところも描かれているっていうですね。なんかそんなのもあって、で、とにもいろんな種類の人がどうやらいるみたいで、じゃあ一体本当の人間って何なんだろうかとかですね。
愛の形、愛もそうですね。本当にいろんな愛の形が前描かれているんですけど、一体そういう愛とかって何なんだろうかとかですね。何を持ってみたいなんですね。なんかそんなところも考えさせられるのかなと思いましたね。
そうなんですよね。これはなかなか語るところではあるなと思いながらも、ネタバレしないようにどうしていっていこうってところがあるんですけど、ミューザイトその愛の部分っていうのは本当にいろいろあるなと思っていて。で、この物語の中でもなんか大きな母っていう存在がいるんですよ。
大きな母が持っている愛と、母たちが持っている愛と、人間たちって言っていいのかわからないけど、人が持っている愛ってなんかちょっと性質が違いそうだなっていう感じがしていて。で、その辺がちょっとこの愛ってたくさん種類があるんだなっていうだけじゃなくて、その感情の持ちようのあり方みたいなのがやっぱりたくさんあるんだなっていう感じがするし。
汚さとか醜さみたいな面でいう外見もそうだし、結構ね、もう時代がすごいいろんなスパンで変わっていくんですけど、この時に発言している人間は、この時のこの環境で発言している人間はちょっとこういう外見になってしまったとか、なんか人間で言いながら光合成できるとか、人間で言いながら絵学級できるとか、なんかそういうものも生まれ始めちゃったりしているので。
で、そうなってくると人間として、自分はこういうタイプの人間だけど違うタイプの人間がいるぞみたいな時に、まあ許容できるかできないかみたいな、なんか自分と同質じゃないもの、異質なものは排除するみたいな話もこの作品の中では結構描かれていて、結構大きなテーマだなと思うんですけど。
で、それに対してもね、やっぱちょっと思いを馳せる部分もあるし、なんかこの絵はすごいいろんな方向になんか飛ぶテーマが多くて、ここはなんか読んでると本当にいろんなことを考えてしまいますね。
で、やっぱり繰り返しちょっと描かれているのは人間は愚かなっていうことでもあったりするので、そのあたりも、いやもう本当ちょっとだけ言っちゃうと、ある短編の中である二人が話してるんですけど、人間は環境破壊のようなこととかそうなんですけど、全く楽観視しながら突き進んでしまって、結果的に人類が衰退する原因になってしまったっていうか、まあ地球の覇権王が人間じゃなくなったっていうことになってるんですけど。
そういう話とかもあったりするので、なんか本当こうテーマが多岐に渡るけれども、なんか深い、どれも深いみたいな感じですよね。
まあそうですよね。まあ確かにね、人ってこのままだとダメなんだろうかってね、すごいなんか思わせるような展開になるし、まあでも一方で、なんかどの時代っていうのかな、なんかどの短編読んでいても、なんか描かれる人の内面みたいなところはそんなに変わらないのかなという。
ああね、うん。
なんかやっぱり人間、なんか人間離れした人間たくさんいるんですけど、あの外見とか特徴の部分で、でもなんか内面的ななんかそのところは、なんかどの時代もまああとは同じ人なのかなってやっぱり思ったりみたいな。
そうですよね、なんか。
そんなところはちょっと感じましたけどね。
じゃあそんな感じなんですが、ちょっとストーリーの話をしていきたいなと思いますね。で、ちょっと多少端折りながらなんですけど、ちょっと3分の1ぐらい、6章ぐらいまでのちょっとストーリーをちょっとご紹介しようと思います。
これ全体的に伝えた通り、すべては繋がっている話なんですね。で、ちょっともう状況が我々が生きている世界とは違うので、まあおそらく未来の話なんだなっていうのはすぐ分かる話ばかりです。
1章の片見からちょっと話しておきますね。で、これはですね、読んでいくうちにですね、あ、これはクローンの人が主人公なんだなって分かってきます。で、このクローンの私という視点で物語は語られますね。
で、私にはこれまで50人以上子供を育ててきたとらしくて、その子供たちが牛由来、クジラ由来、ウサギ由来など様々な動物の遺伝子を元に作られた存在というのが話されてきます。
で、この世界ではおそらくこのクローンを作る際にベースとなる動物の遺伝子情報というのが人間の遺伝子とは別に組み込まれているらしいぞということがちょっと分かってきますね。
で、死後に人間をですね、燃やしたりすると骨が残ると思うんですけど、首の部分だったかな?を見るとその人間がどの動物の遺伝子を使ったかっていうのが分かる。で、それがその骨っていうのが塊となるっていうのがちょっとこの話の流れなんですけど。
この私もですね、これ女性だと思われるんですけど、夫と生きてました。で、夫はその前にも何人か妻がいたんですけど、たびたび亡くなっていて妻の塊を大切に持っていると。
で、私はですね、その私が死んだ時にこの人のその塊に並べられるのはなんか嫌だなみたいな気持ちを抱きながらこの夫と過ごしているんですけれども、逆にあの夫が先に亡くなってしまうという形で物語は進んでいきます。
世界としてはちょっとそのクローンだなっていうのと動物と混じってるのかみたいな話がちょっとここでは描かれるっていうところですね。
第5章が表題作の大きな鳥にさらう内容になります。こちらはですね、エマというちょっと名前の主人公がいます。女の子ですね。
エマはですね、この学校に通っているんですけども、結構管理されてるっぽくて、なかなかちょっと自由な感じがしないので、ちょっとこの世界から抜け出したいと思っています。
ただですね、実は彼女はですね、人類の希望として注目されていた変異体の一人でして、変異体っていうのはちょっとこの話で出てきますね。
彼女はですね、特別な力を持っていました。で、ある日、エマはですね、同級生のジェイデンという人と口論になって、その感情が高ぶった時にジェイデンを吹き飛ばしてしまうという事件が起きますね。
このことで自分には何か力があるんだということで、ちょっとエマは気づいてきます。で、もちろん両親もですね、気づいていますと。
この能力に気づいたエマはもう、実は両親からもですね、なかなかちょっと怖い目で危険な人物、生き物だみたいな形で見られているので、町から出て行こうとしますね。
この時ですね、ちょっとある最後に寄った家からですね、最澄という鳥が導いてくれるということで、一緒にですね、鳥と共に森の奥へ入っていくというところで終わってきますね。
で、第6章がですね、リメンバーという作品なんですけども、ここでですね、結構いろいろなことがわかり始めます。結構ここからですね、この後の章はいろんなことがわかっていく章が続いていくんですけど、
5章で出てきたエマに触れながら、このエマを見送ったですね、人物たちが描かれますね。で、エマを含めた特別な力を持つ子供たちっていうのがここで語られます。さっき言った変異体ですね。
この章ではヤコブとイアンという2人組の男性の見守りっていうのが登場します。彼らはですね、もう長い間人類をですね、見守ってきたっていうのがこの話からちょっと伺えてきますね。
で、エマに関して言うと、彼らはですね、他にもいろんなノアとかリリアとかアイザク、オーブリーかといったですね、名前を出しながら、いろんな能力を持っていた子供たちの話をしたします。
でも、もともとはこの町にいたんですけど、成長した子供たちは次々とこの町から旅立って、もうここには帰ってこないと。
彼らはですね、今かなり世界はもう人間にとって、世界というか人類か、人類はもう終末に向かっていると終わりに向かっていると言ったけれども、新しい世代の子供にですね、託していきたいっていう話をしだしますね。
この二人のメモリーはですね、彼らもですね、クローンではあるんですけれども、世界を今までの人類とは違う見方で見ているということがここで示されます。
ここまでがですね、一応、この先は結構、この全体像に関わる話が多いので、この辺りにしていこうと思うんですけれども、
だいぶこれ、いろんなスパンで話を描かれているんですけども、
ちなみにこのヤコブとイアンは寿命で言うとね、今まで我々の感覚で言う寿命ではなくなっていて、
もう何千年帯ですね、人類を見ているという形になってますね。
なので彼らはクローンなんですけど、記憶を受け継ぐことができるクローンっていうですね、ちょっと他のクローンとは違うタイプで、
でも言っても、1個体1個体の寿命ももう100年帯で生きられるんで、すごい長く生きている、長く存在しているって言っているのか、
してるんですけど、という存在で世界を見ていっているという感じですね。
で、ここからですね、ここは大体3分の1ぐらいなんですけど、この後もさっき出たリエンとかですね、ヤコブとかイアンっていうのが登場しながら、
この世界はどうなっているのかっていうのがいろいろ描かれたり、ある時は新しく発現した生命体、人類かもしれない生命体を拒絶したりとかですね、
ある時は受け入れたりとかですね、そういうのがこう描かれていく作品になってますね。
ちょっと大枠というわけではなくて、逆に大枠じゃない形で話してしまったんですけど、こんな感じでいろいろ話されていくっていうところですかね。
あの序盤の3分の1がこれで、ちょっとイメージがつかめるんじゃないかなと思いますね。
ですね。
いやでもやっぱりリメンバーから急に壮大になりますよね、話が。
そうですね、それまでリメンバーの前もリメンバーと確実に繋がっているこのエマの大きな鳥にさらわないよう、
もう割と日常だったんで、あれだったんですけど、確かにリメンバーから急に世界すごいぞみたいな、この世界の全体像が見始めるみたいな。
ヤコブとイアンって何者なんだっていうね、すごい思いましたし。
いやでもここからちょっとね、なかなかネタバレが。
そうですね、ちょっとしちゃうかもしれない。
なので、ちょっとあんまり、終盤はちょっと触れるのが難しいんですけど、言えるのはラストまで読んでみてっていうところで、
ラストまで読むと、絶対読むのが、また一番最初の片見から読み返したくなるっていうのがありますね。
最後まで読んで、読み終わったっていう感覚にならなかったんですよね。
最初、最後まで読んで、もう1回片見読まないといけないっていうですね。
すぐに2週目が始まるみたいなんですね。
そんな最後のラストの印象でしたね。
そうなんですよね。これは、私も今ちょっと自分で6つの章を話してて思ったんですけど、結構記憶がごっちゃになっちゃうっていうか、
この話ってどっちで描かれてたっけみたいな感じになって、これでもこういう感じで参見するっていうか、こういう形で話がですね、色々散りばめられているので、
それをですね、やっぱ最後に読むと、あ、そうか、これとこれとこれは全部繋がるんだなみたいなのがわかってくるんで、
多分、もう1回読むと時系列とかがすごいスッと入ってくると思うんですけど、
最初はね、もう時系列もバラバラな順番で章が並んでるんで、一体これはどういうことなんだろうみたいになっちゃうんですけど、
特にマジでリエンっていうのはね、繰り返し出てくるんで、このリエンはどのリエンなんだみたいな感じになるんで、なかなか仕掛けの多い作品ですよね。
結構キーワードがそれぞれの短編に入っていて、最初はね、クローンとかリエンもキーワードの1つかなと思うんですけど、
大きな母とか、大きな母とかなかなかこの映像でイメージしづらかったですね。
最初は大柄な女性なのかなと思ってたんですけど、読んでいくと、いやこれは単純な大柄な女性ではないかもと、
ちょっと違う映像にだんだん自分の中で変化していったっていうのがありましたね。
大きな母は、母たちはなんかちょっとどう区別していいのかちょっとよくわかんなかったですけど、それも最終的には明かされる分ではあるんですけどね。
個人的に連作短編の中で好きなのが、2つと言っていいのかな、どっちかというと後半に入ってるんですけど、
湖と漂泊っていうのと、愛と変化っていう、2つ1セットみたいな。
2つの短編で1セットの物語になってるようなんですね。
漂泊っていうのが湖という短編で、男女の営みが読んでいるとちょっと純粋な愛みたいな風に読めて、
一方で漂泊っていう方で今までの人類とは違うちょっと新しい人類ですね。
ちょっとこのままやったら人類がちょっと危ないからっていうので、
そういう新しい人類を探すっていうその使命を持った人が、新しい人類かもしれないものを見つけるんですけど、
ちょっとそこに対して嫌悪をしてしまうっていう話で、この2つが繋がったところのこうなるのかっていうのがすごい良かったですし、
あと愛と変化っていうのも、これも男女の愛がまずあって、これもすごくストレートな愛の話かなと思ったら、
この変化っていう方ですね、その裏にはこんなことがあったのかっていうですね、
特に女性の方のすごく献身的に見えた性格の良さそうな女の子に見えた人が、裏ではそんなこと思ってたのっていうですね、
このなかなか人間のこの苦労さみたいなところ、結構この辺はきつめに描かれていて、
なんかね、この愛、ノアっていう男性が出てきて、好きな女の子と結婚して子供もできるんですけど、面白いのが愛で結構ストレートな恋愛が描かれていると思ってたんですけど、
ちょっと終わりの方はですね、このノアの心境がちょっと変化してきてですね、何でしたね、一つなんかちょっと言い方あれですけど鬱みたいな状態になっていって、なんかすごいシリスボー見せていってしまうんですね。
その背景というのはこの変化っていう次の短編で見えてくるものがあるんですけど、愛を読んでいるとそこに妙にこのリアリティを感じてしまってですね、
なんかそのストレートな恋愛の話が途中まではあったんで、面白いなと思って読んでたんですけども、最後こういうふうにノアがちょっと沈んでいってしまうのかっていうところ。
なんかでも人ってそういうところ、この何とも説明できないけどでも高ぶっていたものが沈んでいくってあるよなっていう、このリアルな感じを感じてたんですけど。
そういう意味ではこの大きな鳥に触れないよっていう一つの大きな小説が作り物の設定なんですね、やっぱり。
未来のSFチックな、その作り物の設定なんですけど、やっぱり川上ひろみさんのこの人の何とも説明しづらい、めっちゃリアルな恋愛模様というか恋愛感情的なところとか、
そういったところが愛変化とか入ってたのかなっていう。そういう意味では確かにそうですね、最後のクライマックスの終わりに入っていく手前に
人ってこんだけ何とも説明しづらいものあるよねみたいな、そこが結構提示されてるなっていうのはね、確かに感じましたね。
愛で描かれるノアの感情か、ってのは多分すごく現代、現代って言っていこうとはなんだろうな、我々の延長やろなみたいな感じはすごくするんですけど。
そうですね、結構ねわかるようになっている。
対するカリラの方はちょっともしかしたら。
なんかね、なんかどっちかというとサイコパスみがあるような。
そうだよね、そうなっちゃうんですね。カイラ、カイラじゃない、カイラですね、カイラですね。
で、新しいタイプの人間だし、カイラの方おそらく。
ってなるとね、なんかちょっとこう、そこをどう受け止めていくかっていうのはちょっとあるかなとはちょっと思いましたね。
確かにね、なんかその、なんか生まれた時代というか、性能というか、それによってなんか見えてくるものが違ってくるっていう、そこの辺のちょっと残酷さもね、確かに感じましたね。
やっぱりその、なんだろうね、世界とか文化が違うとやっぱり常識が変わってくるし、感覚意識が変わってくるしってことだと思うんですよね。
あー、確かにね。
じゃあちょっとそんなところなんですけれども、なんか大きな取りにされないように、やっぱめちゃくちゃ面白くていろんな話をできる話だったんですけど、
今日のちょっと話を振り返ってみると、あれかなと思って、ちょっとやっぱ読んだから、読んだ二人で話してるから、なんか読んでない人が聞いたらこうわかるように話してるからちょっと自信がなくなってきて。
なくなってきました。なかなか説明しづらい。
そうですね。なんかこの世界を構成している要素って、この人間集団その世界でどういうふうに暮らしてるとかですね、そういう説明あったりするんですけど、そこの説明しちゃうと重要なんですけど、ちょっと本筋ではないなと思ったり。
あとちょっとSF要素で、なんかこの文明がこういうふうに発達していってみたいなんで、とかっていう話とかもちょっとネタバレ意識するとちょっと言いづらかったりするんで。
うん、そうっすよね。なんかやっぱこの話ってちょっとずつ見えてきたりわかってくっていうのは、やっぱりすごく面白い小説でもあると思うんで、なんかあんまりそこを奪いすぎたくはないし。
もうとはいえちょっといろいろ触れちゃってる部分はあるんで、なんかもうすっぱり忘れて読んでいただきたいんですけど、これから読む人には。
その辺もうまく説明しきれてないけれども、どれだけ魅力が伝えられてたかは、ちょっと最終不安になるけど、まあね、でも多分そんなにこの話をやろうとすると、
こうやって徹底的に話すのか、こうやってふわふわ話すのか、どっちかしかないんで、もうふわふわ話していくしかないかなとはちょっと思ってはいたとこなんで、まあこれで仕方ないかなとは思ってますね。
まあでもなんか編集したときに多分またいろいろ多分私は思うと思うんで、あ、これじゃあやばい、伝わらないかもとか思ったりするかもしれないんで、もしちょっとお聞きになった方はですね、
いや、これってよかったですか?いや、これこの辺りもうちょっと話してほしかったんですみたいなのがあったら、ちょっと聞かせてもらえるとありがたいかもしれません。
いや、でも話したいポイント多分いっぱいあると思うんで、この小説。
ほんと触れてないところがいっぱいあるんですよね。
でもすごい面白かったですね。まあ久しぶりに日本の作家の方紹介しましたけど、やっぱりこういう小説はまた取り上げたいですね。
そうですね。この小説はやっぱりすごく人間ってなんだろうっていうところを考えさせられたんですけど、
前回話したダニエル騎士のウォリスとダビド・ビッチのための墓もやっぱりその人っていうところをですね、
なんかこの人間が極限までなんて言うんですかね、あそこまで悪いことをやってしまうのかみたいなですね。
まあそのスターリンの粛清っていうところ1930年代のが描かれてるんですけど、なんかこの人っていうところが同じ人間だけど、
すごい触れ幅があって、今回の川上ひろみさんの、未来には人ってこんだけの触れ幅があるんじゃないかっていうですね。
これまたすごく想像力を掻き立てるような描かれ方をしていて、というので、
なんかちょっとこの人っていう存在の、ほんとふんわりですけど、人っていう存在がこうじゃないといけないっていうところから、
結構人ってこんな汚いところもあるし、定義しづらいところもあるんだろうなっていう。
だからちょっとね、人っていう存在がふんわりと大きくなったような気が僕の中でしましたね。
そうですよね。人の概念が変わるっていう。
そうそうそう、概念なんかでちょっと広がりを。
そういう意味で今の世の中って結構ちょっと排他的なところがニュースとかでよく見ますけども、
そうやって自分たちのコミュニティはこの素早い人たちで営んでいかないといけないみたいなのよりかはですね、
こういう文学作品を読んでいると、人ってこういうふうにも転がるし、こういうふうにも変わっていくんだろうなっていう。
人の広がりっていうか、それが人間なのかなっていう。
それは内面的なところから外見的なところまで含めて広がっていくものなのかなっていうのがちょっと思ったところですね。